主に寝取られ物を集めた、個人文庫です。
『また暴走族か。。。。うるさいな。。。』
去年の暮れ、深夜1時を過ぎたころにバイクの排気音を響かせながら近くの国道を
走り回る若者共にうんざりして目を覚ました。
妻は会社の忘年会からまだ帰ってきてはいなかった。
暫く眠ろうと試みたが、バイクは近くを徘徊しているようで、その音にいらついて
なかなか寝付けそうになかった。
『あのバカ達(バイク)はどこを走ってるんだろ』
ベッドから起き上ってカーテンを少しめくってみると、大量の水滴が窓ガラスにこび
りついていた。
ロックを外してサッシを少しばかりずらすと、外からの寒気がスーッと入りこんできた。
私はサッシに手をかけたまま顔だけ外に出し、マンションの8階からバイクの音が
聞こえる方向へと目を向けた。
どの辺りを走っているかは分かっても、そのバイクは見つけられなかった。
まあ見つけてもどうこうする訳でもないので、外の冷たい空気に顔が冷やされる感覚
を心地よく感じながら、深夜の新鮮な冷たい空気を吸い込んで、もう一度寝るか、と
サッシを閉めようとしたその時だった。
自宅マンションへと続く路地を走ってくる車のライトに目がとまった。
妻がタクシーで帰ってきたのかなと思って目でその車を追いかけていると、自宅近く
の公園の横に止まって、ヘッドライトが消えた様子までは分かったが植え込みが邪魔
でそれ以上は見えなかった。
30秒ほどで植え込みの影から走り出したその車が公園の街灯で照らされた姿は、
タクシーではなく黒いハッチバックだったことがわかった。
そのすぐあとを追いかけるように白いコートを来た女性が、歩きながら車の背後に
小さく何度か手を振っていた。
公園の街灯はそれが誰であるかを教えてくれた。
その女性がマンションの玄関に向かって歩いている様子を見ながら、静かにサッシを
閉じた。
私はベッドに横たわって大きく息を吐きだした。
天井を見つめながら考えていた。
以前から妻は会社の飲み会で帰宅が1時を過ぎるという事は稀にあった。
その時間に対して特に疑念は持っていなかったが、黒いハッチバックというのにひっかかった。
勿論、飲まなかった人がいて、車で送ってくれたということも考えられる。
しかし、マンション前ではなく、わざわざ少し離れた公園の人目につかないところで降りた。。。
普通に考えると、時間帯からしても女性を送ってきたのであればマンション前まで来るだろう。
しかも光のない植え込み横にではなく、数メートル先の公園の入り口近くにある街灯付近で、
足元の見えやすい場所に停車するものではないのか。
車が植え込みの所で止まったのは、マンションから影に見えないようにしたのかも。。。
だが、遅い時間帯に帰宅したこと自体を近所の人にわざわざ見られたくなくて、この位置を
選んだのかもしれない。
マンション前まで来るより、公園位置の方がこの車の進行方向に合っていたのかもしれない。
まだ車内に数人乗っていたということも考えられる。
車が停車しライトを消してから次に動き出すまでの30秒。。。
何か話していたのか。。。探し物でもあったのか。。。
頭の中で真偽が交錯していると、静かに玄関が開いてから、何やらもたもたしている妻の様子
がうかがえた。
私も寝たふりする必要もなかったので、すぐに寝室から出て妻を出迎えた。
白いコートを着たまま玄関先に座り込んでブーツを脱いでいた妻の背中越しに、
「飲み過ぎたんじゃないのか?」
と少し嫌味まじりに声をかけながら近づいた。
「あら、起きてたの、足が抜けなくて。」
少し笑った様子でチカラを込めてブーツを脱ぐと、妻はすっと立ち上がって私の横を素通り
してリビングに入り、コートを椅子にかけた。
私は妻の後からリビングに入ったが、妻の仕草からはそんなに酒に酔った感じはしなかった。
「お前、顔あまり赤くなってないのかな。ちょっとこっち向いてよ。」
両手を自分の首の後ろに回してネックレスを外しながら、少しうつむき加減に私の正面に顔を
向けた妻は、ちらっと私と視点をあわせただけで
「いい?お風呂に入りたいから」
と言い残してクローゼットに服を掛けに行き、風呂場の脱衣所に入ってしまった。
私は些細なことにも気がつく性分のため、普段から何かと妻は気を使っているだろう。
疲れているので早く休みたい気持ちもあるのだろうが、私が起きていたことが想定外であった
のなら、今ここで下手に会話をして矛盾が生じてしまうことを避けた意味の方が強かったのか
もしれない。
だがすでに、妻が正面を向いたほんのわずかの間に、私はすでに違和感を覚えていた。
きっと妻自身も私に顔を向けながら、はっとしたのではないかと思う。
私が目を向けた妻の唇には、口紅が付いていなかった。
食事をしてきたのだから当然かもしれない。
しかし、妻の口の周りは薄っすらと赤みを帯びていた。
特に上唇の周り。
妻の口紅が付着しているものに間違いはなかった。
それは食事だけではけっして起こることのない。。。
- 2014/08/09(土) 07:28:40|
- 器・Tear
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その日は「気にし過ぎかな」とも思いましたが、とりあえず妻が風呂から上がってくるのを
ベッドで待っているうちに、いつの間にか寝入ってしまいました。
私が次に目を覚ますとすでに翌朝でした。
昨夜のことを少し考えたのですが、朝になってしまうと気持ちが落ち着き、昨夜の現実感も
薄れてしまってました。
なんとなく『夜』が、このちょっとした出来事に勝手な事件性を含ませ、私の気持ちを昂ぶら
せたかの様な気さえしていました。
この日は私も妻も休みでしたから、私は妻を寝かせたままリビングのパソコンに向かって、
ゆっくりとニュースなんかの記事を読んでいました。
あとから起きてきた妻は、私が沸かしておいたコーヒーメーカーからポットを取って、自分専
用のマグカップにコーヒーを注ぐと、ひと口だけ口をつけてから言いました。
「おはよー 車取りに行きたいから(会社まで)乗せて行ってくれる?」
「うん いいよ タクシーで帰って来たの?」
不意に出た言葉でした。
車を置いてきたということに対して、何も考えず反射的に『タクシー』という言葉が飛び出し
ただけでした。
私は「あっ」と思って、パソコンから目を離して妻の方を向くと、妻は私の顔を一瞥してから、
「そうよ」
と答えたのです。
妻はそのままマグカップをテーブルに置いて、
「パン 焼くね」
と背中を向けてキッチンへと入って行きました。
妻の返事、妻の声が耳に残り、ツキンとした痛みが胸に走りました。
何事もなかったような朝でしたが、私の心に雲がかかりました。
簡単な朝食を済ませると、妻を乗せて妻の会社へと向かいました。
言葉少ない私に妻は
「何か機嫌悪い?」
と聞いてきましたが
「べつに」
というだけでした。
現場をはっきりと見たのなら、はっきりと妻に言えるのでしょう。
でも疑いだけでいったん聞いてしまうと、浮気をしているのならば、その行動はより慎重に、
