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闇文庫

主に寝取られ物を集めた、個人文庫です。

花 濫 第13章焼けぼっくり5

劉が旺盛な食欲で料理を片付けるには、さほどの時間はかからなかった。  
低く構えたカメラから見える食卓の裏側からは、向かい合って椅子に腰を降ろした二人の下半身が眺められた。                     
妻は淡い茶色のハウスコートに着替えており、劉は惣太郎の木綿の格子縞の浴衣を着ていた。                             

二年前の冬、田宮と浩二を交えた三人の性宴が思いがけなく開かれた時着ていたもので、惣太郎はそれ以来初めて目にするものだった。
学園祭で無理に買わされた服で、薄茶色の地に濃い茶の木の葉模様をあしらった地味なハウスコートだが、一枚の布地を合わせて着たよ
うな頼りないもので、裾は踝まであるものの合せ目のスナップが腰の上までしかなく、ちょっと触れば、はらりと落ちてしまうしどけなさであ
る。そのうえ腰から下は合わせただけだから、椅子に坐ると腰の辺りまで割れてしまう。食卓の下で劉には見えないが、今も妻の下半身は
前から二つに割れて臍の辺りから下があられもなく露出している。椅子から立ち上がる時には、下穿をつけていない股間の淡黒い陰りまで
鮮明に見えている。     

「お酒まだ召し上がるでしょう? 和室に用意するわね」
妻の下半身が椅子から立ち上がった。
ぼくも手伝います」
劉の下半身も立ち上がった。

「いいわよ、しばらく、ここにいてね」
妻が食堂から出て行った。惣太郎はカメラを和室に切り替えた。
和室のカメラは床に置かれた人形ケースの裏に仕掛けられているから、食堂よりさらに低い。どんなに広角にしても立った時には腰から上は
写らない。和箪笥の上もテストしたのだが、そこからはどんなに俯瞰にしても畳の上に寝た二人はとらえられない。

冴子の白い足が見えていた。歩く度に裾が割れて両足が尻のあたりまで見える。広角いっぱいにしたカメラからは、庭側の障子が見える。
障子の前にちゃぶ台が押しつけられ、そこに酒の用意がされている。正面の障子の左側が押入で、両開きの襖の半分が見える。右側は廊下
からの入り口の襖があるが、そこまでは見えない。
押入から妻が布団を出して敷いていた。これから好きな男との情事を楽しむために布団を敷く妻の表情は、酒のせいもあるのだろうが、上気
していて目元も赤く潤んでいる。化粧も前より厚くしていて、光の加減では能面のように見えるときもある。女は化粧を厚くすることで、日頃の
自分を消して別の女になることが出来ると、なにかの本で読んだことがあるのを惣太郎は思い出していた。妻もいまは、自分の妻を消し去って、
劉にふさわしい若く美しい恋人に変身していると思っているのであろうか。

「手伝いますよ」
突然劉の声がした。妻は腰を屈めてシーツを広げようとしていた。カメラの前に劉の浴衣の下半身がにゅっという感じで現れ、やがてしゃがん
だ妻の前で膝を突き、シーツの片方を掴んだ。
劉がシーツを持ったまま、あとすざりをして広げ、開き切ったシーツを二人で引き合っていたが、その動きが俄に止まった。胸の辺りまであげて
シーツを持った妻の視線が、魅せられたように劉に固定されていた。ふたりは森閑とした和室の中で、しばらく視線を交わしたままじっと動かなか
ったが、やがて、同時に堰を切ったような火急さで寄り合うと、敷きかけのシーツをそのままに、抱き合った。

「もう待てない」
せつなそうな声で劉が冴子の耳に囁き、しゃがんだままの冴子の肩を抱いた。妻は、それを待ち望んでいたように、全身の力を抜いて、眠り人
形に化身したかのように睫毛を閉じたまま、がっくりと首の力が抜けた顔を劉の胸に埋め込んだ。
妻の長い髪が銀鼠色の光沢を反射させながら、劉の浴衣から出た毛深い腕を伝ってよじれたシーツの上に流れていた。

