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闇文庫

主に寝取られ物を集めた、個人文庫です。

堕ちていく天使の影 第1回

「あなた-。お仕事中ごめんなさいね。きょうは、あなたの誕生日だから、私も早めに仕事を切り上げて、帰りにス-パ-へ寄って買い物をして帰ります。いっぱいあなたの好きな料理を作って待っていますから、早めに帰ってきて下さいね。」
私の携帯電話に、妻の佐知子の明るい声が響いた。
「ああ-、そうかぁ、今日は俺の誕生日だったんだ。すっかり忘れていたよ。ああ-、わかった、早めに帰るよ。8時すぎには帰れると思う。」
私はそう言って、携帯電話のスイッチを切った。

私は、河村雄一郎(仮名)45歳。妻の佐知子(仮名)は、38歳。
私と妻の佐知子は、大恋愛の末結婚して15年。
子供は、ひとり。長男信一郎。小学6年生。
夫婦とも勤めていて共稼ぎ家庭。昨年、A市郊外に念願の一戸建てのマイホ-ムを購入して、今や毎月住宅ロ-ンの支払いに追われている。
私は、A市中心部の広告会社に勤めている。
妻の佐知子は、A市郊外の小さな土木建設会社に勤めている。

最近噂で、妻の佐知子が勤めているこの建設会社の業績が、かなり悪くなってきていると聞いた。
家で、佐知子にこの話しを切り出してみると、
「ああ-、そうなの。でも、あのやり手の社長だから大丈夫だと思うわ。仕事の実績の数字は、かなり厳しくはなってきているみたいだけれど、あの戸波社長は結構顔も広くて、代議士や銀行の頭取ともお付き合いが結構あるそうよ。だから、戸波建設が倒産することはないと思うわ。」
「そうかい。それならいいけどねえ-------」
私はその時、なぜか不気味な言い知れぬ強い不安感に襲われていた。


私は午後7時50分頃仕事を切り上げ、会社を出た。
外へ出ると、ムッとした暑い空気が体中を包み込む。今夜もまた熱帯夜だ。もうこの夏は何日もこんな夜が続いている。
私は急いで自分の車に乗り込み、エアコンのスイッチを強にして我が家へと走った。まだまだ車が多い市街地を走り抜けて30分ほど走ると、暗闇の中に木々のみどりと点々と明かりが灯る郊外の住宅街に入ってきた。その住宅街の奥まった所に、レンガ色の瓦屋根の白い家が我が家である。小さな門扉の横から車庫へ車を入れて、玄関のドアを開けようとした。玄関ドアはカギが掛かったままだ。

「あれっ!おかしいなあ、佐知子が先に帰ってきているはずだが・・・・・・」
そういえば、家の中の灯りも点いていない。真っ暗なままだ。
おかしい。佐知子はどうしたのか。
私は暗がりのなか自分の持っているカギで、玄関ドアを開けようとした。だが、カギの持つ手がガタガタと震えだし、大きな不安という荒波が、自分に覆い被さってくるのをひしひしと感じていた。


  1. 2014/05/24(土) 12:34:15|
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堕ちていく天使の影 第2回

私は、募る大きな不安な気持ちを抑えながら、震える手で玄関ドアにカギを差し込んだ。カチャッと冷たい響きが返ってきた。
そして、思い切ってドアを開けて叫んだ。
「佐知子-、お-い!さちこぉぉ--・・・・・」
暗い玄関先で、私の声だけが寂しげに流れていった。
「おかしいなあ-!佐知子はまだ帰ってきてないのか。もう9時を過ぎているのに・・・・・まだ、会社にいるのかなあ・・・・」
私はぶつぶつと独り言を言いながら、玄関先や部屋の中の灯りを点けていった。

私は居間ののソファ-に腰を下ろすと、早速、携帯電話のスイッチを入れた。妻の携帯にかけてみた。
「あれっ!かからない・・・・」どうやら電源が切ってあるらしい?
今までに妻の携帯に電話して、電源など切ってあったことなど一度もなかったのに・・・・なぜだ・・・・・佐知子はどうしたんだ・・・・
会社の事務所にも電話してみた。何度も何度も無情な呼び出し音だけが耳元で響くだけだった。

私の背中を冷たい汗がす-っと流れていった。

それから、私は妻が勤めている会社戸波建設に向かって、すぐさま車を猛スピ-ドで走らせた。佐知子はそこにいるのだろうか?
暗闇の中を走る私に、更なる不安が襲いかかってきた。