証拠は跡形もなく、そして私だけでは手に負えなくなるかもしれません。
ハンドルを握って正面を向いたまま、妻に言いました。
「飲みごとでもあまり遅くなるなよ」
助手席の妻がちらっと私の方を向いたのが分かりました。
「・・・は~い」
後先を考えると、この時の私から言える精一杯の言葉だったのです。
まだ結婚して2年。
私はようやく30代になり、妻はまだ20代後半。
そろそろ子供でも欲しいなと思っていた矢先での妻に対する不安。
妻の言動の矛盾がこの不安をかき消す事を許さなかった。
不意に出た『タクシー』という言葉。
あの時に聞かなければ、恐らくずっと聞くことはなかったはずだった。
- 2014/08/09(土) 07:29:51|
- 器・Tear
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それから数日が経つともう年末年始の連休となった。
会社に行っているうちは忙しさにかまけて、あまり考えなかったが
二人でいる時間が長くなると、余計なことばかりを考えてしまう。
妻には何も変わった様子はなく、私も表には出さないようにしていたが、
内心は妻への疑いが消えたわけではなかった。
浮気をしていると思えば携帯の履歴を確認するのは私も同じだった。
妻が眠っている時の方が、時間にゆとりがあるのだが、携帯をチェックしている時に
急に起きてこられると厄介なので、風呂に入っている時の方が安全だと考え実行した。
メールの既読メッセージ、送信メッセージはカラだったが、送受信履歴から誰と
メールのやり取りをしているのかを確認すると私は2番目、1番目に誰かのアドレス
が表示されていた。
私のアドレスは名前で表示されていたが、1番目のアドレスには名前が表示されて
いない。
恐らくシークレットモードで電話登録しているのだろう。
通話の発信、着信履歴を見ると発信履歴に名前の無い携帯電話の電話番号が表示されて
いた。
発信履歴の殆どが名前で表示されているのだが、数件電話番号自体が表示されている。
同じ携帯番号が平日の18時前後に2、3件発信されていた。
私はアドレスと電話番号を控えた。
それからシークレット表示ができるように携帯を操作してみたが、パスワードが分から
なかった。
妻が風呂から上がってくる前に、いったんパスワードは諦めて、すぐに控えた電話番号
へ私の携帯から非通知で電話してみたが、相手は出なかった。
私の持ち駒は
・黒いハッチバック
・メールアドレス
・電話番号
ということになった。
未確定事項にすぎないが、人物がはっきりすれば点が線につながるはずだと思っていた。
とりあえず正月休みの間に、妻の携帯の4桁のパスワードを見つけようと試みたが、
2、3日チャレンジしてもすぐにはわからなかった。
この頃の私は、妻への愛情と猜疑心とが混ざり合って、怒りにも似た感情が芽生えつつあった。
結局、私はこの感情を妻へ向けるようになっていた。
初めは計画的ではなかったが、やがて意図的に繰り返す妻への仕打ち。
それが『イカセナイセックス』だった。
「あ、あっ、あっ、ダメよ、まだ、、まだダメッ あっ、あっ、、、イ・・・ク・・・」
妻の体に到達が訪れる瞬間に、すぐに妻から抜き出してしまうと、押し寄せていた快感が遠のき
妻はチカラが抜けたように崩れてしまう。
「ねえどうして どうしてそういうことするの! もういや!!」
初めの1、2回は苦笑いで済ませていた妻も、何日も続けられるとセックスを拒みはじめるし、
昼間の顔も浮かなくなって、私への態度がそっけなくなってしまった。
正月にそれぞれの実家に顔をだした時は、別段私達夫婦はいつも通りだったが、帰宅するとまた
妻の不満気な態度を感じずにはいられなかった。
1月5日が仕事始めだったので、前日に数日ぶりに妻を抱いた。
もちろんこの時も同じようにイカセなかった。
この日は少しだけでやめる気がなかった。何度も何度も直前でやめたので、最後には妻も怒って
しまい、翌朝は妻の機嫌もかなり悪かった。
この日は挨拶が主であまり仕事になるものではない。
どこの会社も同じようなものだろう。
この日の夕方、妻から期待通りのメールが入った。
『今日少し遅くなる。19時過ぎには帰れると思う。』
私は妻に返事をした。
『了解 俺も20時過ぎるよ』
今日の妻の行動を確信した私は、静かに折りたたみ式の携帯をカチャリと閉じた。
- 2014/08/09(土) 07:31:31|
- 器・Tear
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私は17時の定時になるとすぐに会社を飛び出した。
無論、妻に男がいるのであれば、間違いなく行動に移すはずだと思っていたからだ。
私は車に乗ってエンジンをかけると、すぐにある方向へと向かっていた。
それまでに行き先は何度も考えていたのだ。
妻の帰宅する予定の19時過ぎという時刻を考えると、そんなに遠くへは行けない。
そうすると会社から自宅までの通勤エリアからかけ離れた場所へ行く事はあるまい。
選択肢は3つしかないはずだ。
①会社近郊
②会社と自宅の間
③自宅近郊
『②会社と自宅の間』にホテルが2軒あるが老朽化が進んでおり、立ち入る人は少ない。
しかも古いホテルにありがちで、駐車場入り口にビニールの暖簾がかけられているため、
駐車場の出入り時に、車の天井に暖簾の跡が付いてしまうのだ。
私はこの選択肢はないものと早くから判断していた。
結局、『①会社近郊』か『③自宅近郊』の選択になる。
私の推測はこうだった。
会社近郊か自宅近郊かを選択するにおいては、「人の目と時間」への考慮が欠かせない。
浮気目的であれば、特に「人の目」が気になるはずだ。
私は妻の相手が『会社関係の人間である』と仮定して考えをめぐらしていた。
『①会社近郊』であれば、男の車であれ、妻の車であれ、会社の誰かがどちらかの車を
知っている訳で、ホテルに1台で行こうと2台で行こうと、会社の近ければ近いほど、
会社の誰かから見られてしまう可能性は高くなるわけだ。
『③自宅近郊』を選んだ場合、妻の車をどこかに止めて男の車でホテルに入るのであれば、
危険性がぐっと少なくなってくる。
会社近郊の方が早く会えるという考え方もできるが、『まだ帰りたくない』とか『一緒に
いたい』とかいう心理が強ければ強い程、ギリギリまで許される時間を選ぶはずだ。
会社近郊ではなく、自宅近郊であれば、妻が言う19時過ぎの帰宅であれば、19時まで
は部屋にいることができるのだ。
つまり、早く入れる部屋よりも、二人が限界まで居れる部屋を選ぶと考えたのだ。
こうして「もう帰らないといけない」という状況が、皮肉にも二人を惹きつけ合わせること
を繰り返していくのだろう。
私は『③自宅近郊』のホテルへの方向へと車を走らせていた。
但し、『③自宅近郊』と言っても3つのホテルがあった。
私は立地条件からその中の隣り合う2つのホテルを選んでいた。
