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闇文庫

主に寝取られ物を集めた、個人文庫です。

月満ちて、堕ちる刻  第弐十一話 「再会の刻」

和室に備え付けられたサッシの窓から、蒼白い光が漏れている。
真夜中過ぎの月の灯は、六畳間を余す事無く照らしていた。

「両手は真っ直ぐに伸ばせ・・・そうだ。直立不動の姿勢を保て」

 粘着質の低い響きを持って、その男の声は響いた。
 男は、その畳を敷き詰めた中央に胡坐を画き、目の前に立っている女を粘い視線で凝視し続ける。
 女はその目前に立ち尽くしていた。全裸に近い裸体にはスーツの下に穿いていた濃いブルー色のショーツだけを身に着けている。華奢なデザインのそれは、両端の生地の幅も細く、左右に張り出した女の両腰に埋まりながらその肉に噛み付いている。

「いつもそんな卑猥なパンティーを穿いているのか?お前は・・・人妻の癖に・・・」

 男は勝ち誇った声でそう言った。女は答えない。真っ白い裸体を晒した侭、直立不動の姿勢で目を閉じている。
真白い下腹部が、ゆっくりと息衝き波打つ。
その下には小さな三角の布が張り付き、深い角度を描くV字の切れ込みが、女の股間を辛うじて隠している。

「三十三歳とは思えんね・・・その下着は」
男の眼が、噛み付きそうに女の股間を食い入る。大儀そうに首を傾げて続ける。
「どうなんだ?そんな下着をいつも穿いているのか?返事をしろ」
男が語気を強める。女は促された様に、はい、とだけ言った。低く震えた声だった。何かに怯えている感が在った。例えばそれは、同居人には悟られたくは無いという怯えが。

「この前・・・やくざに犯されながら・・感じたのか?お前は・・どうなんだ」

男が上唇を舐める。女は固く眼を閉じた侭、俯くように首を垂らせた。そして、ゆっくりと左右に振る。
女の乳房が、その動きに合わせて揺れ動く。血管が透ける程の白い肌がその乳房を包み込み、更に蒼白く映えている。

「正直に白状しないと・・・只では済まんよ」
男が溜息交じりに洩らす。絶対的有利の立場に在るのか、その声には狡猾な自信が満ち溢れていた。

「・・・・感じ・・・ました」
女は俯いた侭、そう呻いた。言わされてしまった恥辱の念が和室に響く。
「どんな体位が、一番感じたんだ・・言え」
「・・・・わかり、ません」
「正直に・・・・言え。何度言わせるんだ、お前は」
男の声も震えていた。しかしそれは興奮の度合いが高まりつつある証拠であり、男の歪んだ性癖が露出した瞬間でもあった。

女は、言わされた。男は更に詳細を聞いてくる。
体位の詳しい内容、どんな声を放ったのか迄を白状させられた。
「それは・・・あのガキ達に犯された時も同じだったか」
「・・・・・・はい・・」
女は答えた。嘘はもう吐いていない。正直に言った。身体が傾いで倒れそうに揺らいでいる。
「その侭で、後ろを向け。両手は真横にぴったりと沿えてな・・・お前は奴隷だ・・・らしくしろ」
男は言いながら着ている背広を脱いでいる。
女は従った。

「デカイケツしやがって・・・・そんなに食い込ませてどうする気だ?男を誘惑しているつもりか」
背後から容赦の無い、下卑た言葉が投げられる。
男が近づいた気配が在った。
「半分程・・・食み出させてやがる・・ぶりんッ、て感じでよぉ・・」
男が真下から覗き込んでいる気配が在る。晒した尻を凝視している。

「さて・・・」
男が立ち上がった様に思えた。次の瞬間、下着が指が掛かり、腿まで一気に引き下げられる。
ひッ、と言う息を引き込んだ声に成らない声が女から出た。
女の盛り上がった真白い尻が、下着を下ろされた反動でその表面を波立たせながら露出した。



 河邑雄一は、病院のベッドにいた。
消灯された院内は静まり返っている。だが眠れない。
腹部の痛みは和らいでいる。しかし熱っぽいだるさは依然として在る。風邪などでは無い。刃物が進入した証なのだろう。未だ身体が悲鳴を上げているのかも知れなかった。

 どのくらい時間が過ぎたのか。
雄一はふと、その眼を開けた。窓から差し込む光は満月のそれだった。それがシーツに反射し、病室全体を蒼い光で覆い尽くしていた。
その床に伸びる影。

「・・・・よお・・元気か・・」
その影はそう言った。



「じゃあ・・・お前が一番感じた体位・・・その格好を再現してみろ」

 楡はそう言った。目の前で背を向けた侭立っている全裸の女、河邑五月に向かって。
 五月はややあって従った。黙した侭その両手を伸ばす。ゆっくりと上半身を前方へ折り曲げていく。 
「それが・・・お前の感じた体位の格好か・・・五月」
「・・・・・は、い・・そうです・・」