  1. 2014/05/24(土) 12:35:42|
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堕ちていく天使の影 第3回

私は、妻の佐知子の身を案じながら、走る車のアクセルをぐっと踏み込んだ。妻の勤め先である戸波建設の会社の建物を目指した。
30分余り走り、ようやく戸波建設の前に着いた。
会社の前の駐車場には、暗がりの中に黒塗りの高級車が2台と白の乗用車が1台止まっていた。そして端の方には、妻の佐知子の軽自動車が止まっていた。
「やはり佐知子は、まだここにいたんだ。」

私は、少しだけ心の中で安堵しながら、そして、妻の車を確認しながら、ふと会社の建物を見た。
古い鉄筋の3階建ての建物である。白い色の壁のあちこちが、長い間の雨や埃でシミが至る所に付いている。玄関口に取り付けられた株式会社戸波建設という看板も、もうすっかり色あせてしまっている。

私は一度だけ、ここへ妻の佐知子と一緒に、社長の戸波剛造に挨拶に来たことがあった。妻が就職する時、どうしても一度だけでいいから一緒に来てほしいというので、気乗りしないまま戸波社長と対面した。

その日戸波社長は、社長室の応接セットのソファ-に私達夫婦を座らせ、にこやかに笑みを浮かべ大柄な体を揺すりながら、
「いやぁ-、こんなきれいな奥様にうちの会社へ来てもらえるなんて、大変ありがたいことですなあ。・・・・・うちの社員全員が、毎日会社に来るのが楽しみになっていいじゃないですかあ-。いいねえ-、いいねえ-。わっはははははは・・・・・・・・」
戸波社長の大きなガラガラ声の笑い声が、広い社長室に響いていった。

だが、その時戸波社長の鋭い眼が、薄い水色のス-ツ姿の佐知子の身体をじっくりと、そして舐めるように足元からふくよかな腰のあたり、そして豊かな胸のふくらみから、白いうなじからアップされた黒髪へと、食い入るように見つめていたのを私は見逃さなかった。
まるで獰猛な野獣が、えさの子ウサギを手中に入れて、時間をかけてじっくりともてあそぶかのように・・・・・・・・・
その時、私の全身を凍り付くような極寒の吹雪、ブリザ-ドが、襲いかかるかのような恐怖感を感じていた。


会社の玄関も一階の事務所も、すでに灯りは消えていた。
暗闇のなか3階を見上げると、3階の奥の一室だけがなぜか灯りが点いていた。窓はすべてブラインドが降ろされていて、部屋の中のようすはわからない。
私は玄関のドアを開けようと、ドア-のノブに手を掛けてみた。
まったく開かない。もうすでにカギが掛けられていたのだ。私は、裏口があるはずだと思い、暗がりの中を手探りで、裏手の方へ回ってみた。
建物の裏手に回ると、ぼんやりと小さな灯りがドア-ガラス越しに漏れていた。「あっ!裏口があった。」私はそう心の中でつぶやきながら、そ-っとドア-を開けておそるおそる中を見つめた。
そこは1階の各部屋への通路となっていて、すぐ左側に2階への階段が付けられていた。私はドア-を静かに締めて、そのコンクリ-トの階段をそ-っと昇り始めた。むっとする蒸し暑さと泥ぼこりのにおいが、私の身体を覆い尽くす。汗が全身に吹き出して流れる。

「あつい!暑いなあ-・・・・・・・・」そう心の中でぼやき、私は額の汗を拭いながら、そろりそろりと3階までの階段を昇っていった。3階まで来ると奥の一室だけが、こうこうと灯りが点いていた。佐知子は、この部屋にいるのだろうか?・・・・・・・・
私は、高まる緊張と不安な気持ちを懸命に抑えながら、その奥の部屋に近づいていった。


「あっ!部屋の中から声がする。」・・・・・・・・・・
私は、身体を低い姿勢にしながら、その部屋のドア-の前に来た。
ドア-前でじっと聞き耳を立てて、中のようすをうかがおうと懸命になった。
しばらく沈黙が続いて、・・・・・・・そして、
「ああぁぁ-、だめぇ-!だめぇぇぇ-・・・・・・・いやぁ-、いやぁ-、やめて-やめて-お願いですから・・・・・・おねがい・・・・・・・・・・・・」
それは、まさしく妻の佐知子の声であった。
私はその声を聞いて、身体がガクガクと震えるのを止めることができずにいた。



  1. 2014/05/24(土) 12:36:49|
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堕ちていく天使の影 第4回