この推測では、妻の車でホテルに入る事はありえない。
想定している男が忘年会の深夜に妻を送ってくれた相手であるならば、黒いハッチバック
しか分かっていないが、私にはそれで十分だった。
今日、妻が男とホテルにいることのできる時間帯は17時30分過ぎから19時。
ギリギリの時刻まで一緒に居るであろうから、妻はホテルの近くに車を止めるはず。
利用可能な大型駐車場と言えば、スーパーか駅かパチンコ屋。
パチンコをしない妻はそこに行く事には抵抗があるだろうし、スーパーは主婦層が多く、男の
車に乗り込むのを見られたくはないはずだ。
運転がさほど上手くない妻が路上に止めることはないであろうから、結局は駅を利用するに違い
ないと考えていた。
慎重な妻だけに、こういった心理状況から導かれる行動も読みやすい。
私は多少の時間調整をしながらその駅に立ち寄った。
それまでは冷静につとめていたが、実際に妻の車を見つけた時にはさすがに唇から血の気が引い
てしまったし、ハンドルを握る手からも力が抜け落ちてしまった。
妻の車の前を通過した時にちらっと見た妻の座っていない静かな運転席が、目に焼き付いてしま
った。
気を取り直してホテルへ向かい、黒いハッチバックを探すと1つ目のホテルの駐車場に1台止ま
っていたので携帯で写真を撮っておいた。隣接する2つ目のホテルにも私が見たのと似通った車
が1台あったので、これも写真を撮っておいた。
どちらの車なのかは分からなかった。
待っていてもいいのだが、私は相手の男を知りたいという気持ちはあるものの、『私が妻の浮気
を知っている』ということを、妻には知られたくなかった。
そうなると夫婦関係に大きく変動があるし、何らかの結論が出てしまうからである。
さて、、、と
妻は浮気の真っ最中であることがほぼ確定した。
私はホテルの駐車場を出て近場に車を止めるとポケットから携帯を取り出した。
私は携帯サイトから登録できるフリーのメールアドレスをすでに取得していた。
そのアドレスからメールを送ると、発信者側はフリーアドレスが相手に送信されるので、受信者
は私の本来のアドレスを知る事はできない。
事前に試しておいたので、使用にあたっては心配もないし、当然妻も知らないアドレスだった。
その機能を利用させてもらって、妻の携帯から抜き出した利用頻度の一番高いメールアドレスに
メールを送らせてもらった。
『今○○さんとラブホでしょ? ばれないように気をつけようね』
当然ながら○○さんというのは妻を特定する名称だが、この時はあえて苗字だけにしておいた。
このメールアドレスが浮気相手のものかどうかは未確定だが、ほぼその相手に間違いない。
たとえ妻の浮気相手と違う人でも、発信者が誰か分からなければトラブルにもならない。
しかし、十中八九、妻も男から促されてそのメールを読むはずである。
メールの送り主は私、だが妻たちは相手がどこの誰か、男か女かさえも分からないのだ。
- 2014/08/09(土) 07:33:11|
- 器・Tear
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しばらく待っていても私の送ったメールに対する返事は来なかったが、
それ以上メールを送ることはしなかった。
1月の初旬、18時を過ぎずとも辺りはもう真っ暗になってしまう。
ホテルから一緒に出てくる所を写真に撮影できればいいのだが、試しに携帯で写して
みると、明かりも足りない上に距離的にも無理があった。
それも予想がついていたことで、さっさと私は妻の車が止めてあった駅へ向かった。
ホテルからの道順と妻が車を停めている場所の2つを考えると、このさほど大きくな
い駅で、男が妻を降ろす場所は容易に限られてしまう。
私は周囲の光が当たりにくい場所に車を停めてその瞬間を待っていた。
車の時計が緑色の文字で18:57と表示していた時に、駅の隅に黒っぽいハッチバ
ックが停まって女が降りた。
私のいる位置から少し離れていたので、女の顔がはっきりと見えた訳ではなかったが、
凝視するまでもなく、その影しぐさから、残念ながら妻である事は明確だった。
女を降ろしたハッチバックは、すぐにそのまま走りだした。
私の目の前を通過した時に、私はそのハッチバックの後を追いかけるべく、アクセル
をグッと踏み込んだ。
ハッチバックと私の車の間に他の車はない。
ホテルに停まっていた2台の黒のハッチバック。
こうして後を追いかけたことでナンバーも分かり、おかげ様でどちらでご休憩してい
たのかも分かってしまった。
それからしばらくの間、運転にも注意が必要だった。
私は赤信号で離されないように、信号のある交差点に近づけば距離を縮め、それ以外
は距離を少し開けて走った。
途中、横から出来てた車が割り込んできそうになったので、それは運転手の方に嫌な
気をさせて申し訳なかったが、多少強引な運転によって遠慮してもらった。
街灯や店の明りがあってもこの暗がりである。
よほど気をつけていない限り、前を走っている男が後をつけられていることに気がつ
くとはとても思えなかった。
しかし、住宅街近くになった時、交通量が極端に減ってしまった。
やむなく距離を開けて走るしかなかったのと、男が車を停める時に私の車を見られる
ことを避けるためにも、最後までびったりと後をつけることは出来なかったが、それ
でも男の車のライトが消えるおおよその場所は把握することができた。
私はライトが消えて2、3分してからその辺りへ向かった。
住宅街の駐車場でその車を見つけるのは難しいことではなかった。
近くで車から降り、歩いてその家へ向かった。
玄関の表札には「有田」と書かれている。
築数年の比較的新しいこの住宅の駐車場には、男のものと奥さんのものと思われる車が
2台並んで停まっていた。
それ以外は外観からこの家族構成が分かるものは見当たらなかった。
私はこの住所を記憶すると、忘れないうちに車に戻ってメモをしておいた。
『有田』
既婚者であり、その自宅までも把握できた。
大きな収穫であった。
そして私は車から妻にメールを送った。
もちろん、通常のアドレスからである。
『今から帰る 20時ちょっと過ぎに着く』
暗がりを味方につけて、計画通りにコトは進んだ。。。
自宅に帰ると妻が出迎えてくれた。
玄関先に黄色のエプロン姿でバタバタ出てきて、
「やっとご飯できたとこ」
と笑って私に話しかけてきた。
何にでも懸命な妻は、結婚前から料理を勉強していたということをこの時急に思い出
した。
そうだった。。。。。私のためだった。。。。
リビングに並べられたあたたかい料理が、有田への怒りを湧きあがらせる。
二人向かい合って食事をしていたが、妻はさっきまで男のモノに触れていた両手で食事
を作ったのか。
男のモノをくわえていたその口で味見をし、私と会話をし、食事をしているのか。
良妻を演じている妻も大した女優であると感心させられた。
そう、、、この瞬間、妻への愛情と嫌悪感が入り混じって私を身震いさせたが、おさま
ると同時に、私はいつもの表情という仮面を被り続け、有田と妻を追い詰めることを自
