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闇文庫

主に寝取られ物を集めた、個人文庫です。

役員会 第36回

「2人にとっては久しぶりのデートですからね。思う存分腰を振
り合っていることでしょう」

4人は声をそろえて笑います。

「○○さんも包皮切除手術を受けたら3週間はセックスできません
からな。長尾先生は絵梨子のマンコが真っ赤に腫れるまで突きまく
ってやると張り切っていましたよ」

私はあまりのことに言葉も出ません。マイクを切っているはずの里
美までが息を呑んでいるような錯覚を感じました。

「そうそう、今日の○○さんと長尾先生のデートには、藤村さんの
愛する西岡先生も飛び入り参加しているようですよ」

犬山の声に藤村さんははっとした顔を上げます。

「おや、やはり西岡先生のことを言われる時になるようですね」
「心配しなくても明日は奥さんの番です。西岡先生も長尾先生と2
人がかりで奥さんのデカパイをたっぷり絞り上げてやると言ってい
ましたよ」
「ああ……」

藤村さんは苦しげに目を閉じて、男たちの言葉が耳に入るのを拒む
ように首を振りながら、自虐的なまでに荒々しい乳房マッサージを
続けます。藤村さんの大きな乳房が手の中で捩れ、変形していきま
す。

「そうそう、そんな風にデカパイが醜く形が変わるまでしっかり揉
むのですよ」
「奥さんのとりえは乳がでかいくらいなんだから。今でもGカップ
はありそうですが、目標はKカップですからね、思い切りオッパイ
の皮膚を伸ばしてもらわないと」
「しかし、デカパイ女は頭が足らないといいますが、奥さんの場合
はまさにそれが言えていますな。イケメンの西岡先生に誘われると、
節操もなく股を開いてしまうんですから

男たちは口々に藤村さんにからかいの言葉を浴びせます。藤村さん
の目尻から一筋、二筋、悔し涙が流れます。

「○○さん……大丈夫?」

呆然と画面を見つめている私に里美からのメッセージが入りました。

「あ、ああ……」

私はようやく我に返り、返事を打ちます。

「大丈夫だ……というよりはもう少々のことでは驚かなくなった。
気持ちが麻痺しているのかもしれない」
「奴らの言っていることが本当かどうか、確かめる方法はあるの?」
「絵梨子は今日、パートに出ているはずだ。勤務時間はたしか午前
9時15分から午後5時まで。いつも6時には家に着いている」
「長尾と会おうとすれば、帰りが遅れるはずね?」
「それはない……今日は息子の浩樹の塾がある日だ。絵梨子はいつ
も夕食の用意をしたら車で迎えに行っている。6時には必ず帰って
くる」
「すると……今日がパートだということが嘘なのか、それともパー
トを早退して長尾と会っているのか……」

私はPCの画面の右下に表示されている時計を見ました。デジタル
の時計はすでに14時半を示しています。

「里美、頼みがある」
「何?」

画面の中では藤村さんが片手で激しく乳房マッサージを続けながら、
もう一方の手を股間に持っていき、オナニーを開始していました。
2本の指を蜜壷に沈め、藤村さんは「ああっ、ああっ」と切ない喘
ぎ声を上げ始めます。

「絵梨子のパート先の電話番号を教えるから、電話をかけてくれな
いか? 絵梨子が職場にいるかどうかを確かめてくれ」
「どうして○○さんがかけないの?」
「俺が疑っている……少なくとも何かを怪しんでいることをまだ絵
梨子に知られたくないんだ」
「わかったわ……でも、なんて」

妻の友人のふりをしてもらおうかと思いましたが、もし妻が不在だ
った場合、電話をとった人間が後で妻に伝えると話がややこしくな
ります。

「俺の証券会社の担当が山下さんという女性だ。絵梨子の口座も管
理してもらっている。その人が休みだから、代わりに電話をかけた
といってくれ。そうすれば怪しまれないし、後にもひかないだろう」
「もし奥さんがいたらどうしたらいいの?」
「適当に投資信託のセールスでもやってくれ」
「無茶を言うわね」

里美は呆れながらも、仕方ないわねといって電話をかけます。藤村
さんはいつのまにか黒光りするバイブレーターを握り、激しく蜜壷
に抽送させています。

「ああ……いい……いっちゃいそう……」
「さすがに先輩だけあって、○○さんに比べると度胸たっぷりのマ
ンズリですな」
「でも、なんとなく新鮮さが薄れてきましたよ。私は○○さんの恥
じらいっぷりの方が好きですな」
「それもこの週末までですよ。クリの皮を剥かれたらどんな女だっ
て色情狂同然になりますよ」

4人の男たちはそう言うとさも愉快そうに笑いあいます。

  1. 2014/06/15(日) 01:35:24|
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役員会 第35回

「そうかも知れない……」
「このままだと週末には奥様は道岡のクリニックでとんでもない目
に会わされることになるのよ。それでも良いの? それは○○さん
が考えている罰の範囲なの?」
「妻を罰するのなら、俺自身の手で罰したい。しかし、証拠がない
んだ」
「週末までに証拠が確保できなければどうするの?」
「わからない……」

里美は画面の中でため息をつきます。

「○○さん、たとえ奥様が○○さんを裏切っていたとしても、今は
緊急避難が必要よ。まず奥様を当面の危機から救うことを優先させ
るべきじゃないのかしら」
「どうやって? 絵梨子に役員を辞めさせるのか? 理由がないぞ」
「それは……なんとでもなるんじゃないの。身体を壊したとかなん
とか言えば……」
「里美、これは絵梨子だけの問題じゃない。奴らはこれまで同じよ
うなことをして多くの女性を毒牙にかけている。たとえ絵梨子が救
われたとしても藤村さんにその分犠牲が大きくなるに決まっている。
それに奴らはこれからもこういった悪行をやめないぞ」
「それはそうかも知れないけど……」
「そうかも知れないじゃなくて、そうに決まっている」
「それなら○○さんは奥様の身体が……その……改造されても良い
というの?」
「良いとは言っていない。だから悩んでいるんだ」
「わかったわ。今これ以上議論しても結論は出そうにないから、別
のことを考えましょう……あれ?」
「どうした?」
「藤村さんがアクセスしてきたわ」
「なんだって」
「今日は○○さんの奥様はパートの日だからアクセスはしないだろ
うけど、藤村さんは専業主婦だからひょっとしてと思って、オンラ
イン役員会のシステムにずっとつなぎっぱなしにしていたの」

私は急いで会議システムを立ち上げ、B高校PTAのオンライン役
員会にアクセスします。里美の言う通り、画面には見覚えのある藤
村さんの姿がありました。

いや、正確には藤村さんが今画面で晒しているような姿をしている
のには見覚えはありません。藤村さんは素っ裸で椅子の肘に両足を
乗せたM字開脚の姿を晒していたのです。

藤村さんの股間はまるで童女のように翳りを失っています。両手は
乳房を下から掬い上げるようにマッサージしています。

藤村さんはちょっと釣り目の日本風な顔立ちですが、着やせするの
か身体は意外と豊満です。自らの手で揉みしだかれている大きな乳
房が揺れる音が聞こえてくるような錯覚に陥ります。

「何これ……」

里美の呆れたような声が聞こえます。会議システムにログインして
いるにもかかわらずうっかり声を出してしまったようです。藤村さ
んはいきなり女の声が聞こえたのに驚いて乳房を揉む手を止め、き
ょろきょろ周りを見回しています。

「馬鹿、声を出すな」

私は慌ててメッセージを打ち込みます。

「……ごめんなさい」

里美は思わず興奮してしまったのでしょう。私も相当驚いたのは事
実です。念のために私と里美はマイクを切断しました。

その時、犬山がログインしてきました。

「奥さん、駄目ですな。今日はちゃんと最初からオッパイマッサー
ジをしておくようにいったでしょう」

続いて毛塚がログインします。

「そうですよ。今週末はいよいよお楽しみの豊胸手術ですからね」

最後に橋本と道岡がログインします。

「よーくデカパイの皮膚を伸ばしておかないと困るのは奥さんです
よ」
「そうですよ。大事なオッパイが弾けてしまっても我々は知りませ
んからね」

4人の男たちは一斉に笑い出します。

「あ、あの……今、女の人の声が……」

藤村さんがおろおろした声を出します。

「……まずい」

私は顔をしかめます。

「女の人の声? そんなものは聞こえるわけないじゃないですか」
「そうですよ、今日は○○さんの奥さんは役員会は欠席ですから
ね。オッパイを揉んでいるうちに気持ちよくなって、自分で声を
あげたんでしょう」

男たちはそう言って笑います。私はほっと胸をなでおろしました
が、次の男たちの言葉に凍りつきました。

「そろそろ○○さんは長尾先生とお楽しみですかね」
  1. 2014/06/15(日) 01:34:33|
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役員会 第34回

ベッドに入ってからも私はなかなか眠ることが出来ませんでした。

妻は隣のベッドで小さな寝息を立てています。犬山たちのいたぶり
に精神的にも肉体的にも疲れきったのでしょうか。それとも、少々
のいたぶりは堪えないほどの図太さを身に着けたのでしょうか。

私はふと、食器棚の上におかれたワイヤレスCCDカメラは、私に
対する妻のメッセージではないかと考えました。

あれだけ分かりやすい位置に備え付けてあるということは、私に気
づいてくれといわんばかりです。もっとカモフラージュするなりし
て私に分からないように設置することも出来たはずです。私が家の
中での行動について慎重になるよう、わざと妻がそうしたのではな
いかと考えが浮かんだのです。

しかしカメラに気づいた私が、あれは一体なんだと妻を問い詰める
こともあり得ます。その場合妻はどうやって言い訳するつもりだっ
たのでしょうか。

それにCCDカメラが置かれていたからといって、犬山たちの悪行
の決定的な証拠にはならないのです。

(絵梨子は私に問い詰めてもらいたかったのかもしれない)

たとえ証拠はつかめなくても、妻がすべてを私に話せば無理やり役
員をやめさせることは出来るでしょう。肉体改造というおぞましい
運命を目の前にした妻は切羽詰まって、長尾との不倫も明るみに出
ることも覚悟の上で、私に何もかも告白出来るきっかけを待ってい
たのかもしれないのです。

今のところはどれも私の推測にとどまります。妻の本心を聞かない
限りは決定的なことは言えないのです。

(里美の意見を聞いてみるか……)

私はそう考え、無理やりに眠りにつきました。

翌日の水曜日は妻がパートの日で、オンライン役員会はないはずで
す。私がオフィスで落ち着かない気分で仕事をしていると、里美か
らメッセージが入りました。

「○○さん……」
「里美か、待っていた」
「そうなの? もう話してもらえないかと思っていた」
「どうしてだ?」
「だって昨日、奥様のことを……」
「ああ……」

里美は昨日、妻の告白を生々しく私に伝えたことを気にしていたの
でしょう。

「○○さんの奥様に対する気持ちを傷つけるつもりはなかったの」
「わかっている」
「昨日は、あれからどうだった?」
「色々あった……メッセンジャーで話すのは大変だな」
「わかった、私の部屋に来て」

里美はそう言うとメッセンジャーを終了します。私は画面を切り替
え、ライブチャットの里美の部屋に入りました。

「俺以外にライブチャットの客はとっているのか?」
「いいえ、最近は○○さんだけよ」
「それじゃあ、全然儲からないだろう」
「いいのよ。今のところそれほどお金に不自由していないわ」
「そりゃあ良いご身分だ、といいたいが、俺のために無理をしてく
れているんじゃないのか」
「お金なら取れるところから取るわよ。犬山たち4人からたんまり
慰謝料がもらえたら、分け前をいただくわ」
「そりゃあもちろんかまわないが……」

私は昨夜から気になっていることを里美にすべて話しました。

「里美はどう思う?」
「奥様の気持ちよね……難しいわね」

里美は首をひねります。

「○○さんは奥様を愛しているの?」

里美から意表を突く質問を浴びせられ、私は戸惑いました。

「なんだい、急に」
「大事なことよ、ちゃんと答えて」

私はしばらくの間じっと考え込み、やがて口を開きました。

「愛している」
「そうだと思ったわ」
「しかし、同時に憎んでいる」
「……」

私の言葉に里美の表情が引き締まりました。

「相反しているように思えるが、根っこのところは同じだ。逆を言
えば愛しているから裏切りを憎む。愛していない相手なら裏切られ
ても、寝取られて恥ずかしいとか男として体面が悪いということは
あっても憎むという感情はない。愛しているから憎いんだ」
「なんとなく分かるような気がするわ……」
「そうか?」
「○○さんは奥様をどうしたいの? 罰を与えたいの?」

里美の質問に私は再び考え込みました。

  1. 2014/06/15(日) 01:33:36|
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役員会 第33回

そこまで考えた私は、妻が不安そうにこちらを見ているのに気づき
ました。

「どうしたのですか? あなた」
「いや、何でもない」
「お食事が進みませんか? あなたの好みじゃなかったかしら」

好みじゃない訳じゃないが、おまえの尻の中に入っていたかもしれ
ないと思うと食欲が出ない、という言葉を私は飲み込み、「そんな
ことはない」と答えます。

「会社で何かあったんですか?」
「仕事は順調だ」
「それなら……」
「たいしたことじゃない」

私はわざと微笑を浮かべました。

「風呂場での絵梨子の様子を思い出していたんだ」
「嫌だ……」

妻は頬を薄赤く染めて顔を伏せます。

(何が「嫌だ」だ。このカマトトめ)

「絵梨子にあんなテクニックがあるとは思わなかったぞ。『壷洗い』
まで知っているとはな。すぐにでも堀ノ内で稼げるんじゃないか」
「堀ノ内、って何ですか?」
「知らないのか? 川崎の有名なソープ街だ」
「知りません……あなた、どうしてそんなことに詳しいの」

妻は怒ったような表情を見せます。

「詳しい訳じゃない。常識として知っているだけだ。絵梨子こそソ
ープ嬢が使うような技をどこで身につけた? 少なくとも俺は教え
た覚えはないぞ」

私は極力怪しまれないように、冗談を言うように言います。妻は一
瞬慌てたような顔になりましたが、すぐに落ち着きを取り戻します。

「さ、さあ……知りませんわ。たぶん、映画かドラマで見たのを覚
えていたのかも」

TVドラマでそこまでの描写をする訳がありません。映画としたら
ポルノですが、私の知っている範囲では妻がそのような映画を見た
ことはありません。

「そうか。俺の知らないところで絵梨子はエッチな映画やビデオ
を見て研究していたという訳か。絵梨子もなかなか隅に置けないな」
「エッチなビデオなんて見ていませんわ。あなたと一緒にしないで」

妻はそう言って頬を膨らませます。

「悪い悪い、さっきの絵梨子があまりに素晴らしかったので、つい
からかいたくなったんだ」

私はそれ以上追求すると墓穴を掘ると感じ、その話題は切り上げま
した。

私がそれほど鈍感な人間ではないということを示して犬山たちを牽
制しつつ、かつ彼らに警戒させないというのはなかなか困難です。
いずれにしてもこのままでは家の中での私の行動は大きく制限され
てしまいます。どうやって事態を打開すればいいのか。私は頭を悩
ませました。

「あなた……」

私は妻が呼びかけているのにも気づきませんでした。

「あなた」

妻の声が大きくなり、私はようやく気がつきます。

「どうしたんですか、ぼんやりして」
「いや、何でもない。それより何か用か」
「用ということはないんですがお願いが……」

妻は言いにくそうに話し始めます。

「実は来月また、PTAの役員会の旅行があるんですが……」
「来月? 旅行は先週の週末に行ったばかりじゃないか」

私はオンライン役員会を覗いていたため、ラグビー部OB会の慰安
旅行に藤村さんと妻が無理やり参加を承諾させられたことは知って
いますが、もちろん始めて聞いたような顔をしたのは言うまでもあ
りません。

「前回のは本部の役員だけの親睦旅行で、今度のは厚生部や文化部
の役員も含めた旅行なんです。本部役員として不参加というわけに
もいかず、あなたや浩樹にはまた不自由をかけて申し訳ないんです
が、参加させていただけないでしょうか?」
「……」

こうやって妻が夫である私に嘘をつく様子、私がまんまと騙される
様子もCCDカメラを通じて他の男性役員たちに実況中継されてい
るのでしょう。私は犬山たちのとんでもない悪趣味にあきれる思い
でした。

しかし今はそんな感情を表に出すわけにはいきません。私は苦汁を
飲むような思いで「わかった、行ってこい」と妻に告げました。こ
れを見ている犬山たちは私の愚かさを笑っていることでしょう。私
の心の中に彼らに対する復讐心がめらめらと燃え上がってきました。

  1. 2014/06/15(日) 01:32:37|
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役員会 第32回

私が興奮を静めようとしばらく風呂場でゆっくりしてから上がると、
食卓には既に何品かのおかずが並んでいました。

その中に茄子の田楽と、プチトマトを使ったグリーンサラダがあっ
たので、私はぎょっとしました。

妻は私の表情が変わったのにも気が付かない風で、私のジョッキに
ビールを注ぐと自分の席につき、「いただきます」と手を合わせま
す。

私は妻の様子を上目使いでうかがいます。妻は平然とした表情でグ
リーンサラダに箸をつけ、赤いプチトマトがやはり赤い妻の唇の間
に吸い込まれていきます。それがまるで、おちょぼ口のような妻の
アヌスが果実を飲み込んで行く様子を思わせ、私の股間はまたも熱
を持って来ます。

次に妻の箸が茄子の田楽に移行します。茄子は食べやすいように縦
にいくつかに切られていますが、元の大きさはかなり立派なもので
あったことが予想出来ます。妻の女陰が立派な茄子を食い絞めてい
る様子を想像した私の股間はますます熱っぽさを増していきます。

妻が私の視線を感じたのか顔を上げ、怪訝そうな表情を見せて小首
を傾げます。内心の動揺を悟られまいとした私は慌てて顔を伏せま
す。すると視線の先にグリーンサラダの中の真っ赤なプチトマトが
目に入りました。私は箸でそれをつまみ上げると口の中に入れまし
た。

新鮮な食感と甘酸っぱい果汁が口の中に広がります。私はふと、こ
のプチトマトは役員会で妻が肛門の中に飲み込んだものだろうかと
想像しました。

田楽として料理されている茄子もそうです。妻が秘部で食い絞めな
がら絶頂を極めたそのものでしょうか。

そんなことを考えると普通は食欲がなくなるところでしょうが、不
思議と私は思ったような抵抗もなく、食事を続けました。

普通はそのような行為に使った食材は捨てるでしょう。私もまさか
妻が自分の尻の中に入れたものを私に食べさせているとまでは思い
ませんでした。しかし男たちの前で異物挿入を演じたその日に同じ
種類の食材で料理を作り、食卓に並べる妻の心境はいったいどうな
っているのだろうと私は訝しく思いました。

私は再び妻の方を見ました。私と視線が合うと妻はなぜか視線を泳
がせ、一瞬右上方に逸らせた後に顔を伏せました。

ふと嫌な予感がした私は妻が一瞬逸らせた視線の方、食器棚の上に
目を向けました。瞬間あまりのことに私の表情は凍りつきます。私
は動揺を悟られまいと顔を伏せました。

なんと食器棚の上にはワイヤレスのCCDカメラが設置されていた
のです。カメラに映し出されたわが家の食事風景は光ファイバーを
通じて犬山たちのPCの画面に送られているに違いありません。

妻はオンラインの役員会で野菜を使った異物挿入を演じた後、それ
を今晩の食卓に出して夫に食べさせろと命じられたのでしょう。妻
の陰部や尻の中に収められた野菜を何も知らずに食べている私の姿
を、今現在連中は笑いものにしていることでしょう。

私は男たちに対してこれまでにないほどの怒りを感じました。しか
し、ここで私がその怒りを妻にぶつけたところで、証拠は何もあり
ません。私の妄想だと片付けられればおしまいなのです。

いや、昼間のオンライン役員会に侵入したということを話せば、妻
は観念するかも知れませんが男たちを追求する手段がなくなります。

とにかく今は男たちに怪しまれないよう耐え難きを耐え、平然と食
事を続けるしかありません。

しかし、いくら男たちに命令されたとは言え、自分だけでなく夫を
辱めるようなことを行うとは、妻の神経は一体どうなっているので
しょう。

長尾との不倫を公表されるということを妻はそんなに恐れているの
でしょうか。それとも、妻の心の中に私を辱めることについての抵
抗感がもともとなかったのでしょうか。

食器棚に置かれたワイヤレスCCDカメラについてはその後、私は
絶対に目を向けないようにしましたが、私はふと頭の中にある想像
が浮かび、慄然としました。

食器棚の上のカメラは慌てて設置したせいか、比較的無造作に置か
れていましたが、カメラはこれ一台という保証はないのです。

例えば先程私と妻が痴態を演じた浴室。そこにはカメラはなかった
でしょうか。私は気が付きませんでしたが、ひょっとして私と妻の
行為の一部始終は役員たちのPCに実況中継されていたかもしれな
いのです。

寝室にもカメラが置かれていても不思議はありません。私達の夫婦
生活を監視するばかりでなく、妻は週末の役員会の前は私とのセッ
クスは禁じられているようですから、妻がその言い付けを守ってい
るか確認する目的もあるでしょう。

「窃視症」ということばがあるように、覗きという行為はそれ自体
が麻薬的な魅力を持ち、一度はまるとなかなかやめられないと言い
ます。オンライン役員会で自宅にいる妻を遠隔操作でいたぶること
による愉悦を知った男たちの要求がエスカレートしていったのでし
ょうか。
  1. 2014/06/15(日) 01:31:40|
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役員会 第31回

「どうした?」
「だって……恥ずかしい」
「恥ずかしい?」

犬山達の前ではとんでもない破廉恥な姿を晒しておいて、ナニをカ
マトトぶっているんだと私はますます腹立たしい気持ちになりまし
た。夫である自分に対してはもったいぶった態度をとりながら、他
の男たちに娼婦のようなサービスをする妻に私は馬鹿にされたよう
な気持ちになり、妻の裸身をぐいと押しのけます。

「ここを洗うんだ」

私は妻の手を取って、自分でも驚くほど隆々と屹立しているペニス
に添えさせます。妻は恥ずかしげにもじもじしていましたが、やが
てこくりと頷きました。

妻は掌で石鹸をあわ立て、私の肉棒をゆっくりと擦りあげます。妻
はちらとそれに目をやると「大きい……」と溜息をつくように言い
ました。

「手で洗うのはもういい。今度は絵梨子のここで洗ってくれ」

私は妻の股間に手をやり、秘苑に指を差し入れました。

「駄目……」

その部分からは既に熱い愛液が溢れんばかりになっていたので私は
驚きました。

(こんな淫らな身体にされやがって……)

これも長尾や、犬山達の調教のせいか。私は湧き上がる凶暴な気持
ちに駆り立てられながら、妻の身体を抱き上げると膝の上にのせあ
げます。

「こんな格好で……」

石鹸で滑りやすくなっているせいか、私のペニスは妻の蜜壷に中に
するりと入っていきました。いわゆるソープの「壷洗い」というプ
レイです。

「あ、ああっ……」

妻は私の膝の上で腰を上下し始めます。その動きは次第に速くなり、
はあっ、はあっという喘ぎ声も大きさを増していきます。40歳を
過ぎた妻ですが、むしろ最近の方があそこの締まりは良くなってき
たような気がしますが、そんなことすら他の男たちからの調教の成
果なのかと思うと腹立たしくなり、私も激しくしたから突き上げて
応戦します。

「どうだ、イキそうか」
「ああっ……」
「イクときはイクというんだ」
「……は、はいっ……あ、あっ……イクっ」

妻は引きつったような声をあげると私にしっかり抱きつき、豊かな
双臀を小刻みに震わせました。私はもう少しで中に出しそうになる
のをなんとかこらえました。

妻は快楽の余韻に浸るように、うっとりとした顔を私の肩先に押し
付けてきます。私は妻に、

「絵梨子、俺はまだ出していない。口でやってくれないか」

といいました。

妻は一瞬戸惑ったような表情を浮かべましたが、すぐにこっくり頷
くと自分の愛液で濡れた私のものを咥えます。犬のように舌を出し、
ペロペロと鈴口を舐めたり、大きく口を開いて玉を含んで舌の上で
転がすような技巧を見せる妻に、私は内心驚きを禁じえません。

「随分うまくなったじゃないか、絵梨子」

そうからかうと、妻はちらりと上目遣いで私を見ました。

「どこかでこっそり練習しているんじゃないのか」

思い切ってそんな風にカマをかけてみましたが、妻はゆっくりと首
を左右に振るだけです。

(とぼけやがって……今に見ていろ)

こんな風に長尾のものを何度も愛撫し、その迸りを口の中で受け止
めていたのか。他の男に汚された妻の口を自分のもので犯すという
倒錯的な快感に、じっと堪えていた私の欲望は遂に爆発しました。

「うっ……ううっ……」

私の精液を舌に感じた妻は、眉をしかめて顔を引こうとしますが、
私は頭を押さえつけるようにして最後まで妻の口の中に射精しまし
た。いつもとは違う私の乱暴な行為に妻は恨めしそうに私を見ます
が、口の中のものを吐き出そうともせず、ごくりと喉を鳴らして飲
み込んでいきました。

妻はしばらく恥ずかしげに横を向いていましたがやがて立ち上がり
ます。

「先に上がって、食事の用意をしてきます」
「ああ……」

妻はくるりと私に背を向けて、浴室を出て行きました。私は妻の逞
しいばかりに張り出した尻をぼんやりと眺めていました。
  1. 2014/06/15(日) 01:30:56|
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役員会 第30回

妻がまるで産婦人科にあるような手術台に乗せあげられ、女の羞恥
の箇所から尻の穴に至るまでを犬山たちに晒しながら、肛門をプラ
グで拡張されたり、クリトリスの薄皮を剥がれたりする姿が目に浮
かびます。先程射精したばかりだというのに私の股間は再び熱くな
り始めます。

結局その日はその後、ほとんど仕事が手につきませんでした。妻を
危機から救うべきではないかという天使の声、そんな悪妻にはそれ
ぐらいの罰は当然だという悪魔の声、そしてもっと妻を淫らにして
みたいという淫魔の声を代わる代わる頭の中で聞きながら、私は家
に帰り着きました。

「お帰りなさい」

妻がいつものように玄関まで私を出迎えます。クリーム色のサマー
セーターに白いパンツ姿の妻はいつもと雰囲気が違うように思え、
しげしげと眺めましたが、髪の色がそれまでよりもだいぶ明るい栗
色になっており、強めにカールしていることに気づきました。

「美容院にいったのか?」
「あ……ええ……」

妻は少し口ごもります。

「ずいぶん雰囲気が変わったな」
「そうかしら……」

妻は心なしか私から顔を背けるようにします。

「いつもは私が美容院に行っても気づかないあなたがそう言うのな
ら、そうなのかも知れないわ。少し派手すぎるかしら」
「いや……よく似合うよ」

週末の役員会に備えて髪をセットしに行ったのでしょうか。犬山た
ちに命令されてそうしているのかも知れませんが、たとえ淫らな責
めを受けるためとは言え、男たちの視線を集める機会であればお洒
落していたいというのが女心なのかも知れません。妻は意外に男た
ちに責められることを楽しんでいるのではないかという皮肉な思い
まで込み上げてきました。

「先にお風呂にします?」
「ああ……」

私はスーツとワイシャツを脱ぎ、脱衣所へ行きます。妻はすでに下
着とタオルを用意していました。

軽く身体を洗い、湯槽に浸かっていると妻が「いいですか」と声を
かけます。「ああ」と答えると、裸の妻が前を隠しながら入ってき
たので、私は驚きました。

恥ずかしがり屋の妻は私と一緒に風呂に入ることなど滅多にありま
せん。私が何度誘っても「また今度ね」と断ってきます。その「今
度」があった試しはないのですが。

「どうした、珍しいな」
「たまには良いでしょう……」

妻はそういって微笑むと、身体を流しスポンジで軽く洗います。湯
を浴びて輝く妻の裸身に私は思わず見とれてしまいました。

「背中を流しましょうか」
「そうか、すまないな」

私は湯槽から上がり、妻に背中を向けて座ります。妻はスポンジで
ゆっくりと私の背中を洗い始めました。

長尾の背中もこうして洗ってやったのだろうか、そして、西伊豆で
はコンパニオンたちと一緒に役員の男たちと混浴して、ソープ嬢ま
がいのことをさせられたのかもしれない。私の頭に残酷な思いつき
が浮かびました。

「オッパイを使って洗ってくれ」
「え……?」

妻の手が止まります。

「聞こえなかったか? スポンジじゃなくて、絵梨子のオッパイを
使って背中を洗ってくれ」
「あなた……冗談を言っているの?」
「冗談じゃない。絵梨子のオッパイを背中に感じたいと思っただけ
だ」

妻はしばらく無言でいましたが、やがて「いいわ……」と答えまし
た。

妻は私の背中に身体を寄せ、大きくはありませんが年の割りには形
の整った乳房を押し付けてきます。妻の乳房の柔らかい感触を背中
に感じながら、私はなぜか腹立たしい思いに駆られていました。

それは私の突飛な要求を呑んだ妻に対する理不尽な怒りでした。私
の望みを断っていたらそれはそれで腹を立てていたでしょうが。こ
の程度のことは妻にとってなんでもないことなのかも知れません。

「前に回ってくれ」
「あなた、どうしたの? 今日はちょっと変よ」
「変なのは絵梨子もだろう」

妻は渋々前に回りました。全裸像が私の前に露わになります。妻は
私の視線を避けるように顔を逸らせていましたが、いきなり抱きつ
いてきました。
  1. 2014/06/15(日) 01:29:42|
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役員会 第29回