昼間、じりじりと照りつける太陽からの眩しい日射し。
来る日も来る日も毎日が真夏日の連続である。
額の流れる汗を拭いながら、照りつける天空を仰ぎ見ても、雨のしずくさえ蒸発してしまうのではないかと思えてくる。
街路樹の木々の木の葉も、心なしか水気を取られて萎んで見える。

昼間の熱気を吸収したコンクリ-トの建物やアスファルトの地面が、夜になると周りの空気にその熱気をじわじわと吐き出そうとしている。今夜もまた熱帯夜だ。むしっとした熱い空気が、人間達の生きざまを包み込もうとしている。

戸波建設の3階の部屋用のエアコンの室外機が、ブ-ンと勢いよく闇夜の中でうなり声を上げている。
その建物の3階の奥の一角だけが灯りが点けられていて、暗い闇の中でぼんやりとした空間を、浮かび上がらせていた。

その3階の部屋の中では、異様な空気が漂っていた。
そこは、かなりの広さのある会議室になっていて、会議用の横長の長テ-ブルが、すべて隅の方の一角に寄せられていた。
その部屋の中央には、折りたたみのイスに座らされた女がひとり。
両手を後ろ手にされて、ロ-プでイスの背もたれに縛られ、両足はスカ-トのまま、やや両足を開くようにイスの左右の足に、同じくロ-プでしっかりと縛られていた。
女の艶やかな黒髪は大きく乱れ、着ている薄い水色のス-ツもあちこち泥と埃で汚れていた。クリ-ム色したハイヒ-ルもなぜか泥埃にまみれていた。女は疲れたように、大きく前に頭をうなだれたままとなっていた。
その女こそ、妻の佐知子であった。

その佐知子の周りを囲むように、7人の男がイスに腰掛けて女を見つめていた。
戸波建設社長の戸波剛造。同じく専務で社長の弟の戸波隆雄。それから、課長の田島幸男。そして、金融会社社長の坂崎竜介。社員の黒田と塚原。証券会社課長の飯田。7人の男達の眼が、佐知子の全身を眺めていた。

「いいか、奥さん!。あんたは株の売買で失敗して、今現在うちからの借金が400万円あるんだぜ。わかってるんだろうねえ-フッフッフフフフフフフ・・・・・」
佐知子の正面にドカッと腰を下ろして座っていた、でっぷり肥えた貫禄のある体型の金融会社社長の坂崎が、含み笑い浮かべながら怒鳴って言った。

それを聞いた佐知子は、おもむろに顔を上げて言った。
「いいですか、何回も言うように、私はあくまでも戸波社長にお金は借りましたが、おたくの会社では一切借りていません。!それになぜこんな仕打ちを、受けなければならないんですか?こんなひどいことをして、絶対に警察へ訴えますよ。いいですか。!」
佐知子は、坂崎を睨み付けるようにして強い口調で言った。
佐知子は、芯のしっかりした気の強い一面を持った女であった。自分の置かれた立場が、どんな状況であろうと正義感と鼻っ柱の強い性格の持ち主である。

だが、
「なにぃ-!生意気言うな!」
バシッ!!と、にぶい音が部屋の中に響き渡った。
坂崎の大きな手が、佐知子の頬をぶった。
「あっ!うっ!・・・・・・」
声にならないうめき声を出して、ドタッと、佐知子はイスに縛られたまま、床に倒れ込んだ。一瞬、床の白い泥埃が宙に舞い上がった。



  1. 2014/05/24(土) 12:47:52|
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堕ちていく天使の影 第5回

白く立ち込める泥埃の中、イスに縛られたまま転げ落ちた佐知子は、頬に走った激痛と倒れた衝撃で、一瞬気が遠くなるのではないかという感覚に襲われそうになった。
頭がフラフラとして目眩(めまい)を起こしたような状況の追い込まれていた。床の上に横倒しにされて、アップした艶やかな黒髪も細面の顔も薄い水色のス-ツも、白い埃にあちこちまみれていた。

横倒しのまま時間が経過するにつれ、倒れた時に撲った右肩と右腕、そして右足に痛みが戻ってきた。それと同時に、スカ-トが膝上まで捲れ上がり、女の白い、しかも艶めかしいほどの太股が周りの男達の眼に釘付けとなるには容易いことであった。
それに、その太股を包んでいた薄い黒のストッキングが、倒れた衝撃で両膝とも膝から両方の太股の内側へかけて裂けて破れていたのだ。
そんな状況さえも、周りの男達の欲情の炎に油を注ぎ、めらめらと燃え上がらせるには充分であった。
さらに、その両方の太股はイスの足に、左右に開き気味に縛られて固定されているため、太股の奥の付け根の布切れを確認するのは容易なことであった。