らに誓っていた。
この日、妻を抱く気にはなれなかった。
今後、どうしてくれようかと考える事に集中していたからであった。
後日、妻の会社へ赴き、有田のハッチバックが停まっているのを確認した。
有田が妻と同じ会社の社員であると確認することが大事であった。
顔や年齢までは分かっていなかったが、この段階ではまったく必要ではなかった。
- 2014/08/09(土) 07:34:31|
- 器・Tear
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私はすでにこれから先をどうすべきか考えていました。
この男を、、、、そして妻を追い詰める。
それしか念頭になかったんです。
私はこの有田という男に追い打ちをかけてることを迷わず実施しました。
『先日はどうも。メールの返事がないようですが別にかまわない。でもあなたの住所は送って
おきますね。把握済み。○○市○○区・・・・・・・』
その日の内に有田から返事がきました。
『どちらさんですか』
相手が分からなければ当然、そのような内容しか書けないのでしょう。
『教えない。あなたの女のメルアドを教えて。私には従ってね。』
それから有田と私の間で何度かメールのやり取りをしましたが、妻のメルアドは教えてくれませんでした。
さすがに抵抗があるのでしょう。
そこで私は、ラブホで写した有田の車の写真を送りました。
私に抵抗すれば、この写真を自宅に送りつけるぞという意味を込めてでした。
このやり取りでは結局メルアドを教えて貰わないかわりに妻の裸の写メを送ってもらいました。
顔もわからないようにしていましたが、私が見れば明らかに妻の裸に違いありませんでした。
妻の写真を見ても、わざと時間をおいて翌日に私は有田にメールを送りました。
送った本文は妻のメルアドです。
有田も妻も同じ会社の人間であるがゆえに、妻のメルアドを誰が知ってても不思議ではないため、
どうやっても私には行きつかないという考えから有田を追い込もうとしたのです。
もちろん、有田からもらった妻の裸の写真は、私が使っているフリーのサブアドレスからそのまま
妻に転送してあげました。
すべてが私の思い描いたように進んでいました。
私の自制心はエスカレートするばかりでした。
サブアドレスを使って、妻の裸の写真を妻へ転送した。。。。。
その日妻から私の通常のアドレスあてにメールで連絡がありました。
『今日は仕事でちょっと遅くなる。 食事待てなかったら適当に済ませてね』
という内容でした。
仕事の後に有田と会うのでしょう。
ラブホで会うのか、喫茶店で会うのかは分かりません。
私はこの二人の心境を考えながら、どういった反応をしてくるのか待つことにしました。
妻は21時前に自宅へ帰ってきました。
その表情が暗くないか、(泣いて)目が充血していないか、をそれとなく確かめ
ましたが、少し疲れたかなと思える程度で、普段と変わりはありませんでした。
妻が帰ったとほぼ同時刻に私の携帯へメールが届きました。
ご丁寧にも送り主は有田でした。
『あなたが誰か分かりませんが、お互い話し合って今までの関係を解消しました
私はメルアドを変えて、相手にも知らせないようにします 』
私は新しいメルアドを教えるように返信しましたが、有田へメールが届くことは
ありませんでした。
私がそういった趣旨の連絡をしてくることを想定してのことでしょう、すぐにメルアド
を変えたようです。
妻はいつもより遅い食事を済ませ、ひと通りの片づけが済んだあとに携帯電話を
いじっていました。
「私、メールアドレス変えたから」
「ん? なんで?」
「意味はないけど、かわいらしいのにしたかったから」
そう言って新しいメールアドレスを私に教えてくれました。
さあて、、、、
今日、有田と妻が会って来たのは間違いなかった。
だが、メルアド変えたって携帯の電話番号を変えるわけでもない。
それはちょっと影響範囲が大きいから仕方ないのかもしれないが。
この二人が不倫関係を解消したのが事実か、否か、、、
どちらが事実であったとしても、二人で口裏合わせて、私からの連絡手段を今後は
拒絶するためにこういった手を使ってきたのだろう。
しかし、不倫を解消していないなら、単に私を欺いただけになる。。。。
だが、不倫を解消したついでに、事実とその罪までも勝手に清算したつもりなのか。。。
有田からのメールには「(関係を解消しました)もう連絡とれませんし(私とは)
もう関係ありませんよ」という意思が込められています。
私とやりとりした中で、私が持っている情報だけでは不倫の事実を立証できない、
と有田は判断したのでしょう。
数日後、妻の携帯をチェックした時に今回の事実関係が分かりました。
- 2014/08/09(土) 07:36:39|
- 器・Tear
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相変わらず、送受信メールは消している妻ですが、送受信したメルアドの履歴までは消し
ていません。
ですが、頻度が高く、新しいメルアドでやりとりしている相手がいました。
間違いなく、有田です。
私からのメール連絡を拒絶するために、二人して私を騙したということです。
メルアドを変更していた時の『意味はないけど、かわいらしいのにしたかったから』と言った
妻の言葉とその表情が思い出されました。
ここで有田の新しいメールアドレスを把握することはできたのですが、それをそのまま私が使う
ことはできませんでした。
なぜなら、有田にしても、妻にしても新しいメールアドレスを誰に教えているのか分かりません。
それなのに私が有田の新しいメルアドを知っているとなれば、『私が誰であるか』をこの二人が
だんだんと絞り込めてくることが可能となるからです。
その絞りこみの中に『私(夫)』が含まれることは間違いないでしょう。
そして『私』という特定者を見出してしまえば、確定はできなくても、高い確率でクロと疑われ
てしまうことは想像できます。
ですが、そんなことは想定済みです。
以前にも増して、二人の罪はより重くなっただけなんです。
この時点での二人は、『私』という存在が社内の人間であると感じていたでしょうから、そろって
同じ日に休みを取って会うというわけにもいかなかったでしょう。
二人が会う時間帯というものが限られてくるのは不倫の摂理としてやむをえません。
数週間も経たないうちに、妻から『少し遅くなるから』という変わり映えのないメールを受け
取った私がラブホを少し回ってみると、すぐに有田の車を見つけることができました。
二人が楽しく逢瀬をする場所も前回私が見つけた場所から変わっていましたが、遠くに行ける
はずもなく、会社から自宅までの途中にある古いラブホに移っただけでした。
この時には妻の車がどこに有るか分かりませんでしたし、別に探しもしませんでした。
その古いラブホの駐車場に停まっている黒いハッチバックを冷めた目で見つめながら、この時を
