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闇文庫

主に寝取られ物を集めた、個人文庫です。

花 濫 第14章田辺の帰国

田辺に東京にいる間は、ぜひ我が家に下宿するよう進めたら、恐縮しながらも感激して喜んでいた。

あの野蛮人の長髪族のような風貌で、我が家の玄関に彼が立ったら、冴子は驚愕するだろうと思っていた。

ところが実際に現れた田辺は、きりりと締まった顔に、ストライブのスーツを着こなしていて、惣太郎の方が、かえって驚いた。
「東京は近代都市ですから、ちゃんとした身なりでないともてませんからね。日本の美しい婦人には飢えていますから」
帰国の祝いの夕食で、ブランデーなど久しぶりで、いつもは山羊に乳からつくった酒を呑んでいたというだけあって、本当に旨そうに飲む。
具合のいいことに、田辺が帰国する二ヶ月前に、劉は母親が亡くなって台湾に帰国していた。
再び静謐に戻った家で、冴子もいつしか静かな挙措の妻に戻ってた。

しかし惣太郎は妻の躯のうちで、情念との激しい葛藤が繰り返し起こっているのを充分承知していた。
夜の床でねだる妻を二度ばかり抱いた。昼間の静謐をかなぐり捨てて夜叉のように、むしゃぶりついてくる妻を、惣太郎は御すのに苦労した。
なにかの弾みに、すこしばかり性的な会話をしたり、ふと接吻したりした時の冴子の顔が、にわかに生気を取り戻したように紅潮し、潤んだ眼差しが男
心をそそる。

田辺と初めての会食をした夜、惣太郎は冴子に聞いてみた。
「田辺君をどう思うかね。はじめた会ってみて」
「あたし若い男のひととばかり会っていたから、彼のような中年の男性は、どう対応して良いのか判りません。それに田辺さんって、男の体臭を振りま
いているようで、なんだか怖い気がするわ。じっと見つけめれると、なんだか呑み込まれてしまいそうで、脚がすくむ感じなの」
「彼に男の魅力を感じるということかね」
「わからないわ…なんていうのかな……彼と対面すると、なにか堅い大きな棒を突きつけられたという感じなの。体中が竦むという感じ……」

悪い印象はないらしい。田宮、浩二、劉とは違った男というものを見つけたという感じらしい。
問題は、妻よりも田辺にあると惣太郎は考えた。独りでも多くの女性を知りたかったからと、パイプカットまでして、女性遍歴を重ねた来た、甲羅を経た
田辺に、自分の妻はどう映っただろうか。自分の秘宝の鑑定がどうなのかが一番問題である。

なんでも言葉を濁さず、堂々としゃべるのが田辺らしさである。このために誤解を生むことも多い。その彼が、妻に酒を汲まし談笑しても、ひとことも妻
を褒めないばかりか、冴子を見る表情にも、さしたる変化はない。田宮や浩二、劉のように、妻に惹かれて輝く瞳もみいられない。
惣太郎は秘宝に関心のない田辺に、自分がどんなに妻を過信していたか知らされたような気がした。

帰国から一ヶ月の間この家に泊まっていても、田辺は妻にこれという関心を示さなかった。
大学の同窓生有志により田辺の帰国歓迎会が催されたのはこの頃だった。微醺をもう一杯という感じで二人だけで居酒屋に立ち寄った。
「奥さんの冴子さんのことですけど、先生は寝取られの性癖をお持ちですか」
いきなり切り込まれて惣太郎はたじろいだ。
「どういう意味だね」
「奥さんから発散するあの男心を痺らすような濃厚な精気は、先生お一人でつくることは出来ないと思ったんです。何人かの男の精によって醸し出された
女体だと思ったのです。そう思ってから、奥さんに接する度に、耐えられない欲情に苛まされているんです」

「そうかね冴子はそんなに男心を誘う雰囲気を持っているかね」
「いままで私は結構の数の女性を識ってきたと自負しています。女性を見たとき、いつも、犯したい女か、抱きしめたい女か、どうでもいい女かと三通
りに見分けることにしています。しかし奥さんの場合は、犯してたいし、また奥さんは抱きしめたいと複合しています。要するに男心をそそるということな
んですね」
「君ほど女を知りぬいた男が、家内のような、どこにでもいる嫁が気に入るとは信じがたいね」
「いや先生にとって奥さんが最愛の貴重な人で手中の存在だと思います。しかし奥さんには、男を惹きつける媚態が備わっているのです。美貌は勿論で、
私は奥さんのようなつぶらな瞳やぼっちゃりとしたタイプが昔から好きです。いわゆる特別にスタイルが優れているというのではないけれど、あの柔らか
そうなむっちりりした色白の肌は、ほんとうにむさぶりつきたくなります。そして性格が清純で挙措がうつくしい」

「おいおい……少し褒めすぎじゃないのかい」
冗談めかして言ったが、実は内心では不魚であった釣り竿に、突然猛烈な引きがあった時のような衝撃が惣太郎を襲っていたのだ。
「わたしは大変失礼かも知れませんが、奥さんは、性的にも完全に成熟されている。濃厚な男の精を思い切り吸収しておられるように見え、先生お一人
で創り上げた女体には見えなかったのです。普通なら静謐で叙情な挙措のあの奥さんを、先生がほかの男に与える筈がない。だから性癖として寝取られ
なのかと思ったわけです」

「冴子とわたしを、そんな風に見ていたのかね」
田辺は杯を干すと、彼の特徴である、じっと人の眼差しを覗き込むような目つきで、惣太郎を見据えた。
ここまで切り込まれ、見透かされていれば、もうすべてを語るべきだと惣太郎は決心した。なんと言っても、彼が妻に魅力に魅せられていることには間違い
ない。
秘宝は最大級に評価されたのだ。

「少し長い話になるが聞いてくれるかね」
惣太郎は岡山の鄙で厳父の元で育った玲子を半ば強制的に我がものとし。最近年齢差から彼女を満足させられていないと思い出し、若い男と交合させた。
すると秘宝は、男の精によって一段と艶がましてきたと話した。
「実は先生の秘宝は実に甘美でした。申し訳ないのですが、もう奥さんを頂いてしまいました」
惣太郎にとって百雷が落ちたような衝撃的な言葉だった。

「それはいつのことだね」
「先生が千葉の集中講義でお留守の時でした。
「何時のことかね」
「冴子は嫌がらなかったんだね。すぐ応諾したのかい」
「いえ、激しく抵抗されました。いまでは私が無理矢理犯したとのが正しかったと思っています」
  1. 2014/12/03(水) 09:08:33|
  2. 花濫・夢想原人
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花 濫 第15章田辺の告白

惣太郎は月に一度大学の分校がある千葉に集中講義に出かける。
講義が終わると現地の学生達とのコンパに出席するから、帰りは最終電車になることが多い。
その日も冴子に遅くなることを電話していて、夕食は田辺と二人で済ましておくように伝えててあった。

田辺の告白は次のようであった。
暑い夏の日であったから、汗を流して帰宅した田辺は、冴子の勧めるままに、食事の前にシャワーを浴びた。冴子が脱衣場に置いてくれた、糊のきいた
浴衣を着ようとしたら腰紐がなかった。冴子を呼ぼうとして、ふと思い直して、そのまま脱いだ着衣を抱えて、浴衣の前を合わせただけで、キッチンに入っ
ていった。
「奥さん帯が入っていませんでした」
対面の流しにいた冴子は、飛び出してきて、まず田辺が抱えている脱いだ着衣を受け取ろうと掌を伸ばした。田辺の浴衣の前が、はらりと開いた。田辺は
ひやりとし冷房の感触を下腹に感じて、言いようのない開放感を覚えた。

すぐ前に、ノースリーブの薄いブラウスに、一枚の布を回しただけで釦でとめたミニのラップスカート姿の冴子に抑えきれない欲情を覚えた。
浴衣の前がはだけたまま、田辺は呆然と冴子を見つめていた。
田辺の躯は、身長もあり分厚い大胸筋が逞しく、太股も筋肉の塊のようであった。大胸筋のあたりから濃い胸毛が腹部まで続いて、股間の陰茎がにょっき
りと上向いていた。
まさに成熟した男そのものという感じで、向かいあった冴子を圧倒していた。

浴衣の前が開いて覗ける田辺の筋骨逞しい姿に冴子は思わずそこに立ちすくんだ。
その冴子を無意識のうちに抱きしめていた。
「あっ、いやな田辺さん」
と声を出した冴子の唇を奪った。

「奥さんの抵抗はあまりなかったように思います。ただ私の胸を両手で押していましたが、抱きしめていた腕を解いて、ブラウスの上から乳房を揉みながら、
私は奥さんが欲しいとずっと思っていました。もう我慢出来ませんと、本心を告げました」
田辺は冴子を抱きしめたまま愛撫を続けた。乳房から躯全体を愛撫し、ラップスカートのホックを外そうとすると、奥さんはその手を握って抵抗されました。
思い切ってフラウスの前を引き裂きました。釦の飛ぶ音や私の激しい気迫に驚かれたのか、その後の抵抗はあまり強いものではありませんでした。

しばらく二人は無言のままでした。奥さんの息が徐々に喘ぎに変わっていくのがわかりましたし、躯のあちこちに愛撫と接吻を繰り返しているうちに、奥さん
の性感帯が判ってきました。
耳朶から頸のあたりに唇を這わすと奥さんは猛烈に感じるのですね。
この歳までさんざ女を知った私の愛撫は、絶対に女体を燃え上がらせるという自信がありました。私は羽織った浴衣を脱ぎ捨てました。
「田辺さんって、凄く男臭くってお上手なんだから……あたし知らないから……」
奥さんがはじめて言葉にされたのです。私は奥さんが承諾されたと確信しました。心底私に好意を寄せられたとは思いませんでしたが、私の経験を積んだテ
クニックに嵌ってこられたのがわかりました。

二人の足下に散らかった私の着衣はそのままにして、奥さんを横抱きにして、リビングに行き、ソフアに荒々しく放り投げました。
私のを見て下さいと、私は勃起している陰茎を奥さんの顔の上にもっていき、それをしごきました。
下半身はスカートが取り除かれてスキャンティーだけになっていることも忘れたのか、私の陰茎から目をそらしていた奥さんが、時々怒り勃っている男根に時
々目がいってしまうようでした。
私は奥さんをものにしたと、こみ上げる雄叫びを殺して、いままで蓄積してきた愛技をつくして奥さんを愛撫しました。

スキャンテーの上から陰部を強く愛撫しはじめた頃から、呻き声を出しはじめられました。
先生からお聞きしていた奥さんの性歴を識っていましたから、これだけ愛撫すれば、奥さんはもう拒みはしない。しだいに昇華していかれるのが、手に取る
ように判りました。
奥さんは自分の裸体を私の前に曝し、もう完全に抵抗を止め、それどころか私の勃起した陰茎に掌を伸ばしてこられました。
私の陰茎は濃い茶色で血管を浮かび上がらせて、亀頭は極限まで腫れ上がっていました。そこに奥さんの小さな白い手が絡みついているのが、とても淫猥で
した。

「私のはどうですか?他の男と較べて」
「凄いわ、ものすごく固くて熱いの……握り切れないわ」
 奥さんがこの場におよんで、さすが甲羅経た性愛の経験者らしく、やさしく私の陰茎をいとおしんで下さるのが、とても嬉しく、また怖いと思いました。
「奥さんごめんなさい。ここの家にお世話になった時から、奥さんに夢中になっていました。やっとこれで満足しました」私ははやる心を抑えて、もう一度奥さ
んに接吻してから、躯
を離して終わりを告げました。

それは決して本心はありません。奥さんの意志を確認したかったからです。
「田辺さん あたしがお嫌い?」
小首をかしいで言う奥さんの目がうるんでいました。
これはいけるな!

奥さんの言葉に私は満足していました。先生の秘宝が私に墜ちたという満足感です。
私は先生から聞いていた、奥さんと関係のあった男達のことを思い出していました。互いが猛烈に愛し愛ながらの性交が、いままでの奥さんが体験した交合で
す。ここでまだ奥さんが体験していない交合とは、犯される歓びだと思ったのです。
私は態度を改めました。

「会った時かから、奥さんとこうなる時を狙っていたんだ。今日は奥さんを頂くからな、覚悟しなさい」
突然変貌した私の顔を、奥さんは惚けた顔で覗き込んでおられました。
そういいながら、いきなり私は奥さんの乳房を鷲掴みしました。
「痛い!」奥さんが悲鳴をあげました。
そして奥さんのスキャンティーを荒々しく剥ぎ取リ、パンパンとお尻を強く平手で叩きました。
一瞬きょとんそた表情の奥さんの顔を無視して、まだあまり潤っていない陰唇へ無理に指を突っ込みました。

奥さんは無言で私のその掌を押しのけようとされました。かまわず指を挿入したまま、私の技巧を屈しして、微細な動きをはめた私の指の動きに、あっと声を上
げて、躯を弓なりに反り
返らました。奥さんの陰部から透明な体液が溢れ出していました。

私は怖声でどすをきかせて
「奥さんそろそろ頂くよ。」
と言いながら、両足の間に腰を入れ、開ききった陰唇のピンクに狙いを定めて、大きく腰を振って一気に男根を突き入れました。
奥さんは「あっ 痛い! ううっつ」と叫び躯をよじらせました。

嵌め込んだ陰茎を 抽送はせずに、中をかき混ぜるように動かせしました。やがて動かす度に「あっあっ」と奥さんは嬌声をあげます。ぐっと奥まで突き入れると、
「きついわ……どこまで入るの、怖い」
と奥さんは狂いました。
その奥さんの言葉に刺激され、私はさらに 抽送のスピードを速めました。そして、
「どうです私のチンポは…良いだろう……こんな長いチンポで貫かれるのは初めてかい?」
わざと卑猥な言葉を吐きながら攻め続けます。

「そらそらもっと奥まで突っ込むぞ」
「お腹の中がこわれそう……キャアー」
と叫んで奥さんが早々に逝ってしまわれました。
弛緩した奥さんのほっぺたを叩いて、
「これから本番だというのに、もう逝っちゃたのかい。さあさあ本気でよがさせてあげるからな」
私が 抽送をはじめると、奥さんも電気仕掛けの人形にスイッチが入ったように、またよがりはじめました。

「奥さんのオマンコの中でチンンポが締めつけられているよ。俺のぶっとい陰茎が全部奥さんの中に埋まってるんだ。うわあ、この締め付けはたまんないな」など
とさらに卑猥な言葉
で攻め続けると、奥さんは半狂乱の情態になり、逝き続けました。体位もいろいろと変えて、最後は奥さんの手首を後ろ手に縛って、後ろから思い切り突っ込みま
した。

全身全霊を亀頭に集中して、今まで経験してきた、あらゆるテクニクを使いました。
私の奥義はボルチオ性感帯の刺激です。
奥さんは近所に聞こえないかと思うほど、大きな声でよがっていましたが、最後は失神してしまい、今度は簡単には起きてくれませんでした。

先生の最終電車の時間が近くなり、私は慌てて裸のままの奥さんを風呂場に運び、すこし熱めのシャワーを奥さんにかけて、やっと正気にかえさせました。
その後慌てて後始末をしていたら、先生が帰ってこられました。

あの時、先生を囲んでブランデーを呑みましたね。一緒にグラスを舐めるようにしていた奥さんの視線が、ちらちらと私の方に向けられていました。それは怒りの顔
ではなく、共犯者同士が、こっそりと意志を交わしているような感じで安堵しました。

「それで終わったんだな。その後はどうなったんだ」
奥さんを頂いたのは、その時だけです。失神はされましたけど、満足はされっていないと思いました。それだけにこの交に奥さはきっと未練を残しておられますから、
また機会があれば、今度は苦労せずに、すぐ出来ると確信しています」

「なるほど冴子が被虐の歓びを知ったということか」
惣太郎は思わず唸った。
「被虐というほどのことではありませんが、いままで惚れられて大切にあつかわれてだけいたのを、ちょっとマゾを感じさせてあげたということです」
「それで冴子は悦んだというのだね」
「私の感では、奥さんはいわゆる被虐の歓びはお好きではないけど、受け身の女として、男の強烈な力で抑えつけられる歓びはかんじられるようですね。特に言
葉の暴力には、いままで清純な方だっただけに敏感ですね」

「おかしいな。万一そのようなことがあったら、私は絶対報告するように言ってあるんだがなあ」
「彼女は、先生に顔向け出来ないと泣いていました。私は先生から一部始終を聞かせてもらっていましたから、彼女は要するに自分の意志ではなく、、無理矢理手
込めされたのですから、もし報告すると先生がお怒りになり、不注意で私に躯を許したことや、私の行為に先生が激怒され、私との仲が決すると思ったらいのです。
私も不注意だったし、それでなのに感じてしまい、無念だと判断したようで困惑しておられました」

田辺は自分から先生に報告して、穏当に解決するから、それまで黙ったいてくれるようにお願いしてあったのですと言った。
惣太郎は、いくら田辺が弁解しても、妻が田辺の説得に応じて自分の報告しなかったことを裏切とも思えて怒りを覚えた。
しかし陵辱される妻の、見たことない犯されながら悶えている姿態があやしく目に浮かんで、それを見たいと、おののく自分の思いに愕然とした。

「それ1回だったんだね」
念を押すようにもう一度田辺に言った。
頷いた田辺に惣太郎は、なにげなくと言った口調で、
「いたぶられる妻はまだ見たことがないよ、大人しい男達だったからね。そんな妻の様子ま見たこともないが……」
自分で言って、未練がましいと反省していた。
  1. 2014/12/03(水) 09:10:09|
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花 濫 第16章田辺が狂った

その日は、田辺がどこからか朝鮮のマッコリという酒を貰ってきたので、三人で呑んだ。
ビールほどのアルコール含有量のその酒では飲み足らず、惣太郎が愛蔵していたコニャックを空けた。
田辺がの日ははじめから酔っていたが、一〇時を過ぎると眠ってしまった。田辺に与えていた二階へ連れていけなくて、冴子がリビングの隣に敷いた和室の布団に、
二人がかりで、その重い身体を横たえた。
田辺は鼾をかいて、そのまま泥のように寝込んでしまった。

[お前は田辺君をどう想っているのかね」
率直に訊いてみた。妻はなにも言わずに微笑した。

「お風呂に入っていいかしら」
しばらくして惣太郎は、酒のグラスを置いて、田辺の様子を伺いに和室の襖を少し空けて覘いてみた。
暗い和室の布団の上に、田辺が座っていた。なぜか浴衣を脱ぎ捨ててる。
そればかりか下履きも脱いで全裸になっていた。酔っていると思った。
しばらくすると田辺は裸のまま立ち上がった。トイレにでも行く気なのだろうと、惣太郎は慌ててその場を立ち去り、自分も入浴の用意をするため、二階の寝室に向
かった。

惣太郎が階段を降りかけて、ふと見ると、リビングのソフアに全裸のまま座っている田辺が見えた。
まだ呑む気かと思ったが、なぜ裸になったのだろうと訝りながら、注意してやらなければと思った。


階段を降りかけて、田辺が、裸のままソフアに堂々と座って、まだ片づけていないテーブルにあったグラスに酒を注いで呑んでいるが見えて驚いた。
広げた股間からは、黒い陰毛のなかから、屹立した陰茎がにょっきりと飛び出して脈打っていた。
大きいが、これというと特徴は見あたらない。だが亀頭がいやに黒いし、それに続く陰茎の表面がざらついていて皮が厚そうだ。鍛え抜いた陰茎だと惣太郎は思っ
た。
早速階段を降りて、声を掛けようとした時だった。

廊下側のドアが開いて、浴用のバスタオルを肩から羽織った妻が、そこに立っていた。リビングを通り抜けて寝室に上がってくるつもりだったのだろう。
裸の田辺を見て、妻が惚けた表情で立ちすくんでいた。
その妻を見つけた田辺が裸で立ち上がった。半立ちの陰茎が揺れていた。
驚いた表情で呆然としている冴子は、声も出ない様子で、両手を胸のあたりにおいて棒立ちになっていた。
田辺が無言のまま妻に近づいた。

階段の途中からリビングを俯瞰して見ている惣太郎は、浅黒い巨体が、真っ白いふっくらとして妻の裸体に近づく様子が、現実の光景とは一瞬思えなかった。
妻のすぐ前まで、ゆっくりとした動作で近づくと、目の焦点もうつろな妻のバスタオルに手を掛けたかと思うと、片手をあげてバスタオルを妻の頸のあたりから引き
はがした。妻は言葉も出ないのだろう。
顔面を警戒してか思わず肘で顔を庇ったとき、露わになった乳房がゆらりと揺れた。

妻は全裸にスキャンティー姿で立ちすくんでいる。
惣太郎も突然の出来事に圧倒されて階段の途中で足が止まってしまっていた。
白いスキャンティーだけで、両手でで胸だけを覆って、大きく胸をゆらせて呼吸をしながら、恐怖に引きつった顔で、やはり無言のまま田辺の顔を凝視していた。
田辺も無言で冴子の裸体を見据えていた。惣太郎も事態の急変に立ち尽くした。
三人の人間が、緊迫した事態にもかかわらず、無言である。不気味な静寂が立ちこめていた。

その静寂をや破って、田辺は玲子の躯に手を掛けて冴子を半回転させて背中から抱きしめた。そして片手を降ろしてスキャンティーを脱がしにかかった。腰を屈め
て阻止しようとする冴子に、田辺も中腰になり、一気に引き下ろした。冴子の足首にスキャンテーが引っかかりよろめいた。
冴子が、はっと我に返って、両手で抱きかかえられた田辺の腕を引き払おうとする。その冴子の両手を掴んで、ぐいと後ろ手にして両手首をあわせて手錠でもか
けたような格好で押さえつけた。逃れようとする冴子の頭が揺れ長い髪が散った。
「止めて! 主人が二階にいるのよ!」
冴子が初めて正気に返ったらしく声を出したが、田辺は無言だった。

まるで囚人を引き立てるように田辺は、冴子の裸体を押して、隣の和室に向かわせる。
冴子の思い乳房が揺れ、黒髪が湿気を帯びたまま波打っていた。浅黒い隆々とした男が、真っ白いふっくらとした女体をいたぶりる様子を惣太郎は、夢を見てい
る気分で凝視していた。怪獣が獲物を連れ去るような光景だった。

早く降りて行って妻を助けなければと思いながら、一方では身を縮めてあがらっている妻の白い躯が、可憐でいとしく見えるのはなぜだろうと、頭の隅で考えてい
た。その猛獣がれからはじめるようとしている性宴への恐れと期待と興奮が、下腹あたりから、むらむらと沸き上がってくるのを、抑えることが出来なかった。
この興奮は一体何だろう。繁殖期に愛猫が、野猫と交わって大きな鳴き声を上げているのを、痛々しくも被虐の感情で見ているのに似ていると思った。 

和室に妻が連れ込まれたのを見て、惣太郎もやっと我に返り、階段を降りてリビングに立った。
和室の襖は開け放たれたままで、布団の上に転がされ、くの字に躯を縮めて横たわっている冴子が見えた。室内に妻の風呂上がりの石鹸の匂いが漂っていた。
田辺は降りてきた惣太郎に気付いた筈だが見向きもしないで、転がされている冴子の真上に両脚を分踏ん張って立っている。
いつのまにか、その股間の陰茎は隆々と怒張して下腹に付きそうなぐらい反り返って脈動していた。

全身の筋肉の隆起がいちじるしく毛深い剛健な裸体が、両腕を組んで仁王立ちになっている姿は、プロレスリングの選手のように頑強で、男の惣太郎が止めに入
っても、はじき返されそうな迫力があった。
田辺は右脚を揚げて冴子の腰に載せて、ぐいと仰向きにした。なんの抵抗もなく冴子は麻酔を打たれた患者のように、ごろりと仰向きになった。顔を上に向けて、
下から虚ろな目で田辺を見上げていた。
田辺が腰を屈めたと思うと、片手でいきなり冴子の長い髪を鷲掴みにして引き上げた。

「痛い やめて!」
冴子が声を出した。
惣太郎も妻の声に触発されたように声を上げた。
[田辺君、今日はここまでにしよう」
言ってしまってから、これでは共犯ではないかと反省し、慌てて言い換えた。
「ともかく止めたまえ」
大きな声を出すつもりが、しわがれた声になっていた。

田辺の血走った目の顔が、はじめて惣太郎に向けられた。酔いが深いらしく赤ら顔で、惣太郎を睨み付けていた。しばらく惣太郎をじっと見据えていたが、
「今夜もう一度奥さんを犯す」
惣太郎に宣告するような口調で言った。
まだ濡れている黒髪を引っ張られて横座りのまま起き上がり、両手を髪を握られた彼の手をもぎ離そうと両腕を挙げて悶えている妻の姿態がなんとも猥雑に見えた。
掴んだ髪を引き寄せて、先ほどから勃起したまま揺れていた陰茎に片手を添えて、冴子の口にあてがった。
冴子があがらって髪にかけていた両手で田辺の下腹を押していたが、ぐいと固い陰茎を口に押しつけられて、はっと口を開いてしまった。その隙に陰茎はやすやす
と冴子の口腔に侵入してしまった。

「おらおら、大好きなチンポをしっかりと咥えてくれよな」
髪を掴んだ手首を揺すって、冴子の顔を動かした。
冴子の口が陰茎を含んで揺らされていた。
「もうやめろよ」
無理に陰茎を出し入れさせられている妻の苦しげな表情を見て、
惣太郎が和室の敷居のあたりから室内に入って、田辺の躯に手をかけた。

いきなり田辺の右脚が惣太郎の足首に絡んで引いた。惣太郎が足を掬われて、畳の上にもんどりと仰向きに尻餅をついていた。田辺の早業だった。
「この人はこれでいいんだ。決して止めはしないから」
鼻にかかった笑い声でいうと、もう惣太郎は無視して、冴子を布団の上に俯せに押し倒した。すばやい動作だった。腰を屈めて冴子の腰を掴むと、ぐいと持ち上
げた。
後ろから股間に掌を入れて女陰を嬲りはじめていた。
惣太郎は田辺のあまりの変身ぶりに唖然としていたが、ふと、妻が犯されるのを見たいと田辺に言ったことを思い出た。
これは田辺の演技だと気付いたのである。
惣太郎は和室の入り口まで下がって、そこで座り込んだ。
  1. 2014/12/03(水) 09:11:29|
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花 濫 第16章田辺が狂った2

田辺が掴んだ髪を動かせた。冴子が布団の上に投げ出されて、俯せに倒れた。
田辺が、冴子の腰を両手で掴み引き上げて、自分の腰にあてがった。
「もう濡れているじゃないか。自分で確かめてみるかい」
両手を布団に突っ張って躯を支えている冴子の片方の手を後ろから掴んで、その掌を冴子の股間へ導いた。
「ほら、自分でいたぶってみるかい」
冴子は慌ててその掌を引いて、また躯を支えていた。 

冴子が短い声を上げた。田辺の掌が差し込まれたのだろう。腰を抱え上げられて上半身を支えるために両腕は必死で布団を突っ張っているので防ぎようが
ない。
「その辺の男達と一緒にするなよな。俺には長い経験があるんだ。ほら、ここがあんたのGスポットだね…ほら、気持ちいいだろう」
田辺は、顔を上げて、自分の指の触感を確かめるように執拗に指を動かせる。また二人の間に沈黙が広がり、やがて冴子の尻が動きはじめると同時に呼吸
がしだいに荒くなってきた。

二〇分ぐらい経っただろうか、
「うぅう………‥ああ…」
冴子が呻き声を上げ、腰を振った。
片手で冴子の腰を持ち上げていた田辺の腕が滑って外れると、冴子が両膝を布団につけて、膝をつけて四つん這いになった。
「よしよし感じだしたな」

田辺が納得したというように言うと、今度は指の抽送に力を込めて、激しく揺すった。
冴子が悲鳴をあげると、激しく動く掌のあたりから、噴水のような音と水が噴き出していた。
「逝ったね、よくなっただろう」
静かな和室に、田辺の低い声と指の動きんつれて淫らな淫水の混じり合う音が響いた。

飛び出した淫水の飛沫が、惣太郎の顔にかかるほど二人のすぐ後ろに居た。
「奥さん この間はこのチンポに啼かされたなあ。今夜も思い切りよがるようにしてっやるからな」
田辺は膣から指を抜くと、再び冴子の腰を持ち上げてから、じろりと惣太郎を振り帰ってから、ぐいと自分の腰を押しつけた。 

「あぁ…見てるじゃありませんか」
「気になるのは今の内だけだ。そのうちそんなことは忘れてしまうさ……おーら元まで入ったぞ」
眉間に皺を寄せて、垂らしていた頭をもたげて冴子は呻いた。
すぐ目の前で、男らしい頑健な躯の田辺とたおやかな姿態の冴子が繋がって、激しく揺れ動いている。
田辺の背筋が強く動く度に冴子は嬌声をあげた。
田辺が次第に腰の動きを強めていくにつれて妻は、田辺に征服されていく。惣太郎はすでに快感に無我になった冴子は、自分がすぐ側にいることも意識し
ていなに違いないと思った。

田辺の男に屈服して、彼から与えられる快感に身をよじらせ嗚咽の声を放っている妻は、自分が与えられなかった享楽の極致を今感じているのかと思うと、
激しい嫉妬も沸き起こってくる。
力が抜けて崩れ落ちそうになる冴子の躯をずり挙げながら、さらに田辺は腰の動きを加速していく。
接近した凝視している惣太郎からは、二人の身体から吹き出す汗に一滴までが鮮明に見える。
田辺の下腹と冴子の尻の肉とがぶつかりあって音を立てていた。

冴子が上体を支えていた腕の力が抜けて上体が崩れた。顔を布団に擦りつけて、長い黒髪が布団の上で蛇のように揺れ出しても田辺は抽送は止めなかった。
強烈な力で陰茎が押し入れられ、それが引き抜かれる。その度に冴子の嬌声と陰唇から漏れる体液の淫猥な音が、深閑として深夜の和室に響く。伏して長
い髪が顔に乱れ散っている間から、時々冴子の真っ赤に上気した顔が見える。
悦楽に歪んだ顔に、荒い呼吸音をさせている口が魚のように大きく開け閉めしてた。
常識では考えられないほどの長い 抽送だった。
その間に冴子の嬌声は絶え間がなく続き、何度も[逝く……イク」を連発していた。
田辺の性技の鍛錬ぶりに惣太郎は度肝を抜いていた。

やがて田辺は冴子への 抽送をやめて、深々と陰茎を押しつけて、自分の腰を円形に動かせてはじめた。
冴子の悲鳴が一時止まった。
きっとボルチオ性感帯を刺激してるに違いないと惣太郎は思った。ボルチオ性感帯は子宮頸部にある。そこを刺激されると、陰核やGスポットの刺激による局
部的な快感ではなく、全身を電流でも突き抜けるような激しい、全く快感の質が違う強烈さだと聞いている。

ボルチオ性感帯を刺激するには、長い陰茎で子宮のすぐ側まで達しなければならないし、それも単に入れば良いというものではなく、うまく刺激しないと、そ
れをされても女性は最初違和感を覚えるだけだという。
違和感がやがて壮絶な快感へと変わっていくのだが、そのためには女性が、与えられる快感に慣れてこなければ快感に変わらない。
つまり挿入している男性を容認して、心から受け入れなければ得られない快感だ。