五月は苦悶を交えた呻きを洩らす様に言った。
髪が逆様に垂れ下がり、畳に落ちる。両手をその畳に付けて身体を支える。尻が真上近く迄上がり、揃えた両脚が無様に左右へと蟹股に拡がった。掲げた尻が屈辱で床に落ちそうに揺れる。全裸で行うには余りにも卑猥な姿だった。
そして自分の真後ろには、あの楡が居る。
究極と言える屈辱の姿勢だった。
そして、それはあの若者達に犯された際も、やくざに陵辱を受けた時にも従わされ、絶頂に追い遣られた体位の格好だった。雌同然の扱いで貫かれ、被虐の悲鳴が際限なく五月の口を割った。だがそれは心の奥底に隠した被虐の歓喜を誤魔化す為に、そう叫んだのだった。
顔を打ち振りながら、嫌と叫びながら、自身の乳首は硬く尖り続け、尻は貪欲に男根を呑んでは吐いて揺れ続けた。

何故、ここまで楡に従うのか自身でも解らなくなっていた。
あの少年達と知らずに助けた夫。殺害を妨害した故、その夫が更なる危険に晒されると言った楡の言葉。
それに屈服したからか。夫を助けて欲しければ命令に従えと言われたからか。
そう、きっとそうだ。それ以外に何が在るというのか。
五月は自身にそう言い聞かせ、楡に尻を掲げた。
だが。
得体の知れない恐ろしい何かが自身の中で芽生えつつあるのを、五月は恐怖していた。


 楡は息を呑んだ。 
目の前に、三十路を過ぎた人妻の尻が在る。盛り上がった尻の肉山が豊かなまろみを帯びて艶やかな光沢を放っている。
その肉山を左右の掌で鷲掴む。パン、という打音が和室に響く。
同時に、ンッ!という気張った呻きが五月から洩れた。
白い尻が撓み、指がその中へと埋まっていく。弾力に富み、且つ得も言われぬ軟い尻の感触が、楡の脳を痺れさせる。

「この格好で、犯されたのが、一番、感じた、のか」
 楡は上擦った声でそう言いながら掴んだ尻を両手で揉み、捏ね回す。
「・・・そう、ですッ・・」
思わず耳を覆いたくなる甘い声が出そうになる。五月は必死で堪えた。

 尻全体が五月の性感帯であった。知っているのは夫ではない。自分自身だけだ。撫でられても、荒々しく掴まれても感じる。しかしその事を知ったのは最近の事の様に思える。
何故、こんな身体になってきたのか。自分はこんなにも卑猥で淫らな女だったのかと、自身に問うた。
そして、その事をこの男にだけは悟られては成らない筈だった。
しかし、それは今左右に捏ねられ、揉みしだかれている。垂れ下がった乳房も一緒に踊っていた。乳首が頭を擡げていた。尻の中心が熱くなってきている。五月はその感覚を追い払う様に歯を食いしばって堪えた。

「立った侭、尻から犯されて感じましたと言え」
五月は黙った。不意に尻を打たれた。平手が飛ぶ。
楡の言葉をそのまま返した。変態女、と言われて再度平手が飛ぶ。パンッと、小気味のいい打音が響いた。
五月は血が滲むほど下唇を噛んだ。苦痛のせいでは無かった。
「亭主と、やくざのちんぽ、どっちが大きかったんだ、白状しろ」
 楡が掲げた尻を左右に掴み広げ、割る。そして中央に寄せ集めては又広げる。それを繰り返す。
「やく、ざ、の、ほう、ですッ」
蟹股に広げた両腿が震えて痙攣している。尻の奥から水糊を掻き回す様な音が出始めていた。
「この、尻奴隷が」
そう言うと容赦の無い平手が五月の尻を打った。
五月は崩れ落ちる様にその両膝を付いて突っ伏した。
楡がその両手を掴み、後ろ手に引き回す。五月の両手が交差され、ベルトで縛られた。
仰向けに転がされ、両脚首を掴まれて引き裂かれんばかりに拡げられる。
五月は声も無く仰け反った。楡の男根が音を立てて押し込まれていた。
「どうだ、オマンコ女、いいか、どうだ」
五月はその細い首元を晒した侭、泣き出しそうな顔を歪めて黙している。反り返った上半身の上で、両の乳房が上下に踊る。乳首は硬く尖り切っていた。
下敷きになった両腕に痛さも何処かに消し飛んでいる。
声だけは堪えなければならない。義母に悟られてしまう。その一念で堪えた。
苛立った様に、楡が五月を再度転がす。
尻を掲げさせられた。
「尻から、犯してください、楡様、と言え」
五月は小声で従った。その声は自身でも恐ろしい程、恐怖だけでは無い、何か期待し、そして奮えていた。
もう堪えられないのは明白だった。これ以上責められたく無い筈だった。
 次の瞬間、五月は無言でその口を裂く勢いでカッ、と拡げた。
尻が掴み広げられ、剥き出した肛門に楡の分厚い舌が押し込まれていた。
舌が肛門を押し広げ、内壁を掻き回す。五月の背中が捩れ、気張る様な呻きが急に高くなり、嗚咽の声が洩れ始めていた。
再度、五月の唇が大きく拡がる。楡はその下に在る濡れそぼった膣に無骨な指を捻じ込んていた。出し入れをしている。
五月は、縛られた両手の指で幾度も空を掴んでは、引っ掻く様な動作をし続けた。
  1. 2014/07/10(木) 00:45:48|
  2. 月満ちて・hyde
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