妻と長尾が不倫の関係にあったということが間違いないとすると、
どうしてそんなことになったのでしょうか。

妻から誘ったのか、それとも長尾から誘ったのか。

結果として妻が裏切ったことは事実なのですから、どちらから誘っ
たかというのはどうでもよいことかも知れません。妻に問いただせ
ば分かるかも知れませんが、本当のことを話すとは限りません。そ
れは仮に長尾に問いただしたとしても同じことです。結局のところ
は私を裏切った妻を許すことができるかどうかに尽きるのです。

しかし、私は妻が不倫を犯した理由や経過を知りたくて仕方があり
ませんでした。

私と妻は見合い結婚ですが、同世代のほかの夫婦と比べ会話も多く、
週末は2人でデートすることもあり、夫婦生活は円満だと思ってい
ました。

結婚して以来経済面で妻に不安を与えたことも、浮気をしたことも、
まして妻に手を上げたこともありません。18年もの間夫婦として
何の問題もなく過ごして来たと思っていたのに、どうしてこんなこ
とになったのでしょうか。

妻はこの3月の土曜日以来ずっと、犬山たち4人から脅され、関係
を持たされて来たものと思われます。4月に入ってから毎週日曜に
なると役員会と言って出掛け、2回に1回は食事と酒が入って帰宅
が遅くなり、男たちに代わる代わるタクシーで送られて来たのは、
藤村さんと妻が交替で男たちに弄ばれていたのに違いありません。

毎週土曜のセックスが2週に1回になったのは、男たちに抱かれる
前日は私とセックスすることを禁じられていたからだと想像出来ます。

6月初めにわが家にオンライン役員会のシステムが導入されてから
は、妻は週末だけでなく平日も男たちの玩弄物にされるようになっ
たのでしょう。

システムが開通した夜に私が帰宅した時、妻がノーブラにピンクの
ブラウスを身にまとい、化粧までいたことを思い出します。おそら
くアダルト向けライブチャットのチャットレディ嬢さながら、ウェ
ブカメラの前で露出調教を施されていたのではないでしょうか。

そして極め付けはついに先週末の西伊豆D旅館への旅行です。今日
の役員会で妻が「西伊豆の旅館で自分から変態人妻と宣言した」と
いう男たちの発言があったことから判断して、その際に妻は相当屈
辱的な目にあったということは想像に難くありません。

愛する妻を酷い目にあわされた訳ですから、私は当然4人の男に腹
を立てるべきですし、もちろんそういった怒りも確かにあります。
しかし今の私には妻の裏切りの方がショックで、男たちに弱みを握
られた妻がどのような目にあおうが、それは自業自得ではないかと
いった気持ちに駆られてしまうのです。

私に代わって男たちが妻に罰を与えている。夫を裏切るような淫ら
な妻は、もっともっとお仕置きを受けて当然だという悪魔的な囁き
が私の頭の中に響いてくるような気がするのです。

ディスプレイの中で男たちに命じられるままローターを使って淫ら
なオナニーに耽る妻、両手で陰唇を開き
臓物まで開陳する妻、「絵梨子の穴という穴を思う存分犯し抜いて
ください」と、恥ずかしい宣言をする妻――。

どれも私がこれまで見たことがない、妖しいまでに艶っぽい妻の姿
でした。そして私が、里美の演技を通してしか見ることが出来なっ
た極限の羞恥の姿。私はそんな妻に対してどうしようもない腹立た
しさを覚えると同時に、たまらない魅力を感じることも否定出来な
いのでした。

そんなふうに妻が変わってしまったきっかけは長尾との不倫だと思
われます。妻がどうして長尾と不倫の関係に落ちたか知りたいのは
山々ですが、今の私には妻を問いただすことは非常に難しいと思い
ました。なぜなら何一つ証拠がないのです。

会社からアクセスしていたオンライン役員会は、下田の会社の技術
によってほぼ完璧なコピーガードが施されていたため、記録するこ
とは出来ません。私と里美が実際にシステムにアクセスして、妻自
身から不倫の事実を聞いたので、里美が証人と言えば言えますが、
それを妻に話す訳には行かないのです。

私たちがオンライン役員会を犬山たちに気づかれない形でモニター
したと話せば、妻は観念して告白するかも知れません。しかし妻を
嬲り抜いていた犬山たちに復讐したくても、証拠がないと開き直ら
れたらおしまいです。まして長尾を追求することはもっと厄介です。
妻との不倫の関係は終わっているようですからこれから証拠をつか
むのは極めて困難でしょう。

妻と長尾の間で起こったことを知り、かつ犬山たちや長尾に対して
効果的な復讐をするためには、今のところオンライン役員会を引き
続きモニターするしかありません。

しかし問題は、現在妻の身に直接的な危機が迫っていることです。
次の日曜日に開かれる「役員会」で妻は美容整形外科医の道岡から
肛門拡張、肛門美容整形、そしてクリトリスの包皮切除というおぞ
ましい手術を受けることになっているのです。

私は美容整形でそのような淫靡な施術が本当に行われているのかと
疑問に思い、インターネットで調べてみました。するとさすがに肛
門拡張というものはありませんでしたが、肛門美容整形とクリトリ
スの包皮切除というといったメニューは多くの美容クリニックにあ
ったのです。
  1. 2014/06/14(土) 00:58:04|
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役員会 第28回

自慰を覚えたのはいつ頃だったでしょうか。私はなぜかその点につ
いては奥手だったので、高校生になっていたような記憶があります。
とにかく始めのうちは行為の後には必ず罪悪感に苛まれたものです。

つかの間の快楽の後、こんなことをしていていいのだろうか、自分
は卑しい人間なのではないだろうか、欲望をコントロール出来ない
弱い人間なのではないだろうか、などという思いに駆られました。

妻を演じた里美を見ながら欲望を解放させた私は、久しぶりにその
時の罪悪感に似たものを感じていました。

里美の言ったことが本当なら、妻は大変困った状況に陥っている、
いや、精神的に追い詰められているだけではなく、肉体的にも想像
を越えた加虐行為を受けているということになります。

しかし私は、妻のその苦境をネタにして自慰行為にふけったのです。

里美というフィルターがかかったいたから、という言い訳は出来る
かも知れませんが、私はディスプレイの中の里美の姿態、里美の表
情に妻のそれを重ね合わせていたことは否定出来ません。正直言っ
て妻に対して同情するよりも妻が半年以上も私を裏切っていた、そ
のことについて妻は当然罰を受けるべきであるという思いのほうが
強かったといえます。

4人の男たちの妻に対する淫虐な行為は、私に代わって妻に対して
お仕置きをしているように思えたのは事実なのです。

もちろん犬山たちに対する激しい怒りはあります。しかし、長年信
頼しあって来たはずの妻が不倫を行っていたということが私をひど
く打ちのめし、犬山たちに対する復讐心もいつしかあやふやになっ
ているのです。

(こんなことではいけない……)

私は激しい絶頂を極めた余韻にぐったりとしている里美の部屋から
ログオフすると、混乱した頭を整理することにしました。

妻に対して、あるいは男たちに対してなんらかの行動をとる前に自
分の中で明確にしなければいけない点は大きく2つあります。

一、はたして里美は本当のことを話しているのか?

二、(里美が本当のことを話している場合)妻は本当のことを話し
ているのか?

まず一ですが里美が私に嘘をつく、つまり妻のことを実態以上に貶
めて表現したと仮定します。そうすると私と妻の関係は壊れる方に
向かいますが、里美にそれをする動機があるでしょうか?

・私と妻の関係が壊れたら、金銭的な利益を得ることが出来る

・私と妻の関係が壊れたら、後釜に座ろうと思っている

いずれのケースも単なる可能性としてなら存在しますが、どうも里
美というキャラクターからは想像しにくいところがあります。

里美が私に対してなんらかの好意を抱いてくれていることは確かな
ようですが、それはあくまで私の仕事が彼女の興味の範疇にあるこ
とと、夫婦関係が危機に瀕していることに対する同情から来ている
ように思えるのです。

そもそも里美は現在、私が犬山たちと対決するにあたっての唯一の
味方と言えます。その里美を疑ってしまえば私は正直手詰まりにな
ってしまいます。多少の誇張はあるにせよ、里美が私に話した内容
は真実だと考えることにしました。

次に二です。妻が長尾と関係していたということは本当でしょうか。

私はこれまでのことを時系列に沿って思い出しながらメモを作って
いきました。

発端は3月のある土曜の午後です。

妻が藤村さんにPTA役員就任の件で呼び出され、直接断るために
出かけました。その後6時近くに妻から「食事をしていく」電話が
ありました。

その日、妻が帰ってきたのは夜の11時近くで、泥酔状態に近い妻
は道岡にタクシーで送られてきました。妻はしきりに「ごめんなさ
い」と繰り返し、また見たことのない派手な下着を身に着けていま
した。

この日に妻の身に何かが起きたのは間違いありません。

私は今までこの日、妻が男性役員4人によって力ずくで犯され、そ
れをネタに脅迫されているのではないかと考えていました。しかし
いくら何でもPTAの役員になろうという男たちがそのような危な
い橋を渡るでしょうか。

この時点で男たちは妻の、そして藤村さんの弱みを握り、それをネ
タにして脅迫して無理やり身体の関係を結んだのではないかと考え
るのが自然です。

妻が男たちに混じって泥酔するまで酒を飲むというのも考えられま
せん。その際に酒だけではなく何らかの薬も使われたのでしょう。
クリニックを経営している道岡なら、睡眠薬のようなものを使うの
は難しいことではありません。

妻の弱み、それが妻と長尾の関係であったことは想像に難くありま
せん。やはり妻と長尾が不倫の関係にあったというのは事実でしょ
う。そこまで考えた私は一気に気持ちが沈んでいくのを感じました。
  1. 2014/06/14(土) 00:57:06|
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役員会 第27回

「……いいえ」

里美はやっと首を左右に振りました。私はほっと胸をなでおろすと
ともに、どこか物足りなく思っている自分がいることに愕然としま
した。

いつのまにか私のペニスは固く勃起し、ズボンの前は無様なまでに
膨らんでいます。

もし今、カメラの前で淫らな行為にふけりながら、悦びを訴える喘
ぎ声とともに長尾との行為を語る女が妻自身であったなら、私はと
ても快感を覚えるどころではなかったでしょう。

しかしながら里美が妻を演じることで、私の妻に裏切られたという
悲しさや衝撃がオブラートに包まれたようになり、妻を寝取られて
しまったというマゾヒスティックな快感が増幅されたのかもしれま
せん。

「ああ……」

里美はついに胡瓜を蜜壷の奥深くに挿入し、ゆっくりと抽送し始め
ます。空いた手の指先を唾液で示した里美は、開かれた双臀の狭間
に露わになったアヌスをマッサージし始めました。

(絵梨子もああやって男たちの目の前で肛門を……)

私はたまらなくなってそこがオフィスの中であることも忘れズボン
を下ろします。里美がちらりと私を見ると、「いいのよ」という風
に頷きました。

「○○さんの奥さんは男たちにせきたてられて、茄子で前を虐めな
がら自分の手でお尻の穴を揉みほぐしていったの……」

里美はああ……と溜息をつくようにそう言います。

「それで……じゅうぶん柔らかくなったところでプチトマトを手に
とって……」

里美は透明のパックの中から真っ赤なプチトマトをひとつつまみ、
下手のところを指先で持って、口の中に含みます。

「こうやって濡らしたものを一つずつお尻の中に……」

里美はプチトマトを肛門に押し当てると、力を入れました。ああっ、
と小さな悲鳴とともに、真っ赤なプチトマトが里美の中に吸い込ま
れていきます。菫色の里美の肛門がトマトを飲み込んでいく妖しい
様子は、あたかも食虫植物を思わせます。

「……一つ飲み込むたびに男たちは笑いながら拍手をしたわ。今度
の旅行の余興としてぜひやらせようって。すると男たちの中で、背
が高くて縁なしのめがねをかけた気障なやつが……」
「道岡のことか」
「そう、その道岡が……プチトマトじゃ物足りない……ピンポン玉
を呑ませるようにさせよう……って」
「何だと」

私は男たちの言葉に怒りを覚えますが、2個、3個とプチトマトを
飲み込んでいく里美の尻の穴に目が釘付けになり、いつしかその怒
りもあやふやなものになって行きます。

「……さすがにそれは無理だって他の男たちが言っただけれど、道
岡ってのが意地になって……それで奥さんが参加する次の役員会は
……オンラインじゃないリアルのものだけど……道岡のクリニック
で開催されることになったの」

私は硬直したペニスを取り出し、片手でゆっくり扱きあげます。今、
他の社員がいきなり入ってくると大変なことになりますが、もはや
止めることが出来ないのです。

「そこで奥さんは道岡から、ピンポン玉を呑みこむことが出来るよ
うになるよう肛門拡張、肛門美容整形……おまけにクリトリスの包
皮切除手術を受けるように命令されたの」

私はもはや心が麻痺してしまったようで、そんなショッキングな言
葉を聞いてもほとんど衝撃を受けなくなっています。ディスプレイ
の中の里美が話しているせいか、本当のこととは思えないのです。

「奥さんはさすがに泣きながら拒んだのですが……長尾とのことを
○○さんだけでなくPTA全体にばらすと脅されて……最後は大声
で道岡から肉体改造手術を受けることを誓わせられながら茄子をあ
そこで思い切り食いしめて絶頂に達したの……ああっ、わ、私もも
うっ……」
「里美っ」

私も絶頂が近くなり、思わず里美の名を呼びます。

「違う……私は絵梨子よ……あなたの妻、絵梨子」

ディスプレイの中の里美の裸身が、見慣れた妻のものに変わってい
きます。

「お、奥様はこういいながらイったの……い、淫乱人妻でB高校P
TAの恥さらし、○○絵梨子は、み、道岡様から肉体改造手術を受
け、つ、次の慰安旅行までにお尻の穴でピンポン玉を最低3個は呑
みみ込めるようになることを誓いますっ。ああっ……イクっ」

里美の声がヘッドセットの中で響きました。私は里美の下半身がデ
ィスプレイの中で、深々と呑み込んだ胡瓜を食いしめながら激しく
痙攣するのを眺めながらティッシュの中に白濁をぶちまけていまし
た。

  1. 2014/06/14(土) 00:56:03|
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役員会 第26回

「ちょ、ちょっと○○さん、落ち着いて。私は奥さんじゃないのよ。
記憶を掘り起こし易いようにこうして演技をしているの」

カメラの前で自慰行為にふけるという倒錯的な快感に浸っていた里
美は私の声で我に返りました。

そうでした。つい興奮して訳が分からなくなってしまいました。

それにしても里美の演技は真に迫っています。里美は妻よりもはる
かに若く、髪形も妻とは全然違っていますす。しかし切なげに顔を
どことなくのけ反らせた雰囲気はベッドの中で喘ぐ妻を思わせ、私
をひどく落ち着かない気持ちにさせるのです。

「じゃあ、続けるわよ。いい?」
「ああ……」

再び里美は胡瓜を股間に当て、バイブレーターのように小刻みに震
わせます。そうやって自慰行為にふけることが、里美が妻を演じる
一種の儀式のようです。

「長尾とはいつ、どこで逢っていたんだ」
「主に厚生部の部会があった日です。部会の後はたいてい懇親会に
なるのですが、長尾先生と私は一次会で抜けて、ラブホテルに行っ
ていました」
「2人で一緒に抜けて、周りから怪しまれなかったのか」
「時間差を置きましたから……まず長尾先生が先に出て、私が後か
ら出ました」
「それにしても、2人がいつも懇親会を抜け出ていてはおかしいと
思う人もいるだろう」

里美は私のその質問には答えず、ああ……と小さな溜息を吐いて軽
く身悶えします。それは今日の役員会で実際に妻に対してそのよう
な問いが投げかけられなかったという意味だと思い、私は質問を変
えることにしました。

「長尾に何回抱かれたんだ」

あの下劣な男たちのことですから、質問は妻と長尾のセックスのこ
とに集中したに違いありません。皮肉なことに私が最も知りたいの
もその点でした。

「……半年あまりの間にほぼ月2回のペースでしたから……12、
3回だと思います」
「嘘をつけ。逢う度に一度では済まないだろう。何回そいつとヤっ
たんだ、正直に言ってみろ」

里美は一瞬口ごもる様子を見せます。それは実際に妻がこの質問を
受けた時に見せたものなのか、それとも里美が私に、妻が言ったこ
とを告げるのをためらっているのかはわかりません。それが私の心
をますます不安にしていきます。

「……長尾先生は一晩のデートで必ず3回は私の中に出しました」
「なんだと」

私は里美の答えに驚きます。

「そんなにやったのか」
「まだ29歳と若いですし、彼は特に精力が強いようですから、そ
れくらいは平気でした」
「ちょっと待て」

私は気持ちを鎮めるために深呼吸をしました。

「絵梨子は長尾のことを『彼』と呼んだのか」

里美は無言で頷きます。私はそれが妻が長尾とセックスをしたこと
を知ったのと同じくらいショックでした。

里美は手に持った胡瓜をとめてまた「演技」に移行するのを待って
います。私はようやく気持ちを落ち着かせると質問を再開しました。

「一体どんなセックスをしたんだ」
「それは……」

里美が少し首を傾げます。これもまた妻が何を言ったのか思い出そ
うとしているのか、実際こういったためらいの仕草を見せたのかわ
からず、私の心の中の不安はますます大きくなっていきます。

「……言えません」
「どうして言えないんだ」

私は苛々して再び大きな声をあげます。

「だって……」
「それなら俺から聞いてやる。口でもしてやったのか」

里美はかすかに頷きました。私はまたしても大きな衝撃を受けます。

「やつが出したものを全部飲んだのか」

里美はまた無言で頷きました。私は怒りと嫉妬、そして興奮で口の
中がカラカラになって来ました。私は妻にフェラチオはされたこと
がありますが、ほんの真似事のようなもので、自分のものを飲ませ
たことなどありませんでした。

「……まさか、尻の穴も奴に捧げたんじゃないだろうな」

私は妻のボリュームのあるお尻が大好きで、いつかは肛門性交をと思
っていたのですが、妻が痛いのは絶対に嫌と拒絶するため、果たすこ
とが出来ませんでした。私は胸をドキドキさせながら、里美の返事を
待ちます。
  1. 2014/06/14(土) 00:55:06|
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役員会 第25回

私は里美に言われるままシステムからログオフすると、ライブチャ
ットに切り替えます。やがて画面に里美の顔が現れました。

「さあ、教えてくれ、里美」
「奥さんが男たちの前でやったこと? それとも話したこと? ど
ちらを知りたいの」

私は少し考えて答えました。

「両方だ」
「そういうだろうと思ったわ」

里美はため息を吐くように言うと、立ち上がってカットソーとジー
パンを脱ぎ捨てました。里美の白いコットンの清純そうな下着が露
わになります。

「何をするんだ」
「奥さんがやったことを再現して上げるのよ」

里美はブラとパンティも脱ぎ捨て、素っ裸になります。

「そこまでしなくて良い。服を着てくれ」
「そうはいかないわ」

里美はそう言うと一瞬PCの前を離れ、すぐに戻ります。両手に胡
瓜とプチトマトの箱を抱えていました。

「あんなのを一人で見せられて、凄く後味が悪かったのよ。鬱な気
分を○○さんにも分けて持ってもらうわ」

里美は一体何を考えているのでしょう。

これまで私は里美とずっとライブチャットで話をしていたとはいっ
ても、彼女に対してセクシャルな要求をしたことはありませんでし
た。それが急に頼みもしないのに素っ裸になり、異物挿入の真似事
までするというのです。私はすっかり混乱しました。

「奥さんが何をして何を言ったか、全部覚えている訳じゃないけど、
出来るだけ忠実に再現して上げるわ」
「勘弁してくれ」
「勘弁して欲しいのはこっちよ。あんなのを見せつけられて、聞か
されて。私、人間不信と結婚恐怖症になってしまうわ。○○さん、
責任を取ってもらうわよ」

里美はそう言うと椅子に座り、いきなり肢をM字型に広げると、片
手に持った胡瓜を股間に当てました。

「茄子がなかったから、胡瓜で代用するわ。もっとも茄子はちょっ
と自信がないけれど……」

さすがに里美にそんな格好をされると、私の股間の一物も興奮のし
るしを現し始めます。

「男たちは奥さんにこんなポーズを取らせると……」

里美は胡瓜で股間を撫で上げるようにします。

「茄子でクリトリスを刺激するように強要したの。奥さんは最初の
うちはためらっていたけれど、やがて男たちに言われるがまま、野
菜の先端で敏感な花蕾をこすり上げ始めたわ。ほら、ちょうどこん
な風に……」

里美は胡瓜で自分のクリトリスを微妙に愛撫し始めます。次第に里
美の口からあっ、ああっという悩ましい喘ぎ声が漏れ始めます。

「お、奥さんのスイッチがすっかり入ったのをは見計らって……男
たちは奥さんと、な、長尾という教師の関係についてたずね始めた
のよ……あっ……」

里美は次第に情感が迫ってきたのか、細いうなじを見せて色っぽく
喘ぎます。

「奴らは何を聞いたんだ、いや、絵梨子は何を答えたんだ?」
「良く覚えていないわ……いえ、○○さんに尋ねられたら思い出す
かも……私のことを奥さんだと思って聞いてみて……」

何でそんなことを、と言いそうになりましたが、一番衝撃的な場面
から逃げ出し、里美に押し付けたことが私には負い目になっていま
した。

それに、確かに妻と男たちとの会話を一から再現しろというのは無
理があります。里美は言うように問答形式にした方が、記憶が鮮明
によみがえるかも知れません。私は覚悟を決めて里美に尋ねます。

「いつから長尾と関係したんだ?」
「ひ、浩樹が2年だった去年のことです。長尾先生がPTAの厚生
部の学校側の担当で、役員会で親しく話しているうちに、男と女の
関係になってしまいました」
「なんだと?」

私は激しい衝撃に頭を殴られたような気がしました。

「私はいつもあなたに対して申し訳ないという思いがあり、関係を
断ち切ろうと思っていましたが、長尾先生から誘われると断り切れ
ず、ずるずると今年の3月まで続きました」
「もう一年近くも前のことじゃないか。それまで絵梨子はずっと俺
を裏切り続けていたというのか」
「……申し訳ありません。裏切るつもりはありませんでした」
「これが裏切りでなくて一体なんだ!」

私は思わず大声を上げます。

  1. 2014/06/14(土) 00:54:15|
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役員会 第24回

「どうなんですか? 黙っていては分かりませんよ」
「……参加します」
「声が小さいですね。もう一度」
「参加します!」

妻は怒ったような声を出します。

「そんな機嫌の悪い声は聞いていて気分が悪いですな。まるで女房
の声を聞かされているようだ」

犬山の軽口に男たちがどっと笑います。

「奥さん、どうせならこう言ってくださいよ。淫乱人妻の○○絵梨
子は、喜んで慰安旅行に参加させていただきます。どうか皆さんで
絵梨子の穴という穴を思う存分犯し抜いてください、とね」
「ああ……」

妻はあまりの屈辱に天を仰ぎますが、何度も男たちにせっつかれ、
ついにその破廉恥な言葉を口にします。

「い、淫乱人妻の○○絵梨子は、よ、よろこんで慰安旅行に参加さ
せていただきますわ……どうか皆さんでr、絵梨子の穴という穴を
思う存分お……犯し抜いてください」
「よく言えました」

男たちは嘲笑を浮かべながらいっせいに拍手します。

「よくもそんな破廉恥なことを口に出して言えるもんだ。一度亭主
に聞かせてやりたいよ」
「亭主の目を盗んで子供の担任教師と乳繰り合っていた淫乱人妻で
すからな。これくらいはどうということもないんでしょう」

男たちはいっせいに妻に侮蔑の言葉を浴びせます。

「それではいよいよ異物挿入ですよ。いいですか、ナスは前の穴に、
プチトマトは後ろの穴に入れるのです。奥さんは藤村さんの奥さん
のような優雅な趣味はないのだから、卑猥さで勝負するしかありま
せんよ」
「しっかり練習して今度の旅行で、久しぶりに会う恋人の長尾先生
に見てもらいましょう」
「練習しながら長尾先生との不倫セックス体験をたっぷり聞かせて
もらいますよ、いいですね」
「……わかりました」

妻はがっくりと首を落として頷きます。その時私の部屋をノックす
る音がしました。

「専務、よろしいですか」
「しまった、来客の予定を忘れていた」

時計はとっくに午後1時を過ぎています。

「里美、後は頼む」
「ちょ、ちょっと、どうするのよ……こんなの一人で見させようっ
て言うの?」
「何とか手掛かりを掴んでくれ、お願いだ」
「手掛かりったって……あっ、待って、○○さん、待ってよ」

私は会議室からログオフしました。

重要な商談の客を待たせてはいけないということももちろんありま
したが、私の心を大きく占めていたのは、早くこの場を逃げ出した
いということでした。

妻が役員の男たちから弄ばれていたのももちろんショックでしたが、
それよりも大きな衝撃だったのは妻が息子の担任教師と不倫関係に
あったということです。とても信じられないことですが、妻はその
ことを否定していませんでした。

私は混乱した頭のまま商談に臨みました。私の会社の事業は、主と
して絶版になった本を電子出版の形で復刻し、コンテンツをさまざ
まなポータルサイトに提供するものです。過去に一世を風靡した作
家の作品も、現在の書店の限られた棚では手に入れることは困難で
す。これを作者と直接取引することにより印税率を上げるとともに
販売価格を下げるというのがポイントです。

その日のミーティングはある大手プロバイダーとの価格交渉でした
が、私は妻のことが気になって、商談中は上の空でした。そのため
その日のうちにクロージングさせるはずだったのが、いくつか課題
が残ってしまいました。

(こんなことではいけない……)

1時間ほどして商談が終わり、部屋に戻った私はそう反省するので
すが、やはり役員会の続きが気になります。再びPTAの会議シス
テムにログインしましたが、そこにはもう妻の姿も、4人の男たち
の姿もありませんでした。

「○○さん」

いきなり画面下にメッセージが現れました。

「里美か。あれからどうなった」
「どうなったもこうなったも……何が聞きたいの?」
「何がって、絵梨子の様子だよ」
「……」
「どうした? 教えてくれよ」
「ちょっと私には言いにくいわ」
「なぜだ?」
「なぜって……わかるでしょう。とにかくここから出て、ライブチ
ャットに切り替えましょう。いちいちキーボードを叩くのは疲れる
わ」
「わかった」

  1. 2014/06/14(土) 00:53:20|
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役員会 第23回

「それでは次の議題に入る。何をやれば良いかわかっていますな、
奥さん」
「い、いえ……」

妻がおろおろした表情を見せます。

「わからないんですか? これはあきれた」
「まだまだ我々の教育が足らないようですな」

男たちが口々に呆れたような声を出します。

「昨日の役員会では会計の藤村の奥さんは、趣味のフラワーアレン
ジメントの素材をたっぷり用意していたぞ」
「あれは傑作でしたな。あの奥さん、自分のマンコや尻の穴を使っ
てバラやらスズランやらを生けて見せおった」
「来月の旅行では、ぜひあれを宴会芸としてやらせましょう」
「ピンクコンパニオンたちがまた目を白黒させますぞ」

男たちはそう言って笑いあいます。

「やっぱりピンクコンパニオンの前で奥さんたちにおかしなことを
やらせたのね……だけど来月の旅行って……また奥さんたちを連れ
て行くつもりかしら」

私も男たちの会話に驚いていました。来月もまた旅行に行くなど、
妻から聞いた覚えはありません。

「ああ……もう、旅行は許してください」
「そんなことを言って、役員の仕事をおろそかにされちゃあ困りま
すな」

犬山が冷たく言い放ちます。

「今度の旅行は、ラグビー部OB会との合同の旅行です。我々をい
れて男が20人以上の大宴会になりますから、○○さんの奥さんと
藤村さんの奥さんには気合を入れて接待をしてもらわなけらばなり
ません」
「そうそう、この前みたいに途中で弱音を吐かれては困りますよ」
「奥さんと尚子さんで10人ずつのチンポを処理してもらいますか
らね。どうです、楽しみでしょう」

男たちはとんでもないことを話し出します。

「馬鹿な!」

さすがに私も頭に血が上ります。

「そんなことをさせてたまるか」
「落ち着きなさいよ、○○さん」

里美が私をたしなめます。

「馬鹿野郎、これが落ち着いてなんかいられるか」
「馬鹿とは何よ。八つ当たりしないで」

興奮のあまりキーボードを打つ指も震えてきます。

「そうそう、言い忘れていましたが、今度の旅行には長尾先生も参
加するそうですよ」

妻がびくっと体を震わせたのが分かりました。

「長尾先生って誰なの?」
「さあ……聞いたことはあるんだが」

確か息子の浩樹の2年の担任の教師だったような気がします。私は
仕事の忙しさにかまけて、息子の担任教師との保護者面談などには
顔を出したことがなく、B高校の教師の名前もうろ覚えです。

「奥さんも久しぶりに長尾先生に会えるので嬉しいでしょう。長尾
先生も楽しみにしているようですよ」
「あの人のことは……言わないでください」
「どうしてですか? 半年以上も男と女の関係を持った仲でしょう。
長尾先生には結局何回抱かれたんですか? ええ、淫乱人妻の絵梨
子さん」
「やめてくださいっ!」