倒れたまま佐知子は、自分の置かれた体勢に気が付き、懸命にその状態を抜け出そうと、必死に両膝を閉じようと試みる。だが、何度も何度も必死にやろうとしても、両足がしっかりとロ-プでイスに固定してあるがために、まさに無駄な努力であった。しかも、両方の太股をもじもじと動かすことになるため、かえってさらにスカ-トが捲れ上がり、太股の付け根の秘やかな布切れを、男達の眼に披露することとなってしまっていた。


  1. 2014/05/24(土) 13:47:30|
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堕ちていく天使の影 第6回

でっぷりと肥えた大柄の身体を揺すりながら、坂崎の大きなごつい手が、佐知子の悩ましい色香を漂わせ露出した太股を撫で回していく。足首から、ふくらはぎへ、そしてストッキングが破れた女の白い太股へ・・・・・さらに股間の奥の布切れへと厭らしく這うように撫で回す。
「あっ!いやっ、やめて-・・・・うっ、お願い・・・・」

坂崎の脂ぎった顔が、イスに縛られて横倒しに倒れたままの佐知子の顔に近づいた。臭い荒い息が佐知子の耳元に近づき、男の舌がいきなり耳たぶを舐め始めた。さらに、はぁ-という荒い息遣いが、佐知子の耳の周りに執拗にまとわりつく。そして次に、首筋へと舌が這い続ける。
「いやぁ-!いやぁ-やめて-・・・・・」

佐知子は、男の這いずり回る舌先を拒否しようと顔を懸命に揺り動かす。坂崎は、さらに執拗に横になっている佐知子の身体の上へ、覆い被さるように乗り掛かり、薄い水色のス-ツの前ボタンを外し、下に着ている白いブラウスの上から、胸の乳房をまさぐろうとごつい手を掛けた。
「おっおお-!いい乳(ちち)してるじゃねえか-。たまらんなあ-うっふっふふふふふふ・・・・」


女好きで有名なこの男、坂崎。
前から、人妻である佐知子に眼を付けていたのである。この戸波建設へは前々からよく出入りをしていて、事務所にいた佐知子の身体を、いつも嘗め回すように視姦していたのである。
どうしても佐知子を自分のものにしたいと思った坂崎は、金の力で佐知子に罠を仕掛け、どうしようもない状況に追い込んでから、じっくりと自分好みのやり方で、女を料理しようと考えたのである。

金融会社といっても消費者金融。高い利息をとって暴利を貪り、やくざとも繋がりが深いまさに高利貸しである。
戸波建設によく出入りしていたB証券会社の課長の飯田を丸め込んで、戸波建設の社長からの借り入れ金だと嘘を言って、初めに100万円の借金をさせ、最初のうちはかなり儲けさせていたが、IT関連の会社の株がどんどんと下がり続け、さらに他の会社の株を買わなければだめだと佐知子に煽り続けて、どんどんと借金が膨らんでいったのである。

最終的には400万円の借金となり、とても佐知子の給料では返せる額ではない。しかもその借入金は、戸波社長からの借り入れではなかったのである。
借用書の契約書を見ると、しっかりと坂崎の金融会社と銘記されていた。しかも、大変な高利の利息が書き込まれ、返済出来ない場合は貴社の提示するいかなる条件も承諾すると書かれていたのである。
それも皆、坂崎があとから付け加えて書き込んだもので、すへて計算された謀略へのシナリオであった。

この高利貸しの坂崎は、金に対する執着はすざまじいものがあり、どんなことをしても貸した金は返してもらう。
自分に手に入れたいと思ったものは、どんな汚い手段を使っても手に入れるという恐ろしい考え方の持ち主であった。
しかも、やくざの兄さん方とのお付き合いも深く、闇金融の業界でも名うての男で通っていた。

戸波建設の戸波剛造社長も専務の戸波隆雄も、この坂崎から莫大な金額の借金があり、まったく坂崎の意のまま言うことをきかないと命さえも危ない状態になっていたのである。
佐知子が、坂崎の手中にはまって今夜の状況になっても、周りの男達は見物はできても口出しは、とても出来ない立場に於かれていた。