田辺はその性技にとりかかたのだと思った。
自分の陰茎では、とても子宮頸部まで届いて、そこを攪拌するだけの長さはなく、技術もない。いままでの男の内でボルチオ性感帯を刺激した男が、果たし
ていたのかどうかを、惣太郎は知らないが、みな若かったから、子宮頸部には届いていても、この技巧があったとは思えない。

冴子の嬌声が一時やんだ。子宮頸部は刺激されていても、まだそれが快感に変化するところまではいっていないのだろうと惣太郎は思った。
田辺はそうした過程を経験上掌握しているらしく、無言のまま腰を深めたまま、汗みどろになって腰を微妙に揺すったり前後させたりしている。
深夜の和室の中は、繋がったまま揺れ動く二つの肉が発する熱と緊迫した呼吸音がけが、どす黒い霧のように室内に煙っていた。

それから15分も経っただろうか。突然冴子が狂ったように嬌声をあげはじめた。冴子は田辺を心から受け入れ、今までの恐怖から受容したということだ。
果たして冴子は田辺を心から受け入れはじめたと言うことなのだろう。

布団に擦りつけている顔を左右に振りながら、冴子は嬌声ではなく、子供の泣き声のように、腹の底から絞り出すような声を、気が違ったように発していた。
田辺が陰茎を抜いた。
冴子の股間から抜けた、力を失っていない濡れそぼった陰茎が躍り出て、その後まるで小便を撒き散らすように、体液が散った。

もうぐったりとした冴子を、今度は横抱きにした。
田辺はそんな格好の冴子の後ろから添え寝をする格好になり、冴子の片足を大きく挙げさせて、自分の腰の載せ、開いた股間に自分の腰を入れた。何度か失
敗をしながら陰茎を陰唇に押し込んだ。
後ろから挿入しているので、惣太郎からも陰茎の抽送がはっきりと見えた。自分にはっきり見せるために、この体位を選んだのだろうと惣太郎は思った。

後ろから挿入して腰を揺すりながら、冴子の身体に後ろから差し込んだ掌で乳房を揉んでいた。無理矢理また髪を掴んで冴子の顔をねじ曲げて接吻した。唾
液の交流する長い接吻だった。
後ろから激しく腰を動かす度に、横向きなって布団に擦りつけている冴子の顔が揺れ、鎌首を持ち上たように、長い黒髪が揺れていた。
そして自分との年齢差の少ない田辺の強壮な体力と,甲羅経た性技にに舌を巻きながら、惣太郎は絡み合って揺れる二人に痴態を凝視していた。
いつのまにか自分の陰茎が勃起しているのい気付いた。

田辺が正常位になった。
冴子の嬌声が一段と高くなり、田辺の腰の動きが狂気のように激しくなった。冴子も両腕は田辺の頸にしっかりと巻き付き、両脚も彼の腰の上で合わせられて、
田辺の腰の動きに合わせて組み合わせ、一部の隙もないほど密着した二つの肉塊がひとつになって激しく揺れた。冴子の悲鳴が、あたりかまわない叫び声にな
ると同じに、田辺が腰を押しつけて二,三度腰を古せてからじっと押しつけあ。射精がはじまったのだ。

交合していた二人の射精直後の静寂の中で、まだぴったりと身体を合わせたまま、冴子は横隔膜のあたりに、時々痙攣を起こしながら、長い接吻を止めない、
繋がったまま互いにぴくぴくと身体を微動させながら言葉ではない肉の会話を交歓しあっていた。
惣太郎は終わってから、そのままの格好で、なにか小声で囁いている二人の態度は、実は冴子も一緒なって、二人で仕組んだ芝居ではなかったのだろうかと言
う疑念すら浮かぶほど、親しげだった。

しかしそれは肉の交わりをしてしまった男と女はもう他人ではないという惣太郎の持論からすれば、強姦まがいにはじまった行為としても、互いに享楽を交歓え合
って、ふたりは他人でないということだ。

田辺が妻の身体を仰向きに、くるりとひっくり返した。
「さあ奥さん、これからが本番だよ。今夜はまだまだ許さないからね、今度は奥さんが上になってくれ」
妻の両手を掴んで上体を起こすと、その横に仰向きに寝て、妻を抱いて自分の上に載せた。
「田辺さん、もうゆるして」
半泣きのような声で妻が言ったが、その声は媚びを含んでいると惣太郎には思えた。
田辺の足の先が、惣太郎の目の前にきた。その股間には、淫水と精液に濡れそぼっててらてらと濡れそぼった陰茎が見事に屹立していた。

「もうこんなに……」
感服したような妻の声がして、自ら田辺の身体を跨いだ。そしてそそり立つ陰茎を自分の股間に導いた。
妻のふっくらとした尻が惣太郎の目前にあった。陰部も肛門も惣太郎に丸見えなのに、主人を無視して、屹立した陰茎を頬張っていた。
「ああ、いい」
妻が嘆息しながら、腰を沈めていく。
惣太郎を無視した二人に、むらむらと怒りが込み上げてきた。
いままでも、これに近い妻の性交を間近で見たことは何度もあった。しかしそれは惣太郎を意識していての行為だっし、ある意味では惣太郎を巻き込んだ行為だっ
たが、これほど、その存在すら無視されいたことはない。
田辺のこの行為は妻への嗜虐ではなく、自分への不遜な暴虐行為ではないかと気付き、そう思うと無性に腹が立ってきた。


無視されていると思うと、また享楽にのめり込んでいくふたりに激しい嫉妬の感情がわく一方で、田辺のように妻を満足さえられないという寂寥感などの綯い交ぜ
になった気持ちを抑えることが出来ずに、立ち上がって、言もかけずに、悄然としと階段を上がっていった。

書斎の椅子に座って、虚脱感のようなものを払拭しようと煙草に火を付けた時、階下で妻の嬌声が聞こえてきた。性交の逸楽に狂乱した妻の叫喚が、深夜の家の
静寂を切り裂いて響いた。
自分が消えたことは二人とも判ったはずだ。それを全く気にもせず交接を続けているということは、交合に惑溺されて無我になっているか、無視されたかのどちらか
である。
惣太郎は思わず立ち上がりかけた。
これはもう一度和室に行って確認しなければならないと思ったからである。

消していたはずの和室の灯りが煌々と照らされた下で、屈強な男の身体と嫋やかな妻の躯が一つに縺れ合って蠢いてた。
下になった妻の躯を二つ折りにして、脚を肩に担ぎ上げて被さり、田辺はまた腰を複雑に揺すっている。またボルチオ性感帯を攻めているらしい。
二人の体臭と淫液と汗の入り交じった匂いが、むっとする熱気と混ざって充満していた。

二人の性宴は夜明けまで続いた。
まるで争っているように二人の肉塊gが激しく縺れ揺れ動くのを、惣太郎は、これが成熟した男と女の真の姿かと、改めて識ったと思った。
  1. 2014/12/04(木) 09:30:57|
  2. 花濫・夢想原人
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花 濫 最終章

惣太郎の家のリビングで、今夜も浩二が惣太郎,冴子と一緒に酒を呑んでいる。
関西から本社に帰ってきた浩二は、いつまでも世話になっていてはという実家の父の命によって、惣太郎の家の近くのマンションに居をかまえた。
しかし冴子が相変わらず食事などの面倒をみていたから、マンションにはあまり帰っていない。
三人掛けの大きくしたソフアの上に、浩二が裸で座っている。その浩二に背中を向けて冴子が裸にされて彼の膝に跨っている。その股間が繋がって
いた。
その結合部分が、前のソフアに座っている惣太郎からは、あからさまにはっきりと見える。妻はもう感じるのを抑えられなくなったのだろう、時々嬌
声をあげていた。

こんな狂態もこの家では珍しいことではない。
今夜も惣太郎の巧みな誘導でこんな格好にされたわけだが、二人も馴れ合った様子で、惣太郎の存在など全く気にしていない。
いつも二人をソフアに並んで座らせ、テーブルを挟んで、対面に惣太郎が腰を下ろして酒を呑んだり談笑するのだが慣習のようになっていた。
浩二は浴衣で冴子が薄いネグリジェ姿だ。酔ってきたふたりが接吻したり、抱き合ったりし出すと惣太郎が声を掛ける。
「冴子、浩二はもう立っているかねー浩二君冴子は濡れてきたかね」
ふたりが臆面もなく互いの着衣の裾に掌をいれて確認し合う。
いつもこれが切っ掛けになって、二人が絡み始める。

前のような激しい緊迫感はない。浩二が冴子を脱がせるのも、浩二が裸になるのも落ちついている。
今夜のように、惣太郎に向かって、あからさまに繋がったところを見せながら交わるのに、座位だったり、松葉崩しだったりと、様々な体位をとるのは、
ほとんど惣太郎の巧みな誘導によることが多い。
ふたりもそれにあがらたり、拒否したりすることはなく、惣太郎の思いを受けて実行することが、新しい刺激となっているようだ。

若いふたりを、思うような姿態にさせ、それを眺めて興奮している惣太郎と、誘導させられてそれに刺激されて興奮の度を増していくふたりの間には、
互いが性的興奮を得られるという奇妙な相関関係が成り立っているのだった。

しかしある夜のことだった。
三人とも酒がまわりはじめた頃、
「浩二君冴子が暑いっていっているよ」
それだけで浩二は察して、冴子のネグリジェに手を掛ける。さて今夜はどんな格好で交わらせるかと、惣太郎が考えていたとき、玄関に人の声がした。
惣太郎が出てみると、隣人がいて、今夜はゴミ捨ての件で説明会があり、それに顔を出すようにとのことだった。
平素町内会に顔など出さない惣太郎だが、やむなく中座して集まりに出た。


一時間をほどで帰ってきた。リビングに入ると、交合時に放つ独特の匂いが充満している。大きなソフアの上で、二人がうち重なっていた。最期を迎え
た直後らしく、妻の足が浩二の裸の腰に巻きついていたのが、力なくほどかれた。丁度交合は終わったとろらしい。
惣太郎をみると慌てて浩二が、歳tごの
「あっパパ」
と言いながら起き上がった。妻はネグリジェを躯の下に敷いていて、仰向きになっでいた。浩二は精も根も使い果たしたというような緩慢な動作で起き
上がったが、妻は起き上がれなかった。両掌で顔を覆ってまだ荒い呼吸を隠しているようだった。浩二が離れた後のスフアが、まるで小便でもしたよう
に、ぐっしょりと濡れている。
一目して激しい交合だったの判った。

あきらかに惣太郎の目から開放されて、やっと二人だけで思いっきり交わったという痕跡があった。
久しぶりに惣太郎は、むらむらとした興奮が下腹あたりから沸き上がってきた。自分が居ない間に、どんな姿態で二人は激しく交わったのだろうか。やは
り自分がいることによって束縛されていた交歓の歓びを、やっと満足さたというように思われた。
自分はふたりにとって、邪魔者だったのだという、なにか裏切られてような思いと、若さゆえ抑えていたものが、留守の間に爆発したという疎外感に打ち
のめされた気がしていた。

見たかった!。自分が居ない留守に、どんなふうに二人は燃え上がったのだろうか。
妻が性愛に狂乱する、女として最高に美しくみえ時を探求するために自分はこんなことをしているので、二人だけの愛を深めるためにやっていることではな
い。
「ほらママ始末しないと」
浩二が甲斐甲斐しく妻を抱き起こして、ぐっと抱き締めて熱く接吻してから、そこらにあった布で妻の股間からソフアを拭うのを、凝視している自分が、見え
ていた。

その後も、妻にかってのように身を焦がすような強烈な交合を味あわせて、法悦状態で叫び声を上げながら、躯をくねねらせて、女として男に貫かれた時だ
け見せる、極限にしい姿態を、もう一度見たいという思いは消えることはなかった。

惣太郎がそんな思いに駆り立てられている頃劉がやってきた。
劉はさすがに浩二のように、惣太郎の前でも平気で交わったりはしない。
一緒に酒を呑んで暇の挨拶をしてから、送りに出た妻と、二人で妻の部屋か、玄関の隣の四畳半に入ってから交接する。
「今夜はどうだったのだい」
劉が帰って寝室に入ってきた妻に訊くのが習慣になっていた。

「特別どうってことないわ。今夜は二度彼が逝ったわ」
「お前はどうだったんだ」
「よかったわよ。劉さんは優しいし、最近は慣れたから時間も長くなり、それだけあたしは感じさせられて逝く回数も増えるの。それに月1回ぐらいでしょう。
待ちかねていた問い風に迫ってくるから、あたしの方も愛しくなってつい燃え上がってしまうの」

その夜12時過ぎに劉が帰った直後だった。
まだ冴子が寝室に帰ってこない時、まだ閉めてなかった玄関のドアを押し開けて浩二が飛び込んできた。
「こんな時間にどうしたのよ」
冴子の声が寝室まで聞こえた。
「これ根室の毛蟹なんだ。残業して腹が減ったから、行きつけの飲み屋に行ったら、おやじが一杯貰ったからとくれたんだ。俺の部屋の冷蔵庫では入らない
いら、急いで持ってきたんだ。ママが毛蟹が大好きだから」

「こんな時間に帰ってもしょうがないでしょう。お風呂に入りなさい。四畳半に布団しいといてあげるから」
起きてやろうと思いながら、惣太郎は先ほど呑んだ酒の酔いも手伝った、微睡んでしまった。

目が覚めたのは大分経ってからだった。隣に妻はいない。
浩二のところかと、起き上がった時だった。
「あぁどうしたのかしら……続きすぎるの……あぁまた逝く! 逝く!」
下のリビングからいつもより激しい妻の嬌声が絶え間なく聞こえる。
[今夜のママどうかしたんじゃないの。凄く感じている」

惣太郎は、ふと思い当たった。
劉との交合の余韻が残っていたに違いない。そこに浩二としたわけだから、再び躯が燃え上がってしまったのだと気付いた。
女の躯は複雑だ。
男は終われば性欲も一時衰えていくが、女の躯は貪欲に、与えれれば当てられるほど燃え上がる。これは自然が与えた女の生理現象なのだ。
「そうだ、妻をより深く燃え上がらせて、その淫楽に狂奔する姿を見るためには、なにも新しい男を与えるだけでなく、激しい連続した刺激を与えればいいのだ」
手短な方法は、浩二と劉の二人一緒に相手をさせたら、きっと妻は激しく燃え上がるに違いない。

そのための手段はどうする。
二人に思い切り酒を呑ませることが一番かも知れない。それは田宮が計画したことがあり、浩二がと田宮のトリプリに性交した例がある。これはいいアイデアだ。劉
は酒に弱いし、浩二は多分いくらか正気であっても拒みはしない。


劉が枕から頭を乗り出して弓なりにのけ反って居る妻の白い裸体に密着して重なり、腰を猛烈に動かしている。重なった劉と妻の横では、浩二が妻の乳房を揉みな
がら接吻している。
妻はふたりから与えられる快楽に、もう何度も登り詰めたらしく、眉根の皺を濃くして、あけた口と両肩を揺すりながら激しい息をしている。
喘ぎを抑えきれずに、長い髪を振り乱し、狂気に犯されて悶え続ける妻。
二人の逞しい躯に挟まれて、妻の真っ白い肢体が愉悦にのめり込んでいる。いつもの清純さをかなぐり捨ててのたうつ妻の肢体に、はじめて見る女の美が輝いている。

そうだ、二人を一緒にして交合させ、淫猥の極致に溺れ込む妻の姿を見よう。
また悪魔に魅入られて、惣太郎は生唾を呑み込みながら、階下から聞こえるる妻のいつもと違った激しい嬌声の聞き入っていた。


まだまだ妻を狂態に落とし入れて、その悦ぶ姿に新しい妻を見つけるという自分の性癖は、決して悪いことではない。
愛しいが故にに自分が嫉妬や怒りや興奮に身を焼く時は、それは妻にいいようのない深い愛情を覚えている時なのだ。
自分の秘宝は、いつも輝いていなければならないのだ。
そのための手段として、他の男に妻を与えて妻が男達の精液を吸収して、さらに輝きを増すということの実証を見て満足するということは、どういわれようが妻を愛する
自分が見つけた最高の至福の方法だと惣太郎は確信した。


(完)
  1. 2014/12/04(木) 09:32:34|
  2. 花濫・夢想原人
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鬼畜++ 第65回

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  1. 2017/08/03(木) 19:23:45|
  2. 鬼畜++・柏原

はじめて見た浮気現場 第1回

私はセックスも好きですが、結婚してからもオナニーがやめられ
ません。
妻が子供と一緒に泊まりで実家へ帰った日などは、オナニーに
ふけって遊びます。

出張先から自宅に直接帰宅したある日、パート先から妻が帰る
時間には、まだ3時間ほどありました。
私は、いそいそとシャワーを浴びると、そのまま裸で寝室に行き
オナニーを始めました。

すると丁度その時です、玄関を開けるカギの音がしたのです。
えっ?もう帰って来たのか?
丸裸の私は、その時、頭の中がまっ白になり慌てました。
オナニーしょうとしていたなんて言えません。

下着は浴室に置いてきたので、取りに戻る余裕はなく、しかも
お客さんの声までするではありませんか。
そのまま音をたてずに寝室のウォークイン・クロゼットの中に
身をひそめました。
そうか…
今日は家庭教師の日だったのか…
でも、それにしても、子供の帰ってくる時間までには、かなり
あるけど…

そんな事を考えながら隠れていると、そのお客さんと妻は、
なんと私が隠れている寝室に入ってくるなり、二人でじゃれあい
ながら服を脱ぎ始めたではないですかです。
どうしたらいいんだ…
細いすき間からのぞき見をしながら、心臓だけがバクバクとなって、
でも丸裸で出ていく理由を考えているうち、とうとう家内と、歳の
頃は40くらいの男の二人は、素っ裸になってしまいました。

「きょうは、どんな事をして私をいじめて下さるの?」
ブラのホックを男にはずされ、ベッドに押し倒されながらパンティ
まで男に脱がされた妻は、艶っぽい声で甘えています。
「じゃあ、いつものように少し打たせてもらうよ。」

そう言いながら、男はベルトをずぼんから抜き取ると、妻と二人で
子供部屋の方に行ってしまいました。
こいつ変態と浮気してるのか…
私は静かに後を追い、廊下の物陰からながめました。

妻は、新聞をしばるナイロン紐を用意してくると、子供部屋に
置かれた二段ベッドに向かってひざまづき、おしりを男に
向けると、両手を高くかかげました。
男が、妻の両手を二段ベッドに吊り上げて縛りあげると、妻の
熟れた中年のおっぱいが、そぎ出されるように強調されて、その
悩ましい妻の縛られ姿に、私はムクムクと勃起してくるのが
分かりました。

本当は浮気を止めなければならないのに、なぜか心の中で、
その男がどんな変態行為を妻に対してするのか期待している
自分がいました。

ピシッ
「あぁ~ん…」
乾いたベルトの音が妻のおしりではじけ、甘え声で悶える妻。
ピシッ
「あぁ~ん…」
白いおしりに、打たれた跡が、赤い帯状に浮かび上がってきます。
ピシッ
「あぁ~ん…」
打たれるたびに、妻のおしりが波を打ち、そうやって、妻は男の
ベルトに甘い声をだしながら、くねくねと悶えていました。

私はそれを見ながら自分のペニスをしごきはじめました。
ベルトを打っている男のペニスも、心臓の鼓動に合わせて上下
しながら脈動し、いきり立っています。

しばらくすると、
「こんなに濡らして・・」
男は、妻の太ももまで濡らさんばかりの愛液を指でなでて、
それを妻のおしりの穴にぬっています。
何度か指を入れて遊んだあと、いきり立ったペニスをあてがい
ました。
まさか…
私には触らせたこともない、おしりの穴に…

「あぁっ…」
その狼狽したような情けない妻の声で、おしりの穴に姦通したのが
分かりました。
「どうだ?えっ?」
腰を使いながら、妻のおっぱいをわしづかみにしています。
2段ベッドのきしむ音と妻の泣き声にも似たよがり声。

「もぅ…もぅ許してぇ…」
かなりの時間、おしりを犯されていた妻のよがり声が、せっぱ
詰まったものになってきました。
「おう、おう・・」
吠えるような声と共に、男はその腰使いのピッチを早めています。

「だめぇ…いくの、いっくぅー…」
とうとう妻が先に達したようでした。
二段ベッドにぶら下がるような格好で、ヒクヒクと腰だけが
前後に振れています。
「おう、おう・・んー・・・」
男も妻のおしりの中で発射したのか、その動きが止まりました。

その二人の異常な性愛に、私も自分の手の中で発射すると、
静かに浴室に戻り、服を着て足早に家を出ました。
あの後も、妻は男にどんな事をされたのだろうか。
いつから続いているのか、どういう関係の男なのか、
次から次と疑問がわいてきます。

喫茶店で時間をつぶして家に戻ると、妻は何喰わぬ顔で、
「あらお帰り。今日は早いのね。」
何事もなかったように。

  1. 2017/08/12(土) 19:39:09|
  2. 初めて見た浮気現場
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はじめて見た浮気現場 第2回

 妻と見知らぬ男とのアナルセックスの現場を見てしまった私は、
言いようのない気持ちでした。
妻に変態プレイを許せる男がいる事と、そういうプレイでアクメに
達する妻の姿…
そして出来るなら、もう一度そんな妻を見ながらオナニーをしたい
と思っている一種マゾの自分…

その日以来、私は妻の行動に神経質になってゆきました。
日曜日に誰かと出かけると言えば、場所を詳しく聞いたり、
そうするうち、ある事に気付きました。
息子の家庭教師がある木曜は、妻の白い手首に縛られたような
跡が、うっすら赤く残っている気がします。

そうか、毎週パート先を早退する時刻を家庭教師の時間よりも
早め、浮気をする時間を作っているに違いない。

もう、そうなると、私は会社を休んで妻の浮気を確かめずには
いられませんでした。
いつも通り会社に行く振りをして家を出て、昼食を済ませた後、
二人が現れる時刻の少し前に家に戻ると、私は、ウォークイン
クロゼットの中に隠れて待ちました。

でも、浮気現場を押さえるというより、その妻の痴態をもっと
見てみたいという異常心理からで、私は、あの日と同じように
裸になり、興奮したペニスにスキンをかぶせ、いつでも発射
できるよう準備をしました。

オナニーしながら待っていると、来ました。妻と男です。
寝室で、男は妻の下着まで脱がせながら、
「今日は、あんたが狂うようなプレイが待っているぞ。」
「えっ?どんなことをされるのかしらぁ?」
甘え声の妻。
(狂うようなプレイ?私はその言葉が妙に気になっりました)

男はまた、ずぼんのベルトを抜くと、妻を抱き寄せながら寝室を
出ていきました。
(ムチ打ちは、もう定番の前戯になっているのだろうか…)

私は廊下の物陰から、子供部屋の二段ベッドに妻、が縛られて
いく光景を見守りました。
あの日と同じだ。おしりを男に向けて、ひざまづいた妻が
両手を高くあげると、その手首を男がベッドに固定する。

やがて、男の振り下ろすベルトに妻の白いおしりが踊り
だした。
ビシッ
「あぁ~…」
もう若くはない妻の、張りの無くなったおっぱいは、まるで
ヘチマのようにダラリと垂れて、右に左にムチ打たれて悶える
動きに振り回されていた。
ビシッ
「あぁ~…」
突き出されたおしりは、ムチを受けた瞬間、筋肉をこわばらせ、
白いおしりとは対照的にセピア色に染まったその肛門も、キュッと
すぼまるのが見てとれる。
泣いているような妻の長くのびたよがり声が消え入る頃、また
肛門は徐々に拡がってくる。
ビシッ
「あぁ~…」
繰り返し拡がったりすぼまったりする妻の肛門に見入っている
私のペニスは、もう固く熱くなって今にも暴発しそうだ。

妻のおしり全体がピンク色に染まる頃、玄関のチャイムが
鳴った。
「ほらね、あんたを狂わすもう1本の登場だ。」
(えっ?もう1本…)
私は急いでクローゼットに戻り、様子をうかがっていた。
男が、裸のまま出迎えに行ったようで、何やら話しながら、寝室に
入ってきた男は、なんと家庭教師の大学生。
へなへなと、私は力が抜けていくのを感じました。

その大学生も寝室で裸になると、寝室を出ていった。
「へへっ、ぼくも誘われちゃいました。。。」
「いやだぁ~…もぅ出てって!お願い…」
本気で泣き声になってる妻の声。
「でも青木先生が、もっと奥さんを悦ばせようって…」
(そうか、あの男も塾の…)

「それにしても、ベトベトじゃないですか。。。太ももまで
お汁が伝ってますよ。。。」
「あっ…いや…」
縛られて逃げられない妻は、大学生に恥部を指で拡げ
られ悲鳴をあげている。
男のほうは、妻の股間に指を埋めると、愛液をおしりの
穴に塗り始めた。
「2本で串刺しにして欲しいか?狂えるぞ…」
そう言いながら、その男は妻の頬にどす黒いペニスを
あてがった。
妻は何も答えずに、ゆっくりと、その黒い怪物の先端をくちに
含むと、アメでもおしゃぶりをするように、頭を回転させて
舐め始めた。
(ああ、もうダメだ。あんな事をして…)
もう、ここでやめて欲しい気持ちと、妻が狂う姿を見てみたい
気持ちが半々でした。

「聞き分けがいいじゃないか、じゃあ少し低く…」
そう言いながら、男のほうは妻の両手首を少し低い位置に
縛りなおしている。
「どう?これで、しゃがめるだろ。」
二人の男に両側から太ももを抱えられるようにして、妻は
しゃがむ格好にさせられています。

「奥さん、、、ほら腰を沈めてよ、、、」
ベッドの側に回った大学生の、反り返った元気の良いペニスを
妻は鼻にかかったよがり声をだしながら、その秘部に包み込んで
いった。
「あぁー…」
抱っこするような姿勢で妻に抱きついた大学生に、妻のおっぱいが
押しつぶされて、体全体を上下に揺さぶられながら、蜜壺から
湿った音をたてながら、大学生のペニスに翻弄されている。

もう一人の男は、そんな妻のおしりの穴に背後から入れようと
してうまく行かず、結局妻の両腕を解放すると、妻は崩れ落ちる
ように大学生と共にベッド脇に倒れ込んだ。
浅黒い大学生の上に、色白の妻が倒れ込んだ格好で、その股間
には、深々と大学生のペニスが抜き差しを繰り返している。

「ちょっとだけ、動かんでくれ。」
そう言うと、男は妻の背後から、おしりの上に乗るような格好に
なりました。
黒光りする男のペニスが、妻のおしりの穴にあてがわれると、
それまで肩で息をしていた妻の動きも一瞬静止して時間が止まった
ようでした。
「あっ…あぁっ…んー」
静寂を破る妻のか細いうめき声。

二人の男の腰使いが始まりました。
「あっ…あっ…」
おしりの穴を姦通された悦び?痛み?
どちらとも分からない泣き声をあげていた妻でした。

が、しばらくすると明らかに妻のよがり声が1音高く変化して
ゆきました。
「あっ…あっ…」
こちら側から、よがる妻の顔が見えず残念でしたが、もう廊下まで
妻特有のアソコの体臭が匂っています。
妻の白濁した愛液が、大学生のペニスにまとわりついているのも
見えました。
「ほーれ、狂え狂え…」
「あっ…あっ…」
二人の男に揺さぶられ、両方の穴で男を受け入れて、よがっている
妻の痴態を目の当たりにして、とうとう私は、そこで発射して
しまいました。

「奥さん、、、そんな悩ましい顔しないで、、もうボク、、」
「おぃ、中に出したれや!」 妻のおしりを味わっている男が
言いました。
「あっ…あっ…」
おしりの肉を波打たせている妻は、それに答える余裕すら無い
ようでした。

「もう、、、ボクいくよ、、、あっあー」 大学生の動きが
止まりました。
「ほーれ、ほーれ」 男のクイ打ちは続いています。
「あっあっ……あぁ~~」
とうとう妻も断末魔の声をあげながら、ガクッガクッと大学生の
上で、腰を小刻みに振っています。

「おぉー、すごい締め付けや・・たまらん…」
イク女のおしりの穴が、どんな動きをするのか私には分かりま
せん。
でも私の妻の、その動きで男が果てたことは分かりました。
妻のおしりの穴に差し込まれた男のペニスが、精を注ぎ込むような
脈動をしている光景は異様でした。

そして、その頃には、妻のおまんこからは、大学生に放たれた白い
精が少しずつ垂れてきていました。

  1. 2017/08/12(土) 19:40:35|
  2. 初めて見た浮気現場
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初めて見た浮気現場 第3回

 いつも会社を休んで妻を監視できるはずもなく、縛られた跡が
妻の手首に残っている日は、内心穏やかではありません。
浮気が行われる木曜日は、外回りの仕事が取れると、私は早く
家に帰り、ウォークイン・クロゼットに潜んで妻の蜜戯をのぞき
見るという生活が続きました。

年が変わって、うちに来ていた家庭教師の大学生が就職して
しまうと、妻の相手は、また、あの男ひとりになったようでした。

そして今年の6月のことです。
「こんどの、おじいちゃんのお見舞なんだけど…
 一晩くらい病院に付き添ってあげたいんだけど、いい?」
私はピンときました。
いつも時間に追われるような浮気しかしていないから、きっと男と
セックス旅行に行くんだな。

私は行かせました。
妻が実家に出かけた日、子供が寝静まると、私は実家にご挨拶
の電話を入れました。
「忙しいのに、悪かったねぇ…、もう娘は着いたかねぇ?」
「えっ?はい、お母さん。今、風呂に入ってますから…」
やはり、予感は的中です。
今頃、妻は男に弄ばれているのかと思うと、いろいろと想像を
かきたてられて興奮しました。

病院を見舞った後、男とどっかに泊まって帰ってきた妻を、
その夜に求めました。
「きょうは、ちょっと・・疲れてるから・・」
歯切れの悪い妻を、半ば強引に裸にすると、私は目を疑いました。

あろうことか、妻の陰毛はきれいに剃られて、つるつるになって
いるではありませんか…
ベッドに押倒した妻のおまんこは、2本の赤黒いタラコのように
陰唇をさらして、すき間からはクリトリスや2枚のヒダが丸見え
です。
男に剃られたんだと思うと、私はすごく興奮しました。

黙って見とれている私に、妻が取り繕っています。
「やぁだ、これ?もうすぐ水着の季節だから処理しちゃった…」
そんな言い訳はどうでも良かった。
おしりをムチ打たれ、陰毛まで剃られて、いったい他にはどんな
恥辱を受けてきたのか、それを聞きたくてたまりません。
でも、聞けません。

「いやらしい、おまんこだ。」
ひざに妻のおしりを抱えると、思わず平手でたたいてしまいました。
パシッ
「あんっ…」
その甘い声は、あの男の前でしか発した事のない声。
ハッとしました。
私は、興奮して妻のおしりを、平手でたたき続けました。
パシッ
「あぁー…」
妻は逃げようともせず、あの時と同じように、すぼまった肛門が、
よがり声が途切れる頃、また拡がって…
パシッ
「あぁー…」
甘い強烈な妻特有の体臭が、のぼってきました。

妻をよつんばいにさせると、あの男がするように、白濁した妻の
愛液を指ですくい、おしりの穴にぬり込んで指を入れて愛撫
しました。
「あっ…なにをするの」
でも私が黙って、妻のおしりの穴にペニスの先端をくっつけると、
もう何をされるのか分かったようで、観念したように動きません
でした。