狙って車に積みっぱなしにしてあるデジカメを使って日時付きで鮮明に画像で写しておきました。
それから私はラブホの駐車場を出て、少し離れた場所から携帯電話で電話をかけたのです。
電話の先は有田の自宅。。。。
今どきですが、電話帳に番号が掲載されていたから事前に控えていました。
「はい、もしもし」
年齢的に有田の妻の声だと分かりました。
「有田さんのお宅ですか? △△△(社名)の役所と申します」
有田と妻が働いている会社の社員になり済まし、私は役所と名乗りました。
「はい いつもお世話になってます あ、まだ主人は帰ってきていませんが 」
「えっ そうなんですか? 携帯に何度か電話しているんですが、電話に出ないんです。
えーーと、いま18時半ですよね。今日は定時で帰ったから、ご自宅に戻っていることを期待して
お電話したのですが、、、、ご連絡とれないですかね? 至急確認したいことがあって、、、
連絡が取れるか自宅へ戻って来られたら、会社の方へ至急ご連絡いただきたいとお伝え願えますか?」
「あっ はい すみません 失礼ですけどもう一度お名前教えていただけますか」
「はい 役所 と申します。 俳優の役所広○さんの名字と同じ、役所です」
こうして電話を切りました。
- 2014/08/09(土) 07:37:43|
- 器・Tear
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私は急いで自宅に戻って撮影したばかりの写真をプリントアウトしました。
そしてその日のうちに有田あてに郵便で送付しました。
有田の車が写った日時入りの写真。場所もラブホと明確。
こんな時っていうのは、なんとなく必要以上に慎重になってしまい、指紋が付かないように写真
や封筒を取り扱いました。封筒はコンビニでどこにでもあり、写真が同封できるものを買いまし
たが、余った封筒はすぐに廃棄しました。妻に見られでもしたら面倒だからです。
有田にはこういった内容のメモを添えました。
『必ず連絡してくださいね XXXX@XXX.XX.XX 役所』
有田にとっては見覚えのあるメルアド、つまり私のサブアドレスです。
ちょっと凝りすぎたかも知れませんが、慎重に私は妻の会社近くの郵便局でその郵便を投かん
しました。
郵便を出して自宅に帰るとすでに妻は帰っていました。
時刻は20時を過ぎていました。
妻も疲れたような表情で、元気がありませんでした。
数日後、有田からメールが届きました。
『どういうつもりなんですか 何がしたいのですか?』
『メールありがとう 奥さんにはばれませんでしたか』
『どうしたら気がすむのですか?』
『質問に答えてないですよ』
『ばれてません 不倫をやめたらこんなことやめて貰えるのですか?』
『別に不倫をやめるようには言ってないし、既成事実は消えないでしょ
○○さんとあなたが一緒に、あるカップルと会って貰いたいだけです』
『目的は何ですか?』
『そのカップルに頼まれて、相手を探しているからです』
『どこでですか?』
『●●●というラブホテルです 嫌ならかまいません 何をするかは私も分かりません』
『断る選択肢はありますか?』
『それは自由です 但し、私の行動を止める権利はあなたにありません』
『私だけでは決められません 相談して返事してもいいですか?』
『いいですよ
付け加えておきますが、協力いただけたら外部に漏えいしないという約束をしましょう
日時は近いうちにご連絡します まずは良いお返事をお待ちしてます』
2日後、有田からメールが届きました。
『会うことは分かりました いくつか条件をつけさせて下さい』
『何ですか?』
『あなたが誰であるかを明かす事
こちらの女性には手を触れない事
こういった脅しの様なことをやめる事』
『名前は役所です これでいいじゃありませんか
あなた方は、相手のカップルに合わせて行動していただかなければなりません
初めから嫌というのは話になりませんが、あなた方の反応次第ということにしましょう
脅しではありません ご相談ですよ 言葉は間違えないでください』
『同じ会社の方ですか? 他に誰か知っていますか?』
『全てに答えるつもりはないのですが、現時点では私以外には誰も知りませんよ』
『分かりました とにかくこれで最後にしてください』
『ご協力いただければね』
こうしてまだ寒い月の週末の夜に日時をセッティングしました。
意外と簡単に有田達は落ちました。
恐らく、精神的にもかなり参ってきているのだと思います。
妻の方も自宅ではあまり明るくありませんでした。
妻は私にその日は飲み会で遅くなるかも、、ということを伝えてきました。
「誰と?」
と私は内心意地悪く聞いてみると、
「高校の友達で久しぶりに会うから遅くなったらごめんね」
といった返事をしてきました。
私はほくそ笑んだ顔で、
「最近元気ないからね 俺のこと気にせず楽しんでおいでよ」
と優しく言葉をかけました。
- 2014/08/09(土) 07:38:58|
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私はこの日の為に、ラブホに電話をして指定した部屋を4名で予約しておきました。
複数人数入るとか、特徴ある部屋なんかの場合、ラブホでも予約できるところがあります。
もうすでに浮気を見つけた時とは違って、サディスティックな感覚が私に生まれていました。
『妻をどうしてくれようか・・・・』
この頃は私が考えたストーリーをどう実現するかばかりを思いめぐらせていました。
有田を追い詰めながら、段々とこのストーリーが出来ていきました。
私からすれば、有田はついででしかなく、妻への復讐度の方が高かったのです。
この計画された当日を迎えました。
有田には当日、ラブホと部屋番号を指定し、18時から妻と一緒に部屋で待つよう連絡して
いました。
私は18時を過ぎた頃に有田へメールしました。
『2人とも部屋にいますか』
『います 相手の方はまだ来ていません』
『すみませんが、相手の方が遅れて19時になるそうです 時間がもったいないので先にお風呂
に入っておいて下さいと連絡がありました 4人で入るよりも先に入っていた方が落ち着くと
思いますよ』
18時に部屋で待たせて、19時に相手が入る、というのは予定通りです。
妻はかなり緊張しているはずです。
この日までの数日間、緊張があり、今日を迎え、これから起こることを想像して部屋の中で緊張
がピークを迎えていたはずなんです。
緊張のピークを続けさせ、精神的に疲れさせるために1時間さらに待たせたのです。
そして部屋はSMルーム。
こういった部屋に二人が入ったことがあるのか知りませんが、無いのであれば気色が悪く、逃げ
出したい気持ちでいっぱいだったことでしょう。
そうこうしているうちに、部屋で待っている有田からメールが届きました。
『今2人が来ましたがカップルじゃないですよ どういうことですか』
『ようやく着きましたか お待たせしてすみません
あとは相手に任せてお楽しみくださいね