劉が脱がせたわけではないのに、どこでどうなっているのか、熱い抱擁に二人が悶えている間に、茶色のハウススーツは、するりと妻の肩を滑
り、胸から腰を剥き出して、シーツの上に藻屑のようになって落ち、丸い肩や豊かな乳房や柔らかそうな腹があふれ出て、劉の腕の中にすべりこ
んできた。
仰向きになった妻に寄り添うように横から裸体を密着させて、乳房を揉みしだきながら接吻をしていた劉が、不意に?全体を妻の下半身の方に
滑らせていった。劉の両腕が閉じて重ねられた太腿にかかって広げにかかった。
「ああそんなあ………明るいのに……」
劉が妻の股の間に顔を入れて、舌をはしらせはじめたとき妻は乱れはじめた。その部分に口と舌を使われることに妻は弱い。それをされると、
きまって乱れてしまう。

「きれいだ……いつも、ここのことを考えていたんだ」
劉は中国人らしい大げさな感嘆のことばを口にし、妻の溢れるもので濡れた繁みの毛むらをかきあげ、舌をチロチロ動かす。
……そして、劉の舌がありとあらゆる秘めやかな部分に触れ、浅瀬をなぞり、深みをうねうね這いまわると、蟻走感にもにた性感はいっそう昴り、
妻は身悶えてしまう。妻は下腹を波打たせ腰をふるわせながら、劉に挿入をせがむ言葉を口にしていた。

劉は妻の顔の横に位置していた自分の腰をずらせて妻の顔に押し当てた。カメラからは男の尻が邪魔をしてよく見えないが、猛けり狂った男を妻
の顔に突き当てているようだった。妻がが上体を起こして、乳房を揺すりながら男の股間を俯かせて、天に向かって憤怒している硬直した陰茎を
両掌で掴み口に含んだ。妻の股間に埋もっていた劉の顔がよじれるようにあがってきて恍惚の表情をみせた。劉が腰をひねって陰茎がまっすぐ上を
向くような恰好になったので、陰茎を含んだ妻の表情も見えるようになった。

妻は、静脈を浮き上がらせた男に白い指を巻き付けて、深々とくわえて舌を巻き付けていた。劉の人並はづれの大きいものはきっと先端が彼女
の偏桃を打っているの違いない。劉の腰が痙攣する。                   
劉は顔をふたたび妻の股間に埋めると、妻の陰部に武者振りついた。妻の両膝が小刻みに震えながら、縮めたり開いたりを繰り返して劉の愛撫
に応えている。やがて妻の膝の開閉が、激しくなった。体液が溢れ出したのか、締めっぽい音が聞こえだした。その音で、劉の欲望は、更に燃え
上がるのが、妻の細い指の絡まった陰茎が、ひくひくと脈動するのでわかった。妻の?からは夥しい体液が、吹き出しているらしく、劉の舌が動く
たびに淫猥な音を立てている。

劉が水中の息苦しさに水面に顔を出すように、妻の股間からときどき顔を挙げると、とめどもなく湧き出る体液が劉の鼻や口を、ぬるぬる濡らした
ているのがよく見えた。妻の白い裸が、ピンクに染まってのたうちまわる。腰が動く度に、濡れた音を立て、体液が劉の顔にふりかかった。劉は、
秘口から舌を抜くと、クレパスに強く顔を押し付け、固く突出している花芯をスルリと口の中に吸い込んだ。
「ひいっ……」妻の腰が、ぶるぶると左右に搖れる。陰毛が劉の顔をざらざらと撫でた。体液は、妻の大腿部の内側から臀部までも濡らし、シ
ーツに大きな地図を作っていた。

妻は仰向きに寝ている。
劉が横から右腕を女の首に巻け、左手は女の左の乳房を握っている。そして右足は女の股間を割っていた。
妻の右腰に劉の隆々と勃起した陰茎があたていた。それは巨大で硬そうに見えた。男の右膝が妻の太腿を大きく割り広げた。左側だけ大きく開かれ
た股間に劉の腰がはいり、やがて大きく硬いものが、妻の陰唇を割ってぬめり込んでいった。 挿入と同時に妻は声をあげた。大きく硬いものはゆ
っくりはいっていって静止していた。それは静止しながら息づいていた。息づいているぐあいがわかった。