「あっ・・んー」
妻のおしりの穴が徐々に拡がりながら、わたしを飲み込んでゆく
のが分かります。
まるで、輪ゴムに締め付けられるように、細い「輪」がするすると
拡がりながら亀頭を通過していきました。

先端をすっぽり飲み込んでしまった妻のおしりの穴は、見事に
シワが拡がりきっています。
「あぁー…」
根本まで挿入すると、妻は背中を反らせて悶えました。
引き抜く時は、ペニスに肛門の肉壁がまとわりつくようになって、
火山の噴火口のような様子になっています。

でも長くは続きませんでした。
青と赤の血筋が浮いた妻のおっぱいをにぎって、数回腰を動か
しただけで、あまりの気持ち良さに、私のペニスはドクッドクッと
脈を打ちながら、妻のおしりに精を放って先に果ててしまいました。
でも、2度やれるほど私は若くありません。

イク事ができず生殺しのようになった妻は、惜しむようにティッシュ
で後始末をすると、そのまま背を向けて寝てしまいました。

ふつうのセックスでは満足しない妻。
アナルセックスでも妻を満足させられない私。

今も浮気で肛姦によがる妻の姿をのぞき見ては、私はオナニーに
ふけっています。


  1. 2017/08/12(土) 19:42:31|
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初めて見た浮気現場 第4回

続きを読みたいという声がありましたが、変わり映えのない
妻の浮気の様子をお伝えしても…と思っておりました。
また、投稿するために、これ以上妻の浮気のタガを外すような
事を仕掛けるわけにもまいりません。
すでに、秋の気配が漂い、子供とプールに行くことも無くなった
のに、妻のおまんこは、相変わらずつるつるのままです。

男に剃られているのか、自分で手入れをしているのか分からな
かったのですが、先日それを偶然確かめる事が出来ましたので、
落胆と興奮の入り交じった気持ちで、ここに報告させて頂きます。

男との密会の時間が限られるためか、いつもプレイ後の汗を
シャワーで流す程度だったのが、先日いつものように私が隠れて
いると、男と一緒に帰宅した妻は、男に脱がされると二人で風呂場に直行です。
こんな事は初めてでした。

いったい何をしているのか、ドアの半透明のガラス越しでは
はっきりとは見えず、いつもより嫉妬心が高ぶります。
それでも、妻の鼻にかかった甘え声と、男の格好から、両足を
拡げた妻の陰毛を剃っているようでした。

時折、のぞきこむように男の頭が妻のおまんこに近づいている
ようです。
「あんっ…あっ…」
まるで拷問を受けているような短く途切れ途切れの妻の声が、
風呂場に響きわたる。
「あっそんなところまで…」
泣き声になっている妻。
見たい。
いったい、どんな事をされているんだ。
ひだを1枚1枚男の指でたぐられながら、女芯の際まで剃られて
いるのか、それとも、おしりの穴まで露にされて、その周囲を剃ら
れているのか…

妻の泣き声が一段落すると、シャワーが出されました。
丹念に妻のおまんこを洗い流しているのか、男の顔が妻の股間
から離れない。
シャワーの音だけが、女体にあたってしぶきをあげる様子を伝えて
くる。
いったい、いつまで洗い流しているのか、異様に時間が長く感じる。
そのうち、妻の喘ぎ声が洩れてきた。
「あぁー…」
何をされているのか見えないことが歯がゆかった。
その、せっぱ詰まった妻の泣き声から想像すると、シャワーのしぶき
で絶頂へと導かれているようだ。
「あぁー…」
悩ましい声で、妻のおかれている状況が分かる。もう私は自分の
手淫で暴発寸前だ。

半透明のガラス越しに、妻は頭を振って乱れている。
「いくわ、いく…、いっくぅ~…」
断末魔のうめき声と共に、妻の頭はガックリと折れたように傾いた。
その妻の声と同時に、私も手の中で果てました。

「あっ…だめぇ、ん~…」
尋常でない妻のうろたえた悲鳴。
何なんだ。
見たい。
風呂場から二人が出てくる気配に、私はクローゼットの中に戻った。

「さぁ、今度はこっちだな」
男に連れられて妻が行った先は、トイレのようだ。
一人しか入れぬ狭いトイレに、おそらく妻が座らされ、ドアを開けたまま
男が見守っているのだろうか、二人の会話が廊下に響く。

どういう状況か見たいが、庭からトイレを覗いていたら、きっと痴漢と
間違われる。いや、今は妻を覗く痴漢なのだが…
「見ないでぇ、お願い…」
「もっと拡げるんだよ。」
「だめぇ許してぇ…」
「あっそうだ、タンクを抱くようにして、逆向きに縛ってやろうか」
「そんなの、だめぇ…」
懇願するように甘え泣きしている妻は、便器にまたがった格好で縛られて
いる!?
どうやら風呂場で気をやった時に、シャワー浣腸されたに違いない。
絶頂の淵で、おしりの穴が収縮を繰り返す時に、シャワー水が直腸を
逆流したのが、あの悲鳴だったのだろう。

泣いて許されるはずもなく、様式便器に逆向きに、つまり男に肛門を
向けて座らされる妻の姿を想像すると、激しい嫉妬に包まれた。
タンクを抱くようにして縛られた妻の排泄を、至近距離から男が視姦
するのだ。
見てみたい。
どんな風に縛られているのだろうか…
男に見られながら、おしりの穴を脈動させて排便する妻の姿を見て
みたい。
そうしているうち、まっ暗なクローゼットの中で、妻の情けない声を
聞いてしまった。
「あぁー…」
排泄の音は、あまり聞こえなかったが、あの泣き声は、こらえきれなく
なった妻が、とうとう男の目の前で排便したのだろう。

やがて水が流される音、そして給水される細くて弱々しい音、そして…
「あぁっ…あぁっ…」
肛姦によがる妻の声。
その声をクローゼットの中で聞きながら、私は二度目の手淫に浸って
いました。
  1. 2017/08/12(土) 19:44:07|
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初めて見た浮気現場 第5回

 先月末のこと、妻の浮気現場を見ようと外回りの仕事から
早めに帰宅した私は、玄関先で宅配便の配達員がチャイムを
押していたので、その荷物を受け取ると、そのまま玄関から
あがりました。

いつものように裸になり、妻と男の登場を待ちました。
ちょうど妻の生理も終わった頃で、きっと浮気相手の男も、待ち
遠しかったに違いなく、浮気が始まるのを確信していました。
玄関のカギが開く音。
そして人が入ってきた気配。
でも、何やら二人は話しながら、そのまま出ていってしまったのです。
半信半疑で玄関に行くと、そこには自分のくつが…
いつも勝手口から家にあがっていたので、気が付かなかったの
ですが、これで、私が帰宅している事が分かってしまったのだ。

どこに行ってしまったのだろうか。
何をされているのか見えない所で妻がもてあそばれる事に、
この上ない嫉妬を感じました。
その、たとえようのない興奮に任せてペニスをしごくと、すぐに
限界になり、ペニスの頭を上下に振りながら精を放出して果てました。

やがて子供が先に帰宅し、そして妻も帰ってくると、愛想なく
早かったのねと言ったきり、もうすぐ来るであろう家庭教師に出す
コーヒーをたて始めました。
いったい、今日はどこで何をしてきたんだろうか・・・

家庭教師のお姉さんが帰り、食事や風呂も済ませ、子供も寝つくと、
妻もパジャマ姿で横になってTVを見ながら、うたた寝をしています。

私は、脱衣所で洗濯物の中をあさりました。
妻のパンティーを見つけると、あの部分には白いノリのような乾燥した
妻の愛液が、まるで魚拓のように妻のおまんこの陰唇の形をそのまま
写していたのです。
こんなに濡らして、いったい何をしていたんだ。
濃紺のパンティーに白く写されたマン拓は、女の匂いが立ちのぼっている。
気が付くと、片手でパンティーを、もう一方の手で大きく勃起したペニスを
しごいていました。
膝まで半分下ろしたパジャマのズボンとパンツは、やがて手淫の動きで
下まで落ちました。
あ~何をされてきたんだ、こんなにパンティーを濡らしやがって…
瞬く間に昇っていきます。

「何をしとるの?」
振り返ると、いかがわしい目をして、妻が立っていました。
恥ずかしさで顔が爆発しそうでした。
「しょうがないねぇ・・」
と言いながら、妻は私のペニスをしごき始めました。

うっ…うっ…たまらん、もう、出そう…
「出るんなら、ちょっと、こっちの洗面におちんちん出して・・」
洗面台に向けて発射する格好を取らされました。

もう、もう出ちゃうよ…
すると、それを聞いた妻は、いっそう手早く前後にしごくスピードを
早めたのです。
うっ…おぉー…
洗面に、真っ白な卵白のような精液が異臭を放ちながらボタボタと
落ちました。

妻は自分だけ手を洗うと、一人で寝室に向かい、私が行く頃には
すでに寝ていました。
手でやってくれた事は、私へのサービスというより、抱かれない為の
防衛なのだろうか。

この事件以来、用心深くなった妻と男は、もう家で浮気をすることは
無くなりました。
でも、毎週木曜日のパート先の早退は相変わらず続いているようで、
どこかで浮気はしているのです。
見えないところで浮気される事が、こんなにも苦しいことだとは思い
ませんでした。

目に焼き付いてしまった妻がムチ打たれる光景、そして肛姦。
10月に入ると、その情景を思い出しながら、自分一人でオナニーを
するしかありませんでした。
2段ベッドに自分の片手だけを高く縛って、空いた片手で自分のおしりに
ベルトを振り下ろしました。
おしりの肉を音をたててはじくベルトに、ペニスが信じられないくらい
誇張して行ったのです。
ムチ打たれることが、こんなに気持ち良かったとは。
あちこちにベルトが流れ、予想もしない所に痛みが走るのは快感でした。

肛姦。
もう、制止がききませんでした。
ネットの恋人募集でタチ役を見つけ、とうとう逢ってしまったのです。
男二人でラブホに入る恥ずかしさより、色情欲が勝っていました。
男根の先端が肛門を通過する瞬間の妖しい痛み。
甘美な排泄感を誘う男根の挿送。
そして、おしりの中に精を受ける瞬間の、肛門を内側からドクッドクッと
リズミカルに拡げられる快感。

とうとう夫婦二人ともが肛姦の悦びに狂う事になってしまいました。
  1. 2017/08/12(土) 19:45:31|
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敗北 第1回

私45歳、妻36歳。結婚して4年。
私はみるみる髪の毛がハゲてくるし、遅い結婚でもともとコンプレックスのある亭主が、ますます自信を失って行く過程の中で、妻はまだまだ若々しい・・・・・
私もビングーさんと同じでセックスも自信もなく、妻を喜ばす事はできません。
さらに結婚は41歳でやっとですから、お恥ずかしいながら自慰による性欲処理が癖になってもいました。
結婚当初からセックスよりも妻の手コキが好きでしたが、だんだん妻は手コキをやるのが嫌になったようで、半年もすると完全にセックスレスになり、私はもとの自慰生活に戻ってしまいました。
妻は手コキをやらされるのは奉仕させられていると思うようで、女性の立場からすれば手コキで旦那をイカせるのでは自分は何にも気持ちよくないと言うのは当然です。
私は脚フェチですから、妻に手コキをしてもらって、スカートから伸びる太ももに頬擦りしながら射精するのが好きでした。

そんな状態の中で妻が職場の男性と不倫に陥るのは当然の事でした。

私は観光関係の仕事で、普段土曜日も仕事ですが、妻は土日は休みです。
しかし、土曜日が突発的に休みの日もたまにあり、家でゆっくりしていた時の事です。
妻が近くまで買い物に出かけたとき、たまたま家に置いて行った妻の携帯電話が鳴りました。
私は何気なく携帯を取ると留守電が入っているようでした。
私は1417・・・・留守電を聞くと
「ああ、杉山です。女房が実家に行くので、明日送って行くから月曜日僕の家にきなよ。
庸子を愛してるから。そう、それから、もう入れた?リングいれた?もうゴムですんの嫌だからさ。じゃ夜代田橋の駅に車で迎えに行くから7時ね。待ってるよ。」
なっ、なんて留守電だ。
私は思わず留守電を消したくなったのですが、消すわけには行かないのでそのままにしておきました。
私は携帯の残された相手の男の携帯番号を控えておきました。
リングを・・・・・
ゴムですんの嫌だから・・・・・
中出しまで要求している浮気男じゃないですか・・・・・・
私は妻が月曜日その男に中出しされる事を思うと、その場で激しいセンズリをしてしまいました。
そして近所から妻が帰ると、「なんか、庸子の携帯鳴ってたよ。」
「えー、まさか貴方出たの?」
「出ないよ。」
妻は寝室に行き、扉を閉めて留守電を聴いているようです。
でてきた妻は何か顔はボーッとした感じで、やっぱり相手の男に気があるのでしょう。
その晩、私は3年ぶりに妻に迫りました。
勿論嫉妬からです。
妻は「ヤメテよ」
「庸子、頼むよ」
「手でもいいからしてくれよ」
「嫌よ!」
私は思わず「庸子、何でなんだよ。男でもできたんじゃないのか?」
「できたらどうすんのよ!あなたは手でしてくれって、それだけじゃない。」
「やっぱり、浮気してたんだぁ。」
「馬鹿!ヤメテよそんな言い方。あなたがおかしいんでしょう。別れる?その方がスッキリするわどうすんのよ。」
「わ、別れないよ。」
「じゃぁツベコベ言わないでよ。」
「浮気してもいいから、いいから、だからせめて手でしてくれよ」
「嫌なの。あなた結婚前はどうしてたのよ。」
「え、そんな。自分でしてたよ。」
「じゃあ、そうすればいいじゃない。私は嫌なんだから。」
なにしろ事セックスに関しては離婚をしてもいいから嫌だと言うのです。
それ以外はとてもいい家内なんですが・・・・・・・・
そして、月曜日、私は朝から仮病を使って、熱が出た、具合が悪いいい、会社を休んで寝ていました。
妻は「今日は会社の歓送会があるから遅いよ。」と言いました。
やっぱり、アイツの家に行くんだ。行くんだからきっとリングはもう入れているんだ。
リングをいれて、何発中出ししてもかまわないオマンコなのに、亭主の私にはさせなかった・・・・・・・・・・・・・・・
もしかしたら、アイツに旦那には絶対させるなと命令されているのかもしれない・・・・・・・・・
何も、中出しまで許さなくても・・・・・・・・
私は夜そっと代田駅の近くでタクシーに乗ったまま身を潜ませて見ていた。
妻は丁度7時に駅から出てきた。駅の前に紺色のクラウンマジェスタが待ち構えていた。
私はタクシーの運転手に気付かれないようにマジェスタを追ってくれと頼みました。
マジェスタは近くのマンションの駐車場の中へ入ってゆきました。
男の顔は見えませんでしたが、二人はマンションの中へ消えてゆきました。
中へはオートロックで入れません。
どこの部屋なのか?わかりませんでした。
私は公衆電話から男の携帯に電話しました。
「はい、加藤です。」
私はとぼけて「ああ、加藤ちゃん、俺だよ、今どこ?」
「家ですけど、誰?」
「また、人妻と浮気してんじゃないの?」
「はっはっは、ナンだよ、誰だよ。」
「この前話してたじゃない。人妻とやってるって!」
「え、岡さん?」
私は仕方ないので「そうだよ。」
「なんだ岡さんか、電話だと声が違うから」
「あ、ああ、今日はちょっと風邪ひいてんだよ。」
男は急に小さな声で「今、やるところなんだからさ。」
「そ、そうか、邪魔したな。でもさ、中出しすんだろう?」
「そ、そんな事言ってないじゃない。でもさ、今日するんだよ。まぁ、後にしてよ、今お客さんいるから。」
私は浮気相手の男が話し方の口調で、完全に遊び心だと言う事がわかりました。
私はその足でとりあえず家に帰りました。
今頃・・・・・・・・・・
単に遊びで、妻のいる男に抱かれている。
本来、女が中出しを許すと言うのは重大な意味があるのです。
唯一の人にこそ、それを許すものではありませんか。
私は嫉妬と興奮を抑える事ができませんでした。
激しく、それも自虐的な妄想の中で激しいオナニーをしました。
妻は夜12時過ぎに帰宅しました。
私は妻が寝静まってからトイレに行くふりをして、妻の大きなバックの中を確かめました.
なんと、中には短いスカートが一枚、入っているではありませんか。
きっと加藤と言う男はミニスカフェチなんでしょう。
スカートは巻きスカートで、私もミニスカを身ながらセンズリするのが好きですので、よけい嫉妬してしまいました。
巻きスカートのミニって、とってもセクシーで、そそられるんです。
きっとこれに着替えて、色んなポーズをとって、遊ばれ、最期にトドメの中出しまでされて帰ってきたんでしょう。
夜中に、巻きスカートを見ながら、今日三度目の激しいオナニーで射精をしました。

翌日、私は加藤と言う男に、昨日は岡と言う男になりすまして電話した件もあるので、もう一度電話で話しをしようと思いました。
勿論、妻へは内緒で、妻の浮気を公認するために・・・・
続きはまた
  1. 2017/08/18(金) 12:59:36|
  2. 敗北・マスカラス
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敗北 第2回


妻が加藤と言う男と浮気している事ははっきりわかった。
その前後、私は前に書いたように嫉妬に燃え狂う思いをしながら、何故か興奮して激しいオナニーを何度もしてしまいました。
本当は浮気男をぶん殴って、妻に怒りをぶつけなければいけないはづが・・・・・・・・
私は加藤と言う男に電話をしました。
加藤という妻子ある男性は電話では一応普通に対応して私と話しをしました。
代田駅での事も話をすると、最初は慰謝料でも請求されるんじゃないかと思ったようです。
しかし、私がさかんに妻との関係を続けても構わないと言うと。
それでは一体何のために電話をしたのか疑問に思ったようでした。
私は色々な事を正直に話したいが、男にそれを伝えるのは辛いと話ました。
そこで、60分2万円のホテル嬢を3人分連続で、最初に男の伝言を2人目の男にホテトル嬢に云えて、そして再度最初の男に応えを伝えるという事で呼びました。
勿論最初の男は私で、二番目の男、即ち伝言を聞くのは加藤です。
そして、最後にまた私が最終結果をホテトル嬢から聞くのです。
ホテトル嬢は少々驚いていました。
彼女はホテルに来ると「三咲って呼んで。なにか次のお客さんへ伝言をするってマネージャーから聞きました。
何かゲームですか?」
彼女は丁度30代の主婦と言った感じでした。
「三咲ちゃんか、いや、違うんだ。」
「何しろシャワー浴びましょう」
私は三咲に云われるまま裸になり、ベットへきました。
三咲はバスタオル一枚巻いた格好でしたが、私は来た時の洋服を着て欲しいと言いました。
三咲は茶色いややミニスカート、に黒のパンストです。
私はナマ脚でいてくれと頼むと、パンストだけ脱いでくれました。
私は三咲を椅子に座らせ、スカートの中の白いパンティーが見える格好でいて欲しいと頼みました。
私はバスタオルを取り、三咲のスカートの中を見ながらオナニーを始めたのです。
そして、オナニーしながら全てを告白しました。
私はオナニーしながらだったので一層自虐的な気持になってしまい、かなりマゾ的な要望を言ってしまいました。
三咲は私がオナニーでイキそうになっては休み、またすこし経ってオナニーを開始すると言うような男の半狂乱オナニー告白を聞きながら
「そうなんだ。あなた、その加藤さんって言う人があなたの奥さんとセックスしても構わないんだ。
それで、奥さんには貴方の相手もして欲しいって云う事なの?」
「あ、ああ、そ、そうじゃないんだ。」
「なんか判ってきた感じする。あなたマゾでしょう。奥さんが寝取られちゃって、興奮しちゃってるって云ってたわよね。
自分でしたって、そうでしょう。
あなた意地悪されて寝取られたいんじゃないの?」
「そう、なんだと思うよ。妻がリング入れてるらしいって知って、特にそれからマゾになっちゃった感じなんだ。」
「そう、そうか、加藤さんって云う人がさ、奥さんにナマで中で出しちゃうの想像して興奮してんだ。」
「ああ、そうなんだ。きっと、俺はそう言う性癖なんだ。」
「面白~い。そうか、じゃあ、あなたは加藤さんに奥さんを好きにやってもらいたいんじゃない!そうでしょう?」
「そ、そうなんだ。」
三咲も私の話に何故か興味を持ちました。
三咲のご主人は三咲がホテトルをしているのを知っていて、やはりもの凄い嫉妬で毎日聞いてくるそうです。
でも、肝心なセックスは求めないので不思議に思ってご主人に聞いてみたら、三咲が仕事で出ている間想像すると興奮して、つい自慰で射精してしまう毎日だそうです。
三咲も毎日何人もの男とセックスしているので、それでいいと思っているそうです。
だから、セックスの時はイカせてもらうよう1回だけはお客さんと本気でセックスしているそうです。
だから、私の気持が判る気がするといいました。
それから三咲の誘導尋問で、私の性癖は暴露され、自分でも気が付かなかった事を認めながら、どうにも我慢できなくなった所でバスタオルの中に射精をしました。
三咲は「いいわね、本当にあとで加藤さんに伝えちゃうからね。」
三咲は何度も念を押しました。
私は不安ながら、何故か、何度聞かれてもそれでいい。伝えてくれと言いました。
三咲の提案はもの凄く過激で、私が興奮するものでした。
三咲の提案は
まず、加藤が妻を度の程度まで虜にしているか聞き出す。
その結果、加藤に私がなるべく嫉妬するよう三咲の判断でいろいろな事をすすめるというものでした。
三咲は自分も提案して面白くしてあげると言いました。
一体どんな提案をするのかは私には話はしませんでした。

そして、三咲が加藤との時間を終え、再度私に電話があり、再びホテルの部屋で会うと、
「加藤さんとあなたって、面白い。あなたは自分でしたでしょう。加藤さんはちゃんと私を抱いたわ。
それが、あなたと加藤さんの関係の全てをあらわしていると思うわ。」
そうか、そうかもしれない・・・・・・・・・・・・・
そして、この数時間で私の性癖を知り尽くした三咲は「私はシャワー浴びる必要ないから、あなたシャワー浴びてきて、出てきたら自分でしながら私の話を聞くでしょう。」
私は再び三咲の前で、三咲のスカートの中をちょっと見えるようにしてもらい、オナニーしながら三咲の結果報告を聞きました。
「奥さんは加藤さんに抱かれて始めてイク事を知ったんだって。
わかる。だから、奥さんは完全に加藤さんの虜になっていそうよ。
明日からなたの元へ加藤さんからメールが届くわ。
あなたはそれを見て、きっと、興奮して自分でしちゃうんでしょう。
細かいことを私から提案しちゃったけど、メールを楽しみにするのね。
そう、それから、あなたの奥さんはやっぱりリング入れたんだって。判るわね。
興奮するでしょう。いいの、あなたはそれでいいの。さぁオナニーなさい。
狂っちゃってかまわないから、私見てて上げるから、泣いてもいいのよ、オナニーで出しなさいよ。
いいの、恥ずかしい事も気にしないで云ってもいいの、男だからなんて思わないくていいのよ。
加藤さんに奥さんが中出しされるんだから。
嫉妬していいの。狂っちゃっていいの。
奥さんの身体は加藤さんが好きにするの、いいわね、あなたはオナニーすればいいのよ。
加藤さんのあなたへのお願いが一つあるんだって。
あなたは浮気しちゃ駄目なの。
わかる。
あなたがマゾだって知ったから、私の提案であなたにはそどうしてもオナニーだけで処理させる事にしたの。
加藤さんはそれは嬉しいって言うの。
加藤さんは奥さんの中で射精を楽しむのよ。
それで、あなたは自分の手で射精を楽しむの。
これは条件よ。
加藤さんは明日奥さんを呼び出すはずよ。
奥さんには絶対亭主とセックスはしないよう命令するわ。
さあ、いいのよ、狂いなさいよ。」
私は、本当に狂ってしまいました。
三咲のスカートに頬擦りしながら、中年男のセンズリを、しかも決して普通ならいえないようなマゾ男の告白をあらいざらい叫びながら
バスタオルに射精しました。
なんと云う事でしょうか。
今日、私は完全に男として加藤に敗北したのです。
加藤は私の妻の膣を使って、しかもナマで中出しして楽しむ。
夫である私は自慰で処理する事まで決められてしまいました。
そして、明日、妻は加藤に呼び出され、加藤に亭主には絶対セックスは許しませんと誓いながら膣内射精を受けるのです。
狂わずにはいられませんでした。
三咲は私を哀れに思ったのか、時間延長してもかまわないからもっと狂ってもう一回オナニーしなさいと云ってくれました。

そして、翌日・・・・・・・・・
妻は私の勤務先に電話をしてきて、「あなた、今日は会社の関係で遅くなるから」と言ってきました。
私は仕事が終わると、家に帰り、なにしろ裸になってオナニーをせずにはいられませんでした。
今頃、妻は加藤の射精を直接膣内に受けているんだ。
「夫には絶対させません。だから中で、中で出して」と懇願しているに違いない。
ああ、加藤が妻に中出ししている・・・・
私は今後オナニーで処理する、いや、それを加藤も知っている。
加藤はさぞ、満足しながら膣内で射精を楽しんでいるのだろう。
他の男の女を寝取って、寝取った女には好きに中出しをし、男には自慰で処理させると言うのだら・・・・・・
つづく

  1. 2017/08/18(金) 13:00:42|
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敗北 第3回

妻は加藤との浮気から深夜帰宅しました。
私は妻が帰宅するまで、嫉妬と興奮で何度自慰で射精してしまったかわかりません。
翌朝、妻は何食わぬ顔をして出勤しました。
そして、夕方、私のiモードにメールが到着したのです。
「ご主人、三咲さんとの約束通りにします。
三咲さんと話をしましたが、あなたがマゾなご主人だったと言う事がわかり、大変喜んでいます。
三咲さんの提案でマゾなご主人なら満足するはずと言われ、私も嬉しいのであなたに約束をお願いしました。
私はあなたと違って、どっちかと言うとサドっけがあると思います。
単身女性よりも人の奥さんと寝た方が満足が大きいく感じられます。
三咲さんからあなたがマゾだと聞いて、私は本当に嬉しいのです。
ご主人は今後浮気は絶対しないで下さい。
ソープランドへ行ってもセックスはしないで、また、ファッションマッサージに行ってもフェラも手コキもしないで下さい。
判りますね、ご主人は必ずご自分で性欲処理をして頂きます。
これは条件です。
勿論奥さんとのセックスは禁止するのは云うまでもありません。
これは昨日奥さんにも誓わせました。
それから、奥さんはリングを入れたので判りますよね。
私は奥さんとセックスする時はゴムは使いませんし、射精は膣内で楽しませて頂きます。
昨日はワンルームに済んでいる後輩に部屋を借りて、奥さんを連れてゆきました。
私は三咲さんの話を聞いてから嬉しくて、また興奮もして、昨日は何度も奥さんの膣内で射精をして興奮を鎮めました。
奥さんはご主人とは絶対セックスはしませんと誓っています。
今日も奥さんを呼び出します。
あなたの奥さんからご主人に浮気告白をさせます。
勿論、あなたが奥さんに浮気を公認させるためです。
私はあなたにもう一つ要求するものがあります。
それは、本当にあなたが自慰で性欲を処理していると言う証なのです。
逆に私はあなたに本当に奥さんの膣内で射精をしている証を提供しようと思っています。」
つづく
  1. 2017/08/18(金) 13:01:43|
  2. 敗北・マスカラス
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敗北 第4回

元々隠れて加藤は私の妻と不倫をしていました。
しかし、私の性癖を知って喜んでいるというのです。
妻は加藤に抱かれて夜遅く帰宅しました。
家に入ると妻は何か恥ずかしいそうに私の顔を見ないようにして「只今・・・・」
私はリビングでテレビを見ていたのですが、妻はハンドバックを置いてからリイビングへ来ると、テレビのスウィッチを切って私の前に座りました。
「あなた加藤さんと話をしたんだってね。私と加藤さんの事認めるんでしょう。」
「あっ、ああ」
「あなたには悪いけど、あなたのお相手もしなくて悪いと思ってるんだけど、加藤さんに抱かれると違うのよ。
本当にイクの、凄く良くって・・・
あなたの事はいい人だし好きよ、でも、正直言うと加藤さんは特別なの。
彼と再婚するとかはできないけど、セックスの事で彼に言われる事何でもしてあげたいと思うし、それでワタシも喜びを感じるわ。
彼から聞いたんだってね。ワタシが避妊リング入れた事。
彼、コンドーム嫌だって言うからなんだけど。
彼から聞いたんだけど、あなた、ワタシを抱かなくてもイイって、本当でしょう?ねぇ?」
「いや、ああ、そ、その」
「あなたは自分で処理してくれるんでしょう?
ワタシもそれが一番いいと思うのよ。どうせ独身時は男の人って、自分でしてたんでしょう?
彼も、あなたがワタシを抱くんなら辛いって言うし。
でも、あなたが浮気するんなら、私たち夫婦でいる意味ないから、あなたは浮気しない約束でしょう。
彼も、あなたが浮気するなら嫌だって、彼のために私たち夫婦が離婚するのは辛いって言うの。
優しい人なのよ。
彼、その事にもの凄く拘っているわ。
彼から聞いたんだけど、あなた彼がワタシを抱くの嬉しくて嫉妬して自分でするのが好きなんだってね。
彼がワタシの中でアレ、出しちゃう事にあなたが拘っていて、証拠を見せなくちゃならないって言うのよ。
あなたはそうなんでしょう。
そこで、彼は家に来て私とスル事になったの。
でも、ワタシはあなたがいると嫌だから、終わるまで外にいてね。
終わったら家に入ってきて、彼が出した証拠見せてあげるから、自分でしてくれる?
あなたが自分でしたあと、彼はあなたがバスタオルに出した証拠を確認するの。
それから、彼が来ない日は、ワタシの前で自分でするんだけど、ビデオに収めて彼に確認してもらうの。」
私は妻の云う事を全て承認しました。

そして、翌日加藤は私の家に来ました。
三人で食事をしているうちに加藤は妻を抱きしめてスカートの中に手を入れ始めたのです。
「あなた、そろそろ外にいて、終わったら携帯するから・・」

私は外の居酒屋で酒を呑んで待っていました。
1時間もすると携帯が鳴り、
「もうすぐだから帰ってきて」
私は急いで帰宅したのです。
部屋に入ると、まだ加藤は妻に繋がっていました。
妻は「いま、出されたわ」
加藤はゆっくり妻から離れました。
加藤のオチンチンはまだ立っている状態です。
妻の膣からはゆっくりと加藤の射精した精液が溢れ出てきました。
私は加藤が本当に妻の膣内で射精をした証拠を見たのです。
妻は唯一膣内射精を許す相手を夫の私ではなく、加藤を選んだのです。
加藤はバスタオルをまくとリビングへ行きました。
「あなた、どう、自分でして、自分で処理して!」
私は妻の股間を、中出しされた証拠を見ながら、裸になって自慰を始めました。
私は興奮でメチャメチャです。
私がイキそうになって、トロンとした目で激しくオチンチンをさすっていると妻が、ちょっと意地悪そうにも聞える声で
「あなたのために、加藤さんがわたしに出してくれたのよ。何か云う事ある?」
私は異常な興奮と、自虐的自慰に陶酔しているあまり言ってはいけない事を叫んで射精の時を迎えてしまいました。
リビングにいる加藤に聞えるような声で、私はこれからも自慰で処理する事を尊守しますから、これからも妻の中に出しもらうよう何度もオネガイをしながら射精してしまいました。
どこにこんな亭主がいるだろうか?
浮気相手の男に、自分は今後自慰で処理する事を誓うから、今後も自分の妻にナマで中出ししてくれるようオネガイをしながら自慰で果てたのです。
でも、オナニーしながら私は本気でそう叫んでいたのです。
加藤に完全に敗北しました。
私は改めて加藤にメールでオネガイをしました。
「加藤さん、この前は本当に男として恥ずかしい姿を見せました。
でも、あれは私の本当の姿で、本心です。
私から妻を奪ってかまいません。
私はこれからずっと自慰で性処理をしますから、コンドームはしないで妻の中で直接射精をしていただくようお願いします。
できれば私の前で妻に中出しセックスをしていただく事を望みます。
お邪魔はしないで、隣の部屋で自慰をさせて頂ければ幸いです。」
つづく