仲の良いカップルですよ ホモじゃないから安心してください』
こんなことを頼める都合のよい男女なんて、なかなか見つかりません。
スワッピングで探せば数組応募がありましたが、事情を説明するうちにすべて断られてしまいました。
やむなく好き者の男達を募ることに方針を変えました。
協力して貰うためには事情を説明しなければなりませんし、こんなことは知らない男同士が手を
組んでもうまくいかないので、単独男性にその友人を連れてきてもらうことで探したのです。
結果的に、男女で探しても見つからなかったので、男2人となってしまいましたが私としては
問題ありませんでした。
単独であれば意気消沈してしまうことが考えられますが、2人組であれば増長が期待できます。
ですから2人組にこだわったのです。
決めたこの2人は私と同世代で見た目も悪くありませんし、威圧的な雰囲気もしませんでした。
そして、当日直前に会って段取りを確認し、私が依頼していくつかの道具を持たせてました。
そんなに変な道具ではありません、ビデオ等の類ですから。
これからは私の協力者が撮影したビデオで状況をお伝えすることになりますが。。。
- 2014/08/09(土) 07:45:44|
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それから約2時間後、私が待っている場所に協力者の男性2名がやってきました。
車から降りるとブルッと体が震えるほど寒い夜でした。
預けていた道具類が入っている紙袋を受け取ってから私は尋ねました。
「どうでした?」
「こっちも緊張しましたよ まあ思っていた通りというか、男は文句を言ってましたけどね
途中からおとなしくなりました」
「女の反応は?」
「・・・どうですかねえ、まあ(ビデオ)見てください」
お礼を済ませるとその協力者たちはすぐに去っていきました。
見送りながら、私と連絡をとりあった協力者の一人、『ジュン』という呼び名とそのメルアド
しか知らない男、それとおそらくはその友人である二人が乗った車のナンバーを、念の為メモ
に控えポケットにしまいました。
私はすぐに車に乗り込み、ビデオカメラを再生しました。
ビデオカメラの小さな画面の中に初めに映されたのは掛け布団をかけたままベッドに寝ている
妻の姿でした。
少し暗がりの部屋で、横を向いて寝ています。
その映しはじめた時刻は19時21分でした。
すぐに男の姿も映されました。
バスローブを着た姿で、両手は伸ばしてやや上向きに、両足は肩幅より少し狭い感じで開いて
壁に立たされています。
その手足には壁からの鎖につながれた手枷(てかせ)と足枷(あしかせ)が締められています。
そしてアイマスクを。
これが私の計画でした。
風呂に入っていようと、入っていまいと関係なく、バスローブを有田と妻に着せることをジュン
に伝えていました。
これから始まることを考えると、サラリーマンのスーツ姿よりもこちらの方があきらめ感が生ま
れやすいし、多少コトも進みやすくなると思ったからです。
コトが始まってから有田を動けないようにしようとしても抵抗にあうでしょうから、始めの訳が
分からないうちに有田を動けないようにさせました。
これができなければ、中止していいことにしていました。
それからアイマスクを掛けることによって、有田と妻が知らない内にビデオ撮影することにして
いたのです。
ひとりの男がベッドに寝ている妻の掛け布団をめくった時に、バスローブ姿で胸の前に手のひら
を硬く握りしめた妻の姿が映りました。
もちろん妻にもアイマスクを掛けさせています。
その男が下着1枚の姿で妻におおい被さろうとすると、妻の全身が硬くなるのが画面から伝わっ
てきました。
その男はジュンではなく、相棒の方でした。
仰向けにされた妻のバスローブは全部脱がさず、前だけをはだき妻の胸から口と舌先を使って
愛撫を始めました。
「あっ」
っと妻は声を漏らしましたが、その後しばらくは無言でした。
男の右手が妻の下腹部に降りてくると、妻は左ひざを立てて太股を閉じ、男の手が陰部に進入
して来るのを防ごうとしました。
それも無駄な抵抗にすぎず、男の手は強引に妻の閉じた太股に割り込んでいきました。
男は妻の右手側に添い寝しており、男は妻の頭の下から左手を回して、妻の左手を握っていま
した。
そして妻の右乳首を吸ったり、舌先で愛撫したりして、割り込ませた右手で陰部を触っていま
した。
その右手はクリトリスを擦っているいるようでしたが、時折手首の角度が大きく変わっている
様子から、指先を妻の中へ入れているのが分かりました。
妻は体を硬くしたまま、声は出しませんでした。
ビクッビクッと体が動いているのは、感じているというより嫌悪感の方が強かったのだと思い
ます。
男の舌先は、愛撫していた乳首から離れ、右わき腹を舐め上げながら、太股の付け根あたりま
で降りてきて、妻の両膝を開かせようとした時に妻は
「いやっ、もういやっ」
という声を小さく絞り出しました。
「真菜、大丈夫か」
有田の声を始めて聞きました。
私の妻を呼び捨てです。
「あんたら、これ以上はもうやめてくれ なんでこんなことしてるんだ
もう帰してくれよ」
「俺達も早く済ませたいんだ」
画面は妻たちを映したままで、そう答えるジュンの声がしました。
ジュンは続けました。
「俺達はこのままやめたって構わないけどさ、約束してるのはあんた達と俺達の依頼者だろ。
どうするんだ 警察沙汰はごめんだから、やめたいなら俺達も帰るけどさ」
少しの沈黙の間があって、
「続けて・・・ ごめん、もういいから ケガはさせないで」
ベッドの妻が小さな声で言いました。
『もういいから』
この言葉の意味は何に対する諦めの気持ちを表したものだったのでしょう。
そのまま会話は途絶えました。
妻のそばにいた男はそのままクンニをしはじめましたが、妻は無反応でした。
さすがにエロティックな状況ではありませんでしたが、ジュンのひと言がありました。
「おい、くわえてもらえ」
「うん」
その相棒は返事するとすぐに仰向けに寝そべって、妻にくわえるよう言いました。
カメラを持っているジュンが移動したため画面はぶれたあと、妻を横から映していました。
アイマスクで見えないためか、妻は体の位置を変える時にモタモタしていましたが、その男の
ペニスを右手で軽くつかむと、数秒程思いつめたようにじっと動かない間をおいたのち、男を
クチに含みました。
男はさすがにこの雰囲気で萎えていたのでしょうが、だんだんと元気を取り戻し、十分プレー
が可能な状態になりました。
男は起き上ってすぐにコンドームを着けると、妻を寝かせて両膝を開き、その間に腰を割りこ
ませ、多少乱暴に思いましたがグッと腰を沈めました。
その瞬間、
「くっ・・あぁっ・・」
という妻の声が漏れました。
感じたというより、入れられてしまったことに反応した声なのでしょう。
男は腰を前後に動かしていましたが、ベッドの軋む音がたまに聞こえる程度で、妻は声を出し
ていませんでした。