妻がヒステリックな悲鳴を上げます。私はいきなり頭を鈍器で殴ら
れたようなショックを受けました。

「どういうこと? ○○さんの奥さん、不倫していたの?」
「……」
「○○さん、知らなかったの? 奥さんに不倫されていたこと」
「やめろ!」

私はキーボードを叩き壊さんばかりの勢いでメッセージを打ち込み
ます。

「……ごめんなさい」

どういうことでしょうか。今の男たちの台詞は。

男たちの言葉が本当ならば、妻が子供の担任教師と関係を持ってい
たということです。それも半年以上も。私はそれにずっと気づかず
にいたのです。

「藤村さんの奥さんも、恋人の西岡先生が参加するというので涙を
流して喜んでいましたよ。そういうことならぜひ参加したいという
ことでした。奥さんももちろん参加しますよね」
「……」
  1. 2014/06/14(土) 00:52:28|
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役員会 第22回

「そ、それでは改めまして本日の議題をご報告致します。ま、まず
変態人妻、○○絵梨子のオナニーショー、そ、そして野菜を使った
異物挿入ショー、さ、最後に絵梨子のセックス体験告白でございま
す……ああっ、も、もうイカせてっ」
「行儀の悪い奥さんですね。何度言ったら分かるのですか。イカせ
て欲しい時はどうやって頼んだらいいんですか」

犬山がニヤニヤ笑いながら聞きます。妻はやけになったように叫び
ます。

「変態人妻○○絵梨子、い、イカせていただきますっ。ああっ……」

妻はそう言うなりさっと立ち上がり、白いスカートをまくり上げて
股間をCCDカメラに押し付けるようにしました。パンティに挟ま
れたローターが妻のクリトリスにしっかりと当たっているのがわか
ります。妻はガクガクと全身を震わせながら、近所に聞こえるので
はないかと心配になるほどの大声で「イキますっ」と叫び、がっく
りと椅子の上に崩れ落ちました。

男たちの哄笑がどっと響きます。

「さすがは変態人妻だ」
「相変わらず凄まじいイキっぷりですな」
「まったく、B高PTA役員の恥ですな」

妻は顔を伏せてはあ、はあと荒い息をはいています。

「○○さん、思い切りイキましたか?」
「はい……思い切りイカせていただきました」
「それではいつものように、皆さんに挨拶をしなさい」
「わかりました……」

妻は顔を上げてCCDカメラにはっきりと表情を見せます。

「役員の皆様、変態人妻、絵梨子のマンズリをご覧いただき、あり
がとうございました」
「顔だけじゃなくて別のところも見せなさい」
「それは……」

妻は嫌々と小さく首を振り、顔を伏せます。

「何度も言っているようにこのシステムは、映像が後に残ることは
決してありません。心配しないで思い切り見せなさい」
「……はい」

犬山の言葉に妻は頷くといきなりパンティを降ろし、両手を陰部に
当ててまるでゴム輪のように陰唇を広げます。キラキラと愛液に濡
れて光る妻の蜜壷が完全に露わになったのに私は驚愕しました。

「何なのっ、これっ」

再び里美のメッセージが画面に現れます。

「○○さん、こんなことを許していていいの」
「許すもなにも、許せるはずはないが、だからといってどうしよう
もないじゃないか」
「私は許せないわっ。○○さんの奥さんにこんな屈辱的なことをさ
せるなんて」
「俺に落ち着けと言ったのは里美、お前だろ」
「そうだけど……」

里美のメッセージが一瞬途切れます。

「……○○さん、まさか奥様のこんな姿を見て、楽しんでいるんじ
ゃないでしょうね」
「馬鹿を言うな」

私はあわててメッセージを返します。

「今すぐ犬山たちを殺してやりたいくらいだ。しかし今、仮にそれ
が出来たとしても俺はただの犯罪者になるだけで、かえって妻や子
を不幸にしてしまう。俺がじっとこらえているのが分からないのか」
「そうだったわね……ごめんなさい」

里美はようやく落ち着いたようにメッセージを入れます。

「相変わらずいやらしい、いかにも男好きといった感じのオマンコ
ですね」
「まったくだ。まだヒクヒクと生き物のように蠢いているじゃない
ですか」
「ああ……言わないで」

妻はシクシクとすすり泣きながら、恥ずかしげに身を捩じらせます。
私はその妻の仕草を見て、ある疑念が頭に浮かびました。

「泣くなっ、馬鹿ものっ」

犬山の怒声が飛び、妻はびくっと身体を震わせます。

「女は泣けばことがすむと思っている。とんでもない心得違いだ。
その性根を徹底的に叩き直してやるからそう思え」
「はい……申し訳ございません」
「わかったら、冷蔵庫から茄子とプチトマトを取ってくるんだ。そ
の前にスカートとパンティは脱いで、下半身素っ裸になるんだ。い
やらしいマン汁で汚れた下着をつけたまま神聖な役員会に臨むなん
て、許されないことだ」
「はいっ、わかりました」

妻は素早くスカートとパンティを脱ぎ、下半身裸になると一瞬画面
から消えます。やがて戻ってきた妻は両手にナスの入った籠と、プ
チトマトの入った透明なケースを抱えていました。
  1. 2014/06/14(土) 00:51:36|
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役員会 第21回

「里美、お前が早まったことをするなと忠告したので、俺も耐えが
たいところを耐えている。だからあまり俺を煽るようなことを言っ
てくれるな」
「わかっているけど……口惜しいわ」

里美にはそうたしなめましたが、私はなぜか怒りとともにこれから
の展開をどこか楽しみにしているような気持ちになっているのが不
思議でした。

今見ているストリーミングの映像はほぼ完全といってよいコピーガ
ードがかけられているため、画像も音声も保存することが出来ませ
ん。ディスプレイを写真で撮ることも考えましたが鮮明なものは期
待できず、証拠としてどれだけ役に立つかは分かりません。そこで
私は4人の会話の中から手がかりを突き止めて、別にしっかりと証
拠を固めるつもりでいました。

「そ、それでは今日の議題をご報告いたします……」

妻ははあ、はあと荒い息を吐いています。

「ま、まず……私、変態で露出症の人妻、○○絵梨子のオナニーシ
ョーをご鑑賞いただきます。続きまして同じく絵梨子のストリップ、
最後に前回に引き続き絵梨子のセックス体験告白でございます……」
「どれも全く変わり映えのしない議題ですなあ」

犬山が気乗り薄げな声を出します。

「どう思います、皆さん。こうやって多忙な役員が集まっているの
に書記の○○さんはあいも変わらず黴の生えたような議題を提出す
る。これではせっかく我々が貴重な時間を割いて役員会に集まって
いる意味がないと思いませんか?」

まったくだ、議長のおっしゃる通りですというような声が聞こえま
す。

「何を言っているの、こいつら」
「だから黙っていろと言っているだろ、里美」

里美はますます激高しますが、どこかこれからの展開を期待してい
る自分がいるのに私は正直、驚いていました。

「それじゃあ、どうすれば……ああっ……」

妻は必死で快感をこらえていますが、時折上半身はピクッ、ピクッ
と痙攣のような動きを見せており、もはや絶頂は近いものと思われ
ます。

「そうですな……よくあちらのポルノ写真で胡瓜やトウモロコシを
あそこに突っ込んでいるのがあるじゃないですか。ぜひあれをやっ
てもらいたいですな」

整形外科クリニックを経営する道岡がニヤニヤ笑いながらそう言う
と、橋本がわざとらしく驚いたような声を上げます。

「道岡副会長、そんなことが出来るんですか」
「PTAの婦人役員ということは出産経験があるということでしょ
う。それくらいは当然出来ますよ」
「それは面白いですな」

男たちは口々に勝手なことを言い合います。

「なんてこと!」

里美が再び怒りを示します。

「黙っていろ」

私はたしなめますが、正直、男たちの理不尽なまでの要求に妻がど
う答えるか、固唾を呑んで見守っていました。

「そういうことです、○○さんの奥さん。今、お宅には野菜は何が
ありますか?」
「や、野菜ですか……」

妻はローターの刺激に気もそぞろになっており、男たちの話し声が
耳に入っていなかったようです。

「一々聞き返さなくても一度でわかるでしょう。本当に愚図な奥さ
んですね」
「す、すみません」
「あまり我々に手間をかけさせないでくださいよ」
「も、申し訳ございません」

妻はぐっと歯を食いしばりながら男たちに詫びを入れます。普段は
毅然とした妻のそんな惨めな姿に私は引き込まれていました。

もちろん妻を弄んでいる犬山たちを許すことは出来ません。必ず彼
らが心の底から後悔するような報いを受けさせてやると堅く心に誓
うのですが、今は妻の行き場を失った官能の行方の方が気にかかり
ます。

「や、野菜は……冷蔵庫に茄子とプチトマトがあります」
「茄子とプチトマトか……どうしますか、皆さん」
「十分楽しめそうだ。それでいいでしょう」
「私も異議ありません」

男たちは衆議一決したようです。妻は犬山に強制され、新たな議題
を口にします。
  1. 2014/06/14(土) 00:50:50|
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役員会 第20回

「○○さん、落ち着いて。今日は連中がやっていることをしっかり
と確認してこれからの作戦を立てるのが目的だから、くれぐれも早
まったことをしないでね」

里美は私を宥めるようにメッセージを送って来ます。

ディスプレイの中の妻はますます頬が赤くなり、口は半開きになっ
て「あ、あ……」と小さなうめき声まで上げているようです。

「そろそろイキそうになっているみたい……」

里美のメッセージが画面上に現れます。私は妻とのセックスの際は
常に電気を消しており、このような明るい場所で妻が快楽にあえぐ
顔をじっくりと見たことはありません。PTAの役員会の会議シス
テムでこのような行為を演じるにあたっては、犬山たちからなんら
かの理由で強制されているに違いなく、もちろん怒りは覚えるので
すが、なぜか股間のものが熱くなってくるのも感じていました。

いきなり会議室に犬山がログインしてきました。

「おやおや、奥さん、またオナニーですか。お盛んですね」

犬山はいかにも精力のありそうな脂ぎった顔をニヤニヤさせていま
す。続いて副会長の一人、毛塚がログインしてきます。

「まったく、助平な奥さんですね。いちいちマンズリに付き合わさ
れるこちらもたまったもんじゃありませんな」

橋本、道岡もほぼ同時にログインしてきます。

「おお、何とか間に合った」
「○○さんの奥さん、まだイッてないでしょうね」

4人の男たちのにけた顔がディスプレイに並びます。私はあまりの
怒りに気分が悪くなりそうなほどです。すると4人の顔が左一列に
寄り、妻の姿が残りの画面に大写しになりました。

「ううっ……もう……お願い……」

妻はもう限界まで来ているのか、眉を苦しげにしかめて呻き声をあ
げますが、犬山は妻の切羽詰った状況を楽しむように、開会を宣言
します。

「それじゃあ皆さん揃ったところですので、役員会をはじめましょ
う。それじゃあ、奥さん、今日の議題を発表して下さい」
「ああ……その前に……」
「どうしたんですか、一度イキたいんですか?」
「違います……ローターを、ローターを止めさせて下さい」

妻はもう息も絶え絶えといった様子です。

「ほら、やっぱりローターでしょ」
「黙ってろ」
「だから黙っているじゃない」

里美が膨れたような調子でメッセージを送ります。

妻は頬を赤く上気させて、瞳を潤ませながら必死で訴えています。
私ははじめて目にする妻のそのような艶っぽい表情に、思わず怒り
を忘れて見とれていました。

「おや、奥さん、様子がおかしいと思ったら、ローターなんかを使
っていたんですか?」
「さすがに西伊豆の旅館で自分から変態人妻と宣言しただけある。
驚いたもんですなあ」
「まったく、こんな淫乱女が伝統あるB高校のPTA役員を務める
なんて、外に分かったら大変なことになります。学校の恥ですよ」

男たちは好き勝手なことを言って妻を言葉で辱めますが、私は「西
伊豆の旅館」という言葉に反応しました。やはり旅館で妻は4人か
ら何か屈辱的な仕打ちを受けたようです。

「そ、そんな……皆さんがそうしろとお、おっしゃんたんじゃ……
ううっ……」

妻は恨めしそうな表情をカメラに向けます。ディスプレイに映し出
される妻の姿は極めて鮮明で、まるで目の前に妻がいるようです。
私は下田の会社の開発力はたいしたものだと、妙なところに感心し
ました。

「他人に責任転嫁してはいけませんな、○○さん。そういうところ
があなただけでなく、婦人役員のよくないところですよ」
「そうそう、自分ではろくな稼ぎもないのに、思うように贅沢な生
活ができないのを旦那のせいにする。そういう主婦たちの社会性の
なさを我々が徹底的に鍛え直してあげようというのです」
「何のとりえもない主婦がわれわれと肩を並べて役員面が出来るの
を感謝しなければなりません、わかりましたか?」
「は、はい……わかりました」

妻は口惜しげに声を震わせていますが、男たちの理不尽なまでの侮
辱的な言葉にはっきりと服従の意思を見せたことに私は驚きました。

妻は穏やかで優しい性格ですが、その反面芯の強いところもあり、
特に男女差別的な発言や行動に対しては明らかな嫌悪感を見せるの
が常でした。その妻がこのように主婦を侮蔑するような言葉に対し
て反発しないのは、逆にいえば4人の男たちから余程酷い目に合っ
たのではないかと想像されます。

「こいつら、女を馬鹿にしている。聞いているこっちの方が腹が立
ってきたわ」

里美までが怒りを露わにしたメッセージを打ち込んできます。
  1. 2014/06/14(土) 00:49:52|
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役員会 第19回

「次の役員会はいつになりそう?」
「絵梨子の今週のパートの出勤日は月、水、金だから明日の火曜日
と木曜日か……」
「何時に始まるか分からないのね?」
「ああ、息子も俺も帰りが遅いしな。ただ、連中も昼間は仕事があ
る訳だから、5時から7時あたり、それとももう少し遅めじゃない
かと思うんだが」
「犬山と毛塚は経営者だから時間の融通はいくらでもききそうだけ
れど、問題は道岡と橋本か。道岡の診療時間が分かれば大体推測が
つくかも」

里美がまたネットで検索します。

「9時から12時と、15時から20時になっているわ。整形外科
クリニックなら会社帰りのOLも重要なお客だからね」
「すると12時から15時の間、銀行支店長の橋本のスケジュール
も考えると、昼休みの時間帯が有力だな」

私は明日の12時に里美とネット上で待ち合わせることにしました。
念のため里美はその前からシステムにログインし、会議が始まれば
私にすかさずメッセンジャーを使って連絡することになっています。

帰宅すると妻はいつものように笑顔で私を出迎えます。しかし私に
はそれがどことなく疲れているようにも思えます。42歳になった
妻ですが私にとってはまだまだ女として魅力的です。いや、むしろ
最近になってベッドの中でも奔放さを見せるようになった妻を私は
以前よりもなお愛しく感じるようになっています。

その妻を私から奪おうとしている輩がいるのです。すべてが私の妄
想であってくれればよいとさえ思うのですが、状況は限りない黒で
あるように思います。いつもと変わらぬ夕食の風景、食後の団欒、
私は急にそれらがなんとも頼りないもののように思えてきました。

「家庭の平和は妻の笑顔」という言葉があります。妻が幸福でなけ
れば家庭の平和はありえないというものです。私はその言葉の持つ
意味をしみじみと実感していました。男として、一家の主としてわ
が家の平和を守るためには、妻を不幸にするものには敢然と立ち向
かわなければなりません。

次の日、私は早めに会社に行くと、落ち着かない気持ちを無理やり
宥めながら仕事を片付けました。私生活の都合で仕事を停滞させ、
会社に迷惑をかける訳には行きません。

仕事に没頭していた私は里美からのメッセージに我に返りました。
時計は11時半を指しています。

「奥さんがログインしたよ」
「なんだって?」

私はパワーポイントの企画書を閉じ、役員会の会議システムにログ
インします。いきなり妻の姿がディスプレイ一面に映し出され、私
は驚きました。

妻はパールホワイトのシャツブラウス姿で、奇麗に化粧を施してい
ます。髪は今朝私が見た状態よりも強めにカールがかかっています。
美容院に行くほどの時間はなかったと思いますので、一生懸命自分
で整えたのでしょうか。

PCの前の椅子に座り、ディスプレイに顔を向けている妻の頬は上
気し、瞳は妖しい潤みを見せています。視線は落ち着きがなくふら
ふらしている様子がいつもの妻らしくありません。

「どうしたんだろう……絵梨子の様子がおかしい」

私はメッセンジャーにそう打ち込みます。

現在私と里美が役員会の会議システムに入っている訳ですが、侵入
が覚られないようにこちらからの音声は切っています。したがって
私と里美の意志の疎通は、音声ではなくてメッセンジャーの文字入
力で行っています。

「奥さん、オナニーしてるんじゃない?」
「なんだって?」

私は文字情報で意思の交換をしているのにもかかわらず、思わず聞
き返します。

妻の両手はPCのテーブルに置かれており、そんなことが出来るは
ずがありません。

「○○さん、じっと耳をすましてみてよ」

私は里美に言われた通り、ヘッドセット越しの音に耳を傾けます。
すると低く小さなモーター音のようなものが聞こえて来ました。

「これ、ローターの音だよ」
「ローター?」
「もう、しゃべってんじゃないんだから、一々聞き返さないでよ。
奥さん、ローターをあててオナニーしているんじゃない?」
「馬鹿な……」

そんなものは家の中にはありません。いや、私は妻にいわゆる大人
の玩具と呼ばれるものを使ったことがありません。

それでも私は興味はありますから、妻に冗談交じりにローターやバ
イブの使用をほのめかしたことはあります。しかしそんな時はいつ
も妻は顔色を変えて、そんな変態的なことは嫌と拒絶していたので
した。

しかしそう言われてみると、妻の落ち着かない様子はなぜなのかが
頷けます。私は混乱し頭の中がかっと熱くなるような気がしました。
  1. 2014/06/14(土) 00:49:00|
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役員会 第18回

「ちょっとテストしてみたいわ。今日はシステムは使わないの?」
「16時から社内テストをかねて、業務報告会をやることになって
いる」
「そこに侵入してみるわ」

報告会は社長、私、開発部長、管理部長の4名で予定どおり開催さ
れました。といっても2人の部長はTV会議システムが初体験です
から、素朴に驚いたり喜んだりしています。

参加者が4名のため、画面は4分割されています。特に指示をしな
ければ発言をしている人間の枠が全体の二分の一以上まで大きくな
り、他の参加者の枠は周辺によります。特定の参加者を画面一杯に
表示し続けることも出来ます。

「これだけ奇麗だとちょっとした放送局が出来ますね。もう一つネ
ットを組んで会員向けの番組を流したらおもしろいんじゃないです
か」

開発部長が感心してそういいます。

「どんな番組だ?」

社長が尋ねます。

「それはもちろんAVでしょう」
「普通のAVならストリーミングで十分だろう。会員向けというこ
とで過激なものをやると犯罪になるぞ」
「そう言われればそうですな……」

開発部長が画面の中で腕組みをします。

「このシステムで出来るビジネスがあるとすれば、会員向けの情報
サービスだ」
「情報サービスですか?」
「そうだ。物販はすでにネットでかなり普及している。しかし情報
ビジネスはネットでは金にならない。なぜかというと誰にでも見ら
れてしまうからだ。会員制のウェブサイトというものももちろんあ
るが、双方向性が薄く、今一つ勢いがない。このシステムならその
欠陥が補える」
「例えばどういうものですか?」
「占い」

社長の言葉に開発部長が感心したように頷きます。

「なるほど、これだけ奇麗な映像なら十分占いの演出が出来ますね」
「それに1対1で利用出来るというのが重要だ。今流行のライブチ
ャットにも向いているが、コスト面で折り合わないだろう」

私は社長の発想に感心しながらも、里美のことが気になっていまし
た。本当に今、この会議を覗くことが出来ているんでしょうか。も
しそうなら私を含め会議参加者は誰も気づいていませんから、私や
里美が役員会のTV会議を覗くことも可能ということになります。

そう考えた途端、画面の下部にメッセージが現れます。

(○○さんの会社の社長さん、面白いね)
「里美……」

私は思わず小さな声を上げます。私の顔がいきなり画面で大きくな
り、社長が不審げに尋ねます。

「どうした? 専務」
「い、いえ。何でもありません」
「サトミって誰だ? 飲み屋の女のことでも考えていたんじゃないか」

社長はそう言って笑うと、急に顔を引き締めます。

「専務は最近表情が冴えないが、何か心配事でもあるのか?」
「い、いえ。大丈夫です」
「それならいいが……当社の営業は専務の肩にかかっている。心配
事があるんなら何でも言ってくれ」
「わかりました……ありがとうございます」

私は社長にまで心配をかけていることを知り、申し訳なく思いまし
た。

「それにしてもこのシステムは便利だ、専務の顔色がいいか悪いか
まで分かる。会議以外にも十分使えるな」

社長がそう言って笑い、会議はお開きになりました。私はライブチ
ャットの里美の部屋にログインします。

「あまり驚かすなよ」
「ごめん、ごめん」

里美はおかしそうにくすくす笑っています。

「例の下田さんからのIDで、会議は全部見ることができたよ。こ
ちらから画面を切り替えたり、ズームしたりしてみたけれどまるで
問題なし」
「それじゃあPTAのオンライン役員会にも気づかれないで入れる
ということか」
「アクセスログまでは消せないから、そこまで調べられちゃうとば
れるかもしれないね」
「そうか……」

私は腕組みして考え込みます。

「心配ばかりしてもしょうがないわよ。いざとなったら下田さんを
脅して、ログを改竄させるしかないわ。彼にも責任があるんだから」
  1. 2014/06/14(土) 00:47:58|
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役員会 第17回

「そうですか、どうもお世話をかけまして申し訳ございません」

私は怒りを表情に出さないよう必死でこらえながらそう言いました。
ぐったりとした妻は橋本に寄りかかるようにしながらようやく立っ
ているという状態です。

「絵梨子、大丈夫か」

私は妻を橋本から受け取ります。一瞬目を見開いた妻に恐怖の表情
が浮かびましたが、私だと分かって安心したのか目を閉じます。

力が抜けて私に抱かれるようにしている妻を、橋本はじっと見つめ
ています。私はその目に欲情の名残があるような気がして、腹立た
しさが増します。しかし、証拠が取れるまで我慢して、という里美
の言葉を思い出し、必死でこらえました。

「寝室まで運ぶのを手伝いましょうか?」
「いえ、結構です。ありがとうございます」

私はこれ以上妻の体に触れさせるのが嫌で、そう断ります。橋本は
しばらく名残惜しそうに妻を眺めていましたが、やがて「それでは、
失礼します」と言って停めてあったタクシーに乗って帰って行きま
した。

私は妻を抱き上げて家の中に入り、寝室のベッドに横たえました。
その時私はふと、新婚旅行から帰って来てはじめて妻と新居のマン
ションに着いた時のことを思い出しました。

私はいきなり妻を抱き上げて新居に入りました。古い洋画では良く
みられるシーンですが、そんな知識のなかった妻は一体何をされる
んだろうと驚いたと、後で笑いながら話していました。

今はその時とは全く違い、私達夫婦の幸福な生活は犬山たちによっ
て脅かされています。連中の狡猾な手口に対抗するためには、それ
を上回る知恵と行動力で対抗しなければなりません。里美という強
い味方が出来たものの、彼らとの戦いは相当厳しい物が予想されま
す。時には怒りや復讐心といった感情を抑えなければならない場面
もあるでしょう。

「ああ……それは嫌……」

ベッドの上でぐったり眠っている妻が、呻くような声を上げて身体
を捩らせました。

「もう……もう……十分でしょう」

さらに妻は小声で叫ぶようにそう言うと身体をぐっとそらせます。

やがて力が抜けた妻は静かな寝息をたて始めました。私は妻に布団
をかけると、寝室を出ました。

翌日、いよいよ私の会社に会議システムが導入されました。午前中
に下田の会社の営業マンと技術者が来て、私や社長、その他経営幹
部のPCにソフトをインストールし、ハードの設定を行いました。
導入そのものは簡単に終わり、テストを開始します。

予想以上の画質・音質に私と一緒に興味深げにテストをみていた社
長は「おおっ」と声を上げました。

多くの人間が一世にアクセスしてくるライブチャットとは違い、映
像データをほぼ無圧縮で送ることが出来るためか、液晶画面に写し
出された画像はDVD並みとまでは行きませんが、標準モードのビ
デオ程度の高品質のものです。TV会議特有のカクカクした動きも
ほとんどないため、ストレスなく見ることが出来ます。

私は下田の会社が開発したシステムに素直に感心するとともに、妻
の痴態がこんな鮮明な映像で犬山たちに晒されているのかも知れな
いと思い、怒りを新たにしました。

昼休みになり、私は里美を呼び出します。今日の里美は本は読んで
いません。PCに向かってしきりに何やら作業をしているようです。

「里美」
「ああ、○○さん、会議システムは入った?」
「入ったよ。思った以上に画像も音声もきれいだ」
「そう、それじゃあどうしようか……私もそのシステムが使えない
と困るわ。○○さんの会社に行ければいいんだけれど、そうも行か
ないでしょう? 導入用のアプリケーションとマニュアルが入った
CDをイメージファイルにして、私が言う場所にアップしてくれる
かしら? それと下田さんからもらったIDとパスを教えて」
「うーん、それは」

そうなると社員でない里美が、うちの会社の会議システムにも入れ
てしまうことになります。

「○○さんが心配していることは分かるけど、他にうまい方法はな
いよ。どうせあと2週間少しで切れてしまうIDなんでしょう? 
信用出来ないのならそれまではあまり重要な会議はTV会議ではし
ないでというしかないわ」
「わかった。里美の言う通りだ。そうするよ」

私は決断しました。会社の人間としては失格かも知れませんが、こ
のままでは仕事に身が入らないのも事実です。ライブチャットで知
り合った娘を信用するというのもおかしな話ですが、今の私は里美
の助けなしではこの問題を解決出来そうにありません。

私は里美に言われた通り、アプリケーションとマニュアルの入った
CDロムをイメージファイルにして送ります。同時に下田からもら
ったIDとパスもメールで送ります。1時間もたたないうちに里美
から「設定完了」というメールがありました。

  1. 2014/06/14(土) 00:47:02|
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役員会 第16回

「私の勘だと、連中は常習犯よ。一筋縄じゃ行かないわ」
「そうなのか?」
「4人が……それともある時はもっと多くの人間がグルになって、
女性に毒牙を向けているに違いないわ。たぶん学生のころから同じ
ようなことをしていたんじゃないのかしら」
「……」
「PTAの会合といいながら、女の役員は交互に呼び出す。たぶん
お互いが相手の人質のような状態になっているのね。それでご主人
にも何も言えなくなってしまっている」
「ひょっとして……」

 下田もグルなんだろうか、と尋ねました。

「それはないと思うわ」

 里美が首を振ります。

「下田さんはいい加減なところはあるけれど、基本的には有能なビ
ジネスマンだわ。こんな危ないことにかかわるとは思えない。それ
に彼らにとってお誂え向きと言って良いシステムを会社のお金で開
発するなんて話が出来過ぎているわ」
「システムと言えば……連中はこの会議システムで何をする気だ」
「そんなこと分かっているわよ。彼ら専用のライブチャットよ」
「何だって?」
「ライブチャットというよりは、双方向性のあるポルノ番組と言っ
た方がいいわね。高画質と高音質のシステムを使ってビデオ並みの
映像を送らせる。出演者は視聴者の要求にしたがってさまざまな恥
ずかしい行為をさせられる。最初の出演者は○○さんの奥さんと、
藤村さんというもうひとりの女性役員、ってわけ」

私は怒りに頭に血が上るのを感じました。

「システムにはセキュリティがかかっているから、送られた映像や
音声も記録出来ない。IDとパスワードは厳重に管理されているた
め外部からログインすることは出来ない。会員が安心して使える最
適の仕組みだわ」

私は妻が落とされた罠の巧妙さに言葉を失います。

「奥さんの写真を撮ってネットに掲載する、なんて脅すのは効果は
あるだろうけど、実際に脅迫行為に及んだらIPアドレスから追跡
されて、個人の特定が出来ちゃうわ。けれどこのシステムだとウェ
ブを使っているとは言ってもクローズされているからその心配はな
い。信頼出来る人間だけを増やしていけばいいわけよ。このままだ
とPTAの役員会の次はラグビー部のOB会に、同じシステムが導
入されるかもしれないわよ」

私はB高校のラグビー部出身者の男達がPCの画面で妻の痴態を見
入っている姿を想像して慄然としました。

「下田め、くだらない物を作りやがって」
「まあ、下田さんもまさかこんなことに利用されるとは思ってなか
ったんでしょうけど」
「現にやつの会社でライブチャットをやっているじゃないか。絵梨
子をAV女優扱いするなんて、そんなこと許せるかっ。下田にねじ
込んでやる」
「駄目よ」

里美が慌てて私を止めます。

「そんなことをしたらIDを停止されちゃうわよ。○○さんの相手
は下田さんじゃなくて、PTAのオヤジどもでしょう? ちゃんと
証拠がとれるまで我慢するのよ。とにかく来週、○○さんの会社に
会議システムが入ったらすぐに連絡して」
「わかった」

私は里美に説得されてようやく頷きます。

「だけど、里美はどうしてこんなに親切にしてくれるんだ?」
「女の敵が許せないからよ」

里美はそう言うとにっこり笑います。

「……なんてね、本当はこの騒ぎ、興味があるのよ。まるで探偵を
やっているみたい。ゾクゾクするわ」
「そうか……」

里美のあっけらかんとした言葉に、私はやや言葉を失います。

「だけど、女の敵が許せない、っていうのも嘘じゃないのよ。エロ
オヤジどもをガツンと言わせてやるわ。色々私なりに用意して置く
から、くれぐれも短気を起こさないでね」