  1. 2017/08/18(金) 13:02:44|
  2. 敗北・マスカラス
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貞淑な妻 第1回

37歳の会社役員です。2つ下の妻は肌のつやもあり、可愛くて
幾分若く見られます。本当に貞淑な妻で、子供を愛し私を愛して
くれています。数年前からPTAの役員を引き受け、地域のスポーツ
大会などにも積極的に参加しています。
先日、同窓会があり、自家用車で夕方から出かけていきました。
昔の友達と会うのだから、門限を夜の12時に緩めてあげました。
夜の9時ごろでしょうか、遠方にすむ友人から電話がありました。
レストランで妻によく似たカップルを見かけ、後をつけると、
間違いなく我が家の車に男と乗り込み、そのまま郊外のホテルへ
入っていったとのことでした。
間違いだったら悪いから、携帯に電話してみろと言われたので、
すぐに妻の携帯に電話すると、留守電になっていました。
私はもんもんと妻の帰りを待ちました。門限の12時を1時間も過ぎ
妻は帰ってきました。
私は、寝室に戻り、寝たふりをしていますと、妻は風呂場に入って
着替えだけをすませた様子でした。
「ただいま。遅くなってごめんね。カラオケが盛り上が
っちゃって」
寝巻姿でそう言う妻に、寝言のように答え、しばらくすると
妻の寝息が聞こえてきました。
私はそっとベットを抜け出し、ふろ場の洗濯機を開けてみると、
今まで見たこともないセクシーな下着が家族の衣類の中ほどに
押し込まれていました。クロッチの部分は汚れていて、
精液のにおいさえ漂いました。そしてもう一枚、セクシーな
下着があり、こちらは汚れていませんでした。
私は居間に行き、妻の携帯電話の留守電を聞きました。
すると、私の伝言の前に、男の声で
「またあってください」との伝言がありました。
私は、いてもたってもいられず、寝室の妻を抱き寄せました。
妻は「疲れているの」といいながらもしつこい愛撫に感じ
始めました。
妻の秘部を愛撫すると石鹸の香りが漂うだけでした。
妻は浮気のためにセクシーな下着を2枚持っていって、
男のにおいを消そうとしていたのでした。
「石鹸の香りがする」そう言うと妻はびくっとしました。
「帰ってきてお風呂に入ったの」妻は平然と嘘をつきます。
電気をつけると妻のあそこは真っ赤に充血していました。
もう、何百回かピストン運動を受けたばかりのような
荒れ方でした。
太ももの付け根にはキスマークの後がありました。
妻には見えないところです。
思い切り突き刺すと妻は声をあげ始めました。
やがて「ああ、ケンジさん」と私以外の男の名を呼びました。
妻は興奮しきっていて、そんなミスも気がつかない様子です。
「ケンジと俺とどっちがいいんだ」
妻を絶頂に導きながらそう言うと、妻は恥じらいもなく、
「あなたがいい。あなたのほうがいい」と叫びました。

次の朝、妻はそんなことを白状したことなど覚えていないようで
いつもの貞淑な妻に戻っていました。

今後、妻の外出は、倦怠期のいい刺激になりそうです。
  1. 2017/09/03(日) 16:10:58|
  2. 貞淑な妻・愛妻家
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貞淑な妻 第2回

その後、どうしても妻の外出の全てを尾行したくなった。
というのも、あの一件以来、妻が留守の時に、妻のクローゼット
の奥の引き出しから、それまでの妻には想像できないものが
たくさん見つかったからだ。
1.たくさんのセクシーな下着。中にはあの部分に穴の開いている
ものもあった。それを履いたままSEXをしたのだろうか?
2.双子のピンクローター。これは明らかにアヌスとバギナの
双方に使用するもので、今まで私が妻のアヌスに挑んでも
受け入れてもらえなかったのに、何故こんなものが・・・
3.システムノートに記された赤マーク。先日の同窓会と
言った日も記されていた。それは今年の3月(PTA)役員に
なった時から記されていた。赤マークの横には3月後半から
「中」と記されている箇所が度々ある。危険日以外は生出し
を受け入れているのだろう。そして、PTAの役員名簿もあった。
二十数名の役員の中に男性は少ない。その中に一人
アンダーラインの引かれた男の名前「○○健治」が居た。
最近の妻の外出はさして多くない。家に戻るとだいたい居る。
日記に期された逢い引きは多分昼間だろうと思う。
4.顔は移っていないが、明らかに妻の下腹部とその陰部に
刺さる男根のカラープリント。多分デジカメで撮って
家のパソコンからプリントアウトしたものだろう。
そして、その背景は、明らかに妻の寝室(夫婦で違う部屋)

私は、昼間私の留守の間に、自宅で逢い引きを重ねる妻と
健治の性交を見てみたくなった。不定期でも毎週必ず赤印
がつく火曜日の朝、出かける前にロングランのデジタルビデオ
(6時間もの)を妻の部屋にセットして出勤した。

家に帰り、ビデオを早回しした。昼頃になっても二人の姿は
見えない。ビデオはタンスの上からベットを見下ろすように
セットしてあった。むなしく動かないベットが写っていた。
早回しの中、突然、後ろ手に縛られた妻が仰向けに倒れた。
私は早回しを止め少し巻き戻した。すると、20分も前から
二人の卑わいなやりとりが鮮明に録音されていた。
ビデオのタイムは12:10、健治の昼休みの時間なんだろうか?
「縛るぞ」とか「痛い」とか聞こえてくる。
そして、妻が「あっ」と叫びながらベットの上に仰向けに
された。「欲しいのか?」男の声に、妻は真剣な顔で
「欲しい」と答えて縄の食い込む太股を大きく開いた。
私にだけ見せるはずの秘部を健治という男にさらけ出し、
むき出された健治の股間にあつい瞳を向けてその男根を
求めている。
「旦那よりいいのか?」「そうなの。あの人よりずっと
いいの。狂いそうなの」二人は夫である私が覗いている
とも知らず言いたい放題である。
しかし、私はその時、股間はギンギンになり、少しの刺激で
爆発してしまった。
普段では計り知れない妻の女の業とでも言う姿を見てしまった。
しかも私はそれを見て極めて興奮している。
私は喧嘩は強い。画面に映っている健治を痛めつけることなど
簡単だ。法的に痛めつける手法も充分知っている。
しかし、今はまだ、この異常な事態を楽しみたい方が強い。
もう少し泳がせて見ようと思う。
  1. 2017/09/03(日) 16:12:04|
  2. 貞淑な妻・愛妻家
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貞淑な妻 第3回

疑心暗鬼夫さん、いつもご助言ありがとうございました。
貞淑な妻2にご返信いただいた最後のあたりに、
テクニックで負けたというような表示がありましたが、
私自身の男根は大きく、今まで数十人以上の女性を喜ばし、
しつこくされる程のものなので、健治という男が、
私以上のものを持っているという意識はありません。
テクニックにおいても、何ら劣る点はないと思います。
私が不思議なのは、いくらお願いしてもあれほど変態的と
思われるプレーをさせてくれないのに、何故健治には
解放するのかという点です。
実はそれについて思い当たる節があったのです。
妻は新婚当初(結婚後10年になりますが)、一度だけ
友達からプレゼントされたセクシーなランジェリーで
私の部屋に誘いにきたことがありました。
私はその時大事な仕事をしていたので、その気になるどころか
軽蔑した目で見たことがありました。
それ以来、妻は私に対し、必要以上にセクシーな態度を
見せなくなりました。
そして子育てに専念し、僅かに宿る変態的な部分を押し殺して
きたような気がします。
要するに、夫は子供を含めた大切な家族の一員であるのだけれど、
その幸せな家庭に淫乱さを持ち込めない妻の意識があるのだと
思います。
「夫には変態的な姿を見せられない」妻は長年そう思っていたに
違いありません。
私は倦怠期を迎え、妻との性生活に刺激が必要だと思いましたが、
その刺激は第3者によってもたらされたのです。
私の暴力的な覚悟は、最終的に健治と妻の関係を絶つときに
妻にこう言います。
「いいか、俺に内緒で浮気をしたら、相手の男は生きていないぞ」
実践空手3段の私にとって、どんなに強くてもその道のプロでない
男には勝つ自信があるし、妻もそれは認めています。
プライドが第三者によって傷つけられることは容認できません。
今は愛する妻が主人公であり、それによって刺激を受けているのが
事実な以上、性生活の一環として許しています。
が、もし健治が主人である私に対し、直接的な態度を
示してきたときは、男と男の問題になります。
これを見ている男性方、旦那は弱い男ばかりじゃありません。
その関係が容認される範囲で行動してください。
男も最後は理屈ではありません。
妻の最後に責任を持つ男として行動して居るつもりです。
で、今は泳がせています。許している範囲だからです。
また報告します。

  1. 2017/09/03(日) 16:13:33|
  2. 貞淑な妻・愛妻家
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貞淑な妻 第4回

妻の不倫が発覚して以来、私は妻の行動をつぶさに観察するように
なりました。妻は携帯を持ち歩いているのですが、以前からつなが
らない事が多くありました。妻は同じような言い訳を繰り返し、私
もその都度同じような説教をしました。私は、北条氏の故事を引用
し、同じ過ちを繰り返すと身を滅ぼすと諭すのですが、妻は何故、
それが解らないのだろうかと不思議だったんですが、その小言を聞
けば電話にでなくても許されると妻が認識して行動していたとすれ
ば、妻は私より数段上だったのです。
馬鹿を演じることにより、自分の秘密の行動を隠していた。それが
解ったとき、私は妻に対し、ある種の尊敬の念を抱きました。
女は表情も変えずに嘘をつく。証拠を押さえて差し出すと涙を流し
て許しを請う。証拠を差し出さない限り、女は平然と嘘をつく。
妻もその口だったのですね。
あのビデオ撮影後、夜の会合で外出する妻を送り出し、いやがる子
供を無理矢理寝かせた後、私は健治の自宅へPTAの役員を装って、
番号非通知で電話をしました。
すると留守だと思っていた健治自身が奥さんに呼ばれて電話にでま
した。私は、言葉を無くしてあわてて電話を切りました。
「どういうことだろうか・・・・」
健治は自宅にいる。ということは今日はPTAの役員会ではない。
「PTAの慰労会があるから遅くなるね」
そういって出かけた妻の言葉は嘘になりました。
私は過去の妻の深夜に及ぶ外出を思い出してみることにしました。
妻には女子校時代からの仲間があって、過去年に20回ぐらい
のペースで深夜に及ぶ外出をしていました。それは結婚当初からで
何の疑いも持たなかったのですが、平然と秘密の交際ができる妻の
現実を知った今、それは非常に疑わしい行動とおもえてきてなりま
せん。
そういえば結婚前の事、妻が西へ30分ほどのファミレスにバイト
に行っていた頃、些細な喧嘩で数ヶ月連絡を取らないことがありま
した。その時、投稿1にも書いた友人から、妻が店長のアパートに
夜8時頃行き、部屋にはいるとすぐに電気が消えたとの報告があり
ました。前出の友人はその土地の名士の息子で、そのファミレスも
彼の口利きで入れてもらったのです。
また、学生時代から私に忠実な友人で、バイトの妻を監視する役目
も頼まないのに買ってくれていました。
結婚後、私はそのことを妻に聞いたことがありました。
「行ったことあるよ。でもみんな一緒だった」ととぼけていまし
た。「嘘つけ、一人でいって入ってすぐ電気を消してなにしたの」って、何度も言おうとしたんですが、その嘘がたまらない刺激に
なっていたのは事実でした。
私は、セカンドカーでその土地へ向かいました。
そこには妻が昔、お気に入りだったラブホテルがあります。
先日友人からもらった密告のホテルもそこでした。
過去に妻と何度か利用したことがあったので、場所も覚えていま
した。
とばしたので20分ぐらいでつきました。妻の携帯に電話を入れる
と、いつものように電源が切られています。
ホテル脇の目立たない場所に車を止め、歩いてガレージを確かめる
勇気もなく、車の中でじっと待って出入り口を見つめていました。
時計が11時を少し回った頃、出口に車のライトが見えました。
薄明かりの中、妻の車だとわかり、距離を置いて後を付けようと
すると、車は我が家とは逆の方向に進みました。多分相手を送るの
だろうと思い、私は一足先に家に戻りました。
帰り道に妻がよく使う近所のカラオケボックスの駐車場に妻の車
が無いことを確認して家に帰り、自室のベットに潜り込みました。
30分ほどして妻が戻り、洗面所に入った後、私の部屋にきまし
た。
「カラオケで歌いすぎちゃった」
私は寝起きを起こされたような口調で返事をしました。
「どこのカラオケいたの?」
「いつもの○○よ」妻は嘘を平気でつきます。
「おまえの車も無かったし、暇みたいだったよ」とは言いません。
妻が自室に帰り、寝た頃を見計らって洗面所に行って確認すると、
また2枚のパンティーが奥に入っていました。一つは精液で
ベトベトで、もう一つには妻の愛液がかなりついてました。
送る途中でいたずらされたのでしょうか?
私は妻の寝室に入り、いつものようにせがみました。
執拗な愛撫をし、以前からたまに使用するバイブを使いました。
妻はフェラチオが好きで、執拗にしゃぶります。
そして、ゆっくり挿入すると
「あああ、いい、あなたのおおきい」と声を出します。
「誰と比べて?」そうは言いません。
ピストンを繰り返しながらバイブを口のそばへ持っていくと
しゃぶりはじめました。
「ちんちん一本じゃ足りないのか?」
「あああ、ちんちんたくさん欲しい。もっといっぱい欲しい」
妻は我を忘れて言います。
「いろんなちんちん欲しいのか?」
「ああん、いろんなちんちん欲しい。いっぱい欲しい」
妻は上り詰めていきます。
「他のちんちんも食べたいのか?」
「ああ-、食べたい。食べてもいいの?食べてもいいの?あ-」
絶頂の後、妻に聞いてみました。
「3pでもするか?」
「馬鹿!いいの。もう充分」妻は可愛く笑います。
翌朝、妻の車を調べると、喫煙しない灰皿から2種類の吸い殻が
見つかりました。
もしや妻は3pをしたのでしょうか?「もう充分」とは
「もうさっきしたから充分」って意味だったんでしょうか?
とにかくこれで妻には最低2人の男が居ることが解りました。
もしかしたらもう一方は結婚当初から続いていたのかもしれませ
ん。
妻の浮気がどんな心境をもたらすか、
何か胸の中が締め付けられる思いです。妻への愛情は
私を邪険にしない分膨らみます。家族を大切にする妻は
私の最愛の悪女です。
  1. 2017/09/03(日) 16:15:03|
  2. 貞淑な妻・愛妻家
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貞淑な妻 第5回

私は以前妻に浮気を勧めたことがあります。
全てを報告するようにという条件も話しました。
妻は当然のように拒否し、怖い顔で私を睨みました。
処女で私と結ばれ(交際中に他を経験したかは知りませんが)
私しか知らないと言う妻が少し可哀想になったのと、
交際期間が長かった故の早期倦怠期到来もあり、
刺激が欲しかったのは事実でした。
ともあれ、浮気を勧めたのは当の私自身であったということは
紛れもない事実としてあったのです。

ビデオ映像に残された次の逢い引きの日時、それは
投稿4にあった深夜の外出の翌々日でした。
ここ1週間妻は健治と最低1回、郊外の男と最低1回、
私とも3回は性交を持っています。にもかかわらず、
30半ばの女の業とでも言いましょうか、
7日の間にいったい何回性交を持てば気が済むのでしょうか?
それとも、誰かにセックス好きでたまらない女に
させられたのでしょうか?
私は、その約束の日の午前中、妻がカルチャースクール出ている
時間に家に戻り、2階の妻の部屋に入りました。
まだ、戻るまでに小1時間あったので、妻のステーショナリーを
調べてみると、過去のシステム手帳用の日記が見つかりました。
私たち夫婦は生理日以外必ず金曜日に性交を持っていました。
過去2年に及ぶその日記からは、私との性交の印しか
見あたりませんでしたが、去年の秋、私が2週間の海外出張に
行っている間から、私とは明らかに違うマークが付きはじめてい
ました。先日見つけた赤い印が健治であることは解りましたが、
日付の下にチェックマークがあったのです。これがもしかすると、
と思い、記憶をたどると、深夜外出の日に当たりました。
チェックが2重になると事は中出しだったんでしょうか?
それとも3pをした日だったんでしょうか?
要約すると、妻の浮気は去年の秋頃から始まり、今年の3月には
健治とも始まっていると言うことでした。
その時、家の駐車場に妻の車の音が聞こえました。
私はすぐにクローゼットに隠れました。時計は11時、
その日は気温も高く、私は汗びっしょりでその時間を待ちました。
妻の部屋のすぐ下にある裏口でノックの音がしました。
続いて妻の小走りの音とドアの開く音、そして鍵のかかる音。
締め切った我が家のダイニングルームから、小さな笑い声と
食器の音が聞こえました。食事をしているのでしょうか?
そして数分後、階段を上る足音が聞こえてきました。
「なんか旦那さんに悪いなぁ・・・」
「大丈夫よ、気づいてないもん。それに浮気を勧めたのは
主人なんだもの」
「あっちのケンジさんとは逢っているの?」
「うん、おととい逢ったわ」
この会話で、郊外の男の名もケンジだということが解りました。
そして、そのことをこの健治も知っていました。
クローゼットの隙間から二人が服を脱ぎながら
執拗に舌を絡め合う姿が見えました。
「なんか本気になっちゃいそうだよ」
「だめよ。私は主人と別れる気持ちなんか無いんだから」
「なのにご主人には言わないの?」
「あなたのためよ。主人にばれたらあなたが可哀想だから」
「おー、こわこわっ」
妻は全裸になった健治の下半身に顔を持っていきました。
「これが好きなの」
「旦那のよりもいいの?」
「だってイボがいいんだもん」
「若気の至りだけど、女房もこれでしとめたんだ」
よく見ると健治の男根の根本の方に小豆大の「真珠」が
数個埋め込まれていました。
健治に奉仕する妻に健治は黒い目隠しをしました。
「今日は時間があるから・・・」
そう言って健治はバックからシートを出し、ベットに敷きました。
妻の後ろ手を縛り、シートの上でその秘部は昼間の明かりの中、
大きくさらけ出されました。
「まってろよ。今、やってやるからな」
「いや~ん」
健治はイチジク浣腸を取り出し、3本も妻のアヌスへ
差し込みました。
「あ~ん」
妻はいやがりもせず、受け止め、やがて腰のあたりを
くねらせはじめました。
「まだまだ」
「あー、あー、だめぇ」
「行きたい?」
「出そう、いかせて」
妻と健治は同階のトイレへ向かいました。
すさまじい排便の音と妻のあえぎ声が聞こえます。
「指を入れて洗え」
ウォシュレットの音が聞こえます。洗って居るんでしょうか?
再び二人が戻り、さっきの体制になりました。
健治はバックからゼリーを出し、妻のアヌスへ塗りまくりました。
そして、指を2本3本と挿入し、妻は歓喜の声を上げます。
そして、バイブを取り出し、妻のアヌスへ挿入しました。
「あ-、いい、いい、健治~」
挿入したまま健治は開かれた妻の花心に顔を埋め愛撫をしました。
そして、下半身を妻の口の方へ持っていくと、
妻はため息のようなものを漏らしながら、
いとおしそうに男根をさすり、やにわに口にくわえました。
健治がバイブを動かすたびに、どうにもならない声が漏れます。
目隠しされた妻は健治のものを吐き出して、
「お願い、ちょうだい。ちょうだい」
と叫びました。
「どこに、なにが欲しいの」
「入れて、あそこに、これを」
健治は無視したようにバイブを動かします。
「お○○こにあなたのを入れて」
「旦那より感じるちんちんを入れって言えよ」
「あー、旦那より感じるの、このおちんちんがいいのー」
健治は体制を変え、妻の股間にそのイボイボを突き立てました。
アヌスのバイブは入ったままです。
「ぐーーーーー」
叫びにもならない声を上げます。いくら広い敷地とは言え、
遠慮のない声にはらはらしました。
妻は何度も何度もイかされ、ついに中出しされました。
健治が離れた妻の股間からは、私以外の男の精液が幾筋も
したたり落ちていくのが見えました。
健治はデジカメでその股間を撮り、
部屋にあるパソコンにつなげました。
やがて妻は体を起こし、パソコンを操作する健治の傍らに。
健治は画面に今撮ったばかりの姿を映しだし、
腰を下ろしている妻の股間を開きました。
「ほら、まだたれてるよ」
「いや~ん」
健治は妻の股間のあたりを触っています。
「これ、誰のミルク?」
「健ちゃんの」
「ご主人のじゃないの?」
「やだぁ~」
「いいの?ご主人以外の男のミルク垂らしちゃって?」
「あ~ん。だって、気持ちいいんだもん」
「いけない奥さんだよね」
妻は健治の股間に手を伸ばしました。
「また大きくなってる」
健治は妻の唇を奪い、その場に寝かせました。
自分の逸物を妻のクリトリスに擦り付けます。
これは私がいつも妻にする妻のお気に入りです。
それからまた20分位、激しい性交が続きました。
「あーもうベトベト」
立ち上がった妻の太股には2回分の精液が伝わっています。
「ちょっとシャワー貸してね」
健治が部屋を出ていきました。
妻は大量のティッシュと部屋の片づけを終えたあと、身繕いをし、
空気を入れ換えるために部屋のカーテンと窓を開け階下へ降りました。
私はそうっとクローゼットから出てまだ精液臭い部屋の中を、
足音を立てないように歩き回りました。
パソコンの机のそばに、見落とした健治と妻の愛液がそのままに
なっていました。
「じゃ、また火曜日ね」
裏口から健治を送り出した妻は、買い物にでも行くのでしょうか
車に乗ってどこかへ出かけました。
私は家を抜けだし、会社に戻りました。
その日の夜、子供が寝たのを確かめて、妻の部屋に行きました。
「あーん、あなた。今日も?」妻は爽やかに微笑みます。
妻の事件発覚以来、私が妻の部屋を訪れる回数が増えていました。
私は無言で部屋の電気をつけ、妻のベットに入りました。
「電気消して・・・」
「明るい方が興奮するんだ」
妻を裸にし、69の体制をとりました。
大きく開いた妻のあそこを凝視すると、昼間の傷跡が僅かに見えます。
どんなに洗っても赤く腫れたバギナとアヌスはそのままです。
私は愛撫をそこそこに済ませ、妻を後ろから抱えました。
「バックでするの?あなたの太いから正常位がいい」
誰と比べて太いと言っているのか、私にはあなたしか知らないと
言っている妻の興奮した言葉は矛盾だらけです。
「いいから」
私は妻の後ろから挿入し激しくピストンを繰り返しました。
最初は痛がっていた妻もだんだん感じてきました。
「ああ、もっと、」
私は親指をたっぷり唾でぬらし、昼間バイブの入っていたアヌスへ
差し込みました。
「ああ、そこは、だめ。ああ、」
お構いなしにピストンを繰り返し、親指を動かしました。
脳裏には昼間見た妻の姿態が浮かびます。
「ああん、いい、いい」
性交後、まどろむ妻に言いました。
「お尻嫌がってたんじゃなかったっけ?」
「だってあなたが無理矢理するんだもん。そのうちに感じちゃった。でももういや。汚いもん」
「浣腸して洗えば出きるよ」
妻はその言葉に一瞬顔色を変えました。
「本に載ってた」
「またいやらしい本を買ってんでしょう」
妻はホッとしたように微笑みました。その微笑みは、
「ばれなかった。また健治とできるわ」
と言った安心の微笑みように思えてなりませんでした。

  1. 2017/09/03(日) 16:16:36|
  2. 貞淑な妻・愛妻家
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貞淑な妻 第6回

健治との逢い引きを覗いた3日後、私はある地方都市で旧友のJと
会いました。
彼は大学時代の仲間で、結婚式にも出席してもらい、当時は、
「いい嫁さんだな、飽きたら頂戴よ」ぐらい言われていました。
10数年ぶりに会った彼は、以前より丸みを帯び、人の良さそうな
雰囲気が、以前の野性味を隠していました。
私は時間を見計らって、彼に計画を話しました。
「本当かよ、やっちゃってもいいの?」
「でもお前、よくそいつらをそのままにしておくなぁ」
「俺には危害を加えるなよ」
彼にはこれまでの経緯を全て話し、全てを承諾してもらいました。

次の金曜日、子供達が野外合宿の日、私たち夫婦はいいワインを
買い求め、いつもより豪勢に酔っていました。
応接間のビデオデッキに洋物の裏ビデオを入れて、かけると、
妻は最初は嫌がったのですが、出演男優の大きなディックを
見せられて絶句し、食い入るように見始めました。
「あなたのより大きいわね」
「びっくりしたろう」
「うん、あるんだねこんなの」
妻はこれから始まることを知らずに顔が赤くなってきています。
私とのこれからの一戦を期待しているのか、はたまたケンジ達を
思い出しているのか・・・・・
画面は大きなディックをアヌスへ入れるところです。
時計は午後10時、家の電話が鳴りました。約束のJからです。
私はビデオを消して電話に出ました。
「おい、Jって覚えてるか?」
「あなたのお友達?大学の?」
「そう、そいつが今近くのホテルにいるんで一緒に飲まないかって」
「あなた行って来なさいよ」
「いや、おみやげもあるし、こっちに来たいんだって、俺迎えに行くから、何か用意していてくれよ」
「わかったわ」
妻は少しつまらなさそうな顔をしました。
10数分後、Jを連れて家に帰ると、妻は着替えと化粧を整え、
簡単なつまみを用意していました。ワインはまだ数本あります。
Jを交え3人で飲み直しました。
1時間ぐらいたって、妻もJもかなり酔いが回った頃、
さっきのビデオの話題を出しました。
「外人のはでかいよなぁ」
「でも男優はとびきり大きいのを使うからなぁ、全員でかい訳じゃ・・・」
「そんなにでかかったのか?」
Jの問いかけを待っていたように、私はビデオを回しました。
妻はちょっと困った顔をしています。
「ほら」
「そうかなぁ」
「そういやぁ、Jのもでかいよな」
「お前のだってでかかったじゃないか」
「でも、お前には全然負けるよ。Jのこのくらいあるんじゃないの?」
私はビデオを見て言いました。
「そんなに大きいの?」妻が少しづつ興味を示し始めました。
「J、お風呂入った?」
「いや、さっきこっちに着いたばかりだから」
「じゃ風呂へ入れよ、俺達はもうすんじゃったから、ゆっくりしろよ」
「じゃ、シャワーだけでも借りるよ」
Jは風呂場へ向かいました。
「こないだ買ってきた新しいバスロープ出してやれば?」
妻は言われた通り準備をしています。
「なぁ、Jでかいんだよ。俺よりでかいんだよ。してもいいよ」
妻のそばに行き、スカートに手を入れ耳元でささやきました。
「馬鹿、私はあなたの妻よ、そんなこと出来ないわよ」
パンティーの中は濡れていました。
「こんなに成ってる。いいんだよしても」
「馬鹿、まだそんなに酔ってないわよ」
酔ったらしても許してくれるの?と言わんばかりの言い訳でした。
Jがバスロープを羽織ってソファーに座りました。
少し股を開くと、妻から彼の逸物が見える位置にです。
また洋物のビデオを回しはじめました。
妻は口数も少なく盛んにワインを口に運びます。
「あ、立って来ちゃった」Jが言うと妻が視線を股間に向けました。
Jは股を大きく開き自分で覗くような姿勢をとっていましたが、
妻からも首をもたげ上げはじめたJの逸物がはっきりと見えました。
妻は悲鳴を上げ顔を逸らしましたが、私の催促で再び顔を向けました。
「本当、おおきい」妻は笑顔でそう言いましたが、大きく唾を
飲み込んだのを見逃しませんでした。
「俺と比べてどう?」
「解らない。どっちが大きいんだろう・・・」
私は下を脱ぎ、隣に立ちました。
「どう?でもまだちょっと不利かな」
私のは中立ち状態です。
「触って見ろよ」
妻はワインをもう一口飲み干してから、私のを優しく触りました。
私のは完全に大きくなり上を指していました。
「Jのもしてやれよ。固くならなきゃ不公平だよ」
妻はJのも触りました。目が少し潤んでいます。
Jのは触ったぐらいじゃなかなか大きくなりません。
「しょうがないな、じゃぶってやれよ」
妻は目の前にある逸物に口を近づけ、おもむろに含みました。
Jのは見る見る大きくなり、私の1.5倍ぐらいになりました。
「どう?大きいだろ」
妻はその逸物を見つめたままこくりと頷きました。
私は下を履き「たばこ買ってくる」といい玄関に向かいました。
妻はJの逸物を握り、見つめたまま返事をしませんでした。
玄関のドアーを開けた音を立て私はそうっと2階へ上がりました。
10分後階下へ降りると69をしていました。
「あなた、いいの?いいの?」妻はたまらなくなりそう言います。
「いいよ。しなよ、たっぷりと」
Jは体制を変えその逸物を妻の花弁へ差し込みます。
「あー」
Jはすぐには入れず徐々に差し込んでいきます。
「あー、すごい、大きい、大きいー」
妻は初めて私の目の前で他人に抱かれました。
「大きいのいいのか?」
「いいの、凄いの」
私は聞きながら先日の健治とのビデオをセットし、再生しました。
妻は気がついていません。
「俺以外のちんちんどう?」
「あー、大きいの、凄いの」
「俺とどっちがいいの?」
「わかんない、わかんない」
「健治とどっちがいいの?」
「・・・・・・・・・」
妻はどうにも成らない顔で私をおそるおそる見つめていました。
「J、足りないよ」
Jはピストン運動を更に強めました。
「ああーーーああーーー」
「健治とどっちがいい?聞いているんだよ、テレビ見て見ろ」
妻はテレビに映っている健治との性交を見ました。
「あああーー、あなた、知ってたの?知ってたのね」
「どっちがいいんだよ!」
「ああーー、知らない。もう解らない。ああーー凄い」
Jが更に体制を変え妻を上にしました。
私は持っていた浣腸を妻の肛門に入れました。
「あー、あー、あー」
液を注入するたびに妻が大きく叫びます。
Jは妻を貫いたまま立ち上がり風呂場に向かいます。
妻はもう何度気をやったか解りません。
シャワーで妻の肛門を綺麗にし、また応接間に帰ります。
テレビでは妻の肛門にバイブが挿入されています。
「これをやろう」
Jがまた妻を上に載せ花弁に差し込みました。
私はアヌスにたっぷりとゼリーを塗り、
いきり立った逸物を入れはじめました。
非常に狭い状態の穴に2本同時に入れられ、妻はあえぎます。
「どうだ、いいか?」
「あーー、いい、すごい」
「お尻がいいって言え!」
「あー、お尻が、いい」
それから私は妻の体をJと朝まで責め立て、土曜日の午後も
深夜まで行為を行いました。
私は妻の全てを許し、今後は報告することを義務づけました。
ケンジ達にも報告することを話すようにと言うと、
渋々首を縦に振りました。
  1. 2017/09/03(日) 16:18:05|
  2. 貞淑な妻・愛妻家
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夫婦の絆 第1回 妻の嘘