男が体位を少しずらした時にペニスが抜けたようで、再度挿入する時に
「あっ・・・・」
という妻の声が聞こえた後、先ほどと同じように男の腰だけが数分間動き続けていました。
「おい、そろそろ・・・」
ジュンがその相棒に声をかけました。
男は妻の体から離れて、妻の両腕を少し乱暴に引っ張りながら妻を起こしました。
アイマスクをしたままの妻は、男に促されるまま立ち上がって歩かせられると、有田の前で膝
立ちにさせられました。
両手両足に枷を付けられて動けない有田のバスローブの前をはだくと、有田はそのペニスを勃
起させていました。
目の前で妻が男に抱かれていることに、興奮していたのでしょう。
「なにするんだ」
と有田が言いましたが、ジュン達は何も言いません。
ジュンは妻に
「彼氏のモノをくわえな」
と妻に言い放つと、妻はじっとしたままだったので、相棒の男が妻の右手をとって、有田のペ
ニスへと導くと、妻は両手でそれをそっと包み込むようにつかみ、諦めたような仕草でくわえ
ました。
このくわえ方がいつもと有田にしてあげているのと同じなのか違うのかは分かりません。
「真菜、やめていいよ やめろよ」
と有田が言いましたが、
「あんた、自分のモノ立たせておきながら、何言ってもカッコつかないでしょ」
ジュンがそう言うと、有田は黙ってしまいました。
途中で有田が手足を動かす度に、枷をつないでいるクサリがガチャガチャと耳障りでしたが、
「あきらめて静かにしなよ 女がきつくなるだけだよ」
とジュンがたしなめます。
結局、有田は妻のフェラに感じ始めたようで、懸命にこらえている様子が分かりました。
妻は、それに気づいてクチの動きを止めてしまうと、
「休むなよ」
とジュンが言います。
結局有田は妻のクチの中に放出してしまいました。
ここで撮影者が変わりました。
妻はそれをクチから出すこともできないうちに、ジュンに連れられてベッドに移動しました。
ジュンは下半身だけを脱ぐとすぐにコンドームを着けて、正常位で妻に挿入しました。
妻はジュンが入った瞬間には声を出しませんでしたが、しばらくすると
「うっ うっ うっ うっ 」
というくぐもった声をもらしていました。
手の届く所に置いていたのでしょう、ジュンは渡しておいた小型のピンクローターを取り出し、
妻の両乳首に軽く触れさせました。
「くっ くっ 」
妻の反応が変わりました。
ジュンが乳首への責めをやめると妻の体からチカラが抜け落ちます。
またローターで乳首を責めると、
「くっ」
という声とともに、妻は背中をくねらせながらそれから逃れようとしています。
そして、ピンクローターは下腹部へと向かいました。
ジュンに挿入されたまま、ローターでクリトリスを責められた妻は慌てたような声を出しま
した。
「あっ まって ちょっとそれまって 」
妻は両手を無造作にあちこちと動かし、首を左右に振りながら、声を出さずしばらく耐えてい
ました。
ジュンはローターでの責めを止めて、挿入していたペニスを抜き出しました。
そして新しく出したコンドームの中にピンクローターを入れ、それごと妻の中に入れました。
このピンクローターはコード付きのものでしたので、妻の陰部からはコンドームの根元とそれ
から出ている白いコードが映されていました。
ローターを入れられた妻は、特に無抵抗な印象を受けましたが、スイッチを入れられると多少
膝を動かしていたので、スイッチのオン、オフに反応する程度でした。
ジュンはその様子を確かめた後、ローターを入れたままの妻に、ゆっくりと挿入しました。
- 2014/08/09(土) 07:51:19|
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ジュンは早く、時にはゆっくりと腰を動かしていました。
アイマスクをしているので妻の表情も分かりにくかったのですが、感じる
というより屈辱に耐えているという方があっていたように思います。
口元を引き締め、男に凌辱されている妻に私は同情する気持ちは湧かず、
むしろ冷たい心持ちでその場面を見ていました。
ジュンが体位を変えて、妻を引き起こしました。
騎乗位になってすぐに妻が首を左右に振り、体を左側に倒そうとしました。
ジュンが妻の体をまっすぐに引き戻し、下から出し入れしはじめると、妻
は体を前に倒し、ジュンの胸の横あたりに両手を着き、腰を浮かせようと
しました。
体位を変えたことによって、妻の膣の中は、ジュンのペニスとローターの
位置も変わったのでしょう。
妻はその感度から逃れようとしたのでしょう。
ジュンは、妻の腰に手を回して浮かせた腰を引きもどしながら、下から突き
あげていました。
ゆっくりとゆっくりと。
「 んっ んっ 」
という妻の声が聞こえました。
その声は続く事はなく、すぐに途絶えます。
妻は背中を丸めていましたが、ジュンに体を起こされて真っすぐな姿勢に
させられました。
騎乗位で真っすぐにさせられると、妻の腰は反って、両手を自分の太もも
に置いていました。
妻が反った腰をまた丸めようとすると、ジュンがそれを許しません。
さらにジュンは、妻の腰に手を回し、自分の腰の動きに合わせて妻の腰を
前後に動かすようにさせました。
妻がまた首を左右に振って、何か声を出していました。
それは「いや いや 」と小さな声で言っているように思えました。
どうしても妻はジュンの腰から逃れようとして、結局は体を横に倒して
しまったので、ジュンはまた妻を仰向けにしました。
妻の陰部から出ているゴムを引っ張って、ローターを取り出すと、ジュン
はそのまま妻に挿入し、妻を激しく突き上げました。
そしてすぐにフィニッシュを迎えたことが分かりました。
コンドームをしていても女性には男がイク瞬間が分かるのでしょう、ジュ
ンのその瞬間に
「あっ あっ ・ ・ ・ 」
と妻が声をもらしました。
ジュンは妻から抜き出すと、さっとティッシュを取り、自分の後始末をし
た後、撮影している相棒に、お前もやるかという仕草で訪ねましたが、相
棒はどうやら断ったようでした。
ここで有田が映りましたが、うつむいて疲れている様子が伝わりました。
すぐに裸で寝そべっている妻が映され、ここで映像が終わりました。
私の中には罪悪感だけがむなしく残りました。
撮影の終了は20時10分、1時間足らずでした。
私は妻たちのいるホテルから少し離れた場所、車で5分くらいの所にジュ
ン達と待ち合わせていました。
ジュン達がもどって来たのが確か21時くらいだったので、撮影終了後か
ら時間がかかり過ぎていることが分かり、不審に思ってジュンにメールし
ましたが、送信エラーになりつながることはありませんでした。
- 2014/08/09(土) 07:52:12|
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私はそれから自宅に戻りました。
22時半を過ぎていました。
まだ帰宅していない妻は、私に『飲み会』という理由で遅く帰ってくること