忙しくなったわ、といいながら里美はログオフしました。


妻が帰ってきたのは結局その日の夕方でした。疲れきった感じの妻
を、副会長の1人の橋本が送ってきました。橋本は妻のパート先で
あるA銀行に勤めており、以前は妻の直属の上司でしたが、現在は
どこかの店の支店長になっているということです。

「いつも奥様には大変お世話になっております。ご主人にはいつも
PTA活動にご理解を頂きましてありがとうございます」

いかにも銀行員らしい謹厳実直そうな橋本はもっともらしく挨拶し
ます。しかし以前妻から、この橋本という男は実は相当のむっつり
助平で、特に酒を飲むとガラリと人が変わり、女子行員に対してセ
クハラめいた行為に及ぶことがあると聞いたことがあります。

「奥様が気分を悪くされたようなのでお送りしました」

  1. 2014/06/14(土) 00:46:14|
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役員会 第15回

「どうして?」
「今のが県警からの電話だとは思わないだろうけど、同業者からの
嫌がらせで、無視をすると次は本当に県警に通報するかもしれない
という程度には信じるとは思うわ」
「なるほど……」

里美の頭の回転のよさと実行力に感心しました。

「だけど、コンパニオンが引き上げたから男たちの頭は冷えるだろ
うけど、欲求不満が○○さんの奥さんにぶつけられるという危険も
あるわ」
「そうなのか?」
「興奮は冷めるから、なかにはいくぶん冷静な判断をする人が出て
くることを期待するしかないわね。とにかくこれ以上思い悩んでも
しょうがないわ」

里美が私を宥めるようにそう言いました。

いずれにしても今から西伊豆に行って妻を助けるというのは不可能
です。連絡が取れない以上、今は打つ手がありません。私は里美に
礼を言うといったんログオフし、念のためにブラウザの履歴を消し、
ホームページに戻ります。

私は下田からもらったIDとパスワードで、会議システムにログイ
ンできるかどうか試そうとしましたが、ひょっとして入室記録が残
るかもしれないのでやめました。来週私の会社にシステムが導入さ
れてから試すしかありません。

その夜は妻のことが心配で、また犬山達に対する怒りでなかなか眠
ることが出来ませんでした。彼らが妻を弄んでいるのならなんとか
して救い出し、復讐をしなければ気が治まりません。まず、なんと
しても証拠を掴まなければと私は思いました。

翌日、結局ほとんど眠れなかった私は朝が来るのを待ちきれないよ
うに私は妻の携帯に電話をしました。何度かコールの音の後、妻が
出ました。

(はい……)
「絵梨子、俺だ」
(どうしたの……こんなに早く)
「いいからすぐに宿をチェックアウトして帰って来い」
(どうして……まだ6時よ。みんなまだ寝ているわ)
「どこの部屋に寝ている? みんなで雑魚寝か?」
(馬鹿なことを言わないで。部屋にいるのは私と藤村さんだけよ。
朝食の予定は8時で、10時にはチェックアウトして、お昼過ぎに
は帰ります)
「昨日は電話が繋がらなかったぞ。いったいどこにいた? それと
も電源を切っていたのか?」
(何を言っているの? あなた。この宿は場所によって電波が入り
にくいようなの。ごめんなさい……もう少し寝かせて。昨日は遅か
ったの)

そういうと妻は電話を切りました。

「おい、絵梨子、おい……」

再び電話を鳴らしたのですが、どうも妻は携帯の電源を切ってしま
ったようです。私は考え込みました。

電話の妻の声は眠そうにはしていましたが、特にいつもと変わった
ところはないような気がしました。

(俺の思い違いで、妻には何もなかったのだろうか……)

あれこれ思い悩んでいるうちに、私は疲れのせいかいつの間にか眠
り込んでしまい、目が醒めたらお昼近くになっていました。私は妻
のPCを立上げ、里美に会いに行きます。

「おはよう。○○さん。あまり眠れなかったみたいね」

里美はいつものように本を読んでいたようです。

「里美、実は明け方に絵梨子に電話したんだが……」

私はそのときの妻の様子を里美に話します。

「絵梨子はいつもと変わらない風だった。実は何もなかったんじゃ
ないだろうか……」
「そんなはずないじゃない。○○さんって、本当に善意の人ね」

里美は呆れたような声を出します。

「奥さんも昨夜何があったのか、○○さんにいえない理由があるん
でしょう」
「どうして俺に知られたくないんだ。本当に困っているのなら俺に
助けを求めに来るはずじゃないのか?」
「助けにって……西伊豆までどうやって助けに行くの?」
「どういう意味だ?」
「夕べからの状況から考えて、奥さんの携帯は男たちが管理してい
るわよ。今朝の○○さんとの会話も隣で聞かれていたに違いないわ」
「あ……」

私は自分の迂闊さが腹立たしくなりました。

「○○さんが何か感づいていると覚られたら、相手は尻尾を出して
こなくなるかもしれないわよ」
「すまん……」
「私に謝らなくてもいいわよ。でも、この様子じゃ、ちゃんと作戦
を立てて臨んだ方が良い見たいね」

里美はそう言うと溜息をつきました。
  1. 2014/06/14(土) 00:45:18|
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役員会 第14回

「それでは、個人名で犬山、毛塚、橋本、あるいは道岡という男性
は泊まっていませんか?」
(お客さまの宿泊の有無に関する照会は、宿泊者ご本人様の同意が
ないと受けられないのですが。当旅館のプライバシーポリシーとい
うのがございまして……)
「さっきは探してくれたじゃない」
(ご家族の場合は例外です)
「どうしても駄目なの?」
(申し訳ありません)

何度か押し問答をしましたが、結局他の役員が泊まっているかどう
かは教えてくれませんでした。私は再びログインし、里美を呼び出
します。

「どうだった?」
「駄目だ、連絡がつかない」
「それは困ったわね……何か方法がないかな」

2人でしばらく頭をひねったのですが、すぐには良い知恵が浮かび
ません。

「とにかく……本当にD旅館に泊まっていて、ピンクコンパニオン
を呼んでいるのなら、もうやることはやっちゃっているわよ」
「そんな……」

私は激しい焦燥に駆られます。

「○○さんの奥さんにまで無茶なことはしていないと信じるしかな
いよね……それより、その豪勢なテレビ会議システムが気になるん
だけど。どうにかしてログインできないの?」
「IDとパスワードがわからなきゃ、無理だよ」
「奥さん、教えてくれない……よね……」
「教えてもらったとしても、使うのは昼間だろうからな。現場を押
さえない限りはムリだ」
「でも、来週には同じシステムが○○さんの会社に入るんでしょ?
 そこからログインできるんじゃない?」
「そうか……」

重要なことを忘れていました。テレビ会議システムは基本的にウェ
ブベースで作られているため、私の会社のシステムからでも、ID
とパスワードさえ分かれば入れるはずです。

「あとはIDとパスワードが分かればな……」
「下田さんは、業務用のシステムとこのライブチャットのシステム
は共通のモジュール(部品)を使っていると言ってたよ」
「あいつめ……ライブチャットの使いまわしを売り込んできたか」
「下田さんがこのライブチャットのIDとパスをくれるとき、何か
言っていなかった?」
「うーん、確か……」

私は下田との会話を思い出します。

「そういえば、1ヶ月の期間限定だけど、プライベートエリアまで
入れるって言ってたな」
「○○さん、それ下田さんの会社の管理者権限のあるIDだよ」
「本当か? そんなものを他社の人間に預けるか?」

私は驚いて聞き返します。

「だって、普通のIDじゃプライベートエリアには入れないよ。と
いうか、プライベートエリアでは女の子ごとにそれぞれ別のIDが
発行されるんだから。○○さんのIDなら、ツーショットのチャッ
トは覗き放題のはずだよ。ちょっとやってみて」

私はいったん里美の部屋からログオフし、他の女の子でツーショッ
ト中のところへログインを試みます。何人か試してみていずれもあ
っさり入ることが出来たので驚きました。

「入れたよ。下田め、なんていい加減なやつだ」
「やっぱりね。1ヶ月の期間限定ということは、1ヶ月ごとに管理
者権限のIDを変更するっていうことじゃない。○○さん、そのI
Dをもらってどれくらい経つ?」
「先週の月曜だから、12日だな……」
「なら来週と再来週は使えるね。その間にオヤジたちの尻尾を掴ま
ないと」

しかし、それはそれとして私は今この時に妻の身に迫っている危機
を何とか出来ないかと考えていました。

「里美、今あいつらがやっていることを止めさせる方法はないか?」
「うーん……」

里美は何ごとか考えていましたが、やがて顔を上げました。

「これをやったから絶対大丈夫とはいえないけれど……何もやらな
いよりはましかな。さっきの旅館の電話番号を教えて」
「わかった」

私はメモしていた番号を里美に伝えます。里美はそれを携帯に打ち
込み、通話ボタンを押しました。

「もしもし……静岡県警生活安全刑事課です。さきほどそちらの旅
館で売春行為が行われているとの匿名の通報がありました……そう
ですか……でも念のために伺います……それではよろしく」

里美はそう言うと電話を切ります。

「今ので信じるかな?」
「信じないでしょうね……でも、コンパニオンたちはこれで引き上
げると思うわ」
  1. 2014/06/14(土) 00:44:27|
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役員会 第13回

「役員会の旅行だって? どこの宿に行ってるか聞いた?」
「ああ、メモが残っている」
「教えて」
「えーと、西伊豆のD旅館となっているな」
「西伊豆のD旅館? なんだか聞いたことあるな……待ってね」

里美が画面の向こうで、素早くネットで検索するのが見えました。

「あー、○○さん、そこ、やばいよ!」
「どうして?」
「そこ、ピンクコンパニオンで有名な旅館だよ」
「ピンクコンパニオン?」
「知らないの? ○○さんって真面目だね。男同士で旅館で宴会す
るときは、みんな呼ぶんだと思ってた」

里美は私にピンクコンパニオンの説明をはじめます。男たちの宴会
の席で要するに、野球拳や王様ゲームなどのお色気のゲームも出来、
基本的に下着やコスプレで宴会を盛り上げるコンパニオンのことの
ことです。

問題なのはピンクコンパニオンには延長の際の裏メニューというの
がつきもので、その際は混浴、フェラチオ、本番などまるでソープ
嬢のようなサービスが行われるらしいのです。

「随分詳しいね。里美はピンクコンパニオンをやっていたの?」
「馬鹿ね。そんなことやるわけないじゃない。でも、友達が何度か
やったことあるって。みんなお酒が入っているから、ひどいときは
もう乱交パーティみたいらしいよ」
「そうなのか?」

私は会長の犬山の脂ぎった顔を思い出し、背筋が寒くなってきまし
た。あの役員の男たちは宿でそんな破廉恥な宴会を企画していたの
でしょうか。そして、それには妻も参加させられているのでしょう
か。

無理やり野球拳や王様ゲームをさせられている妻の姿を想像した私
は、怒りのあまり頭に血が上ってきました。

「宴会は6時頃から始まって、だいたいお酒が入った30分から1
時間でコンパニオンを呼ぶらしいの。それから普通は90分から1
20分が既定のコースで、ここで王様ゲームやら野球拳があって、
女の子はたいてい裸になっちゃうわね。その後延長があれば本番に
突入しているはずだわ」

時計を見ると既に午後10時を過ぎています。

「この時間だと、ピンクコンパニオンを呼んでいたとしたら、確実
に延長に入っているわね……」
「しかし、、PTAの役員会の旅行だぞ。ピンクコンパニオンなん
か呼ぶかな……」
「呼ばないんだったらそんな旅館に泊まる必要ないじゃない。他の
宴会ではみんな呼んでいるのよ」

私はやはりまさかという思いがあり、里美の言うことをにわかに信
じることが出来ません。

「○○さん、PTAの役員っていったって、中小企業のオヤジや開
業医でしょ? そんな連中の行動パターンはわかりきっているわよ。
下手すると○○さんの奥さん、ピンクコンパニオン代わりにされて、
男たちと一緒に混浴させられたり、それだけじゃなく本番の相手を
させられているかも知れないわよ」

こうしてはいられないと私は思いました。

「里美、ちょっと落ちる」

私はそう言ってログオフすると、妻の携帯に電話をかけます。しか
し流れてきたのは「おかけになった電話は電源が入っていないか電
波が届かないところに……」という聞き慣れたメッセージでした。

「くそっ」

私はネットで西伊豆のD旅館を検索します。たちまち何十件もヒッ
トし、上位の記事のほとんどはピンクコンパニオンがらみのもので
した。

(こんなところに絵梨子を連れて行きやがって……あいつら、どう
いうつもりだ)

私は旅館の電話番号を探し当て、電話します。何度かコールすると
仲居さんらしい女性の声がしました。

(はい、D旅館です)
「○○と申しますが、妻が今日そちらにお世話になっていると思う
のですが、至急呼んでいただけますか?」
(○○様ですか? 奥様のお名前はなんとおっしゃいますか?)
「絵梨子です。絵画の絵に果物の梨です」
(お待ち下さい)

仲居さんは宿帳から名前を探しているようです。苛々して待ってい
るとやがて返事がありました。

(そのような方はお泊まりになっていませんが……)
「本当ですか? ちゃんと探してくれましたか?」
(もちろんです)

確かに妻はD旅館と書き残していきました。何かの間違いでしょう
か。
  1. 2014/06/14(土) 00:43:26|
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役員会 第12回

そうこうしているうちに次の週末がやってきました。妻は予定通り
昼過ぎからPTAの役員会で旅行に出かけました。息子も予備校の
講習で遅くなるということで、私は家の中に1人きりになりました。

夕食後、リビングでテレビを見ながらウィスキーを飲んでいた私は、
ふと部屋の隅に置かれているPCに目をやりました。

私の会社には翌週導入予定になっている、下田の会社の会議システ
ムがどんなものか興味が湧き、私はB高校から妻に支給されたPC
を立ち上げました。

さすがはワークステーション並みの高性能機です。メモリも十分過
ぎるほど積んでおり、しかも余計なソフトはまったく入れていない
ためか、動作は極めて快適です。私はインターネットエクスプロー
ラーを立ち上げました。

ホームページが会議システムのログイン画面に設定されており、I
Dとパスワードを聞いてきます。ひょっとしてPCに記憶されてお
り、自動でログインできるのかと思ったら、やはりそんな甘いセキ
ュリティではなく、1回ごとに入力が必要なようでした。

私は試しに妻の名前や誕生日を組み合わせてログインを試みますが、
もちろんそのような安易な設定にはなっていないようです。

もし私が役員会の会議システムにログイン出来てしまえば、それは
それで事態がややこしくなるのでほっとした気持ちもあります。私
はすぐにログイン画面から離れ、ふと思い立ってこのPCで里美と
チャットでもしてみようかと、下田に教えられたサイトのURLを
打ち込みました。

里美は例によって待機中で、下を向いて本を読んでいます。私がヘ
ッドセットをつけてログインすると里美は顔を上げました。

「こんにちは」
「こんにちは……どうしたの? ○○さん」

里美が目を丸くして私の方を見ています。

「今日は家族がみんないないから、里美に会いに来たんだ」
「それはいいけど……そうじゃなくて、すごく画面や音声がクリア
だよ。いつもと全然違う」
「えっ? そんなに違うかい?」
「うん、まるでビデオを観ているみたい。大画面にしてもほとんど
ボケないよ」

私は今使っているPCやWEBカメラ、ヘッドセットが子供が通っ
ている高校の備品で、PTAのオンライン役員会の端末だというこ
とを説明します。

「ふーん。そのために光ファイバーにまで加入したの。随分過剰投
資だね」
「男の役員連中が随分寄付をしたみたいだよ」
「なんでそんなことをするの?」
「なんでって……」

里美に聞かれて私は答えに詰まりました。

「PTAのオンライン役員会なんて、このライブチャット程度の品
質で十分だと思うんだけど。どうしてこんなきれいな画面や音声が
必要なんだろう。何かそれを使って観てみたいものでもあるの?」

私はふと、ノーブラでPCに向かっていた妻の姿を思い出しました。

「○○さんも役員になっているの?」
「いや……うちは家内がなってる」
「ふーん」

里美は何ごとか考え込んでいます。

「○○さん、WEBカメラとPCの型番を教えてくれる?」
「えーと……」

私はメーカーの型番を読み上げます。

「それは相当ハイスペックね。無駄に良い物を使っているといって
もいいわ」
「そうなのか?」
「私も実は光ファイバーを入れているし、PCのスペックも相当い
いのよ。こちらのPCの性能が悪ければ画質も落ちちゃうから。そ
れにしてもまるで業務用のストリーミングビデオを観ているようだ
わ」

里美の言葉に私は黙り込みます。

「カメラとPCだけがいいんじゃないわ。そのシステム、導入が決
まったのはまだ○○さんの息子さんの高校と、○○さんの会社だけ
って言ったよね? それならたぶんストリーミングサーバや回線の
容量も十分余裕があるわね。道理で絵と音のクオリティがいいはず
だわ。どうしてPTAのオンライン役員会なんかに、そんなハイク
オリティが必要なのかしら」
「さあ……」
「○○さん、大丈夫?」
「大丈夫って、どういう意味だ?」
「奥さん、やっかいなことに巻き込まれているんじゃない?」
「やっかいなことって?」
「奥さん、出かけてるって言ったよね。どこへ行っているの」
「それは……」

私は段々不安になってきました。里美の話から妻の身に何かとんで
もないことが起きているような気がしてきたのです。



妻と私たちの関係2
鏡太郎 5/14(日) 20:17:34 No.20060514201734 削除
妻と私たちの関係が一変した出来事から語りたいと思います。
私たちが大学4年の七月のことでした。
美術サークルといっても、私たちの活動はそれほど多くはありませんでした。
工学系の大学ゆえ、普段から講義や研究・実習など学業が忙しく、
実際の活動は年に一回の卒業制作がメインの活動となっていました。
卒業制作とはその年の4年生が中心に企画・立案して、
九月に学内個展を開くものでした。
製作は八月の短い夏休みにいっきに作品を作り上げます。
それぞれ卒業生の個人製作のものと団体での作品一品を出展していました。
団体作品は一年生から卒業生全員で製作に携わります。
その年の夏休みの始まりにサークルで今年の卒業制作の団体作品ついて話合いました。
本来なら団体作品は時間がかかるため、夏休み前から製作が始まっているのが普通でしたが、
その年は取り掛かるのがかなり遅くなってしまっていました。
毎年抽象的な造形物が団体作品の常でしたが、ちょうど私たちの学年は不作の年にあたるらしく、
抽象的な造形物のイメージを作り出せる人間が一人もいませんでした。
どうも、あまり熱心に美術活動をしてこなかったつけが回ってきたようでした。
話し合いの結果私たちは単純に人物像を製作することで意見が一致しました。
さて、一口に人物像といってもいろいろものが考えられます。
当時部長は私が努めていたのですが、作品の方向性を決めるまでのリーダシップはなく、
私たちは再び沈黙のまま思案がまとまらない状態に陥ってしまいました。

「裸婦像にしようよ!」

突然妻が提案しました。妻の言葉がきっかけで私たちは活発に意見交換をはじめました。

『できれば少女の裸婦像にしたい』

みんなの意見がだんだんまとまってきました。
まだ男性を知らないうぶで恥じらいのある少女の裸婦像。
私たちの製作するおおまかなイメージができあがってきました。
人前に肌を晒した瞬間の恥じらいの表情をテーマとしました。
私たちはプロのヌードモデルを呼んで何度かデッサンをしたことがありました。
しかし、プロのモデルには割り切った感情しか想像できず。
とても恥じらいのある少女のヌードをイメージしにくいという意見が多数を占めました。
恥じらいの表情をどうイメージしたらいいのか・・・
しばらくの間、サークル内で沈黙が続きました。

「あやちゃん、モデルできないかな?」

しばらく沈黙が続いた後、思いきって私が提案してみました。
正直、この一言を発するのにとても勇気がいりました。
あとから聞きましたが、沈黙の間みんな同じことを考えていたようでした。
サークル内でずっとアイドル的な存在だった妻が、最後の卒業制作でヌードモデルになってくれたら・・・
「わ、わたしが・・・・」
「そうだよ、プロのモデルじゃ恥じらいの表情なんかイメージできないよ、あやちゃんもそう思うでしょ」
私たちは必死で妻を説得しました。芸術のためという正当な理由を盾にして、
本心はみんな妻の裸が見たいだけでした。
卒業したら、もう妻とは会えなくなってしまうだろう。
最後に記念に妻のヌードを目に焼き付けておければ・・・
私たちはありもしない妄想を現実にしようと思っていました。
  1. 2014/06/14(土) 00:42:12|
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役員会 第11回

PTAの役員会だけのためにこれだけの投資とは、私立高校とはい
え豪勢なものです。かなりの部分を会長が出しているとは言え、高
い学費がこういうものに回っているというのは複雑な気分です。

しかし、妻が役員をやっていることから投資の恩恵を直接的に受け
るのはわが家ですし、役員会で決めたことなのでしょうから、文句
も言えません。

「それで早速PTAの役員会をオンラインでやっていた訳か?」
「こんな時間にまさか。ちゃんと開通したかどうかのテストをした
だけです。会長の犬山さんのPCとつながっているかどうか確認し
ました。詳しいことは来週末の旅行の時に決めようと話しています」

妻はおかしそうに笑います。私がふと妻の胸元に目をやりました。
妙に開放的な感じがすると思ったら、妻は下着を着けていないよう
です。

「絵梨子、お前、ブラをしていないのか?」
「えっ」

妻はあわてて胸元を押さえます。

「お風呂に入ってパジャマに着替えていた時に犬山さんから電話が
あって、今からテストをしたいと言われたので、慌ててもう一度着
替えました」
「どうしてブラを着けなかったんだ」
「だって……画面はすごく粗いし、ちょっと見ただけじゃわからな
いでしょ。」
「そんなものじゃないだろう」

確かに昼間見た里美の姿も、それほど鮮明な画面とはいえませんで
した。しかし、いかにライブチャットのような粗い画面越しとはい
え、妻がノーブラのままの姿を他の男にさらすというのはよい気分
がしませんでした。

妻はどちらかというと羞恥心が強く、胸元の開いた服やミニスカー
トなどは滅多に着ません。それにもかかわらずこの開放的な態度は
腑に落ちません。家の中にいるということがガードを低くしている
のでしょうか。

「とにかく、テレビ会議は基本的には人と合っているのと同じだか
ら、だらしない格好は駄目だ」
「わかりました。気をつけます」

妻は神妙に頷きました。

週末は役員会もなかったため、私と妻は2人で映画に出かけ、食事
をしました。私は会社、妻は役員会とこのところ忙しかったため、
とゆっくり話をするのは久しぶりのような気がします。

食事の後でお茶を飲みながら、私は何気なく役員会について尋ねま
した。

「そういえば、いつも2次会ではどんな話をしているんだ」
「どんな……って。色々です」
「毎週のように食事をし、酒を飲んでいるんだ。よく話題が尽きな
いな」
「男の役員の方はそれぞれ仕事をもっておられるし、そう言った話
も多いです。それと、全員がラグビー部のOBなので、ラグビーの
話とか」
「絵梨子や藤村さんは退屈じゃないのか?」
「いえ……私たちの話も聞いてくれますので」
「たとえば?」

妻の表情が少し硬くなったような気がしました。妻は少し考えてい
るような顔つきをしていましたが、やがて口を開きます。

「うちのこととか……主婦同士の会話のこととか……」
「そうか」

そんなことを聞いて面白いものでしょうか。男性役員はそういった
話題なら、それぞれの奥さんから毎日いやというほど聞かされてい
るでしょう。

2次会には妻と藤村さんが交互に出ているわけですから、常に男4
人、女1人という組み合わせになります。事務的な話以外で男が女
と話すときに何の下心もないというのは考えにくいのは、ライブチ
ャットの例を見れば分かることです。しかし、私はその時はまだ事
態を深刻には捉えていませんでした。

翌週は比較的平穏な日々が続きました。唯一私の日常に起こった変
化は、毎日30分から1時間、里美とライブチャットをするように
なったことです。しかし、私は里美にアダルトな行為、服を脱いだ
り、オナニーをさせたりなどということはしませんでした。会社の
個室、それも昼休みに話をしていたということもありますが、最初
に受けた印象のとおり里美は頭のいい娘で、普通の会話が十分楽し
かったからです。

里美は私の仕事でもあるウェブビジネスに元々興味を持っていたよ
うで、何日かたつと自分から進んでそういう話題を出してきました。
主に雑誌やネットで調べた事柄ですが、その中には時間のない私に
はカバーしていない情報もあり、またそれに対する里美なりの分析
の着眼点も面白く、まるでバーチャルな秘書が1人現れたようです。

一方、妻は私が帰宅した時にも、B高校から支給されたPCの前に
座っていることが多くなったようです。私を出迎えるときには画面
は閉じられているのですが、いかにも今まで使っていたという風に、
PCの電源は入ったままでした。

妻はさすがにノーブラということはなくなりましたが、だいぶ暖か
くなったこともありTシャツや、半袖のブラウスといった格好でP
Cに向かっているようです。画面映りを気にしているのか化粧が濃
くなっているのも少し気になりました。
  1. 2014/06/14(土) 00:31:21|
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役員会 第10回

なんとなく下田に行動を読まれているような気がして私は引っ掛か
りましたが、里美という女への興味がそれに勝ります。

「何の本を読んでいたの?」
「これ? 藤沢周平よ『隠し剣秋風抄』」
「へえ……」

藤沢周平は私が大好きな作家の一人ですが、ジャンルは時代小説で、
里美のような若い女が読むのは珍しく感じました。

「確か今度映画化するんだよね」
「映画には興味がないわ。真田広之が出た最初のを見たけど、全然
面白くなかった」
「そう?」

実は私もその映画を観たのですが、同じ感想をもちました。映画と
しては悪くなかったのでしょうが、原作の時代設定を無理やり幕末
に持って行く理由が分かりませんでした。

「あれだけ原作を滅茶滅茶にすることを作者の遺族がよく許可した
と思うわ」

私はしばらくの間里美と、小説談義を続けました。話題が映画、音
楽と広がっていくうちに非常に趣味が似ていることに気づき、驚き
を新たにしました。

30分ほど話しているうちに机の上の電話がなりました。

(専務、お約束のC社の方がお見えです。応接にお通しています)
「ああ、わかった。すぐに行く」

私は電話を置くと、ログオフすることを里美に告げます。

「全然エッチなことをしなかったけど、よかったの?」
「ああ、話していて面白かった。また付き合ってよ」
「いいけど……変わっているのね。下田さんなんか最近はいきなり
脱がせに来るわよ」
「俺もそうするかも知れないよ」
「いいわよ。裸で好きな本を朗読して上げましょうか」
「考えておくよ」

私はそう言うとログオフし、里美の箱は待機中に戻りました。

C社との商談が思ったより長引き、やはり会社を出るのは遅くなり
ました。10時頃に家に着いた私を妻が迎えます。

「お帰りなさい」
「ただいま……」

妻は外出用の薄いピンクのブラウスを着て、化粧までしていました。
私は少し意外に思って妻に尋ねます。

「どこかへ出掛けていたのか?」
「いえ、今日はずっと家にいました」
「しかし、その格好は……」
「ああ、これですか」

妻は自分の姿に初めて気づいたように微笑します。

「ちょっとパソコンに向かっていたので」
「インターネットか? どうしてよそ行きの格好でやらなきゃなら
ない?」
「それは……こっちへ来てください」

私は妻に導かれてリビングに行きます。テレビの横に新しいPCと
プリンタ、CCDカメラにそしてヘッドセットが置かれていました。

私は昼間の里美のことを思い出し、一瞬妻がライブチャットのバイ
トでも始めたのではないかと思いました。

「なんだ、これは? チャットレディのバイトでも始めたのか?」
「チャットレディ? それはなんですか」

妻は首を傾げます。チャットレディについて私が説明すると思わず
妻は吹き出します。

「そんなことをするはずがないじゃないですか。これはB高校の備
品です」
「B高校の備品だって? なんでそんなものが」

そこまで言いかけた私はやっと下田の話を思い出しました。彼の会
社が開発したセキュリティ機能付のTV会議システムが、B高校に
導入されたというものです。

確かにPCや大型液晶ディスプレイの脇には、リース会社とB高校
の備品管理番号が書かれたシールが貼付されています。ようするに
B高校PTA役員会用の端末が、家に置かれたというわけです。

よく見るとPCは家庭用というよりは、ワークステーションに近い
高性能なものです。WEBカメラも量販店で1万円以下で売ってい
るようなものではなく、業務用の製品のようです。PCから伸びて
いるケーブルが見慣れないルータにつながれています。

「これは何だ?」
「ああ、光ファイバーの工事をしてもらったの」
「光ファイバーだと? 今のADSLじゃ駄目なのか?」
「全然スピードが違うって……それにこの工事費や通信費も学校が
払ってくれるのよ」
「そうなのか……」
  1. 2014/06/14(土) 00:30:22|
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役員会 第9回

「うちの息子もB高校だよ。家内は今年から役員をやっている」
「え、そうでしたっけ? これは偶然ですね」
「PTAでこんな会議システムを使うの?」
「ええ、端末をそれぞれの役員の家庭において、一々集まらないで
も役員会を出来るようにするんだそうです。そうすると端末の画面
にそれぞれの役員の家の中が映ってしまいますからね。そこでプラ
イバシー保護のためのセキュリティ機能が役に立つってわけです」