「うっ!うううぅぅぅ・・・・・あぁ-いやぁ-あぁぁぁ・・・・・」
佐知子の悲壮な呻き声が、徐々に官能絡みの旋律へと調べを奏で始めていた。
坂崎の女の太股を撫で回していたどす黒いごつい手が、その調べに合わせるかのように、佐知子の股間の薄い水色の布切れへと一気に侵入を始めた。


  1. 2014/05/24(土) 13:48:27|
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堕ちていく天使の影 第7回

ぼんやりとした薄暗い灯りに照らされた部屋の前の通路の空間を、蒸し暑い空気が重々しく包み込む。じりじりと噴き出る汗が、私の額や背中を伝う。
私は、その部屋のドアの前でなおも聞き耳をたてながら、部屋の中から聞こえてくる妻の佐知子の悲壮な叫び声を聞き取っていた。
だが、早くなんとかしなければという思いが、頭の中でぐるぐると駆け巡っていても、極度の焦りと緊張感で身体が棒立ち状態で動けずにいた。

「ああぁ-!!・・・いやぁ-ああぁぁぁ--・・・」
さらに、佐知子の絶叫する声が私の耳に突き刺さる。
私は思わず意を決して、その部屋のドアのノブに手を掛けた。
思い切り開けようとした。
だが、開かない。!

ドアは中からカギが、掛けられていたのだ。
私は、さらにドアのノブをガチャガチャと力任せに回した。
それでもドアは開かない。
さらに私は、ドアをドンドンと思い切り叩き続けた。
そして、「ここを開けろ-!!開けてくれ---」
そう大声で叫びながら、ドアを叩き続けた。



すると、しばらく沈黙の間が続き、部屋の中が静まり返った。
その沈黙の時間が異様に大変長く感じられて、私の気持ちの中の不安感が一層大きくなり、全身を包み込み押し潰されるのではないかと思えた。
カチャッ!と音がしてドアが開いた。
私は一瞬、ほっとして部屋の中へと入ろうとした。
すると、いきなり二人の大柄な男達に左右から両腕を押さえ付けられて、部屋の中へと引きずり込まれた。

「おいっ!おっさん、ここへなんの用や。」
坂崎の部下の黒田が、怒鳴るように言った。
「そこにいるのは、私の妻だ!ロ-プを解いて帰してくれ!。」
私は、すぐ横にいる黒田を睨み付けるように言い返した。
妻の佐知子はイスに縛られたまま、埃まみれの顔をようやく上げて、私の顔を見た。
「あっ!あ、あなたっ!・・・・」
佐知子はすがるような目つきで、私の顔をじっと見つめた。
佐知子の瞳から、涙がす-っと頬を伝って落ちていった。

縛られた佐知子のブラウスのボタンは、引きちぎられて大きく前ははだけて、ブラが丸見え状態となっていた。
また、足元のスカ-トも腰元の方までずり上げられて両足が開き、太股からその奥の下着の淡い水色のショ-ツが、大きく露出していた。

「これは、これは、・・・うっふっふふふふふ・・・・こちらの奥様の旦那さんかいなぁ-。へぇ-、よくいらっしゃいましたなぁ-。」
坂崎が、佐知子の前にでっぷり肥えた身体をイスにドカッと腰掛けて、タバコを吸いながら薄笑いを浮かべて言った。
私はその坂崎の不気味な薄笑いに、ひしひしとした底知れぬ恐怖感をさらに感じ取っていた。