劉が妻に入って静止したまま大丈夫か、ときいた。ええ、と妻は答えた。そのとき最初の山がやってきたらしく、妻は、声を絞って泣き声をだした。
劉が体位を替えた。妻の両の脚を掴み、胸のほうに折り曲げた。妻の腰と尻ががシーツから離れる。劉は怒り狂った青い血管をどくろのように浮
かび上がらせて脈動する陰茎をあてがいながら、両手を妻の二本のふくらはぎの内側において、妻の躯を折りたたむようにしてから、欲望を叩き
こむように腰を沈めてそれを埋没させた。劉はなめらかな水飴のような感触のなかにまみれ、しりぞき、そして押し込む動作をはじめた。

妻の全身がふるえ出し、痙攣していた。
ふたりはもう口をきかなかった。劉の息遣いと粘液の音だけが聞こえている。よけいなお喋りは、邪魔なものにしかならない。妻の頭の中も、空
っぽもになっているようだった。
の自分がいつ帰るかということも、いまの妻の脳裡からは消えているはずだ。そのようなことは、どうでもよくなっているにちがいない。いまは、
愛し合うことだけしか考えられない筈だ。
ふたりはこの陶酔と充足感のほかに、いま何もない。それ以外のことは、すべて忘れる。いや、忘れるのではなく、忘れさせられるのだ。男と女
が協同して狂乱の歓喜を、ひたすら目指していた。めくるめく快美感を、貪欲に求め続けている。可能な限り、たくさんの喜悦をむさぼり味わうこと
が、唯一の目的であった。

劉のものは妻の中で、ダイナミックに躍動している。劉は、深く激しい抽送を繰り返す。それが、少しも衰えない。いつまでも、規則正しく続けら
れる。劉が日本人ではないというのが、裸体になると、その強壮な体つきや細い腰や逞しい筋肉の動きや、それにも増して特徴づけられる陰茎の
亀頭の並外れた大きさや太さでよくわかる。
歓喜の表情も日本人より大げさだし、抽送運動も大胆で野生的である。その劉の躍動のたびに、妻は深奥部までいっぱいに満たされているに違
いない。きっと間断なく、貫かれるという感覚なのだろう。自分なら、あれだけ強烈に亀頭が見えるほど
抜いてから、一気に陰茎の根元まで突っ込むという運動を間断なく続けたら、あっという間に達してしまう。それを、延々と続ける精力は日本人には
ない。

もう妻は圧迫感ではすまなくなり、外子宮口を直接突き上げられるという強烈な感覚を味わっているに違い。全身を貫かれるような激烈な刺激で、
性感が頭まで響いていのだろう。
劉は、疲れを知らなかった。その体力には、見ている惣太郎も圧倒された。
夜の冷気が迫って、肌寒さを感じる気温だが、劉の滑らかな肌には汗が浮きでている。それに応じて妻の腰が慣れた動作で貪欲な動きを見せている。
そういう逞しいセックスを、妻はこれまで何度も経験したのだということが如実に見ている惣太郎の心に響いてきた。

劉は体力に任せて、飽くことなく求め抜く。全身を使うようにして、深々と埋め込むという動きが、何百回となく繰り返されている。そういう大型で
動的なセックスというものに、妻は臆することなく応じているのも惣太郎には驚きだった。
妻の性感は、すでに上昇しきっているにらしい。溶岩となった快感美が、いまにも火口から溢れ出すような感覚が、悲鳴に近い嬌声からよくわかる。
溢れてしまえば一気に、エクスタシーへとのぼりつめることになる。

オルガスムスの弱い波が、もう何度も押し寄せているのは、妻の太腿の痙攣する様子でわかる。それがいまは、妻の胎内で小さな中海を作ってい
る。中海の水面は、常に波打っているらしい。
あちこちに、渦巻が生じている陶酔の中海が、そのまま維持されているのであろう。その弱々しく到達しっぱなしの状態に、身を任せているのが妻
の陶酔の極致にる惚けた表情でよくわかる。
妻はバラ色の性感に、柔らかく包まれるのだろう。忘我の境にいて、甘美な夢を見ている朦朧とした顔で、大きく開けた口から涎が顎に流れて光っ
ている。そうした歓喜がいつまでも、妻の身体の芯に溜まっているようだ。そして貪欲にも妻は少しでも長く、その歓喜を味わおうと時間をかけたが
っているのだ。溶岩が溢れそうになるのを、必死になって抑える表情が、ときどき怒りのような緊張しているのが頬の痙攣となっている。。
 