初めて聞く話でした。そうなるとわが家にも会議用端末が置かれる
んでしょうか。

「なかなかうまいやり方ですね。そう考えるとこのシステム、全国
の学校のPTAに売れそうな気がしていた」
「……しかし、導入費用は馬鹿にならないだろう。よく予算が取れ
たね」
「会長の犬山ってのがだいぶ出したみたいですよ。名目は学校への
寄付ですが。僕が直接知っている先輩は道岡さんって人ですが、彼
や他の先輩もも少し出したようです」
「うちにはそんな話は来ないがなあ……」

私は食後の珈琲を飲みながらつぶやきました。

「○○さんはOBじゃないですからね、遠慮したんじゃないですか」

「金をもってないと思われただけかも知れんな」
「いじけないでくださいよ、約束どおりここは僕がおごります。I
Dとパスはあとでメールで送ります」

食事を終えた私は下田と別れました。

その週の私は各営業先への提案などで忙しく過ごし、家に帰るのも
毎晩遅くなる日々が続きました。必然的に毎日、妻と顔を合わせる
時間も少なくなりました。

金曜日の午後になり、仕事がやっと一段落した私は、下田から送ら
れて来たメールを開けました。

「○○さん いつもお世話になっているお礼に、お約束のものを送
ります。下田
ID:ABXXXX
パス:12XXXX
追伸:里美ちゃんが会話が面白く、適度にエッチでお薦めです。○
○さんのことは軽く話しています」

少し興味が出た私は、気分転換とマーケットリサーチのため、と自
分に理由付けをして、PCのブラウザを立ち上げました。

私は企画書を集中して作ることが多いので、広くはありませんが個
室をもらっています。まだまだ売上の少ない会社としては贅沢なこ
とです。

指定されたURLにたどり着くと、まず、専用ビューアーをインス
トールするか? というメッセージが現れます。「はい」のボタン
をクリックすると、ビューアーのダウンロードが開始され、作業を
進めるとあっという間にインストールされます。ライブチャットは
通常フラッシュを使いますが、これは多くのPCにはインストール
されていることが多いです。このサービスのために専用ビューアー
を追加しなければいけないというのはユーザーにとってストレスで
すが、そのプロセスは極力簡単に作られているようで、私は少し感
心しました。

通常はIDとパスを取得するために、クレジットカードの認証が必
要なのでしょうが、今回は下田にもらったIDを使うため、その過
程はすっ飛ばせます。私は早速女の子の選択画面に進みました。

画面の中にたくさんの箱のようなものが現れ、それぞれに簡単なプ
ロフィールが付されています。女の子が不在の場合は箱が暗く、待
機中の場合は箱の中に女の子の姿が見えます。

下田が言っていた里美という女の子は最下段の右端でした。プロフ
ィールは「学生、23歳」とだけあり、他の子がスリーサイズや趣
味、好きな食べ物やサービスのレベル(会話だけか、脱ぐのか、そ
の際は下着までかそれ以上か、などなど)を詳しく書いているのに
対して随分あっさりしています。

オカッパに近いボブヘアは一昔前の女優のようですが、何か本を読
んでいるのか顔を伏せており、画面が小さいこともあって容貌はよ
く分かりません。

チャットレディといわれるこの仕事は基本的には歩合であり、客が
払う1時間6000円の料金の40%~60%が取り分となります。
逆にいえば客がつかなければ無収入となるわけです。それにもかか
わらず里美のやる気がなさそうな態度に私はかえって興味を引かれ
ました。

私はチケットを買い、ヘッドセットをつけて里美の部屋にログイン
をします。ログインに気づいた里美が顔を上げ、ヘッドセットをつ
けました。目許がはっきりしたその顔立ちの意外な美しさに、私は
少し驚きました。

「こんにちは」
「下田さんから聞いていた人ね」
「どうしてわかるの?」

私は少々驚きました。

「下田さん、昨日も来たのよ。今週末あたりに来るからよろしくっ
て、私に言ってたわ」
「ふーん」
  1. 2014/06/14(土) 00:29:28|
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役員会 第8回

「このシステムの特徴は、独自のコピーガード機能があるところで
す」

デモをしているシステム会社の、私とは顔なじみになっている下田
という開発担当役員が、スクリーンショットを取ります。

画面に映っているはずの下田の画像は真っ黒になっていたので、私
は少々驚きました。

「これはすごいね。どんな仕組みになっているの?」

下田の説明では、CCDカメラでとらえた画像は瞬時に分割され、
ビューアー上で統合されるということらしいです。したがって映っ
ている物はいくつかのファイルの合成ですから、スクリーンショッ
トを取っても意味のある画像にならないとのことでした。

「……面白いとは思うけど、社内会議でここまで必要かな。ふつう
のストリーミングでいいんじゃないの?」
「いえ、最近は個人情報保護もうるさくなってきましたし……セキ
ュリティを考えると……」
「売り込む先を間違っているよ。うちはベンチャーと言ったら格好
いいけど、実態はただの中小企業だよ」
「そうですか……」

下田はあっさりと売り込みを諦めたようです。私は彼を昼食に誘い
ました。焼き肉屋でビビンバ定食を食べながら、先程のシステムの
話をします。

「いやにあっさりと諦めたけど、下田さんらしくないね」
「個人情報って言っても社員のものですしね。会議のストリーミン
グ画像なんて保存する会社は滅多にないでしょうし」
「なんだ、売れるはずがないものを売りに来たってわけ?」
「そういうことでもないんですが、いわゆるマーケットリサーチで
すよ。昼飯代は僕がおごります」
「そんなのじゃ割りが合わないな。カルビ定食を頼めば良かった」
「それじゃあ、いいことを教えて上げますよ。あのシステム、結構
売れるんです」
「へえ、どこに」

私はビビンバの具とご飯をスプーンでかきまぜながら聞きます。

「ライブチャットですよ」
「ライブチャットって、女の子がPCの前で話したり脱いだりする
やつ?」
「○○さんも良く知っていますね。やったことあるんですか?」
「ないよ。見てるだけで手を出せないんじゃつまんないじゃない」
「やったらはまりますよ。実はうちの会社も始めたんです」
「え?」

私は少々驚きます。

「下田さんの会社も一応株式公開を目指しているんだよね? そん
なことやっていいの?」
「一応ってのはひどいな」

下田は苦笑します。

「チャットレディっていうのは、学生や主婦が家族に内緒でやった
りしていますからね。画面のコピーなんかを撮られるとまずいんで
すよ。その点、うちのシステムを入れたらハードディスクへの保存
も出来ないし、スクリーンショットも取れませんからね。女の子は
安心って訳です」
「しかし、アダルトだろう?」
「軌道に乗ったら事業はすぐに売っぱらいますよ。それより○○さ
んにうちのライブチャットサイトのIDとパスをお渡ししますよ。
1カ月の期間限定ですけど、プライベートエリアまで入れます」
「そんなものもらってもな……」

私は首をひねります。

「気に入ったらうちの会議システム、お願いしますよ」
「それとこれとは別だよ」
「セキュリティ機能の分はサービスします。法人の導入実績が欲し
いんです。お願いしますよ」
「うーん……」

別にライブチャットのIDに引かれたわけでもないのですが、会議
システムはいずれにしても導入する必要があります。セキュリティ
の部分がサービスなら、下田の会社のものは決して高くありません。

「わかった、稟議を回しておくよ」
「ありがとうございます」
「だけど、相見積もりは取るよ」
「わかってますよ」

下田は安心したように笑います。

「これで企業、学校で1件ずつ導入が出来そうで、提案書も格好が
つきます」
「学校にも売れたの?」
「ええ、B高校に」
「え?」

思わぬ偶然に私は驚きました。

「B高校にも売り込みに行ったの?」
「ええ、私、あそこのOBなんですよ。今度ラグビー部の先輩たち
がPTAの役員になったんで、学校のPTA担当を紹介してもらっ
たんです」
  1. 2014/06/14(土) 00:28:38|
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役員会 第7回

「藤村さんと一緒じゃないのか?」

妻の表情が一瞬ぎこちなくこわばりましたが、すぐに元の笑顔に戻
ります。

「役員会の2次会の参加は、私と藤村さんは女性だからということ
で2回に1回にしてもらっているの。あなたにも悪いし……」

それで遅くなるのは一週置きなのかと、私は納得しました。

「しかしそれではいつも、男4人に女1人で飲んでいるということ
か」
「そういうことになりますね。あまり気にしたことはありませんで
したが……」

妻はそう言うと私から目を逸らせます。

妻は短大を卒業して銀行に就職し、3年勤めた後に私と見合いで結
婚するまでは処女でした。結婚まで男性との付き合いの経験はほと
んどなく、合コンなどにもめったにいったことがないと聞いていま
す。男4人に囲まれて飲まなければいけない状況を気にしないはず
がありません。

昨夜妻が朦朧とした意識の中でつぶやいた「許して」とか「帰らせ
て」といった言葉は、そういった抵抗感の中から生まれたものでは
ないかとも思いました。

胸元や内腿のキスマークらしきものから、妻が男の役員たちからセ
クハラめいた行為を受けているのではないかという懸念も頭に浮か
びました。しかしながらこの時点では、地元では名の通った私立高
校のPTA役員、いずれもそれなりの社会的地位が有る男たちが、
まさかそんなことをするはずがないという思いの方が
強かったのです。

「まあ、前もいったが酒はほどほどにしておけ。それに女が一人に
なるのでは2次会には無理に付き合わなくてもいいんじゃないか?」
「わかしました……でも、これからは必ずお酒は控えますから、2
次会には出させてください」
「どうしてだ?」
「会長の犬山さんが、こういった会合は酒が入ってからの方が本音
が出て腹を割った話し合いができる。ぜひ私や藤村さんも母親の代
表として、交互で良いから参加してくれと。それでなければどうし
ても男の側に片寄った結論になってしまうとおっしゃって……」
「そうか……」

確かに男社会ではそういう理屈でいわゆる「ノミニケーション」を
重んじる傾向がありました。私も妻に対して同じような理屈で夜の
付き合いを正当化したことがあります。

「まあ、ほどほどにしておけ。いずれにしてもタクシーで送って来
られるような状態まで付き合う必要はない」
「わかりました。そうお願いしてみます」

妻はそう言うと私の方を見ながら、言いにくそうにもじもじしてい
ます。

「なんだ、何か言いたいことがあるのか?」
「はい……」

私に促されて妻は口を開きます。

「あなた……昨日あんなことがあったのにちょっと言い出し憎いん
ですが、再来週の土日にかけて、役員全員で旅行に行こうという話
がありまして……」
「再来週? 随分急だな」
「引き継ぎも一段落したので、これからはこんなに頻繁に集まるこ
とはないし、ひとまずお疲れさまということで打ち上げをしようと
いう話が盛り上がって……」
「そうか……」

何かうまく表現できない不安にとらわれていた私は、やめておけ、
と言いたかったのですが、反対する理由もなく、やがて頷きました。

「藤村さんもくるのか?」
「藤村さんは私が参加しないのなら参加しないと……犬山さんもど
うしても無理にとはおっしゃっていません」

そう言われるとますます断りにくくなります。

「わかった。行って来い。折角だからせいぜい楽しんで来い。ただ
し、今後は酒の入る付き合いは控えるんだぞ」
「ありがとうございます」

妻はほっとしたような表情で私に礼を言いましたが、どことなくそ
の顔色が冴えないのが私には気になりました。

次の朝、出社した私は会議室であるシステム会社からの提案を受け
ていました。ちなみに私は電子出版事業会社の役員をしています。
会社といっても社員全員で15名ほどの中小企業です。

提案されているのは安価な電子会議システムで、通常のインターネ
ットブラウザに、プラグインとして音声と映像のビューアーを仕込
んでいるものです。それ自体は別に珍しいものではありません。

ただ、ストリーミング用のファイルに独自のフォーマットが使われ
ているようで、一般的に普及しているビューアーでは視聴出来ませ
ん。ストリーミング映像の処理には定評のあるソフトを使っており、
思ったよりも鮮明な画像とクリアな音声が再現されました。
  1. 2014/06/14(土) 00:27:49|
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役員会 第6回

ふと上半身の方を見ると、犬山は妻の乳房に手を回し、揉み上げる
ような動作をしていました。私がさすがに驚いた表情を見せると、
犬山は大きな目を見開いて言い訳を始めます。

「いや……奥様が苦しそうにされたので胸元のボタンを外して上げ
ようかと……」
「結構です。あとで私がやりますから」

これでは介抱に来ているのか痴漢をしに来ているのかわかりません。
犬山はホテルや飲食店を経営していると聞いていますが、PTA会
長を務めるような品格は感じられませんでした。

しかしその時は、基本的には親切心でやってくれていることだろう
と思って、あえて注意することはありませんでした。慣れない役員
業務に就いている妻のことをおもんばかったからでもあります。

ようやく妻を玄関まで運び込むます。犬山はスカートの裾から伸び
た妻の肢にちらちらと視線を向けていましたが、やがて私に挨拶し
て待たせていたタクシーに乗り込みました。

門の前で犬山を見送ると、私は家の中に入ります。玄関ホールで横
たわっている妻が苦しげに何かつぶやいています。

「どうした、絵梨子」
「……やめて……もう許して……」
「何だって?」
「お願い……もう帰らせて……」
「……」

私は妻の様子に異様なものを感じ、抱き上げて起こそうとしました。
しかし妻はよほど疲労しているのか、軽く揺すっても目を覚ましま
せん。酒に酔って気持ちが悪くなっているのをこれ以上揺すぶって
も良いことはないと考え、私はあきらめて妻を寝室へ運びます。

意識のない人間をベッドに乗せるのは一苦労です。私はなんとか妻
を寝かせるとブラウスのボタンを外します。

(……)

妻の胸元には赤い染みのようなものがいくつかありました。

(キスマーク?)

私は思わず妻のスカートをまくり上げました。足を開かせて内腿を
チェックします。そこにはやはり同じような染みがいくつか見つか
りました。

私は焦燥感にとらわれ、妻のブラウスとスカートを完全に脱がせま
す。他にも染みを発見しようとしましたが、酔いのため全身が赤く
なっているせいか、見つかりませんでした。

今夜一体何があったのか妻に確認したかったのですが、すっかり眠
りこけている妻を起こすのは可哀想に思えましたし、これだけ酔っ
ている状況では何か聞き出すのも至難の業のように思えました。

私は諦めて眠ることにしました。しかし目をつむると色々と悪い想
像がはたらき、かえって目が冴えて来ます。結局朝までほとんど眠
ることができませんでした。

翌日は月曜日です。明け方にようやく少し眠った私が
目を開けると、隣の妻のベッドは空でした。

ダイニングに行くと妻が食事の支度をしており、私を見て「おはよ
うございます」とにっこり笑います。

「おはよう」

私は妻の様子を観察しますが、特に変わったところはありません。
いえ、むしろいつもの朝よりも陽気に見えるところが変わっている
とは言えます。

「昨日はすみません。またみっともないところをお見せしてしまっ
て、あなたがベッドまで運んで寝かせてくれたですね。ありがとう
ございました」

そう言うと妻はペコリとお辞儀をします。

「ああ……それは別に構わないが」

私は一瞬キスマークのことを聞こうと思いましたが、なぜかためら
いました。

「ところで……誰が送って来てくれたんですか」
「会長の犬山さんだ」
「まあ……」

妻の表情が心持ちこわばったような気がします。

「あとでお礼を言っておかないといけないわ」
「絵梨子、それよりも……」
「わかっています。お酒は控えるようにします」

妻は再び頭を下げます。

「役員の人は男の人ばかりで、どうしてもペースに乗せられて……
それにみんなすすめ上手なので……」
「男の人ばかり?」

私は妻の言葉を聞きとがめます。

  1. 2014/06/14(土) 00:27:03|
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役員会 第5回

それから週末になると妻は、役員の引き継ぎがあると言って出掛け
るようになりました。それも2回に1回は食事と酒が入るようで、
終バスがなくなった時間に妻はタクシーで送られてきます。

1回目は道岡という副会長が送ってきましたが、2回目は毛塚、3
回目は橋本という風に毎回違う人間が送ってきます。

PTA役員といういわばボランティアの仕事に就いた妻を応援する
とは言いましたし、自分と同じ主婦以外の人間と付き合うことで見
聞が広くなることは妻にとって良いことと思っていましたが、こう
度々だとさすがに私も不審を抱き始めました。

帰りが遅くならない週末にも妻の表情が暗いことも気になります。
しかしその時点では私は、男たちが役員会にかこつけて酒を飲むの
を楽しんでおり、妻はそれに付き合わされることが憂鬱なんだろう、
といった程度の考えでいました。

妻と私は週末、たいていは土曜の夜にセックスをするのが習慣にな
っていましたが、それはいつの間にか隔週になっていました。帰り
が遅くなる日曜の前日は、妻があれこれと理由をつけてセックスを
拒むようになったのです。

もしこれが、毎回同じ男が送ってくるなどということがあれば、私
は妻の不倫を疑うところですが、毎回違う男が送ってくるからそう
いった想像は頭に浮かびませんでした。そんなことが2カ月ほど続
き、5月も終わり近い日曜日にまた妻の帰宅が遅くなりました。

いつもなら遅くても11時前後に帰ってくるところですが、その日
は夜中の12時近くになっても妻からの連絡はありませんでした。
日曜日ですから終電もなくなる時間です。私はさすがに心配になり
ました。

12時を少し過ぎた時、門の前にタクシーが停まる音がしました。
私は急いで玄関に出ると扉を開けます。

「どうもすみません、ご主人」

タクシーのドアが開き、恰幅の良い男が姿を現しました。顔はテカ
テカと光っており、額が禿げ上がっているところがいかにも精力的
といった感じを受けます。

「こんなに遅くなるはずじゃなかったんですが、奥様が気分を悪く
されて……少し良くなるのを待っていたらこんな時間になってしま
いました。誠に申し訳ございません」

そういうと男は隣の座席からぐったりとした妻をズルズルと引きず
るように引き出してきます。男の丁寧な口調とは裏腹に、妻への扱
いが随分ぞんざいに思えます。妻は眠ってはいないようですが、瞳
はとろんとしており、小さく荒い息をついていました。

「絵梨子、どうした、大丈夫か」
「あなた……」

妻は一瞬私の方を見て何かいいたげに口を動かしましたが、すぐに
がくりと首を折ります。男に抱えられるようにして眠りこけてしま
った妻を、私は呆然と眺めていました。

「申し遅れました、私、犬山と申します」
「ああ、会長さんですか。絵梨子がいつもお世話になっています」

なんと男はA高校PTA会長の犬山でした。私は条件反射のように
丁寧なお辞儀をしていました。

犬山は太い眉の下のぎょろりとした目を向け、まるで私を値踏みす
るように眺め回すとニヤリと笑います。

「いや、こちらこそいつも奥様には大変お世話になっています。ご
主人にはご迷惑をかけて恐縮ですが、幸いPTA活動に大変理解が
深い方と伺っておりますので、安心です」
「そうですか……」

私は犬山がニヤニヤ笑いを湛えながらもたれかかってくる妻を抱き、
片手で妻の尻の辺りを撫でさするような動作をしているのが気になります。

「あの……絵梨子を」
「ああ、そうでした。ついうっかりと。私もだいぶ酔っているよう
です」

そんなことでうっかりするなどということがあるでしょうか。私は
犬山の態度にさすがに苦々しいものを感じました。

そういった気持ちが少し表情に表れたのか、犬山は急に神妙な顔付
きになります。

「それでは、奥様を運びましょう。すみませんがご主人、足の方を
持ってくれませんか」
「はい……」

道岡の時もそうでしたが、どうして妻の介抱の仕方まで指示されな
ければならないのかと不快な気持ちになります。しかし、酒に酔っ
た妻をわざわざ送ってきてくれた犬山に強いことも言えず、言われ
た通り妻の足を持ちます。

「うう……」

身体が持ち上げられたとたん妻は苦しそうなうめき声を上げ、身を
捩らせようとします。私はバランスを崩しそうになるのを足を踏ん
張ってこらえました。

  1. 2014/06/14(土) 00:25:31|
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役員会 第4回

「どうしたんだ。目が赤いみたいだが」
「あ……いえ、昨夜は寝不足だったからかしら……」

妻は慌てたような顔をして微笑を作ります。私は若干釈然としない
気分でしたが、話を続けます。

「それで、昨日はどうだったんだ?」

妻の表情が心持ち硬くなったような気がしました。

「どうって……」
「どうって、じゃないだろ。PTAの役員就任を断る、って言って
出かけたんじゃないのか? 藤村さんにはちゃんと話せたのか」
「ああ……」

妻はようやく気が付いたというような顔をして答えます。

「あなた、すみませんが、書記を受けざるを得なくなって……」
「そうか、絵梨子の性格からそうなるとは思っていたが」
「……そうですか?」
「そりゃそうだろう。絵梨子は頼まれたら断れない性格だからな」

妻は何か考え込むような表情をしています。私は妻を元気づけよう
と、わざと明るい声を出しました。

「そうなのかしら……」

妻はやはり思い詰めたような顔付きをしているので、私は少し心配
になって声をかけました。

「どうしたんだ? 絵梨子。何か気になることでもあるのか?」
「いえ……何でもありません」

妻は顔を上げて私に微笑を向けました。

「そういうわけで、役員会で時々家を留守にすることもあるかと思
います。あなたや浩樹には迷惑をかけて申し訳ないのですが……」
「それはかまわないが……何だか様子がおかしいな。昨夜何かあっ
たのか?」
「いえ……何でもありません。何もなかったです」
「そうか……その……道岡さんとかいう人が送って来てくれたが、
藤村さんだけに会ったんじゃないのか?」
「え? ああ……」

妻は私の視線を避けるように目を伏せます。

「それが、待ち合わせ場所に行ったら藤村さんだけじゃなくて、次
期役員の候補が全員揃っていて……」
「そうなのか?」
「はい……会長候補の犬山さん、副会長候補の毛塚さん、橋本さん、
道岡さん、それと藤村さんです」
「橋本さんというのは絵梨子の銀行の上司だった人だと言っていた
な。道岡さんというのは昨夜送って来てくれた人か?」
「道岡さんが送って来てくれたんですか?」
「なんだ、絵梨子はそれも覚えていないのか」

私は少なからず呆れました。昨夜の妻は確かにかなり酔っているよ
うでしたが、一応受け答えはしていたし、まさか誰に送られてきて
のかも分からないほどだとは思わなかったのです。

「道岡さんと2人でタクシーで、家の前につけたじゃないか。彼と
俺が2人で絵梨子を抱えて玄関まで運んだんだぞ」
「そうですか……」

妻は暗い表情で何か考え込んでいるようです。私はPTAの本部の
役員を引き受けてしまったことがそんなに心の負担になっているの
かと思いました。

「ところで、橋本さん以外の役員候補はどういう人だ」
「ああ……はい」

妻は私の問いにはっと目が醒めたような表情になりました。

「会長候補の犬山さんは横浜でビジネスホテルや飲食店を経営して
いるそうです。実は、昨日も犬山さんの中華料理店で会合を開きま
した。副会長候補の毛塚さんは元町でブティックを経営しています。
同じく道岡さんは整形外科のクリニックのお医者さんだそうです」
「そうか、みんななかなか羽振りがいいんだな。ところで、男性で
PTAの役員をやるからには、全員B高の出身者なんだろう?」
「はい……4人ともB高ラグビー部のOBだそうです」
「絵梨子は4人のラガーマンによってたかって押し倒された、って
わけだな」

私が冗談めかしてそう言うと、妻は顔色を変えました。

「そんなことはありません」

私は妻の真剣な表情に驚きながらも、宥めるように言いました。

「どうした、絵梨子。今のはただのものの例えだ。つまり、4人が
かりで説得されて断りきれなくなったんだろう?」
「あ……はい」

妻はどきまぎした表情を私から逸らすようにしました。

「まあいいさ。俺も出来るだけ協力するよ。絵梨子も世間が広くな
る良いチャンスじゃないか。ただ、酒はあまり飲みすぎるなよ。良
い年をした女が酔っ払うのはみっともないぞ」
「わかりました。気をつけます」

私は妻がなぜか終始元気がないのが気になっていました。

  1. 2014/06/14(土) 00:22:05|
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役員会 第3回

「大丈夫ですか」

道岡は倒れそうなる妻を抱きとめます。

「運転手さん、ちょっと待って下さい。ご主人、一緒に家の中に運
びましょう」
「は……はい」
「足の方を持って下さい、いいですね」

そういうなり道岡は妻の脇から手を回し、背中から上半身を抱えま
した。私はしょうがなく妻の足を持ち、2人がかりで玄関まで妻を
運びます。

「ベッドまで運びましょうか?」
「いいえ、ここで結構です。ありがとうございました」
「そうですか、それでは私はこれで失礼します」

道岡はそう言うと、タクシーに乗り込みます。

「あ、道岡さん……タクシー代」
「ああ……私も帰る途中なので気にしないで下さい。それじゃあ、
奥様によろしくお伝え下さい。今日は遅くまでお付き合いさせて申
し訳ございませんでした」

そういうと道岡は運転手を促し、走り去っていきました。

私は道岡を見送ると、玄関の床の上で横向きに倒れて苦しげな息を
吐いている妻に近寄り、抱きかかえるようにして起こしました。

「絵梨子、しっかりしろ。お前がこんなに飲むなんて珍しいな」
「ああ……あなた……」

妻がぼんやり目を開けて私を見ます。

「ごめんなさい……ごめんなさい……」
「何を謝っているんだ。ああ……役員を引き受けてしまったことか。
絵梨子の性格上、断れなくて結局そんなことになるんじゃないかと
思っていた。悪いことをするんじゃないんだから、気にしなくてい
い。俺も出来るだけ協力する」
「そうじゃないの……そうじゃないのよ……」
「まあ、絵梨子もたまには羽目を外すこともあるだろう。今日は新
役員同士親睦を深め合ったんだろう? しかし絵梨子は酒が強くな
いんだから、あまり外で飲み過ぎるんじゃないぞ。人様に迷惑をか
けるからな」

私はなぜか「ごめんなさい」と繰り返している妻を寝室に連れて行
くと、皺になった薄いグリーンのスーツとシャツブラウスを脱がし、
布団をかけようとします。

(おや?)

私の目に、見慣れない妻のパンティが目に止まりました。黒い縁取
りのある、豪華なレースをあしらった薄いピンクのものです。

(絵梨子のやつ、こんな下着を持っていたかな?)

妻はいつの間にか寝息を立てていました。私は若干の違和感を感じ
つつそのまま妻に布団をかけると、自分もパジャマに着替えました。

翌朝は日曜日です。7時半頃に起きた私が隣のベッドを見ると、妻
の姿はありませんでした。

(もう起きているのかな)

私は目を擦りながら洗面所に向かいます。隣の浴室からシャワーの
音が響いてきました。

(絵梨子……朝っぱらからシャワーか?)

だいぶ暖かくなってきたとはいえまだ3月の末です。朝からシャワ
ーを浴びたくなる季節ではありません。

(風をひかなければ良いが……)

そう思った私は、扉越しに妻に声をかけます。

「絵梨子」

シャワーの音が大きいためか、返事がありません。私は少し声を大
きくしてもう一度妻の名を呼びました。すると、浴室の中のシャワ
ーの音がやみました。

「……あなた」
「大丈夫か? 昨日は随分飲んでいたようだが」
「ご迷惑をかけて申し訳ありません……」
「それはいいが……まだ肌寒いから、風邪をひかないようにしろよ」
「はい……」

妻の声が随分沈んでいることが気になりましたが、私はとりあえず
手早く顔を洗うと、洗面所を出ました。

私がダイニングのテーブルで朝刊を読んでいると、シャワーを浴び
終えた妻が部屋に入ってきました。妻はすっぴんで、昨日とは違い
ゆったりとしたトレーナーにパンツという普段着の姿です。こころ
なしか目元が赤くなっているような気がします。

(泣いていたのか?)