 4月29日、ゴールデンウィークの始まる日です、妻はこの頃、何か浮かない
顔つきの日と、ニコニコ笑う機嫌の良い日が有り、楽しみにしていたはずの旅行
が、何か重いものように感じているようです。
「あなた、ちょっと早いんですが、これから、行かせて頂きます」
  と北欧の旅7日間に出かけることを告げます。

 「うん、気をつけてな、あ、そうだ、出かける前にちょっとこれを書いて行っ
てくれる」
 と云い、封筒の中から、緑色の紙を取り出し、ボールペンと一緒に渡しまし
た。 
 何気なく、受け取った妻その紙に書かれた表題を読み、顔色が変わりました。
 「何よー、なんでー、この旅行、貴男、許してくれたのでしょう、それにな
ぜ」

 「いや、旅行には行ったらいい、その前に、そこに記入してから行ってくれ」
 妻は今まで見せた事ない、怒りの表情になり、

 「そんな、卑怯な、貴男が許してくれたから、準備してきたのに、そんなに嫌
なものなら、どうして反対しなかったの、それを、今になって」
 
と泣き出します。泣けば泣くほど気が高ぶり、いつもの明るい妻とは違って、
ヒステリー状態になっていきます。こんな妻をみたのは、はじめてです。
    
泣き喚いたまま、実家に電話したようで、義父、義母が私の娘の幸恵を抱いて
家にやって来ました、妻の実家は歩いても10分とかからない近くにあります。

 泣き喚く妻から、何とか事情をききだした、義母が。
 
 「隆明さん、それはあまりにひどいじゃないですか、旅行を許しておきながら
行くのなら、離婚だなんて」

 義父が、

 「儂は、亭主と子供おいて海外旅行にいくのには反対したんだが、亭主の君が
許してくれたと云うから、幸恵とその間一緒に居られると思って賛成したんだ、
それを今になって、行くなら離婚してからいけとは、どういうことだ、
  説明してくれ」

 二人は幸子の言い分を聞き鵜呑みにして、私を問い詰めます。

 「お義父さん、お義母さん、幸子が旅行に行くのを反対しているのでは有りま
せん、旅行に行きたければ行けばいいんです、ただその前に、離婚届けにサイン
してくれと云っているだけです」

 「隆明君、離婚してくれという事は、穏やかなことではないぞ、ただ夫婦喧嘩
しただけで、言っていいことではない、ほかに、理由があるのか、有るのならき
かせてくれ」

 「お義父さん、この旅行、幸子は誰と行くのかご存じですか」 

 「幸子の友達の、吉田由紀さんと聞いているが」

 「それでは、その由紀さんに、私が聞いたのは、由紀さんは、結婚の準備で忙
しく、旅行どころではないようです」」

 幸子が泣き喚き、話を聞けない義両親は、これは何かあると思ったのでしょ
う、とりあえず、幸子と幸
恵をつれ、帰る事にしたようで、

 「隆明君、これでは話にならないので、旅行は止めさせ、落ち着いたら、幸子
に、話を聞いてみる、今晩は時間をあけておいてくれ」

と云って娘を抱いて、妻を連れて帰っていきました。
 私は、3日前に届いた興信所の報告書と写真を全て2部コピーし、興信所の盗
聴テープもパソコンにコ
ピーし,原本は私の机にかくしました。
 
私は、小学2年の時、母が夫の不倫が原因で自殺し、母方の京都の祖母に引き取
られ、実の父親とは、その後あったことが無く、祖母と養子縁組をし、渡辺姓を
名乗る様になりました。
 祖父はその前に病気で死亡しており、祖母が、母となり、父となり、私を育て
てくれました。
 その祖母が、私が22歳、大学院に入った年、交通事故で亡くなり、本当に一
人きりになりました。
 生活は祖母が残してくれたもので大学院を修了し、今の会社に就職したのです
が、寂しい青春でした。
 就職して3年目の春、祖母と親しかった私の勤めている会社の常務のお世話で
妻となる、幸子とお見合いをし、秋に結婚しました

 幸子は、美人というよりは、可愛い系の顔立ちで、女性としては、背の高い方
の164センチで、胸とお尻が大きく、おとなしい感じのする、女性でした。
 私は、186センチの長身で、体重90キロ超の大きい体で、高校時代から、
ボクシングをしていましたが、ライトヘビー級で、対戦相手があまりいず、試合
に出た事が殆どないという、練習ボクサーでした。
 両親がいなくて、祖母に育てられた事もあり、孤独で寂しい青春で、女性との
付き合いもなく、パソコンに凝り、ボクシングの練習に明け暮れる日々を送って
いました。大学は京都の国立大学で、電子工学を専攻し、そのまま大学院にいき
現在の会社に技術系の社員として、勤めています。

 今までの、結婚生活について、いろいろ考えていますと、電話が鳴り、義父か
らでした、

 「隆明君、幸子にいろいろ聞いた、君と話合う必要がありそうだ、幸恵が寝て
しまったので、すまんが、こちらにきてくれるか」
 早速、幸子の実家にいきました。

 実家に行き、リビングに行きますと、義父、義母、幸子、が座って、私を待っ
ていました。

 幸子は、もう泣いてはいませんでしたが、化粧は崩れ、泣きはらした目をして
いました。

 「隆明さん、確かに由紀さんが旅行に行けなくなったのは、そのとうりです
が、団体でいくので、幸子は一人でいく事になったんです、そのことを隆明さん
に云はなかったのは、悪かったと幸子も云ってます、しかし離婚してから行けと
いうのは、あんまりじゃないですか」

 と義母が、云います。

 「隆明君、確かに君が怒るのはわかる、しかし、育児に疲れ、家事に疲れた幸
子が気晴らしの旅行に行くために、一人で行くとは言えなかっただけだと解かっ
た」

 と義父がいいます、私に質問してきたことではないので、黙っています。

 「幸子、黙ってないで貴女からも隆明さんにお詫びしなさい」
 と義母がいいますと、

 「貴男、御免なさい、許して下さい」
 と幸子が云いますので、

 「なにについて謝っているのですか、何を許してくれといっているのですか、
主語のない話は止めて下さい」
 と突っぱねますと、義父が、

 「さすが、隆明君は理系の頭脳だなー、曖昧な話は受け付けないんだー、幸 
 
 子も、ハッキリ言いなさい」

 「・・・・・・・・・」
 幸子は黙って考えているようです、たまりかねた義父が、

 「隆明君、この辺でもう許してやってくれ、これ以上、問題をこじらせないで
くれ、旅行を取りやめた事で、もういいじゃないか」

 「お義父さんは、幸子が誰と旅行に行こうとしていたのか、ご存じですか、よ
く調べられたうえで、仰っているのですか」

 「ええー、一人で行くようになったと幸子から聞いたのだが、それが違うの
か」

 「だから、よく調べてからお話下さいと、申しあげているのです、由紀さんの
友達の旅行会社の担当者に聞いてみてください」

 その話の途中から、また、幸子がヒステリックに泣き喚くという状態になりま
した。
 「このような状態で、話合いは、出来ませんので、とりあえず、幸子と幸恵を
預かっていて下さい、お願いします」
 と云って、幸子の実家を後にしました。

  1. 2017/09/16(土) 16:39:40|
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夫婦の絆 第2回 疑惑の解明

 一番疑ってはならない事だという事はわかっていました、しかし、娘の幸恵が
大きくなるにつれ、私に似ず、顎のはった顔つきになって来ました、妻の幸子に
もあまり似ていません。
 それを見るにつけ、結婚前後の幸子の不信な行動が、記憶の中から蘇ります。
 幸恵は本当に私の子だろうかという疑いが消せません。
 小さい娘が、パパという言葉を覚え、パパダイチュキーという娘を見るにつ
け、疑ってはいけない事を疑っている自分の器の小さい事にも、嫌気がさしてい
ました。
 幸子が海外旅行に友達の由紀さんと行きたいと言い出した時、妻として、母と
して懸命に勤めている妻に対し、ストレスの解消にも、妻に対するご褒美にもな
ると思い賛成し、費用一切を家計の貯金から、出すことを許しました。

 そんなある日、幸子の友人の吉田由紀さんが、婚約者と一緒に訪ねてきまし
た、
要件は、その婚約者が勤めている会社が、私の勤めている会社の下請け企業で、
私の所属する研究所と関係があり、ぜひ、私と合わせて欲しいということで、連
れてきたそうです。
 研究室の上役にも、開発担当者にも会わせ、話がうまくいったようで、由紀さ
んも婚約者も喜んでいました、
次の日、二人を居酒屋に招待し、由紀さんに幸子との旅行の事を聞き出しまし
た。

 婚約者の説得もあり、渋っていた由紀さんが重い口を開いてくれました。
 
 由紀さんは、結婚の事もあり、初めから、一緒に行くつもりはなかったのです
が、幸子に頼まれ二人でいく事を、由紀さんの友達の旅行会社の人に申しこん
で、手続の最中に、幸子と他の人がいけるように変更した事を打ち明けてくれま
した。
 幸子に絶対他に漏らさないと約束しているし、本当に誰なのか知らないといい
ました。
 その人が男である事はわかりましたので、それ以上は聞きませんでした。

 そして、翌日、友人の紹介で、興信所に依頼し、幸子の調査にかかって貰いま
した。
 完全な調査をお願いしましたので、費用は高くつきましたが、祖母の私に残し
てくれた口座から払いました。
 その興信所の途中報告で、その男性と幸子が、ラブホに行った事も、由紀さん
の友人の旅行会社に行った事も報告してくれました。
 追加費用を払い、幸子の追跡調査の継続と、その男の身元調査を依頼しまし
た。

 幸子の不倫については、結婚前後の不信な行動と、最近の行動に不審な事があ
り、あまりショックはうけませんでしたが、いよいよ、娘幸恵との血のつながり
に対する不信が、酷くなりました。
 幸子との生活は、私が何も知らない亭主を演じていました。
 娘幸恵の親子関係の認否は、このままにしておけない、その疑いを持ったまま
幸恵が成人し何等かの原因で親子でないと判明すれば、幸恵にどういえばいいの
か、また、親子関係を疑ったまま幸恵を育てていいものだろうか、と考えれば考
えるほど、決着をつけておく必要があると考え、友人に紹介してもらったクリ
ニックで検査を受ける事にきめました。

 正式に、裁判になった時には、幼児の場合、母親の承諾がなければ、証拠と認
めて貰えないことも聞きましたが、今私に必要なのは、事実を知る事であると思
い、検査の実行を決意し、4月28日木曜日、妻が旅行に出かける前日、会社の
福利厚生の制度で子供の健康診断が受けられるという嘘を吐き、妻が旅行の用意
で出かけると聞いたので、幸恵を連れてタクシーでそのクリニックに往き検査を
受け、すぐに家にかえって来ました。
 昼過ぎ、幸子が帰ってきましたが、私と娘が仲良く遊んでいるのを見て安心し
たのか、
 「幸恵の診断はどうでしたか」
と聞いて来たので、
 「うん、休みを取っていくほどのことは無かった、育児手帳を見て、聴診器を
当てただけで、健康に育っています、心配ありません、だと」
というと、妻は母親の顔で
 「パパと一緒出来て、よかったでちゅねー」
と幸恵を抱き上げていました。この姿を見ていると、よき母です。
 
 翌29日から連休が始まりますが、妻の北欧7日間の旅が始まる日です、その
日は、これが最後の夫婦
と子供が一緒に生活できる日の最後になるかも知れないと思い、和室に布団を引
き、親子3人が川の字に
なって寝ました。
  1. 2017/09/16(土) 16:43:49|
  2. 夫婦の絆・北斗七星
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夫婦の絆 第3回 絆の崩壊

 今年のゴールデンウイークは、初めから、妻との問題を抱えていましたので、
何も予定をいれず、同僚に頼まれるままに、研究所のコンピュータのチェックの
仕事を替わっていましたので、30日(土曜日)、5月2日(月曜日)、4日
(水曜日)、6日(金曜日)が出勤となっていました、

 幸子との修羅場のあったあくる日の土曜、会社にいきました。
 仕事は、停止させているコンピュータの一部にセキュリティープログラムを走
らせるだけのもので、簡単な仕事ですが、時間のかかる仕事です。

 30日(土曜日)は、車で会社に行きました、ゴールデンウイークが始まった
ばかりですが、都心部は空いており、世田谷の自宅から渋谷の研究室まで15分
もかからない時間でいけました。
 私一人の出勤と思っていましたが、保守点検は、2人で行う事になっている内
規があるそうで、保全課の女性が一人出勤していました。
研究所は、男性職員が多く、技術職の職員で女性は極少数ですが、その少数の中
の、噂の沙羅 と云はれる、藤田沙羅さんでした。
仕事にかかりますと、沙羅さんの手際のよい仕事ぶりは、本当に、噂の沙羅でし
た。
 藤田沙羅さんは、176センチの長身で、胸もでており、腰回りも立派なもの
で、くびれている処はくびれている、見事な体つきで、それに加え、沙羅さんは
極め付けの美人で、女優の杉本彩さんの若い頃にそっくりと云はれている人で
す。
 これだけの美人でスタイルのいい人ですから、男性がほっておくわけがなく、
多くの男性がアプローチするのですが、デートにこぎつけた男はないそうで男嫌
いではないかと云われています。
 ある時、本社の助平おじさんが、沙羅さんのお尻を、触ったのですが、その手
をねじりあげられ、「お
立ち場を考えてください」とかなりの数の社員の前で恥をかかされたという有名
な話があります。
 この沙羅さんと私は所属が違うのですが、私のチームが、コンピュータの保守
点検でお世話になっており、よく顔を合わせている人です。

 しかし、妻の不倫から、目の前の沙羅さんの見事な体と男を引き付ける美しい
顔に引き付けられるのを
感じていました。

 お昼になり、午前中の予定した作業を終え、休憩室の変ええて来た時、沙羅さ
んが、はにかむような顔つきで、
 「あのー、次長、お昼なんですが、この近所の食べ物屋さんは、殆どお休みな
ので、美味しくないかも知れませんが、私の持ってきた、お弁当を召し上がって
いただけませんか」
 私は驚きました、
 「エエー、自分が頂いたら藤田さんの分が無くなってしまうじゃないですか、
自分は、そこらのファーストフード店で何か食べて来ます、ご好意は有難く頂き
ます、気にしないで下さい」

 「いいえ、二人分用意して来ました、次長とご一緒に、二人きりで食事出来る
なんて、嬉しくて朝早くから起きてつくりました」
 私に好意を寄せてくれている沙羅さんを見て、夢ではないか、揶揄はているの
ではないかと思いました。

 休憩室に入り、白い上っ張りを脱いだ沙羅さんは、いつもの黒のパンタロン
スーツでなく、短い目の白のスカートスーツをきていました、スーツの下も白の
ブラウスで、その下から胸が張り裂けんばかりに押し上げています。

 いつもは、無口で冷たい表情の沙羅さんが、きょうは、笑みをうかべ、はにか
んだ顔つきで、お弁当を並べてくれました、そのお弁当は、三段の木で作られた
曲げわっぱで、一番上は、果物、二段目は焼き魚、卵焼き、等のおかず、三段目
は、のり弁が入った、豪華なものでした。
 「ウワー、豪華なお弁当、これ、のり弁ですね、なつかしい、頂きます」
 沙羅さんはその間にプラスチックの湯飲みにジャーに入ったお茶を、いれてく
れました。
 「のり弁、美味しい、焼き魚は、甘鯛の塩引きですね、美味しい、しかし、よ
く東京で手にはいりましたね」
 と云いますと、沙羅さんは、嬉しそうに、

 「お口に合いましたでしょうか、次長に喜んで頂いて嬉しいです」

 本当に、楽しく、美味しいお弁当をいただきました。
 この日は、仕事が終わると、沙羅さんを成城の家に送り、私も家に帰りまし
た、やはり、妻の実家から
の連絡が気になっていました。
 妻からも、実家からも連絡はありませんでした、沙羅さんのスマフォにお礼の
メールを入れておきました。
 沙羅さんからの、メールの返信が入り、
 「家まで送って頂き有難うございました。お弁当を喜んで頂き恐縮していま
す、2日は、洋風のお弁当をお持ちしますので、お昼をご一緒させてください」
 と入っていました。

 翌日は休みで、家のパソコンで、大学院の時からの研究に没頭して過ごし、昼
は、インスタントラーメ
ン、夜は、吉野家の牛丼を食べにいきました、やはり、コンピューターに打ち込
んでいると、妻との嫌な事も、娘の事も忘れていました。

 2日は、祝日でなく、道路が混んでいるかと思い、早く家をでましたが、やは
り都心部に混雑はありませんでした。
 この日は、コンピューターの一部に、不具合を発見し、沙羅さんが保全課の上
 沙羅さんは、その不具合の発見に興奮していました。
 昼になり、沙羅さんがイギリスの籐で編んだピクニックバスケットから、サン
ドイッチ、チーズ、湯で
卵、ソーセージ、果実等これまた豪華な昼食を取り出し、魔法瓶に入った、香り
高い紅茶をカップに注い
でくれました。
 昨晩はインスタントラーメン、朝は牛乳一杯という事を打ち明けますと、ち
らっと悲しそうな表情を浮
かべ、

 「次長、どんどん召し上がって下さい、紅茶にミルクとお砂糖はいかがです
か」
 と優しく聞いてきます。
 沙羅さんの服装は、黒のスカートスーツ、白のシルクのブラウスとビジネス
ルックですが、ブラウスの
うえのボタンが外してあり、真っ白な胸元が少し見え盛り上がった胸が強調され
ています。清楚な色気と
いうんでしょうか、化粧が全くされていないにも関わらず、男を引き付けます。

 「奥様はどうされていらっしゃるんですか、こんな素敵な旦那様を、うっ
ちゃっておいて」
 と聞いてきますので、少しずつ妻との問題を話しだしました。
 サンドイッチやチーズを食べながら、妻の不倫について話すなど、他人が聞い
たら笑いだすような会話
でしょう、およそ食事の最中の会話らしくないものです。

 午後は、午前中に見つけた、不具合を中心に、その検索の範囲をひろげ、プロ
グラムを走らせました。
6時頃に仕事を終え、沙羅さんと、蕎麦を食べにいき、妻との話を沙羅さんにも
う少し詳しく聞いてもらいました。
 それから、沙羅さんを家に送りました。

 9時過ぎに、自分の家に帰ってみると、妻が待っていました。
 
 「あなた、今日もお仕事ですか、ご苦労様です、夕飯を用意してありますの
で、ご飯を先にされますか、お風呂を先にされますか」

 「いや、夕食は済ましてきたのでいらない、風呂は寝る前に入る、仕事を持っ
て帰っているので書斎で仕事をする」
 と冷たい言い方で返事をしておき、書斎に入り、沙羅さんに、お礼のメールを
入れ、今日の不具合の原因について考えていた事もメールの中に入れておきまし
た。
 沙羅さんからの返事、こちらからのメールと長い時間、メールのやりとりをし
ました。

 妻幸子が来ているのも忘れ、時間も忘れメールの交換をしていました、日付け
の変わる頃になって、楽しかったメールの交換をやめました。
 幸子が、書斎を覗きにきて、一段落ついたのが解ったのか、
 「あなた、お仕事が終わりましたら、お話したい事があります、リビングでお
待ちしておりますので、お願いします」
 と云ってきましたので、メールの全てを、ファイルに保存し、パソコンを閉じ
下に降りていきました。

 リビングに入っていきますと、私の好きな、ブルーマウンテンのコーヒーの匂
いがしていました、幸子が「飲まれますか」と聞いてきましたので、首を縦に振
り、

 「話ってなに」
 とそっけない態度を装い聞きました、幸子は、コーヒーをいれながら、
 
 「あなたを不愉快な目に合わせた事はお詫びします、でも聞いて下さい、由紀
が旅行を申し込んで、予約金を払ってから、急に結婚の話が決まったからいけな
くなったと云ってきました、そして、替わりの人を捜すと云って来たので、とり
あえず、旅行代金を一応全額納めておき、半分はその代わりの人から貰う事に
なっていたんです。本当にそれが誰か知らなかったんです。
  あなたがその人を、旅行会社からお聞きになって、その人と一緒に行くと思
はれたのは誤解です、その事情をお話しなかった私が悪いんですが、私は、一人
で行くつもりでした。
  その事情を、お話しなかったのは、旦那さんと娘を置いて旅行に行くのに気
が引けて、言えなかったんです、御免なさい」

 じっと聞いていましたが、まあよく考えたものだと思いました、

 「幸子、夫婦の間で一番大切なものは、お互いの信頼だと思っている、この信
頼は、お互い嘘を吐かない事で成り立っているものだと思う、夫婦の絆はそうし
て出来上がっていくものだとも思う、俺は、嘘を吐かれのが嫌いだ、絶対にいや
だ、幸子の今言った事は信じられない」

 「信じて下さい、本当です、嘘はついてません」

 「明日、ご両親の処でもう一度話を聞こう、嘘がないなら俺が悪い、ご両親に
もお詫びする、嘘があるなら幸子とはやっていけない、だから、一言一句嘘のな
い話をご両親の前で話してくれ、今日はもう帰ってくれ、明日昼過ぎに実家へ行
く」と話しましたが、車で来ず歩いて来たので、真夜中に歩いて返すわけにも行
かず、車でおくりました。

 3日は昼前まで寝ていましたが、起きたすぐに、沙羅さんのスマフォに電話を
しました、保全課に非常
呼び出しがかかったようで、課長以下半数が出勤しているようで、2か月前に部
品を変えたばかりで、部
品の不良よりは、ウィルスを疑っているようですと沙羅さんが笑っていました、
私は、

「明日は出勤しますので、その時にでも詳しく、課長さんとお話します、しかし
楽しみにしている、沙羅さんとの二人だけの昼飯は無理なようですね」
「いいえ、次長の研究室で、二人きりの昼食が出来ます、明日は、中華のお弁当
を作っていきます、楽しみにしていてくださいね、また明日にお会いできるのを
楽しみにしています」
 沙羅さんの親しみのこもった声に、心が癒されます、もうこの8月には、30
歳になる おじさん が
高校生のような恋心を沙羅さんに抱いているのを自覚しないわけにはいきませ
ん。
 インスタントラーメンを食べ、妻の実家にいきました。

 娘の幸恵が、オバアチャンに抱っこされ玄関まで出てきました、
 「パパ、パパ」
 とおバアチャンから降ろされた娘が

 「パパ、ダイチュキー」
 と抱きついてきます、仕組まれたのでは、ともおもいましたが、私の心境は複
雑です。
 娘を抱っこしたまま、リビングに行きますと、義父、幸子、幸子の姉良子が
待っていました。
 幸子の姉良子が、幸恵を受け取り、何かあやしながら、リビングをでていきま
した。 

 義母もリビングの椅子に座りますと、義父が

 「隆明君、君が嘘を嫌うのはわかる、しかし、よく調べてみると、幸子は君に
嘘を吐いているではなく、云はなかっただけだと解かった、これから、幸子に話
をさせるから聞いて、信じてやって欲しい、」

 「ハイ、お義父さん、ですが、云はなかった事は嘘を吐いた事にはならないと
仰るお義父さんの今のお話は、納得できかねます、云はねばならない事を云はな
いという事は、嘘を吐くよりひどい事だという事もあります」

 「うーん、君の言う事はわかる、夫婦で隠し事はいけないと思う、しかし、些
細な事での嘘、嘘とまでは云えない嘘まで、重大な事のように扱うのは、勘弁し
てほしい、夫婦には、ありうることでだと思う」

 「お義父さん、私は、何もそんな小さい事を云ってるんじゃありません、夫婦
の継続が困難になるような嘘の事言っているのです」

 「わかった、それでは、幸子に話させる」

 「お義父さん、後で云った、云わない、そんな意味で云ったのではない、とか
で、もめるのはいやですから、録音させて頂きたいのですが、宜しいですか」

 「うーん、やはり理系の論理回路だなー、全て正直に話すので、録音はいいと
思うが、幸子それでいいな」
幸子と、義母が頷きます、のでカバンからボイスレコーダーを取り出し、スウ
イッチをいれました、幸子が座り直し、緊張した様子で語りはじめました。

 「まず最初に、由紀が今回の旅行に行けなくなったのをあなたに黙って一人で
行こうとしたことをお詫びします、御免なさい、許して下さい」

 「そのことは、もういいです、幸子の謝罪を受け入れます、そのことはいいで
すから、その詳細を話して下さい」
 こういった時、幸子も義両親もほっとした表情をうかべました。
 
 「由紀が旅行に行けないといってきたので、取りやめようかとも思ったのです
が、予約金が返ってこないという事もあり、また、以前からオーロラを実際に見
てみたいという気持ちが強く、一人でも行きたいと思いました」

「それから、由紀に相談しますと、予約金が返って来なくなるのでその旅行会社
の友人に話をして、誰か探して貰おうという事になりまして、お客を一人見つけ
て来たんです、それは男の人で、書類上由紀と一緒に申しこんだので、二人がペ
アという扱いになったのだ思います、あなたがお聞きになったのは、そのこと
で、男の人と一緒に旅行に行くと思はれたのだと思います」

 「幸子は、一緒に行くとされた、その男のことは、旅行会社が募集した名前も
知らない人というんですね」

 「ハイ、そうです」

 「その旅行会社の担当者の名前は憶えていますか」

 「由紀と一緒に行った時、名刺も貰ったはずなんですけど、名前も憶えていま
せん」

 「それと、二人分の代金を払ったのですね、幸子はいかなかったんですが、2
人分払っていたので、その男のぶんは、返して貰ったのですか」

 幸子はこの代金のことは、頭になかったようで、ハッとしたようで、ちょっと
考えていました、たまりかねた、義父が、

 「幸子、当然返して貰ったのだろう」

 「ハイ、隆明さんの疑いをはらすのに一生懸命だったので、お金の件は全然気
が付きませんでした、調べて見ます」

 「お義父さん、お義母さん、なぜこんな事を根ほり葉ほり聞いているのかと疑
問に思はれるでしょうが、
その旅行会社の担当者は岩本英恵(イワモトハナエ)という人で、営業担当で、
由紀さんの友人です、
  その岩本さんに聞きますと、今、幸子が話した内容とは、違っています、そ
の岩本さんが嘘をついているのか、幸子が嘘を吐いているのかどちらかです.
その岩本さんの話によりますと、由紀さんから電話で幸子を紹介され、営業アプ
ローチを開始し、   
北欧7日間の旅豪華版を2人分注文を受けたそうで、最初は吉田由紀、渡辺幸子
2名の名前で手続き 
に入ったそうで、予約金も2名分入り、 パスポート等が必要になり、幸子に連
絡を取ると、由紀さ  
んがいけなくなったので替わりの人と行くとの話で、4月4日(月曜日)に、幸
子とその男性が最終
手続きに、その旅行会社の渋谷支店に来られたとの事です」

ここまで話した時、幸子の顔色が、真っ青になっていき、義両親がアッという顔
つきで、幸子を見つめ
ていました。

 「お義父さん、お義母さん、幸子が一緒に手続きに行ったという男の名前を聞
いたのですが、プライバシー保護から答えられないという事でわかりません、ま
たその支店では、手続きに係った他の職員もいますし、監視カメラの映像もある
という事で、嘘を吐いてるとは思えません」

 「幸子、儂たちに云った事は、嘘なのか、その男はだれだ」
 と義父がきれて、幸子に大きな声で怒鳴りつけるように、云いました。

 幸子は大声で泣き出し、わめきだし、自分の部屋ににげだしました、話になり
ません。

 「お義父さん、お義母さん、ここに幸子が隠さなければならない、秘密がある
と思います、幸子が落ち着いたら聞いて頂くか、旅行会社を調べて頂くかしてお
調べ下さい、私はこのような状態では、幸子との結婚生活を続けていく事は出来
ません、一週間待ちます、その間幸子と幸恵を引き続き、預かって下さいお願い
します」

 と云って、ボイスレコーダーのスウィッチを切り、鞄に入れ、幸子の実家を後
にしました。

  1. 2017/09/16(土) 16:45:57|
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夫婦の絆 第4回 新しい恋

 5月4日、会社に行きますと、保全課の職員が、略全員出勤していました。
 昨日から、徹夜でウィルスチェックをやったようで、これでは、私のゴールデ
ンウイーク中の仕事はも
うなくなったと思っていました。
 沙羅さんも忙しそうに、働いていました。11時過ぎに、施設担当の部長と保
全課の課長が私の研究室
にやってきました。
 その部長が、コンピュータ本体の部品に不具合があるのを、3か月も見つけら
れないでいた事を詫び、
部品の選定にミスがあった事を詫びてました。 
 これは施設部の完全なミスで、本社に報告してもらっても良い、私の処分は覚
悟は覚悟している、と云
ってました、そこへ沙羅さんが、お茶を持って入ってきました、お茶を置くと出
て行こうとするので、

 「藤田さん、もう少し、ここにいて頂けませんか、共同作業者としてお話を聞
いてください」
 と云い、部長と課長に、
 「今回の不具合の発見は殆どこの藤田さんが発見したもので、施設部が、発見
したものです、施設部の業務のお手伝いに私がきただけで、施設部がみつけた不
具合をなおすのも施設部の仕事です、機械部分が故障をおこすのは仕方のないこ
とです、本社に報告する必要はないと思いますし、故障を直すのは、施設部の仕
事で、本社の仕事ではありません」
 と云い沙羅さんを見てニヤッと笑みをおくりました。
 私の言っている意味が解ったのか、沙羅さんが、
 「次長、ご配慮有難う御座います、感謝します、私たち施設部で修理します」
 と云い、部長、課長に目配せをし、3人が退室していきました。
 
お昼に、沙羅さんが、中華料理のお弁当を、持って私の研究室にきてくれまし
た、本当に美味しいものでした、特に、肉団子の甘酢かけは、絶品でした、沙羅
さんの言葉や態度の中に、私に対する尊敬や信頼感が増してきたことが感じら
れ、私の方も、沙羅さんの頭の回転の速さ、周りの人に対する配慮に優しさがあ
り、人間としてもいい人であることを感じ益々引き付けられていきました。

 この日は、施設部の殆どが呼び出され、遅くまで残業とのことで、沙羅さんを
送っていく事は諦めまし
た。

ゴールデンウィークが終わるまで会社に行く必要が無くなり、妻からも、妻の実
家からも連絡がなく、沙羅さんからのメールとその返信だけが楽しみという休日
を過ごしていました。

 7日(土曜日)の10時頃、家の電話が鳴り、出ますと、弁護士の戸田という
女性からで、

 「奥様のことで、重大なお話があります、今日にでもあっていただけません
か」
 ということでしたが、誰の依頼で 、どのような重大な要件なのか、と聞きま
すと、会って頂いた時にお話しできると思うというので、