になっています。
酒を飲んで妻の帰りを待っていました。
美味しくない酒、酔えない酒でした。
妻の帰りを待っていても、私はもうマンションの窓から外を見ることはでき
ませんでした。
リビングで酒を飲んでいた私は、いつの間にかうたた寝をしていましたが、
妻の帰宅に目を覚ましました。
妻が帰って来たのは、午前2時頃でした。
21時にジュン達がホテルの部屋を出たとしても、すでに妻たちはそれから
5時間近く一緒にいたってことになります。
「遅かったね」
妻は返事をしませんでした。
起き上って
「おい」
と声をかけながら近づくと
妻は唇を震わせながら涙を浮かべていました。
そして脱いでいた上着を胸に抱えて、
「もう気が済んだ?」
と言いながら私の顔を見て床に座り込んで泣き出しました。
声にならない声というか、嗚咽でしゃくりあげながら
「もうね 私ね 別れたから ちゃんとね 別れてきたから」
私はこの妻の言葉で、妻が私の行動を知っていることに気づき、全身の毛が
逆立ちました。
私は声にならず、かける言葉というより、何を言っていいのか分からず、
その場に立ちすくんで妻を見つめました。
「もうね 会社辞めるから だからね ごめんなさい ごめんなさい 」
泣き叫ぶ妻を見て私も涙が止まりませんでした。
「バカだな 俺・・・・・」
精一杯の言葉でした。
しばらく二人とも泣きました。
- 2014/08/09(土) 07:53:09|
- 器・Tear
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ひとしきり泣いた後に、妻にはシャワーを浴びてくるように言いました。
他の男に抱かれた体で近くにいて欲しくないものですから。
この日、久しぶりに妻を抱こうとした時に、妻が体を隠していたので、わざ
と明るくすると、体のあちこちにキスマークがついています。
胸、腰、内股・・・・
「お前、なんでこんなに付けさせたの」
「あの人・・・ 最後だからって・・・」
「まあいいや 今までやりたい放題やってきたんだから、今さら今日だけの
こと言っても仕方ないよな」
「・ ・ ・ ごめん」
「今日は俺、前儀しないから、お前がやって」
そう言って妻に咥えさせました。
すぐに妻に挿入すると違和感がありました。
妻の膣の中が広いというか、入口の締まりではなく、奥が開いているという
か、、、、、
そのことを妻に言うと
「・ ・ ・ ごめん」
でした。
私は、ジュンに抱かれていた妻の姿が頭の中から離れず、わざと同じように
騎乗位をしましたが、映像の時のような淫靡さは感じませんでした。
それより妻の感度も低く、妻がなかなかイキそうになかったので、妻に尋ね
ました。
「疲れてる?」
「うん ちょっと いけそうにない いいよ いって」
「いきすぎたんだろ?」
「変なこと聞かなくていい」
と言いながら私の口を押さえました。
私は妻の中にいれたまま妻と会話をしました。
「なあ、浮気相手、何か言ってなかったか」
「うん」
そう言って言葉を選ぶように妻は説明を始めました。
「あなたが仕向けた二人が帰る時に、あの人が警察に訴えるって騒ぎ始め
たの。
それでその二人は、頼まれたことをやっただけだし、そっちも納得して
たくせに今さら文句言うなって言い合いになっちゃって。」
「それで?」
「依頼人は誰かって話になった時に、あの二人がそこにいる女の旦那だって
言ったのよ。」
「それでお前の彼氏は?」
「嫌な言い方しないでよ。結局それでその二人にはこっちの問題だからって
ことで帰ってもらったのよ。」
ジュン達がさっさと帰ってしまって、メールでも連絡がつかなくなった理由
がわかりました。
ここで私も妻の中に入れてる場合じゃなくなって、抜き出しました。
「あなたにばれているってことで、私たちは関係を終わらせることで話をし
たの。」
「そう決めたから、最後にやりまくってきたってことか」
「そんな言い方しないでよ」
「だってそうだろ。最後だからやりまくって、挙句にお前が会社辞めて?
なんなのそれは。おかしいだろ」
「そうだけど、、、、」
「モノゴトにはケジメが必要だから」
「どうするつもり?」
「お前の彼氏と会う。それからだ」
「ちょっとそれ本気?」
- 2014/08/09(土) 07:54:05|
- 器・Tear
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結局、翌日は休みだったので朝から有田と会いました。
まず、メールで有田に指図したことをひと言詫びた後、有田にその責任を
問いかけました。
どこの家でも同じなのでしょう。
「妻と会社には内緒にしてほしい」
ということでした。
お金が欲しかったわけではありませんが、慰謝料の話を切り出すと、
「お互い様」
というような発言をしたので、
「お互い様だろうけど、うちの浮気した妻が慰謝料を払う相手は、あんたの
奥さんでしょ」
と切り返した時点で、奥さんに知られたくない有田は黙ってしまいました。
結局、30万円と念書を取りつけて、有田とのケジメは終わりました。
お金が多い少ないではなく、終止符を打つ事が大切でした。
その後の話ですが、妻は、ジュン達が白状したから、私が依頼者であること
を知ったのではありませんでした。
途中から私が有田をけしかけていることを知っていたのでした。
妻曰く、
「あやしいと感づいてたのよ。あなた、私の携帯見たんでしょ。おあいこよ」
それで、有田と別れなければならないと思って、話を切り出していたようで
すが、有田が別れたがらなかったそうです。実際のところは分かりません。
そして他の男たちが関わったときにも、有田が逆ギレしないかが心配だった
そうですが、依頼者が私であることを知っていたので、自分が耐えることに
よって、あの場を収めようとしたとのことでした。
悩みもしていたのでしょうが、したたかな女です。
【 エピローグ 】
「男二人は、どうだった?」
「どうって 聞いてないの?」
「聞いたよ お前が感じまくってたって」
「嘘よ あの人たち、入れてないもん」
「どうしてさ」
「役に立たなかったみたい」
「何もされてない?」
「少しされた」
「実はね・・・・・」
そう言ってジュンとのセックスシーンを見せると
「録画してたの?? ひどっ!!!! さいてー 」
「これはお前の浮気の戒めとして、しばらく保管しておくからな」
「これ、絶対、途中で感じてただろ? な?」
「・ ・ ・ ひどいーー 泣くよー 」
妻は、3月で退職しました。
もうすぐ一人目の出産を迎えて、今は良き母となるための勉強中です。
大丈夫かな。。。。
皆さん、お付き合いありがとうございました。
- 2014/08/09(土) 07:55:13|
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Author:シーザー
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