妻の様子が気になった私は、新聞をテーブルに置いて声をかけまし
た。
  1. 2014/06/14(土) 00:20:59|
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役員会 第2回

息子は受験勉強のために図書館に行っています。私は録画したまま
溜まっているビデオを見ながら、休日を過ごしていました。ふと気
がつくと時計は6時近くを指していました。

(もうこんな時間か……)

夕食の支度に間に合うように帰るといっていましたから、そろそろ
妻は帰ってきても良さそうです。役員就任を断るというだけだから、
それほど時間がかかるとは思っていませんでした。横浜まで出たつ
いでに買い物でもしているのだろうか。そんなことを考えていたと
き、私の携帯に着信がありました。妻からです。

「もしもし」
(……あなた……すみません、急に食事をしていくことになりまし
て、申し訳ないんですが、夕食は外で済ませていただけますか?)
「それは構わないが……役員の話はどうなった? まだ揉めている
のか?」
(そういうわけじゃないんですが……すみません、帰ったらゆっく
りお話します)

そう言うと妻は電話を切ってしまいました。私は不審に思いながら
も、藤村さんと話し込んで、そのまま食事をするということにでも
なったのだろうと思いました。妻にしては珍しいことですが、PT
A以外ではあまり外づきあいをしない方でしたから、たまにはそう
いうこともあっても良いだろうと思いました。

私は暫くしてから図書館から帰ってきた息子といっしょに、近所の
焼肉屋に行きました。高校生の男の子というのは食欲が旺盛で、見
ていると気持ちよくなるほど食べます。私もつい釣られて食べ過ぎ
てしまい、また久しぶりに息子とゆっくり話し込んだため、家に帰
ったら9時近くになっていました。さすがに妻は先に帰っているだ
ろうと思っていたのですが、家は真っ暗でした。

(遅いな……)

私は少し引っかかるものを感じましたが、子供ではないのですから、
42歳にもなった妻が帰りが9時になったからといって騒ぐほどの
ことでもありません。私は風呂に入り、焼酎をロックで飲んでテレ
ビを見ながら妻の帰りを待っていました。

いつの間にか時計は11時近くを指していました。駅から家までは
歩くとかなり時間がかかりますので、通常はバスを利用しますが、
休日ダイヤですとそろそろバスもなくなる頃です。私はすでにアル
コールが入っていますので、妻を迎えに行くことも出来ません。私
は心配になり、妻の携帯に電話をしました。

しかしながら応答はなく「電波の入っていない場所にいるか、電源
が入っていません」という聞き慣れたメッセージが流れるだけでし
た。その時、家の前に車が止まる音がしました。

玄関を開けて外に出ると、門の前にタクシーが止まっていました。
私と同じくらいの年の髪をオールバックにして縁なしの眼鏡をかけ
た長身の男がタクシーから降り、妻を抱きかかえるようにして下ろ
しています。

「絵梨子」

私が呼びかけると、妻はぼんやりした表情を向けました。かなり酒
を飲んでいるのか顔は真っ赤に染まっています。

「ご主人ですか?」

オールバックの男が私を見て話し掛けてきました。

「はい」
「はじめまして、私、B高校PTA副会長の道岡と申します」
「副会長さん?」
「はい、正確にはまだ候補ですが。今年は文化部の部長をやってお
りました。奥様とは部が違いましたが、いろいろお世話になりまし
て」
「そうですか、こちらこそ家内がお世話になりました」

道岡と名乗った男は私に向かって丁寧にお辞儀をします。私も釣ら
れてお辞儀を返しました。

「今日は奥様に無理なお願いをしまして……わが校のPTAの現状
などを詳しくご説明しているうちにすっかり遅くなりまして申し訳
ございません。おかげさまで奥様もわれわれの活動の趣旨にご賛同
いただきまして、快く役員を引き受けていただきました。ご主人に
はこれから色々とご不自由をおかけすることになるかもしれません
が、何卒よろしくお願いいたします」

そこまで一口でいうと道岡は再び深々とお辞儀をします。

「そうなんですか? いや、こちらこそよろしくお願いいたします」

道岡に抱きかかえられるように立っている妻は、苦しげに息をして
います。

今日は藤村さんに会って役員就任を断りに行ったはずなのに、どう
してこうなったのだろう。私の頭の中に疑問符が渦巻きましたが、
今はかなり酒によっているらしい妻を介抱するのが専決です。私は
道岡から妻を受け取ると、背中をさすります。

「大丈夫か、絵梨子、しっかりしろ」
「あなた……」

妻は薄く目を開けて私を見ると、急に力が抜けたように私によりか
かります。私は思わずよろけそうになりました。
  1. 2014/06/14(土) 00:20:09|
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役員会 第1回

「まただわ……もう、いい加減に諦めてくれないかしら……」

3月のある土曜の昼下がり、遅めの昼食を終えたダイニングテーブ
ルの上に置かれた妻の携帯が軽やかなメロディを奏でました。妻は
受信されたメールを読むなり小さく眉をしかめました。私は読みか
けの新聞を置くと、妻に声をかけました。

「どうしたの」
「今年一緒に厚生部の役員をやった藤村さんから……どうしても来
年、一緒に役員をやってくれって」
「また厚生部の?」
「違うの。今度はPTA本部の役員をやってくれって言っているの」
「どう違うんだ?」
「あなた、何も知らないのね。PTAには本部と専門部があって、
私が今年副部長をやった厚生部は文化祭でのバザーや、奉仕活動が
担当なの。今度やってくれって言われているのは本部の書記だから、
ずっと大変なのよ」
「どうして絵梨子が頼まれているんだ?」
「藤村さんがもう会長になる犬山さんから頼まれて、会計を引き受
けちゃったらしいのよ。それで一人では心細いから、私にぜひ一緒
にって」
「それは言ったら悪いけど、藤村さんが勝手に引き受けたことだろ
う。絵梨子は断っちゃってもいいんじゃないか?」
「藤村さんだけじゃなく、副会長になる橋本さんからも頼まれてい
るのよ」
「橋本さんって誰だ?」
「A銀行の融資業務部にいた、一応私の上司だった人。今はどこか
の店の支店長になっているけれど」

妻はほとほと困ったという表情をしています。

妻、絵梨子は今年42歳になったばかり。このあたりでは名の通っ
た地方銀行であるA銀行でパートをしている傍ら、昨年は息子が通
っている私立B高校のPTAの役員をしていました。役員の改選期
にあたり、昨年よりも重い役職につかされそうになっているような
のです。

ちなみにB高校は超一流というほどではありませんが、歴史も古く
毎年それなりに進学実績もあり、県内の大企業や県庁、市庁にはた
くさんのOBが勤めています。また、元々地元の商人が共同出資し
て設立したという経緯もあり、OBには中小企業の経営者、および
その二世が多いのも特徴です。

PTA役員の構成も、文化部や厚生部といった専門部は母親中心で
すが、会長、副会長などで構成される本部役員はB高OBである父
親が例年多くを占めており、来年の役員候補も妻が推されている書
記以外の、会長と3人の副会長はすべて男性の予定だということで
す。

そういうこともあって妻と親しい藤村さんが女性一人だけでは心細
いというので、気心の知れた妻を強く誘っているのでしょう。

ちなみに後で分かるのですが、妻以外の新しい役員(候補)のプロ
フィールは以下のとおりです。

PTA会長 犬山豊(52歳)ホテル・飲食店経営
副会長 毛塚新一(48歳)下着ブティック経営
副会長 橋本幸助(45歳)A銀行勤務
副会長 道岡竜太(44歳)整形外科クリニック開業
会計 藤村尚子(43歳)専業主婦

「あなた、ちょっと出かけてきます」
「どこへ行くんだ?」
「藤村さんに会って、直接断ってきます。今年は浩樹も受験だから、
役員は無理だって」
「今からかい? 藤村さんが会って話したいといっているのか?」
「ええ、横浜駅の改札で待ち合わせを……」
「そうか……」

会えば却って断れなくなるんじゃないのか。私は妻の性格からそう
懸念しましたが、口にはしませんでした。会長や副会長ならともか
く、書記であればそれほど大変な仕事でもないだろうと思ったので
す。家とパート先である銀行との往復ばかりの妻にとっては世間が
広くなる良い機会ではないかと思ったのです。また、PTAの役員
となる父親たちはそれぞれきちんとした仕事を持っており、そうい
った人たちと付き合うのも、男が外で仕事をする大変さを知る良い
きっかけになるのではと思いました。

「あなた、これでどうかしら?」

手早く着替え、化粧をした妻はハンドバッグを持って私の前に現れ
ます。パールホワイトのシャツブラウスと薄いグリーンのスーツ、
そして同系色のスカーフを身につけた妻は、夫の私が言うのもなん
ですが、42歳という年齢が信じられないほど初々しく見えます。

165センチほどもある長身の妻は、容貌も一昔前にバレーボール
選手として活躍し、現在はタレントである益子直美に良く似た、目
元のはっきりした容貌です。

明るめの栗色に染めた、軽くウェーブのかかった短めの髪が新緑を
思わせる服の色に良く映えています。私は思わず妻の姿をぼおっと
眺めました。

「どうしたの? あなた」
「あ、ああ……いいんじゃない」
「そう? 良かった。あまり遅くならないようにします。夕食の支
度には間に合うように帰りますから」
「わかった」
「それじゃ、行ってきます」

妻はにっこり微笑むと、家を出ました。私は妻を外出させたことを
後々まで後悔することになりますが、この時はそのようなことは想
像もしていませんでした。
  1. 2014/06/14(土) 00:18:57|
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隣の芝生 最終回

私がチャイムを鳴らすと、妻だと思った片山は急いでドアを開けたのですが、私だと分かった瞬間、急に不機嫌な顔になりました。
「何をしに来た?真美はどうした?」
「妻は来ない。上がらせてもらうぞ」
私は最後の賭けに出て、これで駄目なら本当に片山を殺すつもりでした。
私も妻同様、精神的に限界だったのです。
「妻の写真を撮って、それで脅しているだろう?写真を返せ。この写真と交換だ」
私はテーブルの上に写真を並べましたが、片山は鼻で笑って平然としています。
「この写真がどうかしましたか?これから嫌と言うほど、実物のこのような姿を見られるのだから、別に私はいりません。記念に持っていてはどうです?それに私は脅してなんかいません」
「そうか、交渉決裂だ。お前がどのような父親なのか、子供達は知る権利がある。住所を興信所で調べさせて、お前の娘にこの写真を見せに行って来る。息子の所にも手紙を添えて送ってやろう」
「それが何か?年に2・3度しか顔を見せない娘や、外国に行ってほとんど帰って来ない息子など、どうでもいいです。好きにしなさい」
片山は強気にそう言いましたが、明らかに動揺しています。
「分かった。裸でこんなペニスバンドをしている父親を見た娘や息子、こんなお爺さんを見た孫達はどう思うかな?」
私は立ち上がると歩き出したのですが、この家を出るまでに片山が私を止めなければ、家に戻って包丁を持って来ようと決めていたので、そうならない事を願って、わざとゆっくり歩いていました。
『早く引き止めろ。引き止めてくれ』
片山は迷っているようで、煙草を持つ手が少し震えています。
「おまえも平均寿命まで生きたとして、あと十数年。こんな爺さんには手も合わせないだろう。
思い出すのも嫌で、お参りなんかに来るはずがない。第一ご先祖様と、一緒の墓に入れるだろうか?まあ、お前には無縁仏がお似合いだ」
私は何とか引き止めさせようと、老人の一番気になる事を言いながら玄関に向かいました。
それでも私を引き止めない片山に絶望し、妻を救うにはもう殺すしかないと諦めて、玄関のドアノブを握った時に声が掛かりました。
「分かった、写真は返す」
ほっとしてもう一度応接室に戻ると、片山は1枚の写真を持って来ました。
「私のはポラロイドでネガは無い。これを返すから、そちらはネガも渡してくれ」
「本当にこれだけか?信用出来ない」
「私の日記を持って行ったようだから、私がこの様な事が好きでは無いのを知っているだろ?それよりもネガを・・・・」
「これにはネガは無い。デジタルカメラという物で撮ったから、ネガではなくてパソコンに記憶させてある」
「それなら、その記憶を消せ。そうしたら返す」
「残念ながら、俺はお前を信用していない。平気で嘘をついて、他人の幸せな家庭を壊せる下衆野郎だからな。俺も好き好んで妻のこの様な姿を、他の奴に見せる気は無い。信用してもらうしか無いな。嫌なら交渉決裂だ」
立ち上がろうとすると片山が写真を渡したので、その写真と持って来た写真をその場で燃やし、玄関を出ようとした時に、後ろで片山が叫びました。
「写真なんて関係ない。真美はもう私からは、離れられない身体になってしまったのだ。いくら邪魔をしても、真美は必ず私の元に戻ってくるぞ」
その日の昼前に何台かの車が止まり、何やら外が騒がしくなったので玄関から出てみると、スーツを着た数人の男が片山の家に入って行ったのですが、その内の一人には見覚えがあります。
しばらくして、いくつかの段ボール箱を車に積み、片山も乗せて男達は去って行きました。
妻が心配で、翌日も体調不良を理由に会社を休み、朝刊を読んでいると地方版に載っていた、小さな記事が目が留まりました。
〔スーパー片山の社長、脱税容疑で逮捕〕
この事を妻に知らせようと寝室の前まで行くと、まだ寝ていると思っていた妻の声が聞こえてきます。
「アッ・アッ・アッ・・イイ・イイ・・オマンコ・イイ・・イイ・イイ・・クリトリスも・イイ」
悪夢が甦り、まさかと思って慌ててドアを開けると、そこに片山などいるはずも無く、妻が自分で慰めていました。
「真美!おまえ・・・・・・・・・・・・・・・・」


あれから1ヶ月が経ち、保釈されたと噂で聞いていた片山は、地元の名士で人柄も良いという、化けの皮が剥がれて世間に顔向けが出来ないのか、どこにいるのか家には一度も戻っていません。
私はというと、休日で家族連れで賑わっている、公園のベンチに妻と座っていました。
「あ・な・た・・・もう・許して・・・声が・・声が・・出て・しまいます」
「駄目だ。真美はこうされるのが感じるのだろ?後で俺のオチンチンが欲しいのなら、もう少し我慢しろ。我慢出来ずにイッてしまったら、オチンチンお預けで、またバイブだけだぞ」
「アーン・・イヤ・・バイブはイヤ・・アー・・オチンチンがイイ・・アーン」

  1. 2014/06/14(土) 00:17:52|
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隣の芝生 第41回

私は妻への気持ちを奮い立たせるように、恥ずかしがり屋で可愛かった頃の妻や、一緒に色々な所へ出掛けた、楽しかった思い出などを振り返っていました。
妻が小学校の役員をしていた時、虐めについての講演を聞きに行って欲しいと先生に頼まれて、娘を実家に預けて何年振りかに2人だけで出掛け、講演が終わってから夜の街を、腕を組んでデートした事を思い出していた時、その講演で児童心理学者の言っていた話を思い出しました。
『虐める側の子供は、どのような事をして虐めるか。それは、靴を隠す子は自分が帰ろうとした時に、靴を隠されていたら、惨めで耐えられないのです。みんなに無視させようとする子は、自分がクラスのみんなから無視され、孤独になる事が耐えられないのです。結局、逆に自分がされたら耐えられない事をするのです』
私はこれを聞いた時、子供に限らず大人でも同じだと思った記憶があります。
『妻の弱点は娘に知られる事だと思って、そこを突いて来た・・・・・・・・・』
私は裸になって布団に入り、下着姿の妻を抱き締めました。
「あなた?・・・・・・・・駄目、触らないで。私に触らないで」
私は無言でブラジャーを剥ぎ取り、パンティーを脱がそうとすると、妻は激しい抵抗をみせます。
「イヤー・・しないでー・・イヤー」
しかし強引に脱がせて乳首に吸い付くと、妻は両手で私の背中を叩きながら暴れていました。
「夫婦だろ!どうして駄目だ!真美が本当の事を言わないで、片山の指示に従い続けると言うのなら離婚してやる。その代わり沙絵は渡さない。真美がどのような母親だったのか、片山と何をしていて離婚になったのか、毎日聞かせながら俺一人で育てる」
「えっ?あなたまで・・・・・・あなたまで私を・・・・・・」
この言葉からも、妻が脅されているのは確実です。
大人しくなった妻の身体の至る所に舌を這わせていると、喘ぎ声も出さずにただ泣いて耐えていましたが、それでも少しは濡れてきたので強引に繋がり、最初から強く突いてやりました。
「入れないで・・ダメー・・・抜いて・・・・ダメー・ダメー」
「俺には、もう抱かれたくないと言う事か?俺ではもう感じないのか?こうしてもか?」
「ヤメテー・・感じない・・・アッ・アッ・・私は・・変わってしまったの・・・アーン」
「嘘だ。こうされてもか?」
「アッ・アッ・アッ・・感じない・・アッ・アッ・・何も・・アーン・感じない・・アーン」
セックスをした上、感じてしまっては片山の逆鱗に触れ、何をされるか分からないという恐怖からか、必死に快感と戦っているようでしたが、長年妻を抱き、私も少しは妻がどのように突かれれば、気持ち良いかぐらいは知っているつりです。
その上、妻を盗られたくない気持ちからか、若い時のように痛いほど硬くなっていました。
「これでもか?これでも感じないと言うのか?」
「もうダメー・・私は・・どうなるの?・・怖い・・怖いの・・ダメー・ダメー」
「大丈夫。必ず真美を助けてやる。俺を信じて、素直になれ」
「あなた・・イイ・イイ・・アッ・アッ・アッ・・あなたー・・イイー」
あそこまで嬲り者になっていた妻が、まだ私でも感じてくれるのか多少心配だった私は、涙を流しながら突き続けました。
「イイー・・凄い・・凄い・・もうダメ・・・もう・・もう」
「バイブとどちらがいい?俺のオチンチンと、どちらがいい?」
「アッ・アッ・・あなた・・あなたがイイ・・イイ・イイ・イイ・・オチンチンが・イイー」
妻が片山の所には行けなくなるように、オマンコが赤く爛れるほど突いて痕跡を残してやりたくて必死に我慢をしていましたが、達しそうな妻が発した次の言葉で張り詰めていた緊張が一気に弛み、妻と同時に呆気なく果ててしまいました。
「もう・イク・イク・イカせて・いただきます・・イクー・イクー・イク~~」
また妻はすぐに寝息を立て始めましたが、私は眠る事が出来ません。
翌朝、私はクラフトテープで妻の手足を縛ろうとしていると、目を覚ました妻はすぐに泣き出しました。
「ヤメテー・・私は行かなければ・・・・・・」
「行っても同じ事だ。真美は写真を沙絵に見せると脅されているのだろ?真美の中には俺の精液がこびり付いている。洗っても多少の匂いは残る。どちらにしても、片山は沙絵に写真を見せて話すだろう」
「イヤー・・もう死にたい・・イヤー・・イヤー」
「俺に任せろ。真美だけは何があっても守ってやる。最悪俺が片山を殺してしまっても、片山との関係だけは話すな」
「何をするの?怖い事はやめて」
「大丈夫。俺も好き好んで、殺人犯にはなりたくない。まだ手はある。最悪の時の話だ」
「私の為に、あなたを犯罪者に出来ない。それに、もしもそのような事になれば私には隠し通す自信も無い。やめて!」
「いや、出来るさ。どうしてこうなったか聞かれたら、こう言っておけ。主人は芝生のある家に住むのが、子供の頃からの長年の夢でした。やっと夢が叶ったと思ったら、毎日片山が自分の広い庭の芝生を自慢して、我が家の狭い庭の芝生を馬鹿にするような事を言って来ました。主人はそれが耐えられなかったようですと」
私を引き止めようと叫んでいる妻を寝室に残し、デジカメで撮った写真をプリントアウトして、片山の所に行きました。

  1. 2014/06/13(金) 01:49:21|
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隣の芝生 第40回

近くにあったバスローブを妻に羽織らせて、引き摺るようにして強引に連れ帰るとそのままバスルームに行き、妻の身体に勢いよくシャワーを当てながら、ボディーソープを滴り落ちるほど付けたスポンジで、皮膚が剥けそうなほど強く擦りました。
妻は魂が抜けてしまったかのように無表情で立っていましたが、片山の痕跡を全て洗い流したい私が中に指を入れると、その行為で片山を思い出してしまったようです。
「行かなければ。社長の所に行かなければ」
「もう行くな。行っては駄目だ」
バスルームを飛び出して行こうとする妻を抱き締めましたが、妻は激しく抵抗します。
「放して」
私を振り切り、裸のまま家を飛び出して行こうとする妻を玄関で捕まえ、初めて妻に手を上げてしまいました。
妻は堰を切ったように泣き出し、裸で外に飛び出そうとしていた自分に気付き、身体を隠すように膝を抱えて座り込みましたが、依然片山の所に行かせて欲しいと何度も私に頼んできます。
妻を寝室に連れて行って説得するのですが、やはり片山の所に行きたいと泣くだけで、私の話など聞こうともしません。
「片山に脅されているのだろ?写真で脅されているのだろ?」
何を言っても聞かない妻に、仕方なく写真の事を言うと一瞬泣き止んで、目を見開いて私の顔を見た後、その事を強く否定しながら、また泣き出しました。
「違う。脅されてなんかいない。私は社長の側にいたいだけ。お願い、私の好きにさせて」
おそらく写真の事を私に話したら、娘に見せて全て話すとでも脅されているのでしょう。
妻をベッドに組み敷いて落ち着くのを待っていると、どこからか妻を呼んでいるような声が聞こえてきました。
「真美、何をしている!早く戻って来い!」
妻を逃がさないように腕を掴んでカーテンと窓を開けると、片山が由美子さんの部屋の窓から、身を乗り出して叫んでいました。
「真美は嫌がっているだろ。真美を返せ。真美、戻って来い。もっと、もっと、気持ちの良い事をしてやるから、早く戻って来い」
「行きます。すぐに行きます」
妻は私の手を振り解いて、急いで下着を出すと身に着け始めました。
「分かった。娘の事もあるから、明日まで待て。明日になれば、妻を自由にする。明日まで待てば、後は妻の意思に任せる」
「明日まで待たなくても、真美の気持ちはもう決まっている。私の所に来て一生贅沢をして暮らし、毎晩私に可愛がられた方が幸せだと気付いている」
「それなら俺は離婚しない。真美がどうであろうと、絶対に離婚はしない」
「・・・・・・・・分かった。離婚の条件も話し合わないといけないだろうから、明日まで待ってやる。その代わり真美に手を出すな。真美、絶対に抱かれるなよ。明日は中まで念入りに調べるぞ。もしも、抱かれた痕跡が少しでも残っていたら・・・・・・」
そう言うと勢いよく窓を閉めて、どこかに行ってしまいました。
当然妻と別れる気など無く、時間稼ぎをしただけなのですが、それを聞いて下着姿のまま頭まで布団に潜り込んでしまった妻を見て、どうしたものかと考え込んでいると、長時間嬲られ続けて余程疲れていたのか、すぐに寝息を立て始めました。
1番悪いのは片山です。
今までにも何人もの女性を餌食にし、幸せな家庭を壊してきた男です。
それも、自分が悪い事をしたなどとは微塵も思っていない。
次はこのような事になるまで、仕事にのめり込んでしまった妻だと思いましたが、妻は望んでこのようになった訳ではありません。
ただ、仕事がしたかっただけで、片山がまさかこの様な事を企んでいたなどとは、夢にも思わなかったでしょう。
勿論妻にも、仕事を続けたいが為に私に隠し事をし、この様な状態を招いてしまったという責任はありますが、私はどうだったのかというと、妻の異変に気付き始めても目を瞑りました。
今まで子育てと家庭を守る事だけをさせていた妻が、久し振りに表に出て仕事の楽しさを知って、回りが見えなくなっている事に気付いても、これと言った行動は起こしませんでした。
その後日記を読んで、片山がどのような男なのか知ってからも、妻に限ってそのような事にはならないと、妻は他の女達とは違うという思いが何処かにありました。
信用していたと言えば聞こえは良いのですが、不安を持ちながらも何も行動を起こさなかったのは、完全な私のミスです。
妻と片山の関係に確信を持ってからも、私の中に邪念が無かったかと言えば嘘になります。
安く買えた家を手放すのが惜しいという気持ちや、普通よりも可也多くもらっていた妻の給料が無くなるのは惜しいという思いから、ここまでの関係にはならないだろうと高を括り、この事を甘く考えようとしてしまっていたという事を、完全には否定出来ません。
そう考えると、私の罪も妻と同じくらい、いいえ、妻以上にあると思いました。
今の妻の気持ちを考えていると、私以上に妻は苦しいのではないかと思え、妻が哀れで愛しくて仕方がありません。

  1. 2014/06/13(金) 01:48:33|
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隣の芝生 第39回

あの時はあまりの事に、妻に裏切られた思いで失望してしまいましたが、今までの妻との歴史を考えれば、あの妻がそこまで性に溺れ、平気で私を裏切る事が出来るほど、酷い女になってしまったとは思えません。
私の想像が当たっていて、妻が快感を求めて自らあの部屋に行ったのでなければ、まだ私達夫婦には望みがあります。
『もしもそうなら、真美を助けなければ。真美を取り戻さなければ』
しかし、そうは思っても写真を取り戻さない限り、妻にとっては娘を人質にとられているのと同じです。
そのような写真が存在する限り、妻は片山に逆らう事が出来ないでしょう。
片山が妻との行為に夢中になっている今の隙に、忍び込んで探し出そうかとも思いましたが、薄い紙切れ一枚を、あの広い家からを探し出すのは不可能です。
確実にあの部屋にあると分かっているのなら、片山を縛り付けてでも探すのですが、会社の金庫の中かも知れず、他にも車の中や倉庫、もっと用心深ければ銀行の貸し金庫なども考えられます。
何より、仮に取り返す事が出来たとしても、あの日は2枚撮っただけかも知れませんが、後日また何枚か撮られている可能性もあるのです。
片山を拷問して聞きだす事も考えましたが、妻にあれだけ執着している事を考えると、最後の切り札を簡単に話すとも思えません。
拷問しても話さなければ、おそらく今の私の心情では片山に重傷を負わせ、警察沙汰になって妻と片山の関係が公になり、写真など関係なく、娘の知るところとなってしまいそうです。
私はどのようにすれば良いのか分からずに、頭を抱えてしまいましたが、その時2つの言葉浮かびました。
〔真美の口の中に射精出来た〕
〔真美なら私のオチンチンを硬くしてくれて、いつか必ずオマンコの奥深くに受け入れてくれるに違いない〕
『こんな事を考えている場合ではない。どのように対処したら良いのか考えるのは後回しにして、先ずは一刻も早く今の状態から、真美を助けるのが先決だ』
私はまた、急いで隣に行って2階まで駆け上がり、勢いよくドアを開けると、妻はベッドの上で四つん這いになり、後ろから片山を受け入れているところでした。
一瞬私は『遅かった!』と思いましたが、よく見ると片山の腰には黒いベルトが巻かれていて、ペニスバンドを使われていると分かり、妻が目の前で辱めを受けているというのに、ほっとしている私がいます。
「まだ何かご用ですか?もしかして慰謝料の事?それなら、離婚するのに300万で済まそうなどとは思っていません。ただ、申し訳無いのですが、今はこの様な状態ですので、詳しい話は後にしてもらえないでしょうか?今の真美さんは離婚を決めて吹っ切れたのか、何度達しても次を求めてきて、放してくれないのです。真美さんが満足したら話し合いに応じますから、応接室で待っていて下さい」
片山は動くのは止めましたが慌てる様子も無く、自信に満ちた表情で落ち着き払っていました。
「勝手な事を言うな!真美は無理矢理されているだけで、離婚など望んでいない。俺も別れる気など無い」
妻は後ろから貫かれた状態で片山から逃げようともせず、一言も言葉を発せずに、下を向いたままじっと耐えていましたが、私の言葉を聞いて初めて口を開きました。
「あなた・・・・・・もう・・・離婚して・・下さい」
妻の横顔には悲壮感こそ漂っていましたが、もう目に涙はありません。
「何を言っている?離婚などするものか」
「私は・・・こんな・女です・・・・・お願い・・離婚して・・・・・・」
「真美さんもこう言っています。いくらご主人が離婚しないと言っても、一方の愛が無くなれば、後は紙切れ1枚の問題だけで夫婦はもう終わりです。さあ、続きを始めましょう。真美さんが余りに激しいので、私はもう疲れました。やはり歳には勝てません。今度は先程みたいに、また真美さんが動いて下さい。上手に動けるようになったのを、ご主人にも見てもらいなさい。届けはまだでも、元ご主人と呼ばせてもらった方が良かったかな?ほら、早く動いて。ほら、ほら」
片山が催促するように妻のお尻を何度も叩くと、妻はゆっくりと身体を前後に動かし出します。
「真美、やめろ!俺と帰ろう」
「真美さんはこうしていたいのです。ずっと私と、こうしていたいのです。真美さん、そうですよね?いや、もうご主人には愛の無い事を宣言して、私だけの女になったのですから、今からは真美と呼ばせてもらいます」
「勝手な事を言うな!」
「諦めの悪いお人だ。それなら仕方がない。真美、元ご主人が出て行った後、私に跨って自らこれを中に納めて、腰を激しく使いながら何度も何度も言った言葉を、元ご主人にも聞かせてあげなさい」
片山はそう言うと妻の動きに合わせて、後ろから何度も深く突き入れました。
「ヒィー・・アッ・アッ・・・私は・・アーン・・・社長の・・女です・・・アーン・・・もう・・元には・・戻れません・・・アッ・アッ・・・身も心も・・全て・・・社長の・・・・アァーン」
「やめろ!嘘はやめろ!真美はただ、写・・・・・・・・・・」
最後の言葉を飲み込んで走ってベッドに駆け寄ると、流石に片山は慌てて結合を解いてベッドから下りたので、私は強く握っていた拳を振り上げましたが、ぐっと我慢して手を開くと、平手で頬を張り倒しました。
「何をする!私は老人なんだぞ。年寄りに暴力を振るうのか?こんな事が許されると思うのか?警察だ!警察を呼ぶぞ」
「勝手にしろ!真美、早く服を着ろ。帰るぞ」
しかし妻は両手で身体を隠したまま、何度も首を横に振って動かないので、腕を強く掴んでベッドから下ろしました。
「やめろ!真美は嫌がっている。真美は私の女だ。夫婦でもこれは誘拐だ。真美はもう、私だけの女だ。真美はお前を捨てて、私を選んだのだ」
「喧しい!」
私が2歩近付くと、片山は3歩後ろに下がりました。

  1. 2014/06/13(金) 01:47:42|
  2. 隣の芝生・石井
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隣の芝生 第38回