 「誰の依頼かも云わず、重大な要件の内容も云はない、貴女にお会いする必要
は感じられません、お断りします」

 「奥様との結婚生活の継続が困難な事態になりかねません、会って話を聞いて
頂けないのなら、当方が法律手続に入らねばならない事も考えられます」

 「法律手続きがどういう事を意味するのかわかりませんが、必要ということな
ら、その法律手続きとやらをおやりなればいいです、それから、こんな電話を二
度としないで下さい、異論がおありなら、文章で私宛にお送り下さい」
 
と木で鼻をくくったような返事をして、電話を切りました、弁護士という名前を
出せば、自分の思いど
うりになるという、一部弁護士の思い上がった態度に腹が立ったのです。

妻幸子との距離はどんどん大きくなり、愛しい、という感覚は消え失せてしま
い、その分、沙羅さんに傾いていきました。
 ただ、娘の幸恵に対する父親としての愛情は断ち切れず、悩む毎日でした。

 ゴールデンウイークが終わり、通常の仕事が始まりました、私も普通どうりに
電車で会社にいきました。
 
仕事は、継続中のアクチュエーターの開発で、チーム全員での打ち合わせ、開発
の分担等の再確認をし、
それぞれの仕事に就きました。
 お昼に、沙羅さんを蕎麦屋に誘い、その蕎麦屋でフレンチの夕食に誘いまし
た。


 「えっ、次長さんが フランス料理を誘って頂けるんですか、嬉しい、私はい
つでもいいんです、連れっていって下さい」
と云いながら、嬉しそうに、頭を左右にこくりこくりと振ります、沙羅さんの嬉
しい時のしぐさで、美人の顔が、幼なさの残る可愛い顔になります、私の心が
ぎゅっと引き付けられますし、この女性を自分のものにしたい、あの可愛い唇
に、大きなオッパイに吸い付きたいと思い、私の一物は大きくなります。
 
 昼からは、レストランの予約を仕事でお世話になっている方にお願いし、前日
にしらべておいた、私名義の給与振り込み口座の変更、と今までの口座のキャッ
シュカードの停止、家になかったVISAとアメックスの家族カードの停止の手続を
しました。

 レストランの予約は、仕事上の知り合いに依頼した、ミッシュランの星のつい
た、フレンチレストランの予約が7時にとれたとの報告を受けたので、沙羅さん
に連絡しますと、
 「ヒエー、あの銀座の有名なレストランですか、ウワー、行った事はありませ
んが、名前は知っています、ドレスコードのある店だそうですね、一旦家に帰っ
て、着替えてから行きます」
と興奮気味に喋っていました、沙羅さんが興奮気味に、ヒエーとかウアーとかの
感嘆詞を発するのを聞
いて、なんと、もの喜びのする可愛い女性だと思いました。

 7時前に銀座のレストランに往きますと、丁度その時、ハイヤーで沙羅さんが
到着しました、40代
の綺麗な女性に送って貰ったのでしょう、その女性も降りて来て挨拶されまし
た、沙羅さんのお母さんでした。
 
「私は、沙羅の母でございます、いつも、沙羅がお世話になっており、またご迷
惑をお掛けしており恐縮です、一度ゆっくりお会いしたいと思っております」
 
「いえ、迷惑を掛けていますのは、私のほうで、今日は勝手に沙羅さんを食事に
お誘いして申し訳ありません、私も一度、お母さんにお会いしたいと思っており
ました」

 と、しどろもどろの事を云っていましたが、お母さんは、にっこり沙羅さんの
方を向き、

 「いい人ね、今日は失礼の無いようお食事をご馳走になりなさい」と云い私の
方を向きではまた、一度ゆっくり会ってくださいね
 と云い、私が手に持っている花束をちらっと見て、ハイヤーで去っていきまし
た。

 「御免なさい、突然母に合わせてしまって、母のお店がこの近くなもので、
送って貰いました」

 「いやいや、突然お母さんにお会いして、あがってしまって、ちゃんとしたご
挨拶も出来ず、変な男と思はれたのでないかと心配です」

 とにかく、レストランに沙羅さんを案内しました、受付の年配の女性が現れ、
  「渡辺様で御座いますね、ご予約有難う御座いました、すぐご案内いたしま
す」
 と云い、黒服の男を呼びました、その黒服の男に、持ってきた花束を預かって
貰い、エスコートの作法
に従い、案内の男、沙羅さん、私と続き、レストランの中を、歩いていきます、
沙羅さんは、白いシルク
のワンピースと白い上着、白のエナメルのハイヒールと、女性の準礼服で、ハイ
ヒールで身長は私より少
し低い程度で、胸があり、腰のはった長身の美人で、あたりにいた人が、驚きの
表情でみており、道をあ
けてくれます。
 案内されたのが、このレストランの特別室のようで、紹介者の影響力の大きさ
さが解ります、またこの店のオーナーシェフがオーダーを取りに来てくれ、美味
しいステーキを中心のフレンチ料理とブルゴーニュの赤ワインオーダーしまし
た、しかし、会話の内容は、食事にふさわしいものではなく、私の沙羅さんへの
告白でした、真面目な顔で聞いてくれ、涙を浮かべ、嬉しい、嬉しいと私の告白
を受け入れてくれ、沙羅さんのクラッチバッグから、封筒に入ったものを取り出
し、恥ずかしそうに、
 「おうちに、帰ってから読んでください、私の気持ちです、ラブレターです
し、奧様への挑戦状です」
 
 それから、カサブランカの花束を沙羅さんに渡しました、
 「これって、カサブランカですね、嬉しいー、でもよく5月によく手に入りま
したね、有難う御座います」

 「どうしても沙羅さんに、カサブランカの花をプレゼントしたかったのです、
暖かい地方で栽培されたものらしいです、カサブランカの花言葉は、高貴、純潔
というらしいので、沙羅さんに、これほどぴったりの花言葉はほかに見当たりま
せん」

 と無粋な私にすれば、一世一代の気障なセリフでしたが、沙羅さんの心に響い
たようで、涙を浮かべて、
顔を真っ赤にして喜んでくれました。
 レストランの勘定を頼むと、オーナーシェフが現れ、勘定は紹介者の方で支払
い済みとの事で、そのま
まタクシーを呼んでもらいました、沙羅さんは、案内係の人が、花束を預かろう
としましたが、頑なに固
辞し、しっかり自分で持っていました、その姿を見た時、この沙羅さんに激しく
惹かれました。
 
 沙羅さんを送り、家に帰り、沙羅さんのラブレターを読みました、沙羅さんが
入社以来、私に恋をして
しまったことが、面々と書いてあり、初めて好きになった男性であり、初恋の人
であるとも書いてあり、

私と妻との仲が破綻しかけ
ているということを聞き、連休の出勤をかってでて、私に接近したことが、筆で
きれいな字で書いてあり、
ワープロの書体を見慣れた私には、筆の直筆がなまなましく直接、話されている
ように感じました、また最後の、

 いとしき隆明さまへ
           沙羅まいる

と、昔の恋文をまねた結びに、激しく興奮しました。

  1. 2017/09/16(土) 16:48:28|
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夫婦の絆 第5回 別離

  翌日は、寝不足でしたが、定時に会社に行き、昨日レストランのお世話を頂い
た方に、お礼の電話だけ入れて置き、近いうちにお会いする約束をしました、ま
た、沙羅さんに貰った手紙を銀行の貸金庫にいれてきました。

 昼に、沙羅さんを誘い、いつもの蕎麦屋にいきました。
 沙羅さんは、私の気持ちを昨夜のレストランの告白で理解してくれていました
が、やはり、私と会うのが、嬉しそうに、楽しそうで、そっと蕎麦に七味を入れ
てくれたりしてました。

 「沙羅さん、頂いた手紙、私の宝物をさっき、銀行の貸金庫にいれてきた。そ
れから、こんな処で云うのは変なんだけれど、幸子と離婚の手続に今日から入
る、めどがついた時点で沙羅さんに結婚を申し込む」
といいますと、今日は、真面目な顔で、じっと私の目を見つめ、

 「隆明さん、私にプロポーズのお話をしておられるのですね、嬉しいです、そ
の日を待っています」

 といってくれました、

 「それと、沙羅さんのお母さんに合わせて下さい、お母さんの御都合の良い日
にお伺いしますので」
 「ハイ、母に伝えます、母も喜ぶと思います」

 沙羅さんの目が、きらきら輝いているように見えました。
 
昼から、外出し、近くの区役所で離婚の用紙を、書き損じがあるかも知れないの
で2通貰ってきました。
 それから、幸子の実家に電話をしますと、義母が出ましたので、お時間を頂き
たいと云いますと、義母は、
 「今日はちょっと都合が悪いのですが、明日なら幸子も夫もいますので、明日
にして頂けませんか」
 と云って来ましたので、明日夜7時にお伺いする約束をしました。
 
 仲人をして頂いた、鈴木副社長(仲人して頂いた時は常務でしたが、その 後
副社長に昇格)の秘書の
処に行き、私用ですが、仲人をして頂いた副社長ご相談したいことがありますの
でいつでも結構ですのでお時間を戴きたいと申しこみました。
 その後、副社長の秘書から、明日の昼に時間がとれるので、料理屋小松に昼の
12時にお出で頂きたい
と返事がはいりました。
 これで、明日仲人に話をしてから、幸子の実家に離婚届けを持って、離婚の話
が出来る状況になると考
えていました。
 沙羅さんは忙しそうに仕事をしていましたので、その日は家に定時に帰りまし
た、郵便受けに、郵便局からの通知書が届いており、本人限定受取の郵便物の案
内でした。
 差出人が、親子鑑定のDNAの検査を受けたところの名前になっていましたの
で、いよいよきたかと、胸がドキドキするのを感じました。

 明日のスケジュールを確認しますと、朝10時から、ティームの打ち合わせ会
議、11時30分まで、
昼12時料理屋小松にて副社長と面談、昼2時に来客、夜7時幸子自宅訪問となっ
ていましたので、朝9
時に郵便局へ行き、検査結果を受けとってから、会社に行こうと思い、副社長、
幸子の実家で見せる書類
の準備をした後、沙羅さんにメールしました。
 メールに、明日娘の親子関係が明らかになる事、人間として、いけない事をし
たような罪悪感に悩んでいる事等、正直に述べました。

 沙羅さんからの返事は、声を聞きたいので、夜遅いが、電話していいかという
事なので、沙羅さんのスマフォにこちらから電話をいれました。

 「隆明さん、メールを読ませて頂きました、隆明さんの、純粋なお気持ち、幸
恵さんに対する愛情、責任感が感じられ、私が好きな隆明さんの本当の気持ちに
触れ、益々好きになりました」

 「有難う、沙羅さん、自分自身が情け無くて、沙羅さんにこんな情けない自分
を見せてしまい、申し訳ないと思っている」

 沙羅さんの声が少し高くなり、
 「隆明さんが悩まれるのは、何も情け無いからではありません、隆明さんの心
が純粋で、優しく、人間   
として立派だからです、私に打ち明けて下さって、有難う御座います、それか
ら、私を沙羅と呼んで 
ください、さん付けは嫌です」

 「うん、沙羅さん、いや沙羅・・・・、なんか勿体ないようで、呼びにくい
なー、やっぱり沙羅さんがいい」

 「隆明さん、幸恵さんのことで私の考えていた事を話します、幸恵さんが、隆
明さんの子供なら、私の子供です、隆明さんと一緒に育てていきたいと思ってい
ます、もし隆明さんの子供でないなら、私が隆明さんの赤ちゃんを産みますの
で、その子を愛して下さい、もちろん私も愛してくださいね、
 このように思ってますので、幸恵さんの事は、あまり心配せず、ハッキリさせ
ることは、ハッキリさせて下さい」

 沙羅さんの言葉で、娘幸恵の事もなにかもやもやしていた事もすっきりしたよ
うに思い、明日クリニッ
クに結果を取りに行こうと決心がつきました。
 もし私の子でなかった場合、私の子をうんでくれるという沙羅さんの、女とし
ての言葉に、私の全てを
包み込まれた様な安心感が沸き起こりました。
 
 翌日、朝9時にクリニックにいき、検査結果をうけとり、会社に向かいました
が、電車の中でも、その封筒を開けられず、会社に着いたのが、9時半で、会議
まで、30分ほどあるので、沙羅さんに無理を云って、私の研究室にきて貰いま
した、

 「沙羅さん、クリニックに行って検査結果をもらってきました、沙羅さんに開
けて貰いたいと思って持って来ました、最初に沙羅さんに読んでもらいたかった
ので」

 「いいんですか、私が最初にみせていただいて」

 「うん、沙羅さんとの子供として育てて貰うか、私の子どもを産んで貰うか、
どちらにとっても沙羅さんに重大な影響を与えるものですから、沙羅さんに最初
に読んでもらいたかったのです」
 沙羅さんは、真剣な顔つきで、封筒を開封していき、眉をしかめて、読んでい
ました、最初パッと顔が明るくなり、次にその明るさを見ずから打ち消すように
難しい顔をわざと作ったようになり、

 「隆明さん、私が隆明さんの赤ちゃんを産むことに為りました、どういったら
よいのか、隆明さんのお気持ちを考えると言葉が見つかりません」
 と云って、封筒と中の検査結果を渡してくれました、検査結果を読んで、
 
 「沙羅さん、本当に、私の子を産んでくれますね、あの言葉で救われました、
それまで、男らしくないとか、人間としてどうか等迷っていましたが、吹っ切れ
ました、沙羅さん、みっともないところを見せて御免なさい、そして有難う」

 「前にも、申しあげましたが、幸江さんのことで悩んでいらっしゃる隆明さん
を見て、人間として立派だ思いました、決してみっともない事ではありません、
それと、私の母にお会いして頂くのは、土曜日でいいでしょうか、母が得意のす
き焼きを作るそうで隆明さんとお会いするのを楽しみにお待ちしています」

 その時、ティームの女性の一人から電話で、お時間です、みんな揃って次長の
お出でをお待ちしておりますといってきました、すぐ行きますと答え、沙羅さん
に、
 「すき焼き大好きです、何時にお伺いすればいいですか」
 と聞きますと、
 「すき焼きは、夕飯ですが、私は、朝からお待ちしていますので何時でも結構
です」
 と云って、例の、頭全体を左右に振る、コクリコ(ジブリのコクリコ坂とは関
係なく、頭全体をコクリコクリと動かすので、私が勝手につけた名前です)を見
せてくれました。
 この女性を、我が物にし、幸せにするぞという決意が全身に沸き起こってきま
した。
 
 チームの会合は、大詰めに来ており、最後の試作品の制作と、特許の関連の最
終調査にかかる事を決め終了しました。
 部屋に帰り、検査結果と封筒を2部コピーし、今日持っていく書類の中に入れ
ていますと、副社長の秘書嬢から電話があり、料理屋小松には、副社長は外出先
から直接行かれるので、社用車を用意しましたので車でご案内しますとの事でし
た。

 小松という料理屋に着くと、鈴木副社長はすでに、来ておられ、小部屋で私を
待ってくれていました。

 美味しそうな、鰻定食を頂きながら、妻幸子とのことを、旅行の事から話始
め、娘幸江の出生の事も全て話しました、その話の中で、興信所の報告書のコ
ピーとクリニックの検査結果のコピーを渡しました。

 「ふーん、昨日聞いたところ夫婦喧嘩だという事だとも思っていたが、そんな
簡単な事では無かったのか、それで渡辺君はどうするつもりなんだ」

 「ハイ、幸子とは離婚し、幸恵とは親子関係不存在確認訴訟で、私の子供では
ない事を裁判所に認めてもらいます、この決心を、仲人をしていただきました、
副社長にまず、報告し、ご了解を頂きたいとおもいまして、お時間を取って頂き
ました」

 「うん、君の性格から、うやむやにしては置けない事だと思うし、仕方無い事
だと思う、話はわかった」

 「最後に、副社長にお聞きしたいことが有ります、その興信所の報告書に記載
されております、武田冨士雄という人物は、副社長の親戚の人ですね」
 
 鈴木副社長は、慌てて、報告書を見ていました、

 「うん、確かに、武田富士雄は、私の姉の息子だ、元の姓は山本で、結婚して
妻の方の姓を名のったのだ」

 「それから、幸子は、副社長の奥様の親戚ですね」

 「うん、君のワイフの幸子は、妻の姪だ」

 「この報告書によりますと、幸子と武田富士雄は、私と結婚する前から、親密
な関係にあったと報告されていますが、副社長も奥様もそのことをご存じでした
か、ご存じなく、私との結婚を進められたのですか」
 いつも冷静沈着な副社長の顔色が変わりました、

 「いや、私は知らん、知っていたら、君に結婚など勧めはせん、これは、家内
にも聞いてみる」
 「いや失礼なことをお聞きしました、それに幸恵の父親は、この武田冨士をと
推測されます、裁判で問題となる事が予測されますので、お知らせしました、美
味しい鰻、ご馳走さまでした、これで失礼します」

 と云い会社に戻りました、1時少し過ぎていましたが、沙羅さんは見当たりま
せんでした。

 2時になり、社長室から呼び出しで、会議室に行きますと、T自動車の副社長
以下3人の重役が来られ、当社側は、社長、営業と技術担当の副社長2人、研究
室長、と私と5人でお会いしました、このT自動車の副社長が、この前フレンチ
レストランを予約して頂いた方で、私は、その副社長の処へ行き、お礼を申し上
げました、その副社長は、椅子から立ち上がり、私に、ニコニコと笑い、丁、寧
にご挨拶頂きました。

 会合の内容は、当社との技術提携の話で、T自動車の技術の会社と当社との提
携の話で、驚いたことに、私が、当社在籍の侭、その会社に出向するという話で
した、当社の社長から、

 「渡辺君、聞いているだろうが、君を専務取締役執行役員で迎えて下さるそう
だ、両者の橋渡し役を立派に果たしてくれ」

 「社長、私が聞いておりますのは、そのような話ではありません、当社の技術
をT自動車さんの車に役立てるという事で、私がその窓口となるという事です、
出向の話は聞いて居りません。
  また、これからの技術開発は、微妙に特許と関連してきます、そのような2
足の草鞋を履いた状況では新開発は困難です」

 と話しますと、T自動車側の全員が頷いています、私はT自動車の副社長に、ニ
ヤリとサインを送りました。

 「確かに、その話は私どもの社内で問題となりました、渡辺博士の言われると
うりで、特許の問題と企業機密が関係します、そこでどうでしょう、渡辺博士に
いったん御社を退社して頂き、私共の技研に入社頂くという事では、もちろん御
社に対する発注等は十分考慮させて頂きますし、包括的な技術提携をより一層緊
密にしていく所存でございます」

 なかなか、T自動車の副社長も役者です、打ち合わせもしていない筋書きを、
私の態度見て、素早く書き換えてきます。
  当社の社長が、
 「私には依存はありません、しかし、そうなりますと、渡辺君個人の判断とな
りますので、後は、渡辺君と話し合ってください」

 「有難う御座います、渡辺博士の引き抜きとなりますが、私共誠心誠意、博士
に来て頂けるように努力させていただきます、また御社との包括技術提携の証と
して、すぐに営業のものを差し向けます」

 T自動車ご一行を全員でお見送りしました、そのさい、T自動車副社長から、ま
た電話を入れさせてもらいますと小声で囁かれました。

 部屋に帰ると、鈴木副社長から、今夜話し合いたいから時間をあけて欲しいと
電話がありましたが、幸
子の実家で、離婚について話し合う約束なのでと、出来るだけ、上司と部下とい
う感情の入りこまない答え方をして置きました。

 それから、気になっていた親子関係不存在確認訴訟について、調べだしまし
た、法文主義、前例主義の
最高裁判所は、最新のDNA検査での親子関係の判定については否定的な見方を
し、判令でDNAの検査
結果を否定したと聞いていましたので、弁護士に依頼する前に調べようと思った
のです。

 しかし、私もぬけていました、親子関係は血液型では範囲が広すぎると思い込
んでいたので、DNA検
査を受けたのですが、親子関係不存在確認の訴訟で、訴訟できる条件として、推
定される嫡出子に当たら
ない事、と実の子でない事実が明らかな場合、訴訟が受け付けられる、とあるの
を読み、血液型のチェッ
クをしていない事に気づきました。
 早速、検査結果のコピーを取り出し、私がAB型、幸恵がO型、とあり、この時
点で私の子ではない事
が明確ですが一応念の為、妻幸子の血液型を母子手帳のコピーからB型とあるの
を引き出しました。
 夫がAB型、妻がB型の場合、出来る子は、妻がBO型としても、AB、B、
A型でO型が出来るはずがありません。
 私の固定観念にとらわれた失敗には、苦笑するしかありませんでしたし、沙羅
さんに、私の天女にどうい云えばいいのか、迷いましたが、本気になって心配し
てくれ、決心をしてくれた沙羅天女に黙っている事も嘘を吐くことになると思
い、
 「今、喫茶室で5分でいいから会えないか」
 とメールをいれました、すぐに、メールが入り、
 「私は今、雑用でキーボードを叩いていますが、それももう終わりましたので
いつでもいいです」と返事が入り、不味いコーヒーの喫茶コーナーに行きまし
た、私が通るのが見えたのか、沙羅さんもすぐにやってきました。

「御免なー、急に呼び出したりして」
沙羅さんはニコニコ笑い、
「いーえ、さぼりの沙羅で有名ですから、気にしないでください」
と冗談で受け流してくれます、

さっきの、親子関係不存在確認訴訟を調べていたらと話し、初めから血液型を調
べていたら、沙羅さんに心配を掛けることも、沙羅さんを苦しめることもなかっ
たし、苦渋の決断を聞き出す事もなかった、許して欲しい、と謝りますと、沙羅
さんの美しい顔が、ぽかーんとした表情になり、

 「隆明さん、それで、訴訟を受け付けて貰いやすくなったんですか、この手の
訴訟は、受け付けてもらえれば、勝つ確率が高いと聞いています、よかった
じゃーないですか、どうして、私に謝らなければいけないんです」

「いやー、沙羅さんに嫌な思いをさせ、心配させたことを謝ろうと思って」

 「あのね、嫌な思いなんかしていません、隆明さんの心配ごとを、私に打ち明
けたくれた事が嬉しか  
ったのです、それで、前から思っていた事を、私の本心を云っただけです」

「有難う、沙羅さんに謝りたいと思ったのは本当で、こんな先の見えない俺に、
優しい事を云ってくれて本当に嬉しい、早く俺の子どもを産んで欲しい」
 というと、でました、コクリコが、これが会社でなかったら沙羅さんを抱きし
めていたでしょう、私
の一物が大きくなるのを沙羅さんにきづかれないようにするのが大変でした。
「それから、今日のT自動車の話も聞いて貰いたいので、幸子の実家での話と一
緒に沙羅さんに電話する、遅くなると思うので、休んでいて欲しい」
「ハイ、どんなに遅くなっても、連絡下さいね、待ってます」

定時に会社を退社し、一旦家にかえり、書類、ボイスレコーダーの準備をし、吉
野家で牛丼をたべ、幸
子の実家にいきました。

 娘の幸恵に会うのが、どのような態度で臨めばいいのか迷いながら、実家に行
きましたが、幸いな事に幸恵は、お昼に遊び過ぎたらしく、寝ていました。
 義母に応接室に案内されると、そこで、仲人の鈴木副社長の奥様の佳乃さん、
と義父、幸子が座っていました、そこに私と義母が入ると、義父が早速話し始め
ました、
 私は、胸ポケットにいれたボイスレコーダーのスウィッチをいれました。

 「隆明くん、君の言っていた、旅行会社に行って話をきいてきた、君のいうと
うりで、幸子が嘘をついていた、しかし、その旅行会社に一緒に行ったのは、幸
子が以前勤めていた、会社の同僚でよく知った人で、会社がおかしくなり、首切
りに合い、落ち込んでいて、幸子に相談して来たんだそうだ、そこで慰めるため
にも、旅行にいこうという事になって、君に嘘を吐いてしまたんだそうだ、それ
以外は、何も嘘はない、その元同僚とはただの親しかった友人で何も怪しい関係
ではない」

 「幸子さんはそう云っているのですね、お父さんはそれを信じていらっしゃる
のですか、おかしいとは、思はれないのですか、それに、その旅行の申込書に
は、二人一緒に泊まるスィートルームが全行程で予約されていて、男と女が、旅
行で一緒の部屋にとまる、それが、お義父さんの常識では、何にもないただの親
しかった友人同士の行為だというのですね」
 義父の顔が、苦痛で歪んできたのがわかりました、
 「・・・・・・・」

 「お義父さん、答えて下さい」
 
たまりかねたのか、義母が、

「隆明さん、苛めないで下さい、もう堪忍して下さい」

「お義母さん、苛めているのは、どちらです、妻の不倫に気づいた私が問い詰め
ようとすると、親子で嘘を吐く、その嘘を問い詰めるとまた次の嘘を吐く、それ
を、苛めというんですか、苛められているのは、私じゃありませんか」

幸子も泣きだし、義母も泣きだし、義父は堪えているようですが、爆発寸前のよ
うな表情をして、黙り込みます。
あと一歩です、離婚の承諾を引き出すのに、あと一歩です。

その時、仲人である鈴木佳乃さんが
「隆明さん、仲人として言わせてもらいます、幸子さんが浮気をする為に、海外
旅行に行こうとしたのですね、それに気がついた隆明さんが、問いただした、と
ころが、嘘ばかりを吐かれて、怒っていらっしゃるというのが、現状ですね」

「そうだと云えます」

「私は、幸子さんが、本当の事を云はない限り、解決はないと思います、隆明さ
んに本当の事を話しなさい、幸子さんのお父さんもお母さんもそれでいいです
ね」

 義母と義父が頷きます、幸子は泣きじゃくりったままで返事をしません。
 私は、仲人の佳乃さんに、

「鈴木さん、今回のことでは、いつもこうなんで話になりません、何がそんなに
悲しいのかわかりません、自分の都合の悪い事は泣いてごまかそうとしていると
しか思えません、この人は、なにをしても、何が起こっても自分が悪いのではな
い他人が悪いのだという人です、それに、平気で嘘を吐く人です、こんな人間性
の人と暮らしていけません、おわかり下さい」

「隆明さん、そのお言葉ちょっと待ってください、幸子さんに本当の事を云って
くださいとお願いしています、それを聞いてからでも遅くないでしょう」

「わかりました、待ちます、どれくらい待てばいいのでしょう、この前は一週間
まちましたが、また嘘を聞かされただけです」

「幸子さんのお母さん、幸子さんを寝室に連れて行ってください、幸子さん1時
間だけ待ちましょう、話す気になったら降りて来て下さい」

佳乃さんは、なかなかの貫禄で、この場を仕切ります、義母が幸子を残し、おり
てきました、4人がソ
ファーに座りますと、佳乃さんが、

 「義治さん、妙子さん、こんなにこじらす前に、どうして私に相談してくれな
かったんですか、一つ嘘を吐く、その嘘をかばうために次の嘘を吐く、だんだ
ん,ひっこみがつかなくなる、そんな風にみえますよ」

 義父が
 「佳乃さん、幸子が嘘を吐いているとは、思っていなかったんです、ただの夫
婦喧嘩だ思っていたんです、それでつい幸子の言い分を信じて、隆明君を説得し
ようと思い、次々にこうなってしまったのです」

 お義母さんが、
 「私は、幸子が浮気するなんて、信じられないんです、いつも、隆明さん、隆
明さんで、ほんとに隆明さんを愛しているんです」

 佳乃さんが、
 「お二人とも、自分の子がかわいいのはわかりますが、そのことと、ちゃんと
娘の本心を見ていないと、かえって娘夫婦の中がうまくいかなくなりますよ、い
けない事はいけないと注意していかないと」

 「一時間待つ間に、仕事の連絡を入れておきます」
と云って、応接室をはなれ、リビングにいき、
沙羅さんに、現状の話し合いと昼のT自動車との会談の内容をスマフォにイン
プットしだしました、スマ
フォでのインプットは苦手で時間がかかりましたが何とか、終わり送信しまし
た。
 その時、幸子がおりて来たようで、義母が呼びにきました。

 応接室にもどると、幸子が、私の方を見ながら、しっかりした声で、
 「隆明さん、私が武田さんと旅行に行こうとしていたのは事実です、貴方に嫌
な思いをさせたくないと思い、嘘を吐いていました、旅行中の部屋の事を仰って
ましたが、スウィートで寝室は別々にある部屋を予約しました。
  武田さんとは、親しい友人でやましい関係ではありません、武田さんが、上
司に押し付けられた事で会社を解雇され、苦しんでいるのを何んとか慰めてあげ
たいと思って、旅行を計画したのです」

 私は鞄から、旅行申し込み書を取り出し、部屋の種類の処をチェックしまし
た、

 「幸子さん、この旅行申し込み書によりますと、1BDスウィートとなっていま
すが、2BDスウィートにはなっていませんね、これは旅行直前の最終版で旅行に
も持っていくもののコピーです、」

 佳乃さんが覗きに来ましたので、その箇所を指で示しました、お義父さんもお
義母さんも、顔色がかわ
りました、幸子は、前にも見たヒステリックな表情になり、

 「あなたは、何を言っても信じないじゃない、人のあらばかり探して、そんな
とこが嫌い、そんなに信じられないなら離婚して」
 慌てた、義母が、
「幸子何を云ってるのかわかっているの、隆明さんに謝りなさい」

「なんで、私が謝らないといけないの、友達と旅行に行くのに、グチグチ云っ
て、人の上げ足を取ってばかりで、私のいう事が信用できないのなら、離婚しか
ないじゃない」

私は、鞄から、緑の離婚届けを出し、ボールペンを差し出し、

「わかったから、これを書いてくれ、印鑑はあるんだろう」

義父が、
「隆明君、それはいくら何でも行きすぎだ、幸子の云う事も少しは聞いてやって
くれ」
義母が
「隆明さん、幸恵の事も考えて下さい、あんな可愛い子を父親のない子にするつ
もりですか、考え直してください」

「お義父さん、お義母さん、少し黙っていてくれませんか、幸子、何をためらっ
ているんだ、俺たちはもう一緒にやっていけないんだ、お前もそれを感じていた
んだろう、早く書けよ」

 仲人の佳乃さんが、
 「隆明さん、少し、待って頂けませんか、確かに、幸子さんは、嘘を吐き、男
と旅行に行こうとしていたのは事実のようですね、隠しきれなくなって、逆切れ
したようですね、確かにその態度はいけません、しかし、考えて下さい、幸子さ
んの浮気は未遂に終わったのですよ、もう一度元の夫婦に戻って考え直す時間が
あってもいいんじゃないでしょうか、また、幸子さん、ほんとに、その武田さん
と、ただのお友達なのでしたら、その事を、夫に詳しくはなし、了解を取る様に
しなければ、いけません、その為に時間を取る必要があります、わかりますか」

 「佳乃さん、仲人としての、二人の為を思った温かいお話だとおもいますが、
幸子の不倫が、未遂でないとしたら、どう思いますか、それでも、離婚をもう一
度考え直せと仰いますか、お聞かせ下さい」

 「幸子さん、隆明さんがああおっしゃってますが、どうなんですか」

 「一旦思い込んだら、それが抜けない人で、誰がどういっても無駄です、叔母
様、私もこういう人と暮らしてはいけません、もう止めないで下さい、私は、書
きます」

 と云って、離婚届けに向かい、自分のところを書き出しました、義両親は、オ
ロオロしながらそれを見
ていましたが、佳乃さんは、諦め顔で仕方ないという顔をしていました。 