その爆発しかかるものを、堪えるというのがまた新たな快感となるらしい。
妻の嬌声は、瞬時もやむことがない。長短と高低の変化はあっても、妻の声が止むことはなかった。切れ目なしに部屋の空気を震わせていた。苦
しくなって、声を殺そうとして妻は口を結ぶ。くぐもった声が口の中で、呻きのように聞こえる。首を締められているような、呻き声にもなった。それ
らはむしろ奇声になって、唇の間から漏れている。かえって息苦しいように、見ている惣太郎には聞こえる。妻は、また口をあける。空気を裂くように、
甲高い声が吐き出される。

いまの劉は妻の両脚を抱えた体位を崩そうともしない。それが、ほんの少しばかり姿勢を変えた。天井に向けられていた妻の両足を、さらに押し倒
すようにしたのだが、妻の両足の甲が、自分の肩に触れそうになった。妻の身体は、完全に二つ折りにされた。その上に、劉が腰を浮かせてのしか
かる。
劉の体重に、おしつぶされるという感じであった。妻が最も歓迎する姿勢であった。男から完璧に征服されたようなこの体位をとると、妻は精神的
に満足する。肉体的にも、結合感が深まる。劉の巨大な陰茎が真上から埋没して、妻を激しく突き刺している。

妻の声が、一段と狂おしさを増す。頭を押さえて、髪の毛を掻きむしったり、両手を伸ばして、頭の上のベットに縁を握りしめていた。開いた口の中で、
白い歯が震えていた。
妻は次第に噴火を封じきれなくなったらしい。気を反らすどころか、妻は訪れる性感を期待するようになっていた。いつの間にか、甘美な中海が消え
ている。

外海から巨大な波が襲ってくるのを、妻は察知していた。骨までとろけそうな麻痺感が、地面を割るように盛り上がってくるらしい。何が何だかわか
らなくなるような陶酔の感覚を覚えて胎内の噴火を繰り返しているのが、全身の痙攣している情態で判る。
もう我慢できないぞと、妻の朦朧となった表情を見ながら惣太郎は思った。
ついに到着したらしく妻の腹が大波のように激しい起伏を見せ、重い劉の乗った下肢を持ち上げて痙攣している。
劉が狂気したように腰を使いはじめ、苦痛のように眉の間に縦皺を寄せて、大げさな呻き声を挙げはじめた。

「ねえ、一緒よ!」
劉のものが一層太さを増して膨張しながら脈搏のしてるのがはっきりと見える。妻は悲鳴を上げた。そのあとは、あらゆることを口走る絶叫となった。
うねりが生じて、妻の裸身を弾ませた。妻は、首を振り続けた。頭の中まで、甘く痺れているようである。底無しの闇の世界へ、妻のエクスタシーが
引っ張り込まれているようである。         

劉は、さらに大きくて深い律動をはじめていた。
劉の両足が敷布団を踏ん張っているでいるせいか、腰の上下運動が思いがけない激しさで、妻の中へ没入するようすがはっきりと眺められる。
「劉さん!」
大きくのぞけってから、妻は頭を枕に打ちつけた。両手を後頭部に回して、押さえつけるようにする。
妻の股間で最後の勇をふりしぼって狂気のように陰茎が出入りする音が生々しく聞こえ、妻が、知恵足らずの女のように声を上げ、汗を流しながら我慢
出来ない快感波に揉まれ続けていた。
劉の硬い尻を両手で掴み、まるで切り裂いてやるというように尻の割れ目に爪を立てていた。                           

劉が妻の乳房に顔をうずめ、身を強く押し付けたままぴくぴく震えて気を放つのを、妻は不満だというように、自分の腰を激しく揺すってうながしてい
たが、やがて全身を弓のよにしならせて硬直した。                
最後に妻は、ほんの短い間だったが臨終を迎えたように息を止め、微動だにしなかった。
思い切り噴出した後も、劉は妻の中のものをそのままにして妻の上で弛緩していた。             