妻が片山を求めてしまったと思った私は、絶望感で怒りすらも無くしてしまい、2人をその場に残し、一人うな垂れて階段を降りて行くと応接室のソファーに座り、テーブルの上にあった煙草を一本出して火を点けると、涙が溢れてきて止まりません。
テーブルの端には見慣れたノートが置いてあり、ここで日記を読み返していて我慢出来なくなった片山が、まだ昨日の今日だというのに妻を誘いに来たのだと思いましたが、その誘いに乗った妻を考えると。今の私にはどうでも良い事に思えてきます。
読んで妻の事を知りたいという気持ちも、この時の私にはもう無かったのですが、片山に対する些細な嫌がらせのつもりで、分厚いノートを握り締めて家に持ち帰り、床に叩き付けるとベッドに横になって、布団を頭まで被りました。
しかし、そのような事で苦しみから逃れられるはずがありません
隣にある妻の枕を抱き締めて、もう妻はここに並んで眠る事も無いかも知れないと思うと、寂しさが込み上げてきて、また涙が溢れてきます。
妻との楽しかった思い出が頭の中を駆け巡り、その妻が私の去った今も、まだあの様な行為を続けているのかと思うと、失望感は徐々に怒りへと変わり、次第にそれは大きくなって自棄になり、2人を殺そうとキッチンに行って包丁を握り締めましたが、その時食器棚の娘の茶碗が目に入りました。
母親はあの様な行為をしていて殺され、その犯人は父親なのです。
片山だけを殺したとしても、裁判などで母親と片山の関係を知った上に、父親は殺人犯として裁かれるのです。
私には殺す事も出来ないという歯痒さでおかしくなりそうでしたが、娘の茶碗を手に取って見ていると、その口惜しさよりも、もう一度娘の為に頑張る事は出来ないかという思いが湧き上がり、何か方法はないものかと寝室に戻って、床に叩きつけた日記を拾って読みました。
しかし、どうしても旅館でお仕置きを受けている様子は読めず、次に関係を持った日からの、妻が辱めを受けている部分も飛ばして読んでいると、注目すべき事柄が目に止まりました。
〔私は写真やビデオに撮って残すのが好きではない。そのような気が散るような事はしないで、乱れていく様子をじっくり監察しながら頭の中に焼き付け、後でこのように思い出しながら書く事に、より興奮するからだ。だから今までの女には、写真の1枚すら撮った事は無い。しかし真美に限っては、今日写真を撮った。感じてしまっていて何も分からなくなっていた時に、気付かれないようにポラロイド写真を2枚撮った。何故なら、真美にはこの様な行為を続けていても、いつまでも私だけの女には、なりそうも無いと感じたから〕
妻は写真を撮られていました。
本来なら悲しむべき事かも知れませんが、今の私には、妻が快感を求めて自分の意思で片山の所に行ったのではなく、脅されて仕方なく従ったのかも知れないという望みが出て、少し気持ちが楽になったように感じました。
〔私は真美を由美子以上に気に入ってしまった。真美が私の手によって、貞操な仮面を剥がされていく時、死んだ家内がまだ私の女では無かった時に、無理矢理犯していた時と同じぐらいの興奮を覚える。いや、家内の時と違い、挿入も出来ないのにこれ程興奮するという事は、私の中で家内よりも真美の方が、上の女になってしまったようだ。どうしても真美を私だけの女にしたい。
真美は私のために生まれてきた運命の女なのだ。その証拠に、硬くはならなくても真美の口の中に射精出来た。まだ一度だけだが、それでもこれは奇跡だろう。真美以外では成し得なかった奇跡だろう。真美なら私のオチンチンを硬くしてくれて、いつか必ずオマンコの奥深くに受け入れてくれるに違いない。それが出切る、この世で唯一の運命の女なのだ。ただ、真美はその運命に気付いていない。今はこの様な行為を旦那に話すと言えば私に従うが、私だけの女になれと言えば、例え旦那に知られようとも、旦那の愛を信じて私には従わなくなるに違いない〕
片山は勝手な解釈をしていて、自分に都合の良いように、運命と言う言葉を弄んでいました。
〔しかし諦めなくても、真美に運命を気付かせる方法はある。旦那にはそうかも知れないが、これが娘にならどうだろう。だから私は写真を撮った。多少手荒い方法だが、真美に運命だという事を、分からせる為には仕方がない。大きく股を開いて、半開きの口から涎を垂らし、バイブにイカされている写真を娘に見せると言えば自分の運命に気付き、私に従わざるを得なくなる〕
運命と言う言葉で自分を誤魔化していますが、これは完全な脅迫です。
『真美は望んで、自分からあの部屋に行った訳では無かった』
この文章を読んだ私の脳裏には、今日の昼下がりにこの家で起こった光景が、はっきりと浮かびました。
片山は慰謝料を持って来たと言って訪れますが、私にあの部屋で受けていた辱めまで見られて、秘密の無くなった妻はドアを開けません。
すると片山はドア越しに写真の存在を告げて、返したいのでドアを開けてくれと言い、驚いた妻は写真を返して欲しい一心で開けてしまい、強引に上がり込んできた片山に写真を渡されます。
その写真には、見るに耐えない妻の姿が写っていて、すぐに妻はその写真を灰皿で燃やすのですが、片山は慌てる事も無く煙草に火をつけ、笑みを浮かべながら妻の身体を舐めるように見ていた事でしょう。
片山を睨みつけ「もう出て行って」と言う妻に対し、片山は「残念ながら、写真はもう1枚あります。それも返したいので、家まで取りに来て下さい」と言って出て行きました。
すんなりと返してもらえるとは思えずに散々迷った妻も、やはり取り返さないと何に使われるのか心配でいられずに、片山の家に行ってしまいます。
妻は玄関で返して欲しいと頼みますが、返す気のない片山が、何事も無く返すはずがありません。
「写真は私の部屋の机の上にありますから、真美さんが取ってきて下さい」
妻は早く取り戻してこの家を出ようと、階段を駆け上がってあの部屋に行きますが、写真は何処にもありません。
その時片山が入って来て、ドアを閉めてしまいます。
「何処にあるの?返して!早く返して!」
「いいえ、気が変わりました。あの写真は娘さんに見てもらう事にしました。娘さんは、自分の母親が、どのような母親なのか知る権利があります。」
「そんな酷い事・・・・そんな酷い事をしないで!」
「そうですか?娘さんは母親が、こんなに好き者で淫乱な女だとも知らずに暮らすのですよ。家族の中で自分だけが、母親の本当の姿も知らずに、これからずっと一緒に暮らすのですよ。その方が余程酷い事だと思います。家族全員が真美さんの本当の姿を知った上で、全て理解して一緒に暮らすのが、真の家族だとは思いませんか?」
娘だけには言わないで欲しいと泣いて縋る妻に対し、片山は娘に見せない代わりの条件を出し、妻は従わざるを得なかったのだと思いました。
これは私の想像ですが、これなら家の中が荒れていなかった事や、灰皿に残っていた灰の説明がつきます。

  1. 2014/06/13(金) 01:43:41|
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隣の芝生 第37回

翌日私は一応会社に行ったのですが、午前中だけで早退して不動産屋を回っていました。
ここへ引っ越した事で友人を失い、ようやく新しい友人が出来たというのに、また転校になっては娘が可哀想だと思い、今の学校へ通える範囲で、出来るだけ片山の家から離れた所を探していると、すぐにその条件に近いアパートが見つかったので、妻の意見も聞こうと家に帰りました。
しかし妻の姿は何処にも無く、テーブルの上の灰皿には煙草の吸殻が一本と、何か燃やしたと思われる灰が残っていて、その横には分厚い封筒が無造作に置かれていたので、中を覗くとお金が入っています。
取り出すと300万も入っていたので、誰が来ていたのかはすぐに分かり、妻の携帯に電話すると、隣の部屋から着信音が聞こえてきます。
近くに出掛ける時以外は、必ず携帯を持って行く習慣があったので、力ずくで連れ去られでもしない限り近くにいるはずだと思い、隣の家に急ぎました。
そっとドアを開けると、やはりそこには妻のサンダルが脱いであります。
『どうしてだ。あれほど鍵を掛けて誰も入れるなと言っておいたのに、どうして片山を家に入れた。あれほど家から出るなと言っておいたのに、どうして片山の家に来た』
足音を忍ばせて階段を上がって片山の部屋の前まで行くと、私を奈落の底に突き落とす、妻のあの声が聞こえてきました。
「イヤー・イヤー」
「本当に嫌なのですか?嫌なら止めておきましょう」
「止めないで・・お願い・もうイカせて・・イヤじゃない・・イイの・・イイ・イイ・イイ」
「そんなに気持ち良いのですか?それは、どのぐらい良いのです?」
「イイ・凄くイイ・・凄い・凄い・・イイ・イイ・イイ」
「オッパイとオマンコと、どちらの方が気持ち良いですか?」
「・・・・・・・両方・・アーン・・・両方イイの・・イイ・イイ」
「両方良いのは、見ていて分かります。私はどちらの方が、より気持ち良いのか聞いているのです」
「アッ・アッ・言えない・・・イイ・イク・イク・イクー」
「おっと、言えないなら残念ですが、イクのはお預けですね」
「イヤー・止めないでー・・・オッパイです・・・オッパイがイイですー・・言いましたから・早く・・早く・・もうイヤー」
「本当ですか?それならオッパイのローターだけ動かしてあげますから、オッパイだけでイッてみなさい」
「アッ・アッ・・下も・・下も願い・・アッ・アッ・・」
「駄目です。どちらか一つだけです」
「そんなー・・・・アッ・アッ・アッ・・それなら下を・・アッ・アッ・・下のを・動かして・・・」
「下の何を?」
「イヤー・・バ・イ・ブ・です・・アッ・アッ・アッ・・もうイヤー・・早く・バイブを・・・」
「でも真美さんは、オマンコよりもオッパイが感じるのですよね?」
「アッ・アッ・・・意地悪しちゃ・イヤ・・・もうダメ・・言ってしまう・・アッ・アッ・アッ・・オマ・ンコ・です・・イヤー・・本当は・オマンコが・イイの・・・オマンコがイイですー」
「そうでしょ?オマンコの方が良いのでしょ?嘘をついて、いけない奥様だ。もう次の責めに移りたいので、今度はイカせてあげますが、嘘をついた罰に大きな声で『オマンコ気持ちイイ』と言いながらイクのですよ。」
「ヒィー・・・・止めないで・・もう・止めないで・・イイ・イイ・・オマンコ・気持ちイイ・・・オマンコ・イイ・・イイ・イイ」
「2時間近くも我慢させられて辛かったでしょ?また止められたくなかったら『オマンコ・イク』
と言いながらイッてごらんなさい」
「イイ・イイ・イイー・・・イキそう・・オマンコ・イク・・・オマンコ・イキます・・イク・イク・オマンコ・イクー」
「ほら、もう止めませんから、もっと大きな声で言いながら、思い切りイキなさい」
「オマンコ・イクー・・オマンコ・イクー・・イク・イク・ヒィー・ヒィ~・・・・ヒィ~~~」
私は絶望感でいっぱいになり、その場に座り込んでしまいました。
「さあ、今度は真美さんお待ちかねの、イキ続ける番ですよ」
「嫌・・・もう嫌・・・・帰して・もう帰して・・・もう気が済んだでしょ?」
「帰して?私が無理矢理連れ込んだような事を言わないで下さい。真美さんは自分でこの家に来たのだし、この部屋に入ったのも、本当はこれを期待していたのでしょ?」
「ヒィー・・・動かさないで・・・私は・・そんなつもりでは・・・・・」
「いいえ、自分に正直におなりなさい。この部屋に入れば、どうなるか分かっていたはずです。
真美さんはこうされる事を、本当は期待していたのです」
「違う・・違う・・私は・・・・アッ・アッ・アッ・・止めてー・・・そんなにしないでー・・凄く・イッちゃったばかりだから・・・・感じて・しまうー・・・」
「感じなさい。自分に正直になって、もっと感じなさい。ほら、こうしてあげましょう」
「もうヤメテー・・・イヤー・イヤー・・・・おかしく・なるから・・・・・ア~ン」
「駄目です。もう私から離れられない事を、しっかりと分かるまで、何度でも続けてイッてもらいます。何処に行こうと、もう私からは離れられない身体になってしまった事を、真美さんが気付くまでは絶対にやめません」
「イヤ・イヤ・アッ・アッ・アッ・・また来てしまう・・また・また・・もうイキたくない・・イヤ・イヤ・イヤー・イヤー」
私は立ち上がると、そっとドアを開けて入って行きました。
「どう・してだ・・・・・どうして・・なんだ・・・・・」
「ご主人!・・どうしてここに・・・・・会社は・・・・」
「あなた・ごめんなさい・・・・あなた・ごめんなさい・・・・イヤー・・もう・イヤ~」
妻は動けないようにベッドの四隅に手足を縛られ、ピンクの下着姿で大の字に寝かされていましたが、ブラジャーの先端には生地が無く、飛び出ている両乳首にはローターがテープで張られていました。
下を見るとパンティーの中心が割れていて、そこから透明なバイブが入れられています。
「ご主人、どうしてと言われましても、こういう事ですとしか答えられませんな」
その間もローターとバイブは動き続けていて、泣いて私に謝り続けながらも、腰が上下に動いている妻を見て、私達夫婦は終ってしまったと悟りました。

  1. 2014/06/13(金) 01:40:43|
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隣の芝生 第36回

片山はガウンを羽織ると、笑いながら部屋を出て行ったので、妻が縛られているロープを解こうと近付きました。
「イヤー・来ないで・・・・近くに来ないでー・・・・イヤー・・・・お願い・出て行ってー」
足を大きく開いたまま動けない惨めな姿を、私に側で見られる事を嫌がっていると思いましたが、近付くにつれ、それだけではない事が分かりました。
妻は失禁したのかと思えるほど、ベッドの上に敷かれたマットに、大きな染みを作ってしまっていたのです。
その染みの大きさを見ただけでも、妻がどれほど感じてしまっていたのかが分かり、その事を私に知られるのが嫌だったのです。
私は妻を自由にし、先に家に戻るように言ってから片山を探しに行くと、応接室で煙草を吸っていました。
「必ず強姦で訴えてやる」
「どうぞ、気の済むようになさって下さい。私は強姦などしていないと立証出来ます。ご主人も見られたでしょ。真美さんは毎回凄く喜んでくれました。訴えるのは自由ですが、法廷で真美さんは何と証言されるでしょうね。第一本人しか訴える事は出来ませんから、果たして真美さんが訴えますかね?先日はあの部屋で、昼間だというのに15回も達したのですよ。15回もイカせてもらった事もありますが、この写真の時は強姦されていましたと訴えるのでしょうか?」
私には、言い返す言葉が見付かりません。
「不倫は認めますから、慰謝料300万でどうです?」
「そんな物で済まそうなんて、そうはいかない」
「そうですか。困りましたね・・・・・・それはそうと、空き巣の件ですが・・・・」
「ああ、警察を頼めばいい。ただ、さっき散々あの机を触ってしまったから、俺の指紋は出るだろうが・・・・・それよりも狂言で捕まるなよ」
「えっ・・・・・・」
妻が下りて来ないので片山の部屋に戻ると、妻は着替えを済ませて泣いています。
「帰るぞ」
「帰れない。私はもう、あなたと沙絵の家には帰れない」
「何を言っている?俺と沙絵と・・・・真美の家だ。さあ、帰るぞ」
妻に対する怒りを抑えて優しくそう言ったのですが、妻は泣きながら首を横に振るだけで、動こうとはしません。
「俺も真美に秘密がある。ここにいた由美子さんを知っているか?俺は真美を裏切って、由美子さんを2度も抱いた」
私は由美子さんと、関係をもつ事になった経緯を正直に話しました。
「ごめんなさい・・それも・・・私が・・・・・・・・・・」
「真美を裏切った事に変わりはない。さあ、帰ろう」
妻の手を握るとようやく歩き出し、階段を下りた時に奥の部屋から、ガラスの割れるような音が何度も聞こえてきました。
片山は思い通りに事が進まず、悔しくてグラスでも投げ付けているのでしょう。
家に戻ると寝室に行ったのですが、泣いている妻に声をかける事が出来ません。
妻のあの姿が脳裏から離れず、妻のあの声が耳から消えないのです。
しばらく沈黙の時が流れましたが、妻が泣きながらポツリと言いました。
「引っ越してなんか・・・来なければ良かった・・・・仕事なんか・・・・・・・・・」
「真美、他所に引っ越そう。ここから出て行こう」
妻は泣きながらも、少し明るい表情になって大きく頷きました。
由美子さん夫婦の教訓があるにも拘らず、私は逃げようと思ったのです。
全てきちんと形もつけずに、逃げ出そうとしたのです。
しかし早くも翌日には、その事が間違いであったと知る事になりました。
  1. 2014/06/13(金) 01:39:54|
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隣の芝生 第35回

由美子さんとの日記を読んだ私は、既に妻はあの部屋で辱めを受けていたのではないかと思いました。
旅行から後、早く帰ってきていたので安心してしまっていましたが、何も夜に限った事では無く、昼間2人が会社に行っている保障はありません。
旅館での出来事を知られたくないだけで無く、妻は既にあの部屋に連れ込まれていて、嬲り者になっていた事を由美子さんのように隠したくて、私に嘘をついてまで片山に逆らえないのかも知れません。
このまま離婚になってしまわない為には、妻の秘密を秘密ではなくしてしまい、片山に近付く事を自ら断ち切ってもらわなければなりません。
それと同時に、片山が仕事上の立場を利用して行ったセクハラ行為を立証出来れば、いいえ、セクハラと言うよりも脅迫、公然猥褻、強姦に近かった行為まで立証出来れば何とか出来ると思い、証拠写真を撮るためにデジカメを持って、踏み込む決心をしました。
その事で、私の秘密も知られてしまう事になるかも知れませんが、離婚になるぐらいなら隠している必要もありません。
今何とかしなければ、由美子さん夫婦の二の舞だと思った私は違法行為覚悟で忍び込み、片山の部屋の前まで行くと妻の声が聞こえてきました。
「イヤー・・アッ・アッ・・もうヤメテー・・アアーン・・また恥を・掻いてしまう・・・・・」
「いいですよ。今夜はご主人の許可も得た事ですし、たっぷり恥を掻いてもらいます」
「アッ・アッ・アッ・イク・イク・イク・イク・イクー・イクー・イク~~」
「またイッてしまったのですか?真美さんには呆れますねー」
「エッ・・イヤ・イヤ・・少し・・休ませて・・イヤ・イヤ・アッ・アッ・アッ」
「感じてしまうのは結構ですが、何か忘れていませんか?そんなお行儀の悪い事では、いつまでも休憩なしですよ。おや?イッたばかりなのに、また気持ち良くなっているのですか?普段はお淑やかなのに、とんだ好き者だ」
「イヤー・・好き者なんて・・言わないで・・アッ・・・違う・・・私は・違う・・アーン」
「何が違うのです?こんなに何度も続けて感じてしまう女が、好き者でなくて何なのです?」
「違う・・私は・・アァーン・・イッちゃうよー・・イク・イク・・またイク・・イク」
「やはり好き者だ。さあ、今度はお行儀良くイカないと、イッても休ませませんよ」
「イヤー・・またイク・・また・・イカせて・いただきます・・・また・イカせて・いただき・イク・イク・イク・イク・イク・イヤー・イヤー・・ヒィ~」
「凄いイキようですね。これで何回イキました?」
「・・・・たく・・さん・・・・・・」
「駄目な奥様だ。何回イカせてもらったか、数えながらイクように言ったでしょ?今日行ったラブホテルでは『3回目・イキますー』と言って、ちゃんと数えながらイケたのに、やはりこの部屋で縛られてされると、何も分からなくなるほど感じてしまいますか?せっかく今度はお行儀良く『イカせていただきます』と言えたのに、これでは休ませてあげられません。これは数えられなかったお仕置きです」
「もう・・やめて・・本当に・・狂っちゃう・・イヤー・イヤー」
今までは日記に書かれていた事や、そこから私が読み取った想像だったのですが、片山が妻を追い込んでいく様子を直に聞き、追い込まれていく妻の声を直接耳にした事で、体が固まってしまって動けません。
しかし、やがて妻の声が泣き声に変わった事で我に返り、勢いよくドアを開けて入って行きました。
私がそこに見たものは、下着も着けさせてもらえずに、ビールのキャンペーンガールが着ている、
身体に張り付いたボディコンスーツを着せられ、一つに縛られた手をベッドの上に繋がれて、足は大きく開いた状態で、天井から伸びているロープで真上に吊られている、妻の惨めな姿でした。
片山は腰に黒いペニスバンドを着けていて、それを妻の中に入れて仕切に腰を動かしています。
「やめろー!」
「あ・な・た?・・・・・・・イヤー・見ないで・・見ないで・・イヤー・イヤー・イヤー」
片山も一瞬驚いた顔をして動きを止めたのですが、すぐに何も無かったかのように動きを再開させました。
「ご主人。黙って他人の家に忍び込むなんて、これは立派な不法侵入ですよ。犯罪ですよ」
「犯罪でも何でもいい。もうやめろ!」
「私はやめたいのですが、それでは真美さんが可哀想です。イクまで少し待ってやって下さい」
すぐにでも片山をベッドから突き落としたいのを我慢して、計画通り証拠写真を撮っていると、片山は妻を早くイカせる為に、横に置いてあったローターを手にとってクリトリスに当て、腰の動きを速めました。
「イヤー・見ないでー・・イヤー・イヤー・イヤー・イヤ~・イヤ~・イヤ~~~」
信じられない事に、この様な状況の中でも妻は達してしまい、私は机の前の椅子に座り込んでしまいます。
片山はゆっくりと抜いてベッドから降りると、ペニスバンドを外したのですが、中から現れたのは、硬くならずに垂れ下がっていても、私の勃起時と余り変わらない大きさの、真っ黒なオチンチンでした。
片山はそれを隠すどころか私に見せ付けるかのように、こちらを向いて笑みを浮かべています。
「自分の妻がやられているのに、止めもせずに記念写真を撮ってくれるとは、何て理解のあるご主人でしょう。お蔭で、途中で放り出されずに最後までいかせてもらえたのですから、真美さんもご主人にお礼を言いなさい」
「イヤー・イヤー・イヤー」
「これは立派な強姦だ。妻を縛って無理矢理犯した強姦だ。証拠の写真も撮った」
「強姦?真美さんも承知でこの部屋に入ったのですよ。不倫で訴えると言うのなら分かりますが、強姦は成り立ちません。真美さんに聞いてごらんなさい」
しかし妻は泣きじゃくっているだけで、否定も肯定もしませんでした。
  1. 2014/06/13(金) 01:39:07|
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隣の芝生 第34回

片山は勧めてもいないのに図々しく上がり込むと、私を見て薄ら笑いを浮かべています。
「お休みのところを申し訳ございません。急に仕入先と商談になってしまったので、奥様にも同席して頂きたいのです。宜しいですか?」
妻は断って欲しそうに、私を縋るような目で見ていましたが、まだ腹の決まっていない私は頷くしかありません。
「真美さん、ご主人に許可はもらえましたから、早く仕度をしてきて下さい」
仕度を終えた妻は何度も振り返りながら、寂しそうな目をして片山の車に乗り込みました。
結局私は自分を守る為に、妻を片山に貸してしまったのです。
今日は本当に商談なのだと自分に言い聞かせていましたが、そうでない事は私自身が一番分かっています。
私は食事をとる事も出来ずに、一日中寝室で悶々としながら妻の帰りを待ちましたが、旅行以降早く帰って来ていた妻は、8時を過ぎても帰って来ません。
おそらく私の公認を得たと思っている片山に、放してもらえないのだと思った私は、ようやく重い腰を上げて妻に電話を掛けようとした時、家の前で車の止まった音がしたので下りて行くと、玄関に2人が立っていました。
「思ったよりも商談が長引いてしまって、遅くなって申し訳ございません。食事は済ませてきましたので、遅くなりついでに今から私の家で、明日の打ち合わせをしておこうと思います。また奥様をお借りしますが、遅くなるかも知れませんので、ご主人は先に寝ていて下さい」
妻は終始俯いていて、私の顔を見ようとはしません。
見ようとしないと言うよりも、私の顔を見られないような行為をしていたのでしょう。
「いいえ、妻も疲れているようですから・・・・今日は・・・・・」
「真美さん、疲れていますか?どうです?答えて下さい?どうするのです?」
「・・・・・・私は・・・大丈夫・・・・です」
「ご主人、そう言う事ですから・・・さあ、真美さん行きましょう」
私と妻を引き離そうと思ってなのか、私の心まで弄ぼうと思ってなのか分かりませんが、片山は堂々と妻を誘って、まるで自分の物だと言わんばかりに、妻の腰を抱いて出て行きました。
一人残された私の脳裏には、妻があの部屋で縛られて辱めを受けている姿が浮かび、このまま何もしなければ、離婚と言う言葉が現実味を帯びてきてしまうと思いました。
私が片山の言い成りになっている訳までは知らないでしょうが、疑っていながら助けもせずに、簡単に従ってしまうこんな私を、妻は軽蔑しているかも知れません。
妻と片山の仲を疑いながら戦わない私に、落胆しているかも知れません。
妻は、私の妻に対する愛すら疑い始めているかも知れません。
このままでは本当に離婚する事になってしまうと思った私は、同じ様に片山の毒牙にかかり、ご主人と別れなければならなくなった由美子さんの、離婚に至った部分を読みました。
〔由美子の旦那に知られてしまった。一瞬不味い事になったと思ったが、逆に由美子を私一人の女に出来るチャンスだと思い直した私は、由美子をどのように嬲り、由美子がどのような反応を見せたか詳しく聞かせてやった。旦那は由美子が、嫌々耐えていただけだと思っていたようだが、始めの頃はともかく、今では喜んで受け入れるようになっていた由美子の姿を知り、可也のショックを受けて私に殺意まで抱いたようだ。しかし旦那は私に罵声を浴びせるだけで所詮自分が可愛く、何も出来ない情けない男だった。こんな男と一生を共にするのは、由美子にとって不幸だ。私がこんな男から開放してやろう〕
慰謝料を払った事で、この件についての責任は無くなったと言って、片山はご主人と会う度に、由美子さんがどのように辱められ、次第に自らも快感を求めるようになっていった様子を話して聞かせるという嫌がらせを繰り返し、やがてご主人は疑心暗鬼に陥ってしまいます。
由美子さんの仕事は辞めさせたものの、気持ちでは嫌がっていても、身体は片山を求めるようになってしまったのではないのかという思いが頭から離れず、仕事に行って留守の間に、また片山に弄ばれていないか心配で精神的に追い込まれ、行き先を片山に知られないように、逃げるように引っ越していきました。
〔行き先を告げずに出て行ったが、引越し業者は分かっていたのでいくら口止めしても、金を握らせれば引越し先など簡単に分かる。わざと旦那の帰る時間に、引っ越したばかりのアパートの近くにいて、旦那に「お邪魔しました」と告げて帰ってやった〕
ご主人に片山が来ていたかと聞かれ、当然由美子さんは知らないと答えたのですが、引っ越してからも由美子さんが片山に嬲られている姿ばかりが浮かび、苦しみが続いていたところにこの事で、由美子さんに対しての不信感が拭い切れずに、まだ愛していながらも楽になりたくて離婚を決意してしまいます。
由美子さんもご主人を愛していたのですが、自分の犯してしまった裏切りで苦しんでいるご主人を見ているのが辛く、離婚を受け入れてしまいました。
〔お互い愛し合いながらも別れなければならない。可哀想には思うが私に罪は無い。こんな事ぐらいで別れてしまったあの2人は、遅かれ早かれ別れる運命だったのだ。私は旦那に全て話した訳では無い。私の部屋での出来事は話さなかった。由美子は旦那と別れた後も、その事だけは知られたくないのだ。まだ愛しているが故に知られたくないのだ。それが女心なのだと思った。特に真面目な女の方が、別れた後もそんな女だったと知られる事を嫌う。別れた後も、少しでも良く思われていたいのだ〕
由美子さんはその事で片山に呼び出され、また関係を強いられてしまいます。
〔旦那と別れた後、初めて由美子を可愛がってやった時の興奮は忘れられない。私を怨みながらも、感じてしまう身体をどうする事も出来ない。口惜しくて泣きながらも、大きな声を出しながら達してしまう姿。私を憎んで怖い目をして睨みつけながらも、最後には私に許しを請いながら達してしまう姿は、思い出しただけでも下半身が熱くなる〕
私も由美子さんの、ご主人と同じ気持ちになると思います。
仮に2人の関係をやめさせる事が出来ても、昼間会社に行ってしまえば心配で、仕事どころでは無いでしょう。
その上私は弱味を握られていて、関係をやめさせる事も出来ないでいる。
このままでは私も妻も精神的にまいってしまい、最後は片山の望み通り、離婚になってしまうかも知れません。

  1. 2014/06/13(金) 01:38:22|
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隣の芝生 第33回