 子供の親権のところで、幸子は顔を上げ、幸恵の親権は私でいいですね、と
云って書き終え、ハンコを
取って来ると云い2階へいきました、その離婚届を義両親に回し、証人としてサ
インをお願いしました、
二人ともしぶしぶ署名しました、
幸子がハンコを持って降りてきましたので捺印し、義両親の捺印で離婚届けが出
来上がりました。
 なんとも、あっけないものでした。
 離婚とはこんなものでしょうか、夫婦の絆とは、いったいどういうものなで
しょうか、自分自身に問いかけていました。

 義母が保証人の欄に書き終わったとき、顔つきが変わり今まで見た事のない引
き締まった表情で、

 「隆明さん、これで貴男と幸子の夫婦間関係は終わりますが、幸恵との親子関
係は終わりませんね、幸恵の親権は幸子となっていますが、父親としての責任は
どのようにとっていただけますか」
 佳乃さんも

 「そうですね、隆明さんの父親と責任として、幸子さんと幸恵の生活が成り
立っていくように、考えてあげてくださいね」

 私は、離婚届けを鞄にしまい込みながら、鞄からコピーしたDNAの鑑定書を取
り出し、幸子にわたし
ました、幸子はそれを読み意味が理解できたのか、
 「キー」と悲鳴を上げ、そのコピーをびりびりと破り出し、わけのわからない
事をくちばしり、顔つき
が正常でなくなりました。
 完全にヒステリーの発作です。

 義父は、幸子の破いたコピーを見て何が書いてあるのかを確かめようとして
いましたし、義母はオロオロするばかりで、佳乃さんはポカンとした表情で口を
開け私を見ています。
 これが修羅場というものでしょうか、冷静なのは私だけです。

 私は、鞄からもう一通のDNA鑑定書のコピーを取り出し、義父に渡し、もう一
通の興信所の報告書のコピーを佳乃さんに渡しました。
 
 「お義父さん、幸子に恥をかかせたくないと思い調べた事実を最後まで見せま
せんでしたが、幸恵の本当の父親の事を知っているお義母さんまでが、私に父親
の責任を言い出すのを見て、私の我慢の限界をこえました。
  幸恵は武田富士雄、旧姓山本富士雄氏の子供と推察されます、幸子とその武
田氏とは、私との結婚以前からの関係で、結婚後も関係が続いていたようで、興
信所の調査報告で明らかです、
   それから、お義母さん幸子が妊娠し幸恵を出産したときに、幸恵の父親が
だれであるのかご存じで、私の子供であるように、幸恵の血液型をごまかすため
に、お義母さんの昔の愛人の産婦人科医に頼んだのですね、これは、その産婦人
科の愛人であった看護師さんから興信所に証拠書類が提出されています。
 義母さん、佳乃さんの顔色が真っ青になり、義母さんが、がたがたふるえだし
ました。

 「それから、幸恵との親子関係ですが、親子関係不存在確認の訴訟を起こさせ
ていただきます、これは調停前置主義で、まず調停からはじまるそうですが、こ
の調停で合意にならない場合、裁判となります」
 佳乃さんが、

 「隆明さん、そんな裁判なんて大げさなことにならない解決方法はないのです
か」

 「幸恵が私の戸籍から抜くのは、裁判所の判決が必要だそうで、それ以外私の
戸籍から抜く方法はありません、ただ、調停で幸子が同意すれば、裁判に行きま
せん、これが、一番簡単な方法だそうです」

 幸子の表情は、虚ろな目をし、その顔からは一切の表情が消えていました。
 義母は夫の方を向き、必死の表情で、
 「違うの、違うの」
 の繰り返しで、娘の幸子の事より、自分に降りかかってきた火の粉を払うのに
精いっぱいの様子で、義
父のほうは、調査書を握りしめ、怒りの顔つきで自分の妻をにらみつけ、言葉に
ならないようで、アウア
ウと口をパクパクさせていました。

 私は佳乃さんに、
 「ご主人の鈴木副社長には、今日のお昼にすべてを話してあります、帰ってよ
くご主人と話し合ってください、これで失礼します」

 といい、胸のポケットにいれた、ボイスレコーダーのスイッチを切り、妻の実
家を後にしました。

自宅に向かって歩いている間、何もあんなことまでいう必要はなかった、祖母の
遺産までだまし取ろ
うとしたことに腹を立てて、つい言ってしまった、言うべきでなかったと後悔の
念でいっぱいになり、自分の器の小さいことに自責の念が沸き起こっていまし
た。

 家に帰りついて、時計を見ますと10時になっていましたが、沙羅さんに電話
をいれました、
 一回のコールで沙羅さんが出てくれ、私の電話を待っていてくれたのが解り、
 「ハーイ、沙羅でちゅう、お電話有難うございまちゅー」
 と明るい、冗談交じりの応答に胸がいっぱいになり、

 「今かえってきました、結果として離婚届けをもらってきました、****
*」
 どうも堪えきれず、情けない涙越えになりました、

 「隆明さん、いま家にいらっしゃるのですね、すぐにそちらにいきますので、
待っててください」といい電話がきれました。

 私の泣き声に何かあったと思ったのでしょう、行動力のある沙羅さんですので
車で向かったのでしょう、
ガレージの扉を開け、沙羅さんが来るのをまちました、男として、みっともない
泣き声を聞かせてしまい
恥ずかしさと沙羅さんに嫌われたらどうしようとの思いで、ガレージの入り口で
立ちすくんでいました。

 沙羅さんが白いメルセデスでやってきたとき、私はぼんやりとガレージの前で
立っていました、ガレー
ジに車を入れ、沙羅さんがおりてきました、

 「もうー 心配したんだからー」
 
 というと、私に抱きついてきました、
 「御免なー 御免なー」といいながら、沙羅さん抱き、キスをしました。
 初めての沙羅さんとのキスでした、
 「隆明さん、私を嫌いになったのではないのですね、奥様に取り戻されたので
はないのですね」

 といいながら、沙羅さんの方からキスをしてきました、ガレージの扉を閉じリ
ビングに案内しました、また沙羅さんを抱きしめ、こんどは、ディープキスで沙
羅さんの少し開いた口から、舌を差し入れ、
沙羅さんの舌と絡ませました。
「フー」
 
 と大きく息をついた沙羅さんが、目に涙をためながら話を聞かせてくださいと
いいますので、妻の実家
での一部始終を話しました、沙羅さんはじっと聞いていて、聞き終わると私の目
をみながら、
 「隆明さんは、何も器が小さいのじゃない、純真で、優しすぎるのです、その
話を聞いて益々好きになったの、でも隆明さん、私がついていなければ、隆明さ
んは人に騙されダメになることだけは覚えておいてくださいね、私を生涯離し
ちゃあだめよ」

 といいながら、キスをしてきました、
 「うふふふ、ちょっと売り込んじゃったかな、テヘヘ」
 と明るい沙羅さんに戻ります。

 「あのう、私興奮しちゃったのか、喉乾いたの、お水いただいていいかしら」
 というので、抱き合っていた手を放しソファーから立ち上がった時、沙羅さん
の手が、私の勃起した一
物がズボンを押し上げテントを張った状態にあたり、ズボンを押し上げている状
態を見てしまいました。
 とたんに、沙羅さんの顔が真っ赤になり、両手で顔を隠し、恥ずかしがってい
ました。
大きな体を折り曲げるように恥ずかしがるのが可愛いく、立ったままもう一度抱
きしめ、私の大きくな
ったものが沙羅さんのおなかの下に当たるように腰を引き寄せました、恥ずかし
がっても、拒否はしま
せん、もう私は爆発寸前で今すぐにでも沙羅さんを犯したいと思いましたが、い
ままでの更紗さんの言
ってることや、キスの仕方などから、経験豊富な女とは思えず処女ではないかと
思っていましたので、
うまくもっていかないとトラウマになってしまっては、今後の二人の生活に影響
すると思い強引に犯すことはひかえました。

 キッチンの冷蔵庫から、ポカリスウェットを取り出し、コップに入れて沙羅さ
んに差し出すと、嬉しそうに私を見て、グビグビと一気に飲み干しました、よほ
ど喉が渇いていたのでしょう。
 「もう一杯のむ」
 と聞きますと、

 「ウーン ほんとは欲しいんだけどレデイらしくないので辛抱します、隆明さ
んに嫌われたくないので」
「なんで、喉が渇いたときに水を飲むのがレディーらしくないの、遠慮するな
よ、俺もレディとキスを    
して、興奮してアソコを大きくしているのは、ジェントルマンらしくないから、
おあいこだよ」

沙羅さんが、また顔を真っ赤にし、恥ずかしがります、恥ずかしがると美人の成
熟した女性というよりは、幼さの残る可愛い少女のような顔つきになります。

冷蔵庫に輸入物のマンゴージュースの瓶詰めがありましたので、マグカップに入
れ、沙羅さんに見せびらかすようにし、ソファーに戻り、
「このマンゴージュース美味しいんだよ、でも沙羅さんはレディーだから飲まな
いよなー」

 と、お遊びモードに入りますと、天然の沙羅さんです、足と手をバタバタさせ
子供がおねだりするように、

 「頂戴、頂戴」
 と叫びます、ほんとに可愛い人です、私は口いっぱいにマンゴージュースを含
み、沙羅さんの口にもっていき、口移しで沙羅さんの口に注ぎました、沙羅さん
は、子供モードから、女モードに切り替り、うっとりとした表情で、口移しでマ
ンゴージュースを飲み干します。

 「美味しい、もっと頂戴」
 と低音で、沙羅さんがおねだりします、何度も、何度も口移しでまぐカップが
空になるまで飲ませてあげました。
 よくみると、口移しのジュースが沙羅さんの口から洩れ、顎を伝い白いブラウ
スを汚していました。
 「御免ね、ブラウスを汚してしまったよ」
 といいながら、ブラウスのボタンを外しにかかり、恥ずかしがる沙羅さんのブ
ラウスを脱がし、ブラジャーを外し大きな、きれいなオッパイをむき出しにしま
した。
 ブラウスの汚れは口実で、オッパイを見たいのと、オッパイに吸い付きたいか
らで、沙羅さんのきれいで大きいおっぱいを触り、吸い付きました。
 沙羅さんは、拒否をするどころか私の後頭部を優しくなぜ、呼吸があらくなっ
ていきました。
 スカートのホックを外し、お尻を持ち上げスカートを脱がし、パンティとス
トッキングを一緒にぬがしました、女性の着ているものを脱がすことがこんなに
興奮するものだとは初めて知りした。

 私はシャツを脱ぎ、肌着を脱ぐのももどかしく、ズボンを、パンツを脱ぎ全裸
になり、沙羅さんのオマンコをみました、陰毛は薄く、ふくよかな大陰唇に一本
の割れ目が見え、きれいなオマンコでした。

 ソファーで挿入するわけにはいかず、沙羅さんをお姫様ダッコをし、夫婦の寝
室は沙羅さんに悪いと思い、書斎のシングルベッドに行き、ベッドにそっと下ろ
し、上から覆いかぶさり、オッパイにすいつきました。

 嬉しかったのは、恥ずかしがりはしたものの、嫌がることはせず、私の後ろの
髪の毛を優しくなでつけてくれたことでした。

 体を上にずらし、沙羅さんの唇に吸い付き、舌を絡ませディープキスをし、耳
元で、
 「沙羅さん、好きだ好きだ、愛してる、もう辛抱できない、いいかい、いいか
い」
 といいますと、呼吸を荒くした紗枝さんが目をつむったまま、ウンウンと頷い
てくれます。
 沙羅の両股を大きく開き、オマンコにキスをしました、
 「そこは、汚いですー」
 といいますので、
 「沙羅に汚いとこなんかあるものか、沙羅の全部が俺のものだ、いいだろう」

 「好きです、好きです、愛してます、私は隆明さんのものです、隆明さんの好
きになさってください、でも初めてなので、優しくしてくださいね」
 「沙羅のバージンを俺にくれるの、いいの、ほんとにいいの」
 沙羅はウンウンと頷きます。
 沙羅のオマンコが指で触るとぬるぬるになっていましたので、私のチンポをこ
すりつけ、愛液を亀頭に塗り付け、沙羅の割れ目の下の方におしつけました。
 妻の幸子と違い、すんなり入っていきません、腰に力を入れ、強く押し付けま
すと、

 「痛いー、痛いー」

 といいながら、腰をひいて行こうとします、私は上からしっかりと肩を抑え上
にずり上がるのを抑え、
ゆっくりと奥に入れていき、何か奥に仕えたように感じたので止め、じっとその
ままにし、優しくキスを
し、沙羅さんが少し落ち着くのを待ちました、私のチンポ全体が強く包まれたよ
うな圧迫感があり、じっ
としていても気持ちのいいものです。

 唇から離れ、入れたまま、沙羅の右のオッパイを左手で触り、左のオッパイを
に吸い付き、舌で硬くな
った乳首を舐めまわしました、沙羅の息がだんだん激しくなります。
 オッパイを離し、正常位の体制でゆっくりとピストン運動を始めました、チン
ポ全体が強く包まれ、入り口付近がきつく締まります。
 興奮のせいか、沙羅さんのオマンコがいいのかはわかりませんが、すぐに我慢
が出来なくなり、
 「沙羅、気持ちいい、もう出そう、いきそう」
といいながら、ピストン運動を早くし、沙羅の子宮めがけ、精液をだしました、
沙羅さんも射精も感じた
のか、背中に回した手に力が入りました、射精がこんなに長く続き、こんなに大
量の精液を出したのも記
憶にありません。
 本用に深いよろこびでした。

 あまり長い間私の大きな体を沙羅の上にのせているのは重いだろうと心配にな
り、まだ大きなままのチ
ンポを抜き、ティッシュペイパーの箱を、パソコンの横から持って来、沙羅のオ
マンコを拭いてあげよう
としますと、オマンコから白い精液に血が混じったものが流れ出てシーツに垂れ
ていました、血の量はそ
う多くはなかったのですが、沙羅さんが処女であったのを確認しました、ティッ
シュペーパーで沙羅さん
のオマンコを優しく吹き、自分のチンポも拭き、沙羅を見ますと、涙をうかべて
いました。

 「沙羅ちゃん、御免、痛い事をして、泣かしちゃったね、御免ね」
 といい、沙羅にそっとキスをしました。
 「ウウン、悲しくて泣いているのじゃないんです、私嬉しいんです、隆明さん
が私を抱いてくれて赤ちゃんの素を私に出してくれたの嬉しいんです、隆明さん
の女になれて嬉しいんです」
「赤ちゃんの素て、精液の事」
 
 「ハイそうでちゅよ、私にとっては男の人の単なる精液ではないのでちゅ、隆
明さんの大事なお赤ちゃんの素でちゅ、なんか変でちゅか、テヘヘ」
 もう沙羅は、すっかり可愛い女の子になりきっています。
 「それから、沙羅さんの体の中に俺の赤ちゃんの素が入ったんだけど、やっぱ
りもったいなくて、呼び捨てにはできない、これからは二人のときは、沙羅ちゃ
んと呼ばしてもらいたいと思うんだけど、いいかな」
 「あのね、あのね、隆明さんが私を好きだと云ってくれても、さんずけで呼ば
れていると、少しも近づいた気がしないんで、呼び捨てにしてくださいってお願
いしたの、口移しでジュース飲ましてもらったし、赤ちゃんの素もいただいたか
ら、呼び方なんてどうでもいいの、ママが私の事、沙羅って呼び捨てなの、ママ
も沙羅ちゃんに変えてもらいます」

 やはり、沙羅ちゃんは天然です、恋人がちゃんずけで呼ぶから、自分の母親に
もそうさせるという発想
が解りません、でも私には、本当に可愛いひとです。
 沙羅ちゃんが裸のままで、シングルベッドの毛布を体に巻き付けて話してきま
す、私は、素っ裸で、ま
たチンポが立ったままなので、風呂場に行き私用のバスローブを2着取ってきバ
スローブをはおり、沙羅
ちゃんにも着せるました。

 「沙羅ちゃん、明日朝いちばんで離婚届けを出しに行く、それと親子関係不存
在確認の訴訟を弁護士に依頼しにいく、沙羅ちゃんには、いろいろ嫌な話が続く
と思うけど、辛抱してほしい」

 といいますと、沙羅ちゃんは、真面目な引き締まった顔になり、美人で冷たい
ばかりの表情になり、
 「隆明さん、私のためにいろいろご迷惑をおかけして、申し訳ないと思ってい
ます、私、いい奥さんになりますし、私たちのために戦う女になります、ですか
ら、いやな話などと云わないでください、私に謝らないでください」

 「沙羅ちゃん有難う、一生君をはなさない、俺の子を産んでもらう、いいね」

 二人で、リビングに手をつないでいきますと、ソファーの周辺に、二人が脱ぎ
ちらかした服があり、沙
羅ちゃんがかたずけをはじめました。
 その時、沙羅ちゃんのスマフォに電話が入りました。

 「はい、沙羅です、ママ、うん今隆明さんと一緒、はい**はい**」
 とお母さんと話しだしました、私は今、沙羅ちゃんのお母さんに合わせる顔が
なく、電話中の沙羅ちゃ
んに手を合わせました、私の意図を察してくれたのか沙羅ちゃんが、お母さん
に、

 「彼、手を合わせてあやまっているよ、明後日の土曜日にはママの処に行くか
らそのときまで待ってあげてね、ハイ***ハイ***」
 とママとの会話が続きます、時間は日付が変わり、1時まえになっていまし
た。
 私は、風呂場に行って御湯はりをしておきました、風呂場から帰ってきます
と、沙羅ちゃんとママの電話が終わりかけていました。

 「ママ、それから、隆明さんが、私の事呼び捨てにしてくださいってお願いし
たんですが、もったないからチャン付けでよんでくけることになったの、だから
ママも沙羅と呼び捨てにしないで、ちゃん付けで呼んでね、お願いしますではお
休みなさい」

 やはり、天然です、言っていることは理解不能ですが、私を大切に思っている
ことは解りますので悪い
気はしませんし、沙羅ちゃんの見事なオッパイやお尻を見ると、もう一度、赤
ちゃんの素を沙羅ちゃんの
中に出したいと思いが強くなり、勃起がおさまりません。

 結局、一緒にお風呂に入り、沙羅ちゃんの白い大きなお尻に魅せられもう一
度、翌朝目覚ましで起きた
時に、もう一度、沙羅ちゃんの中に、赤ちゃんの素をだしました。
 やはり痛がりはしましたが、沙羅ちゃんは、私を喜ばそうという思いが強いの
か、抱かれると嬉しいと
いってくれました。
 それでも、処女の女性に、私の大きい物を立て続けに挿入したので、沙羅ちゃ
んの膣を傷つけていない
か心配で、お風呂で見せて貰いました、処女膜が裂けて少し血が滲んでいました
が、膣に傷はないようで
安心しました。
 沙羅ちゃんは、赤い顔で見せることを恥ずかしがっていましたが、

 「あのね、あのね、そんなに心配してくれなくても大丈夫だと思います、女性
の膣は、人間の体の中で、一番の伸縮性があり、一番摩擦に強いんだそうです」
 沙羅ちゃんがどこで調べたのか、私の心配を取り除いてくれます、優しい、気
配りの出来る女性です。

 
  1. 2017/09/16(土) 16:54:12|
  2. 夫婦の絆・北斗七星
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夫婦の絆 最終回 新妻

 翌日、沙羅ちゃんは、会社を休むと連絡入れ休むことになりましたが、担当の
人に理由を聞かれ嘘をつ
けない沙羅ちゃんは、顔を赤くしながら、もごもごと好きな人と一緒にいたいか
らといっていました、そ
の担当の人とは、あの時の課長のようで、連休の時の出勤の代休ということで、
今日を休みにしてくれま
したし、今度の月曜日も休みにしてもらっていました。

 私のほうは、9時に会社に電話を入れますと、私の上司の所長が出てき、早く
会社に来てくれと云はれ
ましたが、のっぴきならぬ私用でおくれるが、一旦会社にいくと答えておきまし
た。

沙羅ちゃんは、マンゴージュースで汚れたブラウスのまま、一緒に区役所にい
き、幸子との離婚届けを
提出し、無事受け付けて貰うと、私を気にしてか、
 「人の不幸を喜ぶのは、いけないことだと思いますが、私、嬉しいのは隠せな
い、こんな悪い女だけど、隆明さんを自分だけのものにするために戦うの、覚悟
してください」
 といい、ほんとに、晴れ晴れとした、嬉しそうな表情をみせ、沙羅ちゃんのほ
うから腕を組んでき、仲
良く区役所を後にしました。
 マンゴージュースで汚れた沙羅ちゃんのブラウスが気になり、

「その沙羅ちゃんのブラウスの汚れクリーニングでおちるかなー、心配だなー」
 といいますと、
 「ううん、このブラウス、クリーニングに出さない、上着とスカートをセット
でハンガーがけして直しておきたいの、私の大切な一生の思い出にしたいの」

 と、少し遠いところを見るような目をしていました、沙羅ちゃんにとって私と
最初に結ばれた印が、あの口移しで飲んだ、マンゴージュースなのでしょう。

 区役所の玄関で、沙羅ちゃんを送っていこうかと聞きますと、急にもじもじし
だし、

 「あのー、隆明さんが迷惑でなかったら、あの家で隆明さんをお待ちしたいの
ですが、いいですか」
 と聞いてきます、

 「えっ、昨日お母さんにここに住むって言っていたんじゃなかったの、俺も嬉
しかったんだ」
 「いいんですか、嬉しい今日から頑張って美味しい料理作ってお待ちしていま
す、今日は一旦実家に帰り、身の回りのものをもってきます、早く帰ってきてく
ださいね」
 
 「あのー、言いにくいんだけど、赤ちゃんの素はどうなるの」
 ツンと済ました顔で沙羅さんが答えました、

 「まだ内縁関係ですが、夫が望むなら私に拒否権はありません」
 といい、嬉しそうに笑います、朝抱いたばかりですが、私のものは大きくなり
はじめました、こんなに
美人で、見事なスタイルの女性を自分のものに出来た幸せでいっぱいでした。
 今晩は心行くまで、あのオッパイを触り、吸い付きたいと思いました。

 遅れて、会社に着くと、上司の研究所所長がまっていました、私は、昨日用意
していた、退職届けに今
日の日付を入れ印鑑を押し所長に提出しました。
 所長から、引継ぎの事を言われましたので、ずっと以前から書いてきた、業務
日誌を渡し、これを読ん
でいただければ、完全な引継ぎになると思いますといい所長の部屋から、退出し
私の研究室の私物の整理
をはじめました。

 お昼になり、例の3人組の沙羅ちゃんを除いた、2人を、例の蕎麦屋に誘い、
お世話になったお礼をい
い、沙羅ちゃんとのことを全て話しました。
 3人組の、お姉さん株の滝川美奈さんが、
 
 「沙羅さんからメールで聞きました、結ばれたそうで、おめでとうございま
す、離婚も完了して、沙羅さんから、一緒に住むと先ほど電話がありました、出
来るだけ早く籍を入れてあげてくださいね」

 「有難う、お二人に何かとお世話になりそのお陰でこんなに早く沙羅さんと結
ばれました、お礼を申しあげます」

 そういいますと、もう一人の石田恵子さんが、

 「あのね、沙羅さんは入社以来ずっと渡辺次長の事好きだったんですよ、沙羅
さんにとっては、こんなに早くではなくて、やっと なんですよ、沙羅さんを大
事にしてあげてくださいね」
 
 その時、美奈さんのスマホに電話がかかってきました、沙羅ちゃんからのよう
で、
「ハーイ、美奈です、いま沙羅の旦那様と例の蕎麦屋、恵子も一緒、うん、う
ん、そうなんだー でも積極的に行動してよかったねー、おめでとう、 うん恵
子に代わるね」
「恵子でーす、よかったねー うん うん あのね、渡辺さんとの仲がまずく
なったらいってね、次は私がいただくから、あはっはー 冗談ではないよ、こん
な男めったにいないから、大事にしなさいよ じゃねー 」

 女どうしの仲の良い関係を見たようで、心が温まる感じがしました。

 会社に戻ると、鈴木副社長、研究所所長、総務部長、からのお呼び出しがあ
り、会議室にいきました。
 総務部長から、私が大学院の時、担当教授の指導で開発した、アクチュエー
ターとICのつなぎに関
する特許の件で、今までどうり、特許の無償使用を認めよというものでした。
 私が会社を退職するので、今まで無償で使用してきたのが、気になりだしたの
でしょう。

 私は、事情を知っている鈴木副社長に会社としての見解を聞きただしました
が、総務部長が、副社長
の発言を遮り、社員の発明に関しての報酬としては、地位と報酬で対価を払って
きたのでこの特許に関
しては決着済みであり、今までと同様無償使用が妥当であり、これが会社として
の結論である。

 と高圧的な見解をのべました、その態度にカチンと来た私は、

 「部長、基本的な誤解をなさっていますね、あの特許は、私が当社の社員に
なってから、当社の業務として開発したものではありません、大学院の時に教授
に指導で開発したもので、特許の申請者と所有者は、大学のベンチャーキャピタ
ルで、私が、一時使用を申請し許可を受けたもので、私が会社を退職すれば、当
然その権利は消滅します、あとはそのベンチャーキャピタルと交渉してくださ
い」

 総務部長は、くどくどと同じ趣旨の話をします、

 「まったく私の申しあげた事を理解されていないようですね、ご不満なら訴訟
されたらいかかがですか、私はもうこれ以上馬鹿馬鹿しいお話にお付き合いは御
免です、失礼します」

 と席をたちました、やはり、その程度の会社です、部屋に帰り整理の残ったも
のを再開しました、完全
に整理するには、時間がかかり疲れましたので、沙羅ちゃんの声を聴きたいと思
い電話しました。

 「沙羅ちゃん、別に用事はないんだけど、声を聴きたいと思って電話したんだ
今どこにいるの」

 「何か元気ないよー、会社で嫌な事あったのでしょう、今家でお料理作り出し
たとこでちゅ、今日は早く帰ってきてくだちゃいね、ウフフ、帰ってきたらオッ
パイでヨシヨシしてあげまちゅ、私のオッパイ星人ちゃん」
 「有難う、元気が出てきたよ、沙羅ちゃんのオッパイでヨシヨシしてもらいた
い、早くかえりたいよー」

 もうすぐ30になる男のいう事ではないのでしょうが、沙羅ちゃんのオッパイ
を思い出し、元気が出て
きたのは、心だけではありません。
 社内電話が鳴り、鈴木副社長からの電話で、今晩幸子と幸恵のことで、相談し
たいことがあるので、時
間を空けてほしいという事でしたが、今日はのっぴきならない用事がありますと
答え、お断りしました。

 総務部から退職の日について連絡があり、有給休暇が残っているので、給料の
締め切り日の20日にしたいとの連絡がありましたが、残務整理も残っているの
で了承しました。
 次の就職先のT自動車の副社長の秘書に電話を入れ、今月の20日に退職と
なった事を告げてほしい
と電話を入れて置き、私のスマホの電話番号、メールのアドレスを知らせてお
きました。

 定時に会社を後にし、家に急いで帰りました。
 家に着くと、沙羅ちゃんが、エプロン姿で出迎えてくれました、
 
「お帰りなさい、お帰りのチューをしてください」
といいますので、沙羅ちゃんを抱きしめキスをします、沙羅ちゃんの表情がさえ
ませんので、聞きますと
 「今日お昼すぎ、幸子さんとお母さんが来られて、幸子さんの服、下着、身の
周りのものをもっていかれました、化粧台や、洋服箪笥、洗濯機、ベッドなど
は、明日引っ越し業者に来てもらい運んでもらう事になりました」

 「ええー、幸子さんが来たの、沙羅ちゃんに迷惑を掛けたなー、何か言われな
かった」
 「いろいろ聞かれましたが、黙秘権の行使ですぐに帰っていただきました、離
婚届けが提出されて、正式に離婚したことをご存じないようでした、それから、
正式に離婚されているので、勝手にこの家に入らないよう言っておきました、私
がこの家の主婦ですからといいますと驚いていました。
  隆明さん、勝手な事をして御免なさい、でも、私は、戦うんです、あなたを
誰にも渡しません、幸子さんと幸恵さんこのことは、私が前面に出ます、
  あなたに嫌な思いを出来るだけしてもらいたくないのと、私が押しかけ女房
で、あなたを奪った張本人ですから」

 「沙羅ちゃん、ご迷惑をおかけし、誠に申し訳ありません、今後ともよろしく
お願いします」
 といいますと、沙羅ちゃんが急に、吹きだし、笑いが止まらないようで、お腹
を抱えて笑っています。
 「何か、おかしい事を云った」
 と聞きますと、
 「だって、自分の女房に、ご迷惑をおかけし、申し訳ありませんだなんて、他
人行儀な、それに、よろしくお願いしますなんて、アハハハー」
 とまた、笑いだします、そんなにおかしい事かなと思いましたが、まあ沙羅
ちゃんの機嫌が直ったのな
らいいかと思い、笑い転げる沙羅ちゃんの大きなオッパイがブラウスの下で揺れ
ているのに気が付きまし
た。
 「沙羅ちゃん、ほかでもないんだけど、オッパイでヨシヨシしてもらいたいの
で、急いで帰って来たんだけど」

 といいますと、沙羅ちゃんの、笑いが止まり満足気な表情になり、コクリコを
します。
 「ウフフ、ちょっとだけよー」
 といいながら、少しはじらいながらブラウスのボタンを外しました、ブラウス
の下には、下着もブラジャーもなく、見事なオッパイがボロンとでました、急い
で、オッパイに背中をまげて吸い付きますと、頭を優しく、なでてくれました、
これがオッパイでヨシヨシなのでしょう、

 「あのね、あのね、おっぱいでヨシヨシは、オッパイの谷間に隆明さんが顔を
うずめるだけで、私がヨシヨシとなでなでしてあげるの、オッパイに吸いついて
はいけまちぇんー」

 今度は私が笑い出します、この女性と一緒にいれば、一生退屈しないなーと思
いました。

 私が着替えをし、キッチンに戻ってくると、沙羅ちゃんが、今日の料理を並べ
ていました、最初に会社
に持ってきてくれた思い出の海苔弁に、アマダイの潮引き、海老芋のあんかけ、
など豪華な夕食です。
 「わー、沙羅ちゃん、あの時の海苔弁とおかずだねー、嬉しいなー」
 「テヘヘ、今日は腕によりをかけてつくりました、ノリノリです」
 海苔とノリを掛けているのでしょう、
 「会社にもってきてくれた時から、お母さんが作ったものだと思っていたんだ
が、沙羅ちゃんがつくたんだー」

 「あのね、あのね、私、お料理は得意なの、それに医食同源というでしょう、
私、隆明さんの健康のためにも美味しく健康にいいお料理をつくるから、てへ
へ、また売り込んじゃったかな」
 「沙羅ちゃん、いただーきます」
 と手を合わせて、のり弁からいただきはじめました、本当に美味しいもので、
次に海老芋のあんかけ、甘鯛の潮引きと愛情のこもった美味しい料理を口にして
いると、沙羅ちゃんがいかに私を愛してくれているか、私のためにどれだけ尽く
してくれているかが実感としてわかり、思わず涙がこぼれてきました。
 自分は、この女性にどれだけの愛情を注いだのか、どれだけ尽くしたのかを考
えると、ほんとに自分勝手な、自分本位な人間であることが反省され、涙が止ま
らなくなり、祖母が死んだとき以来なかった大声で泣きだしました。