しばらくして劉が妻に静かな接吻をした。もう劉は「どうだった」とは訊かなかった。長い長い対話をしつくした後のような理解が、ふたりの皮膚
から皮膚を通じて、互いの胸にしっくりとおさまっているようであった。 
二人は裸を平べったく重ねたまま、全身汗みどろで、息も絶え絶えに、死骸のように、身を投げ出していた。征服するがわも征服されるがわも共に斃
れ、あとはひっそりとした中で、瀕死の息づかいだけだけが聞こえていた。妻のからだは、腹の下から突き上げられたせいで、蒲団から畳の上へ上半
身を乗り出し、枕が畳みに落ていた。汗っぽく乱れた髪に覆われた顔が、眉間の皺を深め、虚ろに上吊った瞳に意識のない恍惚とした表情を浮かべ、
何が悲しくてか、長い睫毛に涙の幕を張って、一滴が頬を伝って落ちた。              

ブラウン管を凝視しつづけていた惣太郎は、ほっと、大きな息をついてから煙草に火をつけた。今日の交合は、ある時には艶やかに、ある時には歓
びに、またある時には、凄愴をきわめ、それぞれに男と女の性交の時にのみ、見られる凄艶に輝く美が存在するということを惣太郎は識った。
極色鮮で艶めかしく、交合した男女が、活きて躍動する極色彩の春画の『美』、この『美』は否定出来ない。
いったい美にも倫理の規制があるのか、あってもいいのか、それとも美の極限は醜に繋がるのか。どちらにしても、人間がこの世に生きているという
そのことの奥深くにある、偽りのない真実、人間が生存することの正体が、交合に極致にこそ虚構なくそこに露呈している、と惣太郎は感銘を深めていた。              

よかったわ」                            
劉の体が離れると、妻は心底から堪能したような顔を見せた。情事を始めてからすでに三時間半がたっている。            
劉は、壁ぎわに、どすんと、肩をうちあてながら、妻の横に長々とのびてはいた。
ふたりが死んだ魚のように懈怠したのは、わずか数分で、これですべてが終わると考えていた惣太郎を驚かせた。
ゆっくりと上半身を起き上がらせた劉が、妻に軽い接吻をしたと思ったら、妻が意外にも悲鳴をあげた。おや?、と下半身を見やると、妻の片脚は、
すでに劉の腰のうえにあって、その中心には、深々と劉の陰茎が埋没していた。驚くべき劉の強靭さに、惣太郎は圧倒されてしまった。
妻が身をしならせた。
これでは、二人の終焉はいつになるかわからない、と惣太郎は考えた。