ソファーに座ると、片山は私の顔をじっと見据えて話し始めました。
「実は、留守の間に空き巣に入られたようなのです。今日私がいない間に不審な人物を見たとか、何か物音がしたとか、変わった事がありませんでしたか?」
「いいえ・・別段・・・・・・・それで何か・・・盗まれたのですか?」
私の声は震えていたと思います。
「はい、私の部屋の鍵の掛かる引き出しに入れてあった、50万が無くなっていました」
あの引き出しには、お金など入っていませんでした。
私が急に旅行の事で怒り出したのを不審に思い、鎌をかけているのかも知れないと思いましたが、日記を見た事がばれている可能性もあります。
私は慌てて出て来たために、日記を元通りにきちんと置かなかったか、あるいは机に鍵を掛け忘れた事も考えられます。
「私の思い違いかも知れませんが、一応警察を呼んだほうが良いのでしょうね?」
「警察!」
「どうしました?あの部屋は、私以外には数人しか入った事がありませんし、机は私以外、一緒にいた由美子さんにも触らせたことが無いので、指紋をとってもらえば、私とは違う指紋が出ると思うのです。手袋でもしていれば別ですが」
そんな事をされては私の指紋が、沢山出てしまいます。
「思い違いかもしれませんから、まずは大事にしないで、他も探してみては如何ですか?」
このままでは窃盗で捕まり、会社もクビになって妻にも哀訴をつかされ、娘にも軽蔑されてしまいます。
「やはり警察を頼んだ方が、早いような気がして来ました」
片山の顔を見ると薄ら笑いを浮かべていて、お金を盗まれたのは嘘だと思いましたが、私が忍び込んだ事を警察に知られては、私が不利になって嘘も通ってしまうと思ってしまいました。
「警察はやめておいた方が・・・・・」
「そうですか?ご主人には本当の事を言いますが、私はお金などどうでも良いのです。本当は私の小説を読まれた事が口惜しいのです」
やはり片山は、私が日記を読んだ事に気付いています。
「小説?」
「はい。私の妄想を書いた小説です。事実ではないので構いませんが、それでも私一人の楽しみを汚されたようで、その事が我慢出来ないのです」
私が恐れていた通り妄想だと言われ、この事についても何も問えなくなってしまいました。
「どうされました?何だか、顔色が良くないですよ。風邪でもひかれたのでは?」
「いいえ・・・大丈夫・・です」
「よく考えてみれば、ご主人の言われる通りにした方が良いのかも知れません。私の勘違いだと皆さんにご迷惑をお掛けしてしまいます。勘違いでなかったと分かった時点で、警察に届けても遅くないかも知れない。机をこのままにしておいて、その時に指紋を採取してもらえば良い事です。話は変わりますが、奥様と私を信用して頂けましたか?今奥様に仕事を辞められては大きな損失ですから、もう少しこのままでお願い出来ませんか?」
明らかにこれは交換条件を出して、私を脅しているのです。
警察に届けない代わりに、妻を貸せと言っているのです。
片山を殴りたい衝動に駆られましたが、そのような事をすれば益々私の立場は不利になります。
頭が混乱してしまって良い考えが浮かばずに、返事も出来ずに片山の家をあとにしました。
家に戻ると、妻は何を話してきたのか、不安そうな顔で私を見ています。
「真美、シャワーを浴びて寝室に来い」
私は口惜しさから、まだ昼間だと言うのに妻を激しく突き続けていました。
『どうだ?妻に何をしようとも、これだけは出来ないだろう』
「アッ・アッ・どうしたの・・凄い・凄い・・アーン・・あなた・・凄い」
翌日は日曜で妻も休みだったのですが、朝食をとっていると突然片山が現れました。

  1. 2014/06/13(金) 01:36:57|
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隣の芝生 第32回

私は下半身に、不快感を覚えていました。
射精でもしてしまったかと思えるほど、パンツの前を濡らしてしまっていたのです。
惨めな妻を哀れに思い、片山に対して猛烈な怒りを覚えながらも、そんな自分に戸惑いました。
この時チャイムが鳴ったので私は慌てて日記を元に戻し、身を隠して窓から見ると、門の外にスーツを着た男が立っています。
その男はまたチャイムを鳴らすと、留守だと分かったのか携帯を取り出して、どこかに電話をしてから去って行きました。
ただのセールスかも知れませんが、今度は片山と戻ってくる可能性も有ると思った私は、日記を持ち帰りたいのを我慢して、急いで家に戻るとベッドに寝転んで考えていました。
私は老人の性を甘く見ていたようです。
70歳近くになっても私達と同じ様に、旺盛な性欲が有るのです。
片山に関しては私以上に、性に対して貪欲なのです。
もしかして、あの後片山のオチンチンが復活し、妻に嵌めたのではないかと思うと居ても立っても居られません。
例えそうでなくても、あの後どのようなお仕置きを受けたのかと思うと、携帯を握り締めてしまっていました。
「真美、すぐに帰って来い」
「何かあったのですか?」
「つべこべ言わずに、俺と離婚したく無ければ、すぐに戻って来い」
私の切羽詰った電話から、何か知られたと感じたのか、妻はすぐに帰って来たのですが一人では無く、先に口を開いたのは片山でした。
「ご主人、何か有ったのですか?奥様から聞きましたが、離婚などとは穏やかでない」
「何を偉そうに。自分の胸に聞いてみろ」
「私のせいですか?私が何をしたと言うのです?」
「旅行は何人で行った?今から一緒に行った人間の家を、全て案内してくれ。真美、何か言う事はあるか?」
妻は何も言わずに、ただ俯いています。
「ご主人、申し訳無い。奥様と2人で行きました。でも私はこの様な年寄りですし、おかしな関係ではありません。真美さんは店が失敗してから会社でも塞ぎ込んでいたので、温泉にでも浸かってリフレッシュして欲しかった。2人でゆっくりと今後の事を話し、本当にまた店を出す事に協力してもらえるのか、ゆっくりと本心を聞きたかった。ご主人は私のような不能な年寄りでも男としてみてくれていると聞いて、本当の事を言えば反対されるだろうと思って、嘘をついてしまいました。勿論部屋は別々に取りましたし、疚しい事は一切しておりません。仮にしたくても、そのような事が出切る身体ではありませんし、恥ずかしい事に家内が死んでから、性欲など無くなってしまいました。」
旅館に聞いても、お客のプライバシーを守る為に、本当の事など言うはずはありません。
妻の大きな声が聞こえてしまって、不審に思った旅館の者に、本当の関係を話して口止めして来た事も考えられます。
こう言われると、あの様な行為をしていた証拠は何も無いのです。
「分かった。妻と2人で話したいので、今日は帰ってくれ」
片山が帰ると、妻を寝室に連れて行きました。
「奴はああ言っていたが、本当は違うのだろ?今正直に話せば許すが、まだ嘘をつき通して、後で分かった時は離婚だ。どうする?」
「・・・嘘をついて・・・旅行に行った事は・・・・悪かったと・・・・・・・」
「そんな事はどうでもいい。旅館で何をされた」
「・・・社長が言われたように・・・・・・何も・・・・ありません・・・・・・」
妻が嘘をついているのは明らかなのですが、決定的な証拠がありません。
「何かされただろ?頼むから話してくれ」
「・・・・・・本当に・・・・・・何も・・・・・・」
「本当の事を話さないのなら離婚だ」
「信じて・・もらえなければ・・・・・・・・離婚も・・・・・・・・・・」
妻が私を愛しているという自信はありました。
その妻が目に涙を溜めてはいても、泣かずに離婚を口にした事で、例え離婚されても、死んでも私に知られたくない事があるのだと思いましたが、どうする事も出来ずにイライラしていると、その時電話が鳴り、出るとそれは片山からでした。
「急に相談に乗ってもらいたい事が出来ました。悪いのですが、すぐに来て頂けませんか?」
訳も分からずに隣に行くと、応接室に通されました。
  1. 2014/06/13(金) 01:36:14|
  2. 隣の芝生・石井
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隣の芝生 第31回

旅館の人が出て行って2人きりになると、妻はまたローターで責められていました。
「アッ・アッ・アッ・アッ・イヤ・イヤ・イヤー・イヤー」
「しばらく寝かせたいので、夕食までは誰も来ないでくれと言っておきましたから、もっと声を出しても良いのですよ」
「アー・アー・ア~・ア~・もう・ダメー」
その時また止められ、今度はイカせてもらえると思っていた妻は手を股間に持って行くと、動かないローターを押えて、催促するかのように腰を動かしてしまいました。
「おやおや、はしたない。普段は淑女に見えても、とんだ淫乱奥様だ」
「もうイヤー・・どうして・どうして」
「どうしてって、何か忘れていませんか?昨夜から気になっていたのですが、真美さんもご飯を食べる前は『いただきます』と言うでしょ?それなのにイク前は『イカせていただきます』と、どうして言わないのですか?そんなお行儀の悪い事はいけません。死んだ家内は、どれだけ感じてしまっていても必ず言いましたよ」
「言いますから・・お願い・・何でも言いますから・・お願い」
散々嬲りものにされた妻の身体は、スイッチを入れられるとすぐに頂上に向かって駆け上がりました。
「アー・アー・アァー・もう・イカせて・いただきます・・イカ・せて・いただき・・イク・・イク・イク・イクー・イキます~~」
〔真美は旅館中に聞こえてしまうかと思うほど、大きな声を出して達した。おそらく今までに行った事の無い、違う世界を覗いてしまった事だろう。でも、まだまだこれからだぞ。もっと違う世界を経験させてやろう。今は嫌がっているようだが、その内そのような世界を教えてくれた、私に感謝するようになる〕
半日近く我慢させられ続けた妻は、ようやく思いを遂げられた事で、今まで経験した事が無いほど激しく達してしまい、片山にスカートの中に手を入れられても動けません。
「おやおや、こんなにお汁で汚してしまっていては、気持ち悪かったでしょ?今脱がせてあげますからね」
脱がされていて恥ずかしいという思いはあっても、やはり妻は動けずに、されるがままになっていました。
「何ですか、これは。もう染みなんて呼べる状態ではありません。こんなオモチャで、こんなにお汁を出すなんて、真美さんは何て淫乱な奥様なのでしょう」
片山は、妻が濡らしてしまったパンティーを手の上で広げて見ていましたが、妻はその様子をぼんやりと見ているだけで、取り返す気力も無いのです。
「あんなに我慢したのですから、一度では足りないでしょ?」
全裸にされた妻は脚を大きく開かれても動けずに、今度はローターをオマンコに入れられてしまいます。
「さあ、今度はオマンコでイクところを見せて下さい」
ローターが振動し始めると敏感になっていた身体は、またすぐに感じ出してしまうのです。
「アッ・アッ・アッ・また・また・また・もうイク・・またイッてしまう・・もう・もう」
その時、無情にもローターは止まってしまいました。
「イヤー・・もうイヤー・・言いますから・・ちゃんと・イカせていただきますと・言いますから」
「違うのです。どうやら電池が切れてしまったようです。可哀想に。急いで売店で買って来てあげますから、それまで自分の指で我慢していて下さい」
いくら自分を見失っているとしても、妻に限って、流石にそのような事は出来るはずがないと思いましたが、私の期待は裏切られ、片山が戻ってくると左手の指をオマンコに入れ、右手の指でクリトリスを擦っていたようです。
「アーン・アー・アー・イヤ・こんなのイヤ・・でも・アッ・アッ・もう・もう」
音を立てないように、そっと部屋に入って来た片山にも気付かずに、妻は必死で指を動かし続けています。
「真美さんは、自分でするのが上手ですね」
「イヤー・・見ないで・・見ないで・・・アーン・・見ないでー」
「それに、オマンコとクリトリスの両方で感じたいとは、思っていたよりも欲張りなのですね。」
片山が戻って来た事を知った妻の指は一瞬止まりましたが、我慢出来ずにまた動き出してしまいます。
「イヤー・見ないで・・見ないでー・・イヤー・イヤー」
「いいえ、最後まで見させてもらいます。私に遠慮なく、思い切り気持ち良くなって下さい」
「イヤ・イヤ・見ないで・・止められないの・・もうダメなの・ダメ・ダメ・・イヤー・イヤー・イヤー・・こんなの・・イヤ~~」
妻は片山に見られながら達してしまい、それを見た片山は妻に休憩を与えずに、グチャグチャに濡れたオマンコにローターを入れると、また妻の身体を弄ぶのでした。
〔私はイキ易いように、下はローターに任せて乳房を揉んだり、乳首を吸ったりして助けてやっていたが、しばらくすると真美は自分でクリトリスを擦り出した。旅行に来る前では考えられない姿だ。私の目の前にいるのは、あの恥じらいを持った真美では無い。今はただのメスだ。私の手でこのようにされた真美を見ているのも興奮するが、興奮が醒めてからの真美を考えると、なお興奮する。おそらく狂いそうなほどの、羞恥心に襲われる事だろう〕
椅子に座って、ビールを飲みながら見ている片山の目の前で、妻は私の事や側にいる片山の事さえも忘れて、何度もイキ続けてしまいました。
妻がぐったりとして声も出さず、ローターの音だけが聞こえるようになると、片山はようやくローターを抜き取って、夜に備えて裸の妻に抱き付いて眠ったのですが、私は半日でこのようになってしまった妻を、どうしても信じられませんでした。
これは事実よりも、多少オーバーに書かれているかも知れません。
片山の妄想も含まれているのかも知れません。
しかし、あの妻が私にも見せた事の無いような痴態を晒し、辱めを受けた事は事実なのでしょう。
私の知っている妻は、このような辱めを受けるぐらいなら、片山を突き飛ばして逃げる女です。
私の知っている妻は、この様な恥ずかしい行為をさせられるぐらいなら、私に知られて離婚されると思っても、迷わず離婚を選ぶ女です。
妻の心に、どのような変化があったのか?
やはり私には到底信じる事は出来ませんでしたが、信じる事が出来ないと言うよりも、信じたくなかったと言うのが本音でした。
  1. 2014/06/13(金) 01:35:17|
  2. 隣の芝生・石井
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隣の芝生 第30回

妻は大きな声を出してしまいそうなのを、唇を噛んで必死に耐えていたのですが、やがて我慢の限界を迎えてしまいます。
「イヤ・アーン」
スイッチを握り締め、ニヤニヤしながらその様子を見ていた片山は、それを聞いてようやく止めてくれたのですが、ほっとしたのもつかの間、肩を抱かれて5メートル先の、展望台の先端まで連れて行かれると、またスイッチを入れられてしまいました。
「お願い・・声が出てしまう・・もう・・もう・・みんなに気付かれてしまう・・・お願い」
「我慢すればするほど、その後の快感も大きいですから、頑張って我慢して下さい。決してスイッチを切ってはいけませんよ。もしも自分で止めたら、旅館に戻ってからお仕置きですからね」
そう言い残すと自分だけベンチに戻り、妻がオシッコを我慢する子供のように太腿を交差させ、手摺を掴んで身体を支え、お尻をクネクネと動かしている姿を微笑みながら見ていました。
〔真美は辺りの者に知られるのが恥ずかしくて、何とか平静を装いたいのだろうが、自然と腰が動いてしまうようだ。真美にとって考えた事も無い、今までの生活では絶対に有り得ないような辱めの中で、今までの常識などどこかに飛んでしまい、旦那の事など完全に忘れて、ただ次々に襲ってくる快感と戦っている。このまま人前で恥を掻いてしまうのか、それとも思い止まるのか、どちらにしても私には楽しくて仕方が無い〕
それから5分近く経つと立っていられなくなってしまい、座り込んでスイッチを握り締めたのですが、このまま達したい欲望に勝てずに、止める事は出来ませんでした。
「ご気分でも悪いのですか?」
その時、近くを通り掛かった老夫婦に声を掛けられ、慌ててスイッチを切ってしまいます。
「ありがとうございます。娘は少し車に酔ったみたいなので、このまま少し風にあたっていれば、すぐに良くなると思います。」
片山が駆け寄ってそう言うと、老夫婦は安心して離れて行きました。
「他人に心配を掛けてはいけません。これぐらいの事がそんなに我慢出来ないのですか?真美さんは見かけによらず、かなりの淫乱なのですね。普通の女性ならこのような事ぐらいでは、人前で座り込むほど感じてしまいませんよ。それどころか、このような場所で達してしまおうとするなんて・・・・」
「違い・ます」
「私の思い違いでしたか。そうですよね。真美さんがそんな淫乱な女のはずがありませんでした。
でも私の言い付けを守れずに、スイッチを切ってしまったのは事実ですから、約束通り旅館に戻ってからのお仕置きは覚悟して下さい」
車が走り出すとスイッチをオンにされ、他の者に聞かれる心配の無く鳴った妻は、大きな声を上げ続けていました。
「アッ・アッ・アッ・イヤ・イヤ・イヤ・イヤ・イヤ・・・・・・エッ?」
「どうしました?まさかこんな所でイキそうになったと言う事は無いですよね?」
「そ・ん・な・事・は・・・・・な・い・・・・・・・」
「また私の思い違いでしたか。旅館の部屋でならいざ知らず、真美さんはこんな所でイッてしまうような、淫乱な奥様では無いですよね?それなら安心して続けられます」
そう言い終わるとスイッチを入れられ、妻はまた大きな声を上げ続けてしまいます。
「アッ・アッ・アッ・アーン・もう・もう・もう・もう」
「おっと、一度止めますね。言っていたお蕎麦屋に着いてしまいました。ここのお蕎麦は美味しいですよ」
「もうイヤ~」
また登り詰める手前で投げ出された妻は、もう恥も外聞もなくなり、車から降りずに太腿を何度も擦り合せていたのですが、助手席に回った片山に腕を?まれ、強引に車から降ろされてしまいます。
片山は蕎麦屋に入ると向かいの席には座らずに横に座り、下腹部を抑えて俯いている妻を尻目に、自分だけさっさと食べ終わると、またスイッチを握り締めました。
「もう・・や・め・て・・・声・・が・・・・・も・う・・旅・館・に・・・・・」
「旅館に?旅館に戻って、イカせて欲しいという意味ですか?」
「ウッ・・い・え・・・そんな・・ウッ・・・事は・・・・・・」
「それなら旅館に戻りたいなどと言わずに食べて下さい。ここのお蕎麦は本当に美味しいのですから」
「・・もう・ダ・メ・・ウッ・・・早く・・旅・館・・・に・・・」
「仕方ない奥様だ。それなら戻りましょう。戻ればお仕置きが待っていますよ。こんなに早く戻れば、それだけお仕置きの時間も長くなりますが、それでも良いのですね?」
ローターを止められると『お仕置き』と言う言葉だけが重く圧し掛かり、何をされるのか分からない妻は怖くて仕方ありません。
「・・いえ・・やはり・・まだ・旅館・・には・・・・」
結局妻は、箸をつけることすら出来ずに車に戻ると、駐車場に止められた車の中で辱めを受けていました。
「アー・アー・アッ・アッ・アッ・もう・もうダメ・もうイカせて・・お願い・・イカせて」
遠に限界を超えていた妻は、イキたい事を自分から口にしてしまったようですが、あの妻がこのような言葉を口にした事は、私には到底信じられませんでした。
もしもそれが事実だとすると、ここに書かれているのはごく一部で、逃げ出そうという考えも浮かばないほどの、私がこの文章から想像している以上の辱めを受けて、正気でいる事など出来ずに、完全に自分を見失っていたに違いありません。
妻が正気では決して言えないような言葉まで口にして、必死に頼んだ願いも聞き入れられずに、このままイカせてもらえる事はありませんでした。
「イヤー・・・もうイヤー・・・イヤー・イヤー」
「それなら旅館に戻りますか?旅館の部屋でなら、思う存分イカせてあげますよ」
「戻ります・・旅館に・・・旅館に・・戻りたい」
車が動き出すとまたローターは動き出し、妻は止められる前にイッてしまおうと、片山の目も気にせずに、より強い刺激を求めてスカートの中に手を入れて、ローターをクリトリスに押し付けていました。
「アッ・アッ・アッ・アッ・アッ・アァー・・アッ・アッ・アー・アー・ア~」
しかし片山は、そのような妻を許してくれるはずもありません。
「イヤー・イヤー・もうイヤー・こんなのイヤ~」
「旅館に着いたら、素直に私のお仕置きを受けるのですよ。逆らわずに何でも言う事を聞くのですよ。良いですね?」
「はい・・だから止めないで・・・もう・意地悪しないで・・・お願い・・お願い」
〔真美は泣き声になってしまい、目には涙が溜まっていたが泣くのはまだ早い。泣くのは今夜お仕置きをされてからだ。泣きながら許しを請い、私に服従を誓うのだ〕
この後も妻の願いが聞き入れられる事は無く、旅館に着くまで何度も何度も頂上の寸前で放り出され、着いた時にはまともに歩く事も出来ないで、片山に抱えられるようにして旅館に入りました。
「娘さんはどうされました?大丈夫ですか?」
「ええ、曲りくねった道ばかりだったので、少し酔ってしまって気分を悪くしたようです。少し横になっていれば大丈夫だと思いますから、お布団を敷いて頂けますか?」
妻は虚ろな目で、片山とフロントの人に支えられて部屋まで行くと、仲居さんが先回りをして敷いてくれてあった布団に寝かされました。
  1. 2014/06/13(金) 01:34:25|
  2. 隣の芝生・石井
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隣の芝生 第29回

妻は更に大きさを増した片山のオチンチンに恐怖を覚えながらも、一時間近くに亘って奉仕させられ続けていました。
「勃起しなくても大きいから、顎が疲れたでしょう?もう終わりにしますから、最後にもっと奥まで咥えて下さい」
後頭部を押えられて腰を突き出されると、口の中がオチンチンでいっぱいになって、喉の奥まで達した為にむせ返ってしまいました。
「グフッ・ゴホッ」
「苦しかったですか?ごめんなさい。全て収めるのは無理でしたか。勃起しないから良いものの、もしこれが勃起したら真美さんは大変ですね」
妻は勃起した状態を想像してしまい、今までに無い恐怖を覚えました。
「折角旅行に来たのですから、どこか連れて行って下さい」
旅館の部屋に2人だけでいては、この後何をされるのか怖かった妻は、とり合えず外に出れば何もされないだろうと思って言ったのですが、それが裏目に出てしまいます。
〔こんな昼間ではアダルトショップも開いていない。ペニスバンドやバイブを持って来ていたら、真美を飽きさせずに、一日中旅館で辱めて気持ち良くさせてやる事が出来たのにと後悔したが、ここまで一気に事が進むとは夢にも思っていなかったので仕方がない。せめてもの救いは、一応ローターだけは持ってきていた事だ。外に出れば、私の責めから逃れられると思っているようだが、そうはいかない。すぐに旅館に戻りたいと言うようになる〕
「そうですね。少し北に行った所に見晴らしの良い展望台が有りますから、そこまでドライブでもしましょうか?その近くに美味しい蕎麦屋がありますから、昼食はそこにしましょう」
旅館を出て15分ほど走ると林道に差し掛かり、急に車は路肩に止まりました。
「真美さん、大事な事を忘れていました」
「何ですか?」
「これを付けてもらうのを忘れていました」
目の前に差し出されたのはローターでした。
普通このような物を持っていれば、最初から何かするつもりで旅行に誘ったのだと分かり、自分は罠にはめられたのではないかと気付くのですが、突然ローターを目の前に突きつけられた妻は、あまりの事に脅えるだけで、片山がなぜこの様な物を持っていたのかまで考える余裕など無く、ローターを使われて乱れてしまう自分の姿を想像して、背筋が凍る思いでした。
「嫌!そんなの嫌です」
「嫌と言う事は、これが何だか知っているのですね?使った事があるのですね?」
「そんな事は・・・・・・・」
〔大人しそうな顔をしているくせに、既に旦那に使われた事があるのか、これの気持ち良さを知っていた事にはがっかりしたが、まさか他の者がいる、それも屋外で使われた事は無いだろう〕
「早くパンティーの中に入れて下さい。私がしてあげましょうか?」
「嫌です。もう許して」
「約束を忘れましたか?このままご主人の所に帰っても良いのですよ。さあ、私がしてあげますから、スカートをたくし上げて下さい」
「・・・自分で・・・・・」
今は片山に逆らわない事が、私との生活を守る唯一の方法だと思った妻は、片山から見えないように身体を捻って背を向けると、スカートの裾からローターを持った手を入れました。
「オマンコかクリトリスか、どちらに当てました?」
「それは・・・・・」
その時急に、片山の手がスカートの上から下腹部を触りました。
「こんな上の土手の所に当ててどうするのですか?もう待てません。それなら私が、オマンコの中に入れてあげましょう」
妻は慌ててスカートの中に手を入れるとローターの位置を下げた為に、丁度クリトリスに当たってしまいます。
「そうですか。やはり真美さんは、クリトリスを責められるのが好きなのですね。では・・・」
「アッ・・ヤメテ・・・ウッ・・・」
「テストしただけです。きちんと当たっているようですから、その位置からずれないように、パンティーとパンストを食い込むぐらい上げて下さい」
コードをスカートの中から通してウエストの所からスイッチを出し、ジャケットで隠すように言われ、それに従うとようやく車は走り出しましたが、妻は何をされるのか不安で、ずっと俯いたまま身体を硬くしていました。
展望台に着くと車から降り、並んでベンチに座りましたが、片山にスイッチを入れられた為に、景色を見る余裕などありません。
「ウッ・・・ウー・・やめて・・お願い・・・」
妻は耳元で小さな声で頼んだのですが、聞こえなかったかのように無視されてしまいます。
「もっと股を閉じて押えていないと、周りの人にローターの振動する音が聞こえてしまい、気付かれてしまいますよ」
股をしっかりと閉じると確かに音は小さくなりましたが、代わりに強く押し付けてしまう事になり、刺激は強くなってしまいます。
「アー・・・イヤ・・こんなのイヤ・・止めてください・・ウッ・・お願い・・・止めて」
妻は小さな声で呟くと股間に手を置き、身体を折り曲げてローターの刺激に耐えていました。
  1. 2014/06/13(金) 01:33:29|
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1話完結■レイプ (5)
■不倫・不貞・浮気 (788)
尻軽奈緒の話・ダイナ (3)
学生時代のスナック・見守る人 (2)
妻・美由紀・ベクちゃん (6)
押しに弱くて断れない性格の妻と巨根のAV男優・不詳 (8)
妻に貞操帯を着けられた日は・貞操帯夫 (17)
不貞の代償・信定 (77)
妻の浮気を容認?・橘 (18)
背信・流石川 (26)
鬼畜・純 (18)
鬼畜++・柏原 (65)
黒人に中出しされる妻・クロネコ (13)
最近嫁がエロくなったと思ったら (6)
妻の加奈が、出張中に他の男の恋人になった (5)
他の男性とセックスしてる妻 (3)
断れない性格の妻は結婚後も元カレに出されていた!・馬浪夫 (3)
ラブホのライター・され夫 (7)
理恵の浮気に興奮・ユージ (3)
どうしてくれよう・お馬鹿 (11)
器・Tear (14)
仲のよい妻が・・・まぬけな夫 (15)
真面目な妻が・ニシヤマ (7)
自業自得・勇輔 (6)
ブルマー姿の妻が (3)
売れない芸人と妻の結婚性活・ニチロー (25)
ココロ・黒熊 (15)
妻に射精をコントロールされて (3)
疑惑・again (5)
浮気から・アキラ (5)
夫の願い・願う夫 (6)
プライド・高田 (13)
信頼関係・あきお (19)
ココロとカラダ・あきら (39)
ガラム・異邦人 (33)
言い出せない私・・・「AF!」 (27)
再びの妻・WA (51)
股聞き・風 (13)
黒か白か…川越男 (37)
死の淵から・死神 (26)
強がり君・強がり君 (17)
夢うつつ・愚か者 (17)
離婚の間際にわたしは妻が他の男に抱かれているところを目撃しました・匿名 (4)
花濫・夢想原人 (47)
初めて見た浮気現場 (5)
敗北・マスカラス (4)
貞淑な妻・愛妻家 (6)
夫婦の絆・北斗七星 (6)
心の闇・北斗七星 (11)
1話完結■不倫・不貞・浮気 (18)
■寝取らせ (263)
揺れる胸・晦冥 (29)
妻がこうなるとは・妻の尻男 (7)
28歳巨乳妻×45歳他人棒・ ヒロ (11)
妻からのメール・あきら (6)
一夜で変貌した妻・田舎の狸 (39)
元カノ・らいと (21)
愛妻を試したら・星 (3)
嫁を会社の後輩に抱かせた・京子の夫 (5)
妻への夜這い依頼・則子の夫 (22)
寝取らせたのにM男になってしまった・M旦那 (15)
● 宵 待 妻・小野まさお (11)
妻の変貌・ごう (13)
妻をエロ上司のオモチャに・迷う夫 (8)
初めて・・・・体験。・GIG (24)
優しい妻 ・妄僧 (3)
妻の他人棒経験まで・きたむら (26)
淫乱妻サチ子・博 (12)
1話完結■寝取らせ (8)
■道明ワールド(権力と女そして人間模様) (423)
保健師先生(舟木と雅子) (22)
父への憧れ(舟木と真希) (15)
地獄の底から (32)
夫婦模様 (64)
こころ清き人・道明 (34)
知られたくない遊び (39)
春が来た・道明 (99)
胎動の夏・道明 (25)
それぞれの秋・道明 (25)
冬のお天道様・道明 (26)
灼熱の太陽・道明 (4)
落とし穴・道明 (38)
■未分類 (571)
タガが外れました・ひろし (13)
妻と鉢合わせ・まさる (8)
妻のヌードモデル体験・裕一 (46)
妻 結美子・まさひろ (5)
妻の黄金週間・夢魔 (23)
通勤快速・サラリーマン (11)
臭市・ミミズ (17)
野球妻・最後のバッター (14)
売られたビデオ・どる (7)
ああ、妻よ、愛しき妻よ・愛しき妻よ (7)
無防備な妻はみんなのオモチャ・のぶ (87)
契約会・麗 (38)
もうひとつの人生・kyo (17)
風・フェレット (35)
窓明かり ・BJ (14)
「妻の秘密」・街で偶然に・・・ (33)
鎖縛~さばく~・BJ (12)
幸せな結末・和君 (90)
妻を育てる・さとし (60)
輪・妄僧 (3)
名器・北斗七星 (14)
つまがり(妻借り)・北斗七星 (5)
京子の1日・北斗七星 (6)
1話完結■未分類 (1)
■寝取られ動画 (37)
■失敗しない為のライブチャット格安攻略 (5)

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