  1. 2014/05/24(土) 13:49:49|
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■罠 (87)
ビックバンバン・ざじ (27)
夏の生贄・TELL ME (30)
贖罪・逆瀬川健一 (24)
若妻を罠に (2)
範子・夫 (4)
1話完結■罠 (0)
■レイプ (171)
輪姦される妻・なべしき (4)
月満ちて・hyde (21)
いまごろ、妻は・・・みなみのホタル (8)
嘱託輪姦・Hirosi (5)
私の日常・たかはる (21)
春雷・春幸 (4)
ある少年の一日・私の妻 (23)
告白・小林 守 (10)
牝は強い牡には抗えない。・山崎たかお (11)
堅物の妻が落とされていました・狂師 (9)
野外露出の代償・佐藤 (15)
妻が襲われて・・・ ・ダイヤ (6)
弘美・太郎棒 (11)
強奪された妻・坂井 (2)
痴漢に寝とられた彼女・りょう (16)
1話完結■レイプ (5)
■不倫・不貞・浮気 (788)
尻軽奈緒の話・ダイナ (3)
学生時代のスナック・見守る人 (2)
妻・美由紀・ベクちゃん (6)
押しに弱くて断れない性格の妻と巨根のAV男優・不詳 (8)
妻に貞操帯を着けられた日は・貞操帯夫 (17)
不貞の代償・信定 (77)
妻の浮気を容認?・橘 (18)
背信・流石川 (26)
鬼畜・純 (18)
鬼畜++・柏原 (65)
黒人に中出しされる妻・クロネコ (13)
最近嫁がエロくなったと思ったら (6)
妻の加奈が、出張中に他の男の恋人になった (5)
他の男性とセックスしてる妻 (3)
断れない性格の妻は結婚後も元カレに出されていた!・馬浪夫 (3)
ラブホのライター・され夫 (7)
理恵の浮気に興奮・ユージ (3)
どうしてくれよう・お馬鹿 (11)
器・Tear (14)
仲のよい妻が・・・まぬけな夫 (15)
真面目な妻が・ニシヤマ (7)
自業自得・勇輔 (6)
ブルマー姿の妻が (3)
売れない芸人と妻の結婚性活・ニチロー (25)
ココロ・黒熊 (15)
妻に射精をコントロールされて (3)
疑惑・again (5)
浮気から・アキラ (5)
夫の願い・願う夫 (6)
プライド・高田 (13)
信頼関係・あきお (19)
ココロとカラダ・あきら (39)
ガラム・異邦人 (33)
言い出せない私・・・「AF!」 (27)
再びの妻・WA (51)
股聞き・風 (13)
黒か白か…川越男 (37)
死の淵から・死神 (26)
強がり君・強がり君 (17)
夢うつつ・愚か者 (17)
離婚の間際にわたしは妻が他の男に抱かれているところを目撃しました・匿名 (4)
花濫・夢想原人 (47)
初めて見た浮気現場 (5)
敗北・マスカラス (4)
貞淑な妻・愛妻家 (6)
夫婦の絆・北斗七星 (6)
心の闇・北斗七星 (11)
1話完結■不倫・不貞・浮気 (18)
■寝取らせ (263)
揺れる胸・晦冥 (29)
妻がこうなるとは・妻の尻男 (7)
28歳巨乳妻×45歳他人棒・ ヒロ (11)
妻からのメール・あきら (6)
一夜で変貌した妻・田舎の狸 (39)
元カノ・らいと (21)
愛妻を試したら・星 (3)
嫁を会社の後輩に抱かせた・京子の夫 (5)
妻への夜這い依頼・則子の夫 (22)
寝取らせたのにM男になってしまった・M旦那 (15)
● 宵 待 妻・小野まさお (11)
妻の変貌・ごう (13)
妻をエロ上司のオモチャに・迷う夫 (8)
初めて・・・・体験。・GIG (24)
優しい妻 ・妄僧 (3)
妻の他人棒経験まで・きたむら (26)
淫乱妻サチ子・博 (12)
1話完結■寝取らせ (8)
■道明ワールド(権力と女そして人間模様) (423)
保健師先生(舟木と雅子) (22)
父への憧れ(舟木と真希) (15)
地獄の底から (32)
夫婦模様 (64)
こころ清き人・道明 (34)
知られたくない遊び (39)
春が来た・道明 (99)
胎動の夏・道明 (25)
それぞれの秋・道明 (25)
冬のお天道様・道明 (26)
灼熱の太陽・道明 (4)
落とし穴・道明 (38)
■未分類 (571)
タガが外れました・ひろし (13)
妻と鉢合わせ・まさる (8)
妻のヌードモデル体験・裕一 (46)
妻 結美子・まさひろ (5)
妻の黄金週間・夢魔 (23)
通勤快速・サラリーマン (11)
臭市・ミミズ (17)
野球妻・最後のバッター (14)
売られたビデオ・どる (7)
ああ、妻よ、愛しき妻よ・愛しき妻よ (7)
無防備な妻はみんなのオモチャ・のぶ (87)
契約会・麗 (38)
もうひとつの人生・kyo (17)
風・フェレット (35)
窓明かり ・BJ (14)
「妻の秘密」・街で偶然に・・・ (33)
鎖縛~さばく~・BJ (12)
幸せな結末・和君 (90)
妻を育てる・さとし (60)
輪・妄僧 (3)
名器・北斗七星 (14)
つまがり(妻借り)・北斗七星 (5)
京子の1日・北斗七星 (6)
1話完結■未分類 (1)
■寝取られ動画 (37)
■失敗しない為のライブチャット格安攻略 (5)

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