人並みはずれた劉の猛攻も、妻が女である限り果敢に応受する本性が備わっているのだ。それに妻は、劉の絶倫さは、すでに慣れ親しんでいて、い
まや畏伏の状態にある。妻は劉という男に隷属の情態だという事実をまのあたりにした惣太郎の心は動揺していた。
妻を劉から奪い返す必要がある。それは劉より、さらに完璧な男を与えることしか今の惣太郎には考えられなかった。
美食を重ねた果てには、かならず飽食の絶望がくることは解っていたが、いまの惣太郎には、そこまで考えるゆとりはなかった。直情から醒めた惣太
郎には、また激しい歓交にはいったふたりが、いままでの美としてではなく、肉の残滓をどろどろと全身に塗りたくって、腐敗臭を撒き散らしながら交合
しているようで、ふたつの狂った肉塊が蠢くのを、辟易とした感情で視ていた。
  1. 2014/12/03(水) 09:04:42|
  2. 花濫・夢想原人
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嘱託輪姦・Hirosi (5)
私の日常・たかはる (21)
春雷・春幸 (4)
ある少年の一日・私の妻 (23)
告白・小林 守 (10)
牝は強い牡には抗えない。・山崎たかお (11)
堅物の妻が落とされていました・狂師 (9)
野外露出の代償・佐藤 (15)
妻が襲われて・・・ ・ダイヤ (6)
弘美・太郎棒 (11)
強奪された妻・坂井 (2)
痴漢に寝とられた彼女・りょう (16)
1話完結■レイプ (5)
■不倫・不貞・浮気 (788)
尻軽奈緒の話・ダイナ (3)
学生時代のスナック・見守る人 (2)
妻・美由紀・ベクちゃん (6)
押しに弱くて断れない性格の妻と巨根のAV男優・不詳 (8)
妻に貞操帯を着けられた日は・貞操帯夫 (17)
不貞の代償・信定 (77)
妻の浮気を容認?・橘 (18)
背信・流石川 (26)
鬼畜・純 (18)
鬼畜++・柏原 (65)
黒人に中出しされる妻・クロネコ (13)
最近嫁がエロくなったと思ったら (6)
妻の加奈が、出張中に他の男の恋人になった (5)
他の男性とセックスしてる妻 (3)
断れない性格の妻は結婚後も元カレに出されていた!・馬浪夫 (3)
ラブホのライター・され夫 (7)
理恵の浮気に興奮・ユージ (3)
どうしてくれよう・お馬鹿 (11)
器・Tear (14)
仲のよい妻が・・・まぬけな夫 (15)
真面目な妻が・ニシヤマ (7)
自業自得・勇輔 (6)
ブルマー姿の妻が (3)
売れない芸人と妻の結婚性活・ニチロー (25)
ココロ・黒熊 (15)
妻に射精をコントロールされて (3)
疑惑・again (5)
浮気から・アキラ (5)
夫の願い・願う夫 (6)
プライド・高田 (13)
信頼関係・あきお (19)
ココロとカラダ・あきら (39)
ガラム・異邦人 (33)
言い出せない私・・・「AF!」 (27)
再びの妻・WA (51)
股聞き・風 (13)
黒か白か…川越男 (37)
死の淵から・死神 (26)
強がり君・強がり君 (17)
夢うつつ・愚か者 (17)
離婚の間際にわたしは妻が他の男に抱かれているところを目撃しました・匿名 (4)
花濫・夢想原人 (47)
初めて見た浮気現場 (5)
敗北・マスカラス (4)
貞淑な妻・愛妻家 (6)
夫婦の絆・北斗七星 (6)
心の闇・北斗七星 (11)
1話完結■不倫・不貞・浮気 (18)
■寝取らせ (263)
揺れる胸・晦冥 (29)
妻がこうなるとは・妻の尻男 (7)
28歳巨乳妻×45歳他人棒・ ヒロ (11)
妻からのメール・あきら (6)
一夜で変貌した妻・田舎の狸 (39)
元カノ・らいと (21)
愛妻を試したら・星 (3)
嫁を会社の後輩に抱かせた・京子の夫 (5)
妻への夜這い依頼・則子の夫 (22)
寝取らせたのにM男になってしまった・M旦那 (15)
● 宵 待 妻・小野まさお (11)
妻の変貌・ごう (13)
妻をエロ上司のオモチャに・迷う夫 (8)
初めて・・・・体験。・GIG (24)
優しい妻 ・妄僧 (3)
妻の他人棒経験まで・きたむら (26)
淫乱妻サチ子・博 (12)
1話完結■寝取らせ (8)
■道明ワールド(権力と女そして人間模様) (423)
保健師先生(舟木と雅子) (22)
父への憧れ(舟木と真希) (15)
地獄の底から (32)
夫婦模様 (64)
こころ清き人・道明 (34)
知られたくない遊び (39)
春が来た・道明 (99)
胎動の夏・道明 (25)
それぞれの秋・道明 (25)
冬のお天道様・道明 (26)
灼熱の太陽・道明 (4)
落とし穴・道明 (38)
■未分類 (571)
タガが外れました・ひろし (13)
妻と鉢合わせ・まさる (8)
妻のヌードモデル体験・裕一 (46)
妻 結美子・まさひろ (5)
妻の黄金週間・夢魔 (23)
通勤快速・サラリーマン (11)
臭市・ミミズ (17)
野球妻・最後のバッター (14)
売られたビデオ・どる (7)
ああ、妻よ、愛しき妻よ・愛しき妻よ (7)
無防備な妻はみんなのオモチャ・のぶ (87)
契約会・麗 (38)
もうひとつの人生・kyo (17)
風・フェレット (35)
窓明かり ・BJ (14)
「妻の秘密」・街で偶然に・・・ (33)
鎖縛~さばく~・BJ (12)
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輪・妄僧 (3)
名器・北斗七星 (14)
つまがり(妻借り)・北斗七星 (5)
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1話完結■未分類 (1)
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