 驚いたのは沙羅ちゃんで、なんで急に泣き出したのか解らなかったのだ思いま
す、ブラウスのボタンを外し、私の方に回ってきて、となりの椅子に座り、私の
顔を乳房の谷間に引き寄せ、優しく頭をなでつけてくれました、沙羅ちゃんの云
うオッパイでヨシヨシをしてくれました。

 オッパイのヨシヨシで、心の中のわだかまりが、すっかりなくなっていきまし
た、私は立ち上がって、沙羅ちゃんを抱き上げ、キスをしました。
 「沙羅ちゃん、やっぱり沙羅さんと呼ばしてくれ、君は私の天女だ、君にして
もらうだけの自分が情けなかったんだ、」
 「隆明さん、そんなことで泣いたの、驚いたよー 、本当に私を愛してくれて
いるのが解って嬉しい、こんなに嬉しい、幸せな気分は生まれて初めて、私たち
は、運命の赤い糸で結ばれていたんだと思います」

 沙羅さんの顔は、嬉しさでいっぱいという、これ以上の幸せはないという満ち
足りた表情でした。

 「隆明さん、これからは、アナタと呼ばしてもらいます、あなたご飯を食べて
ください、私も幸せを感じたらお腹がすいてきました、いっぱい食べて、赤ちゃ
んの素を私にください」

 沙羅さん独特の気持ちの表現でしょうし、普通は幸せなら胸いっぱいで 食事
どころではないというの
が普通でしょうが、沙羅さんはやはり天然です、しかし、この時この天然にどれ
だけ救われたことか、言
葉にはなりません。
 また、今後どれだけこの天然の性格に救われていくことでしょう、この女性を
大切にしていこうと思い
が、強くなっていきました。

 二人で、美味しい夕食をいっぱい食べました、食事が終わるころ、沙羅さんは
冷蔵庫から、マンゴージ
ュースを取り出してき、マグカップにつぎ、顔を赤くしながら、

 「飲ませてください」

 と小さな声でねだります。

                           完
  1. 2017/09/16(土) 16:58:08|
  2. 夫婦の絆・北斗七星
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心の闇 第1回 スナックのママの誘いその1

 私は昨年1月に、長年、(16年)、勤めてきた兵庫県の南東部にある市の地方公務員から大阪の精密機械の会社に転職しました。
 それは、一昨年末、父と母が交通事故で一度に亡くなり、父が社長をしていた精密機械工業の同族会社を引継くため転職したのですが、市役所の仕事と違い、取引先との付き合い、従業員との接し方、技術面の勉強、特許の紛争、海外の取引先への訪問等、会長である伯父(母の兄69歳)の全面的なバックアップのお陰で何とかこなしていけるようになりましたが、この1年程は、土日以外は家に帰れないほど忙しい状態が続きました。
 妻のほうの原因で、私たち夫婦には、子供が授からず、子供がいれば、また違った生活になったと思いますが、私は、仕事にのめりこんでいたのです。

 このような忙しい状態が続いたのは、それぞれの部門に適切な判断をする長を置かず、同族会社によくある、会社の規模が大きくなっても社長(父)がすべてを取り仕切っていたという体制にありました。
 このことの解決のため、優秀な人材の引き抜き、有能な社員の抜擢などでそれぞれの部門の長を置き、権限移譲をした結果、5月末の株主総会(銀行、従業員持ち株会等一族以外の株主も参加した)あたりから私の社長体制が固まり、経営も順調に回っていくようになっていきました。
 特に、大学の同窓生で、大手の名門電器会社に勤めていた親友を専務として引き抜き、この専務の活躍が大きかったと思っています。
 6月になって、国内の取引先、海外の取引先にも、それぞれ担当者と一緒に挨拶に行き改革の仕上げをしました。 
 6月の3週目にはその挨拶周りも終了し、週末の16日(金曜)の夜には家に帰り、ゆっくりすることが出来るようになりました、

  妻は、私の好みの食べ物をならべ、嬉しそうに笑みを浮かべながら、
「お仕事の方大変だったようですが、おじ様から、電話で貴方が頑張ってらっしゃる事をお聞きしました。さすが渡辺の血を継いだ秀才だと喜んでおられましたよ、でもおじ様も、もう年で来年引退したいと仰ってました。
でも、今年は暑い夏になりそうで夏に弱い貴方の健康が心配です、あまり無理をしないでくださいね」と心配そうに私の健康を気使ってくれます。

「うん、心配かけてすまん、この一年ちょっとはろくに家にも帰れない状態が続いたが、もう大丈夫、体制が整ったから、暇になるとは思えないが普通の状態に戻れると思う、葉子にも、いろいろ心配と苦労を掛けたが安心してくれ」

 久しぶりに、私の母に仕込まれた妻の料理は本当に美味しく満足したあと、酒は飲めない私ですが,煙草は吸うほうで、リビングでダビドフの細巻の葉巻をふかしていると、妻が改まった言葉使いで
「貴方、ご相談があるんですが、聞いて頂けますか」と言ってきた。

 言葉ずかいに、この地方のイントネーションが残っていますが、祖父、父、私と東京の大学卒業で出来るだけ標準語に近い言葉使いを心掛けていたうえ、祖母も母も関東出身なので、妻も懸命に努力したのでしょう、おかしいところはありますが、我が家の変な標準語をしゃべります。

「なんだよ、改まった言い方で、農園の方に問題でもあるのか」
「いいえ、農園のほうは問題ありません、法人組織になってから順調に売り上げも伸びていますし、県庁の技官に来ていただいてから、作物の生育も順調です。」

「では何の相談なの」
義昭(息子)もアメリカに留学に行き、私の手を離れ、農園の方も私には殆ど手伝う事もなくなって、暇になってきましたので、外で働きたいのですが、許して頂けますか」
           
「子供も手を離れ、農園の方も手を離れてきたのなら、前から行きたいと云っていた民謡教室や、好きだった花の栽培でもやったらいいんじゃない、農園も利益が出るようになったし俺の収入も役人の時より3倍になったんだから、かなりの贅沢をしても大丈夫だよ、」

妻は少し困ったような顔つきになり、少し俯きかげんに、じっとしていました。
この妻は、ほんとに無駄使いをしない、節約好きな性格で、所謂、しまりやで化粧品にも服装にも無駄なものは買はない、堅実な性格です。
 
 結婚してからずっと、私の祖父祖母、両親を蔑ろにせずよく仕え、息子のよき母親であり、私の良き妻でした。
 その妻が、祖父、祖母を相次いで見送り、舅、姑を事故で失い、特に嫁を実の娘以上に可愛がった姑の死に衝撃を受け、そのうえ一人息子が海外に留学のためアメリカにいき手が掛からなくなり、家が昔からやっている農園も法人組織にしてから殆ど行かなくてよいようになるなど寂しくなったうえ、夫の帰らない日が多くなり、広い家で一人になって寂しかったのでしょう、あまり社交的でない妻が外に働きに出たいという気持ちになったのは、寂しいからだと思います。

「それで、どんな仕事をしたいの」と聞いてあげました、学歴は高卒(普通科)、資格、特技は何もなしのお前にどんな仕事が出来るのかと云いたいところですが、高校3年の妻と関係ができ、高校卒業後、すぐにできちゃった婚で結婚した弱みがあり、結婚後は、専業主婦で外に出したことのない世間知らずの箱入りにしたのは私だったので、これは言えない事です。

 特に私の両親が一昨年12月に海外旅行で事故にあい一度に二人を無くし、昨年の4月には、息子がアメリカに9月の留学が決まり、語学研修のため先に海外に行った事は、妻にとっては、人生の生きがいを奪われたように感じていたのでしょう。

「あのー、私がしたいというお仕事では無いのですが、貴方も知っている順子(妻の中学高校時代の同級生)のお店を手伝って欲しいと云われて。」

「へえー、順子さんは何かお店をしていたの、どんなお店」と聞くと、妻は
「スナックです」
 私は飛び上がらんばかりに驚きました。
「スナックって、お前、客にお酒を出す店だろう、所謂、水商売というやつだ。
 それで、そのスナックに、行った事があるのかい」

妻は顔を横に振りながら
「同窓会の2次会で、1度、居酒屋に1度行った事があります、カウンターがあって、その中からお料理やお酒を出してくれ、お客さんがスツールに腰掛けて、それを食べたりお酒を飲んだりするところでしょう、でも順子さんのお店には行ったことがありません」

「スナックにもいろいろあるようだが、基本的には、お酒を出す店で、居酒屋は食べ物を出す店だ、スナックは水商売で、居酒屋は料理屋だ」

「居酒屋で働いている女性はウエイトレスで客のオーダーを聞き、その料理を運ぶのが仕事だ、スナックで働いている女性はホステスといい、派手な化粧や服装で客のお酒の相手をするのが仕事だ、昔は夜の蝶と云はれていた。
  なぜ、お前がなぜ水商売の女に、夜の蝶にならなきゃあいけないんだ。
 家の嫁を水商売の女に出なきゃなないほど、家は落ちぶれていないぞ、
俺は去年やめたとは云え、市役所の部長だったんだぞ、また今は中堅の企業とは言え精密機械企業の社長だ。
家は、江戸時代は庄屋で、現代では企業の経営者で先祖代々の土地、山林を持っ、歴とした家柄だぞ、その家柄の現当主の嫁が水商売に行きたいとは、いったい何を考えているんだ」

 妻は初めて見せる反抗的な不満そうな表情をみせ、
「何も、水商売のお勤めにいくとは言っていません、順子に頼まれ、ちょっとの間だけお手伝いにいくだけです」
「ちょっとの間だけお手伝いに行くのも、長い間も、水商売の女になるのに変わりはない、家の嫁が水商売の女になって、夜働きにいき、見知らぬ男に媚びを売り、酒のお酌をするなど許される事ではない、良家の奥様というプライドがないのか、その辺をよく考えろ、社会のお役にたつなどのボランティア等なら兎も角、水商売で夜に働きに行くなんてとんでもない」

と、怒りに任せ妻にきつい事をいいました、妻は少しうなだれていましたが
 これだけ言ったのだから二度と言い出さないであろうと多寡をくくっていま
した。                                
私のプライドとか、この地方の名門の家などという時代錯誤の考えなど、本
当は思ってもいませんでした。
妻は生涯私だけのもので、世間知らずの妻に男が言い寄る機会を作る事など、とんでもない事です。
妻は強引な要求に妥協してしまう弱いところがあり、雰囲気に流されやすいところもあり、夜の世界に働きに出るなんて夫として絶対に許せません。

それでも、その夜は、久しぶりに妻を二度、抱きました。

  翌日は土曜で休みだったのですが、目覚めて早々に昨夜の妻の話が気になっていたので、市役所勤めの時に知り合った地元警察幹部(Kさん)に電話し、妻が誘われている事を正直に話し、スナック順子とママの順子の事を調べて欲しいとの依頼をしました。そのKさんは、部下の風紀係に聞いて報告すると請け合ってくれたので、解ったら携帯に電話を欲しいと伝えました。
  この依頼が終わり、空腹を感じたのでリビングに降りていきますと、妻が昨日話していた順子と何やら、真剣な表情で話し込んでいました。
  早速我が家に乗り込んでき、直接私に交渉しに来たなと思いましたが、

  昨日の話に拘っているように見られるのも業腹なので、
 「おはよー、いやー順子さん久しぶり」と努めて明るい声で挨拶をしました。

  妻も順子も私の明るい表情に安心したのか、笑顔で挨拶を返してき、妻の作ったモーニングを食べ、妻のいれたブルーマウンテンのミルクコーヒーを飲みながら、二人の会話の中に入っていきました。
久しぶりに会う順子という女性は、以前から美人ではなくどちらかと云えば不美人の部類に入ると思うのですが、色白で男好きのする、色気たっぷりの女性でアラフォー世代になってより一層、艶っぽさというか、男を引き込む妖艶さが増しているように感じられました。

順子の話は水商売で鍛え上げたというか、男を気分よくさせるためのテクニックというか、妻に向かって私を褒め上げます。
スナックに来る、程度の低い酔客とは違い、私にはこの順子の意図がありありと解かっていました。さんざ私を持ち上げ、気持ちを良くしておき、例のスナックに妻の葉子を引きずりこむ算段なのでしょう。
案の定、一通りのオベンチャラを言った後、
「ご主人、葉子(妻)ちゃんにお願いしているお店を手伝って頂く件ですけど、ご主人が納得して下さらないと葉子ちゃんから聞きました。
ご主人にお願いします、ちょっとの間、次の子が見つかるまでで結構ですから、何とかお許し願えませんか、お願いします、急に女の子が二人もやめてしまって困っています、私を助けると思って許していただけませんでしょうか」
と本当に困っているような悲しげな表情で訴えてきます、なかなかの役者です。

私は、「そうおっしゃいますが、家の葉子はずっと主婦業で、子供の母親で、農園のお手伝いを少ししてきただけですし、家では誰も酒を飲みませんので酒のつぎかたも知りません、
  それに、若いぴちぴちした娘ならいざ知らず、見た目は若くみえるようですが葉子も36歳で、もう、おばちゃんです、客のお酒の相手には賞味期限が過ぎていると思います、その上僕は、葉子にけばけばしい化粧や服装をした水商売の女になって貰いたくはありません、普通の主婦でいてもらいたいのです、それにお金に困っている訳ではありませんので妻が働きにでる必要もありません、僕の妻でいる限り、水商売に行く事を絶対に許しません」
  とハッキリお断りを言ったつもりでしたが順子は困ったような顔をし、葉子は私から目線を離し、下を向いていました。
                                   その時、胸のポケットに入れていた携帯が鳴りだしました、取り出して見る
と、例の事を頼んでいた、Kさんからでしたので、仕事の電話であるように装
おい席を立ち、妻と順子に断りを入れ、自分の部屋で詳細な報告を聞きました。
  
その内容は驚くべきもので、酒を飲めない私が、仕事の接待でいった事のあるクラブ、キャバレー、スナックの印象とは全く違うものでした。
  この地元警察の幹部は、キャリアー組ではなく、たたき上げ組の中では本当に稀な、警視正まで出世した人物で、現在は地方公務員ではなく国家公務員になっている人柄の良い、良識のある人物ですので、その報告には全幅の信頼が寄せられます。
 
  かなり長い時間、メモをとりながら報告を聞いていたのですが、電話が終わりかけの頃、階段を上ってくる足音が聞こえてきたので、少し大きな声で
 
「いやいや、本当にお世話になり、有難う御座います、貴方にはご迷惑をかけ、大きな借りが出来ました、この御恩は忘れません、近いうちにお会いしお礼を申しあげたいと思っております、また電話させていただきます」
  
とさも仕事の話である様に装い話を修了させました。
 やはり、二階に上がって来たのは妻で
 「貴方、電話が終わりましたか、すみませんが、順子がまだお話ししたいと云いますので、下へ来て頂けませんか、お願いします」

 「その話は終わった、ハッキリ断ったはずだ、俺にはもう話すことはないよ」
 
「そんな事、おっしゃらないで、小さい時からのお友達の順子のお願いですから話だけでも、もう少し聞いてやって頂けませんか、お願いします」     

と多少何時もの妻と違う感じがしましたが、先ほどの警察幹部の報告が引っかかっていたのでもう一度順子の話を聞いてやり、先ほど聞いた話をベースに順子の話を粉砕してやろうと思い、しぶしぶなふりをし妻とリビングへ降りていきました。
  1. 2017/09/27(水) 14:43:37|
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心の闇 第2回 スナックのママの誘いその2

  二階の階段から見えた順子は何かいらだっている様な感じでしたが、私の姿をみたとたんに、表情を変え、満面の笑みを浮かべながら、私に話かけてきました。
  「先ほどは、私の発言が言葉足らずで、ご気分を害されたかと思います、お詫びします」
  私が何も言わず黙っていると。
 
「私が申しあげたかった事は、葉子ちゃんにスナックのホステスになってくれという事では無く、あくまでも少しの間、お手伝いをして欲しいというお願いです」
 「私のお店は、客層も良く、年齢層も高い上品なお客ばかりでして、葉子ちゃんのように20代後半にみえる、 上品で、美人で、スタイルも良い人が一番お好みなんです。ご主人が先ほど仰っていました、けばけばしい化粧や服装は絶対させません、あくまで上品な奥様のままが良いのです。
  葉子ちゃんは、美人で、明るく、愛想も良く、お酒も強く、客あしらいも抜群で、何よりカラオケが上手でその声がすごくセクシイで魅力的です、すぐに人気が出て、ファンもたくさん付くと思います、葉子ちゃんはこのお仕事に向いている人です

  順子ママのいうことは、20年近い年の結婚生活から知っている妻からは考えられないものです、妻の葉子は、社交的なところはなく、どちらかと云えば、おとなしく引込思案の性格で自己主張の少ない女性です、とても、酔客と騒げるような性格ではありません、歌は上手ですが、出来るだけ楽譜どうりに歌う方で清純な声です。決してセクシイな歌い方、声ではありません。 
私は、ますますこの順子という女性が妻を水商売に引っ込もうとして、短期間だの、お手伝いだのと言っている口先から、人気者になるだの、ファンがたくさん付くだのと、店の商売の事を考えているだけで、引き込んでしまえば、後はどうにでもなると考えているのではないかと思いました。

 「ご主人、葉子ちゃんに絶対に嫌なことはさせません、言い寄ってくる男がいても、私が変な事にならないように守ります、ご安心下さい。
  ご主人が先ほど言われた賞味期限切れの事は葉子ちゃんには当て嵌まりません、葉子ちゃんはこれからが最高に綺麗な時です、こんな女性を家庭という檻に閉じ込めてないで、広いところに出して上げて下さい」

  語るに落ちるとはこのことで、この順子が喋れば喋るほど、その本心が見えてきます、しかし疑問に思うのは、なぜこれほど妻を自分のスナックに引き込もうとするのかと云う事で、これは何かあるのではないかと云う疑いが沸いてきますし、先ほど聞いたKさんの話が段々と気になってきました。
  妻の様子を見ていると、この順子の喋る内容が気になりだしたのか、特にカラオケの話あたりでは固い表情に変わっていきました。
  
「自分は、酒が飲めない体質なので、バーやスナックには自分で飲みに行ったことがないのでよく知りません、そこで教えて欲しいのですが、順子ママの店は、どんな営業免許で営業しているんですか」

 と搦め手から、解かりにくいように攻撃を始めました。
  妻の葉子は、なぜそんな事を聞くのか不思議そうな表情をちらっと見せました。

 「私のところは、普通のスナックで、飲食業の免許です」
 
「深夜営業の申請はしていますか」
 順子は、なんの目的でこのような事を聞き出したのか、少し疑問に思いだしたようですが、
 「深夜営業の申請はしていません」

 「そうすると。午前0時で営業が終わるという事ですね、それから、お店はカウンターだけでボックス席はないんですか、それとカラオケの装置はありますか」
 順子ママはだんだん不思議そうな表情に変わり始めましたが

 「ボックス席もありますし、当然カラオケの装置もあります」
  妻は夫が何かを探り出しに掛かったと云う事が解かったようで、ますます表情が硬くなっていきました。

 「次にお聞きしたいのは、飲食業免許のスナックでは、お客と店の従業員が一緒にカラオケを歌ったり、カウンターを出てボックス席などで一緒にお酒を飲み、お話しをすることは、違法となると聞いていますが、順子さんのお店では、どうなんですか」

  ここまでくると順子ママもさすがに何を聞き出したいのか解かって来たようで、少しずつ表情が変わり始めました。
                                 
「スナックの経営はそんな杓子定規なだけではやっていけません、お客と
カラオケでデュエットをしたり、ボックス席でお酒を注ぎながらお話をする事は当然あります、どこのスナックでもやっていることです」
 
  皆がやっているのだから当たり前という答えです。
  もっと順子のスナックは違法行為をしている事を妻にわからせようと次の矢を放つことにしました。

 「しかし、風営法の申請をし、許可を得れば、顧客の接待は当然の業務として出来るわけでしょう、なぜ風営法の申請をしないのですか、出来ないわけでもあるんですか」 
 
  このことは、先ほどのKさんからの話しで、この順子ママには、管理売春の容疑で起訴され、有罪判決がでた過去があり、風営法の申請をしても許可の下りる事は殆どない無いという事を突いたつもりです、順子の顔色が変わってきました。

 「風営法の申請は営業の相当前に出す必要があります、私の店の場合、前の経営者から居抜きで買ったもので、そのまま営業するため、飲食業の免許で行きました、そんなスナックはいっぱいあり、それが普通だと思います」

  なかなかの答弁で、中身のすり替えは感心するほどしたたかです、順子は、この葉子の亭主が違法なところを突いて、妻がスナックに出る事を防ごうとしている事に気が付いたようです。

 「次にお聞きしたいのは、バーやスナックではホステスに、同伴とかアフターとか云って時間外に客と付き合わせ、客が店から離れないよう、売り上げが増えるようにする事が一般的と聞いていますが、順子さんのスナックではどうなのですか」  

 ここまで言うと、順子ママもさすがに嫌なものでもみる目つきになり、私の持っていこうとする方向をどの様に阻止したらよいのか考えたのでしょう、少し返答に間が空きだしました。

 「私のお店では、同伴やアフターを推奨したり、強制したりは一切ありません、お客さんと店の子のお付き合いは、あくまでもプライベートの問題で店としては、何ら口の出す事では無いと思っています」

  この順子という女性は、本当にズル賢い、同伴やアフターはママの預かり知らぬ事で客と店の子のプライベートな事だといい、推奨しているのか、半ば強制しているのかも全て霧の中に隠してしまう。
  先のKさんに聞いたところでは、客の全てをママ自身の客つまり店の客とホステスの客に振り分け、ホステスには。その客の月の飲み代合計から歩合を渡すという、昔の飲み屋のシステムだそうで、売掛金の回収までそのホステスに責任を負わせているのだそうです。                               
  また、ホステスは歩合給のみだから、稼ぐには自分の客に店で金を使わす以外に道はないので、自然と客の云う通りにならざるを得ないというもので、アフター、同伴、店での卑猥な接客などに落ちていくことになるそうです。
  順子の店をやめた二人の若いホステスも、より直接的に稼ぎの良い風俗に流れていったそうです。
  そんな事を知らない妻の葉子を、誘っているのは、順子の店には、40代の普通の人妻一人とチーママと呼ばれる、チビ デブ ブスのフルオーケストラと云われている30過ぎの女ですが、これでは客足が遠のくのも無理もないということを聞いていました。

  確かに順子ママは困っているのでしょう、しかし若いきれいな子は、そんな給料が安く客筋も良くないスナックなどには見向きもせず、手っ取り早い風俗に行くか。本当に綺麗で、客にもてる子は近隣大都市の高級クラブに行くそうで、この市のスナックは、色気なしでママが一人かお手伝いと二人でやっていて、美味しい食べ物を出し、値段が安いというサラリーマンが気安くいける店が頑張っている以外の色気ありの店は相当経営が厳しくなってきており、廃業するバーやスナックも出ているようで、反面、風俗のデリヘルなどがでだしており、この市の夜の世界にも代替わりの波が来ているようです。
  順子の店は現在、ママを入れてこの三人でやっている訳で、この中に妻の葉子が入れば、人三化七の中に舞い降りた弁天さんでしょう。
                                  (この、人三化七は、ニンサンバケヒチと読むそうで私が若い時に祖父から聞いたもので、人の部分が3割、化け物のような不細工な部分が7割というブスという意味だそうで、「人三化七、酒が入れば弁天さん」と言ってました、ひどいブスの女でも、酒に酔えば美人に見えるという意味だそうで、今は死語のようで、その後聴いたことはありませんが思い出したので比喩としていれました) 
  1. 2017/09/27(水) 14:45:27|
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心の闇 第3回 スナックのママの誘いその3

  私には、順子ママが全くの嘘を吐いているか、または、云うような接客を強制しているのかどちらかで、何度か順子ママの店に妻が行ったことは間違いないと思い、順子ママに直球勝負に行くことにしました。

 「順子さんは、葉子が愛想がよく、酒が強く、客あしらいが上手く、セクシイな歌も上手でホステスに向いていると確信をもって云われましたが、僕の想像もつかない葉子の姿です、順子さんが何度かそのような葉子を見ているとしか思えません
順子さんの店に、葉子が何度か行って、その様子を見ているのですね」

  この直球勝負に、驚いたのは妻のほうで、顔色が真っ青になりコーヒーカップを持っていた手が振るえ出しました。
  順子ママのほうは、少し開き直ったような表情を浮かべ、
 
「ご主人は鋭いですね、葉子ちゃんが主人には黙っていてくれと云うので言いませんでしたが、何度かお店を手伝ってもらいました」

  妻の方を見ると、俯きかげんに顔を向け、固まったようになっていました。
 何度もスナックの手伝いと称しホステスをしていた事を夫に知られ、順子の店にはいったことがないと嘘を吐き、水商売を嫌っている夫がどれだけ怒るのか心配なのでしょう。                           
「葉子、昨日なんであんな嘘を吐いたのだ、葉子は嘘の吐けない誠実な女では
なかったのか、それが、いつ平気で嘘を吐く女になったのだ」
 
  妻は本当に誠実な性格で嘘は吐かないという女性のはずでした、これには、隠さねばならない大きな秘密があるのではないかという、疑惑が起こってきました。
  
「順子さん、妻とは真剣に話し合わねばならない事があるようです、最後に一つだけ聞かせて下さい、6月11日の土曜日に店を貸し切りにした日、妻はお手伝いに行ったのですか、行かなかったのですか、私はこの前後海外出張でしたのでわかりません、お答えください」

 葉子が泣きだしました、順子ママの顔色が変わりました、アッと口を開け、私
の手元のメモを探る様に見つめながら、この人はどこまで知っているのかと考
えているようでしたが、

 「えーと、6月10日の貸し切りはチーママにまかせていたので私は知らないんです、チーママに聞いておきます」

 「そうですか、ではその日警察の手入れがあった事もご存じないですか、警察が、公然猥褻罪でその場にいた人を逮捕したようですが」

 順子ママが震えだしました、葉子の鳴き声は大きくなり、錯乱と云っていいほ
どの状態になりました。
 
私は、今日はこれまでにしておこう、続きは明日以降ゆっくり全てを聞き出し
てやろうと思い

 「今日はこれくらいでお引き取り下さい、正直に話す気になられたらお電話下さい」                

と冷たく聞こえるように、声を落として言いました。
順子ママは、何かに怯えるように肩をおとしながら帰っていきました。
 妻の葉子は、身も世もないという風情で泣き続けていました。
  1. 2017/09/27(水) 14:46:55|
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心の闇 第4回 妻への疑惑 その1

  順子ママが帰った後も、葉子は椅子に腰かけて、テーブルに上体を伏せる状態で泣き続けていました。
  激しく泣き続ける妻を見ていて、泣く姿に可哀そうなどという憐憫の情が沸いてくることは無く、これは何かある、それでなければ、こんなに泣くはずはないとおもいました。
 
大学の時、心理学の講義で、「悲しいから泣くのではない、泣くから悲しいのだ」という話を聞いた記憶があります、たしかジェームズ=ランゲ説といったと思いますが、その時は、しっくりこず、普通は悲しいから泣くのだと思っていましたが、今の妻の激しく泣く姿を見ていますと、夫に隠しスナックに行ったことに、そんなに悲しい事があるとは思えません。
泣くから悲しいのだと云う説も場合によっては間違いではないかとも思いました。

泣き止まぬ妻に
「いつまで泣いているんだ、いろいろ聞き糾したいことがあるのにこんな状態なら話にならんじゃないか、冷静に話が出来るようになったら、上にあがって来い」
と言って2階の自分の部屋に戻りましたが、何かを忘れて来たような落ち着か
ない,苛立たしい気持ちと、妻に対する腹立ちがさらに強くなってきました。

 女性が自分に都合の悪い事が起こると、泣いてそれ以上の追求なり叱責を逸
らそうとするのを、仕事では何度かみましたが、やはり女性特有の擬態なので
しょうか、泣き脅しという言葉がありますが、それでしょうか。

(このことは、女性特有のものと思っていましたが、当地方の県議会議員が都合の悪い事を追求され、号泣したことが最近テレビで報道されたのを見ますと、例外的には男性にもあるのかも知れません)

  しかしこのまま、ウヤムヤにしてしまうと、妻に対する疑いが残ったままに
なり、妻に事実を明らかにする事で、どのような代償を払う結果になろうとも、ハッキリさせるものはハッキリさせる必要がある、自分はそのように40歳になるまで生きてきた男だという思いを強くしていきました。

  私はどんな事にでも妥協すること無く自分を押し通すと云う、強引な性格とは思っていません、しかし大事なことについては、決して、眼をつむり、知らないフリを装う事は出来ない性格だと思います。
  知らぬが仏という言葉の重みを解からぬではありませんが、大事なことは、ハッキリさせる、させねばならないという事は曲げられません。


  やはり疑問に思っているその事をハッキリさせるには、Kさんに会い、そのことが、捜査事項で外には漏らせない事実でも知る必要があると思い、迷いましたが決心し、再度、Kさんの自宅に電話をいれました。
 
  いつになく、もごもごと云いにくそうにしていた私に気が付いたのか、Kさんは  
「電話では話難い事もあるでしょうから、お会いして話をお聞きしたい、今日は休みで官舎にいますので、宜しければこちらにお出でになりませんか」
と事情を呑み込んだ暖かい返事をもらい、当市の旧市街地区にある官舎に向い
ました。 
  家を出るとき、リビングを見ると、妻はまだ泣いていましたので、何も云はず車ででました。
  途中、ローサイドにある、有名な牛肉の店により、Kの肉好きを知っていましたので、特上のすき焼き用の肉とビフテキ用の肉を財布にあるだけの現金で買い土産にもっていきました。
  世話になる人に迷惑の掛からないよう、領収書はいらない、包装は家で食べるので簡易包装でよいと云い、小さい事でも贈収賄の懸念が掛から無いよう配慮しました。
永い間、地方公務員をしていた経験が、この様な小さい事にまで気が回る様になったのでしょう。

  官舎に着くと、Kさんと奥様が笑顔で出迎えてくれました。
官舎はかなり古い木造平屋でしたが、以前の基準で建てられた立派な、和洋折中の広い家でした。

 奥さんに、重い手土産を渡し、応接間に通され、挨拶もそこそこに、奥さんが
香りの良いコーヒーを持って来てくれました、何か真剣な表情をしていた私を
気ずかい、
 「家族用のコーヒーをいれてきました、お気に召しますかどうか、家では、来  
 客用のコーヒーはインスタント、家族用のコーヒーはサイホンで煎れてます」
 
 と笑いながら話してくれました、
 「うん、僕にはめったに、家族用のコーヒーは飲まして貰えないですがねー
  家族用と云うよりは、カミさん用ですな」

 明るい冗談で私の気持ちを解してくれます。
 その奥さんがちょっとと云い、Kさんを部屋の隅に誘い、なにやら小声で話していましたが、Kさんがチラリと私を見たので、手土産の事だと思いました。

 「Kさん、私も地方公務員を16年ほどやっていましたので、お立場の事は理解しています、来客用ではなく家族用のつまらないものですが、ご賞味下さい」

と先程のコーヒーの冗談に習い、冗談で返しました。
 さすがに、賢婦人の奥さんの反応は早く、クスっと笑われ、その奥さんの反応に、Kさんも私の言わんとすることを理解されたようです。
 Kさんの出世の半分は、この奥さんの功績と云われているのを聞いたことが有りますが、さすがに、賢く、器の大きい婦人です。

 「うちの、宿六もストレスの多い仕事のようで、ご面倒でしょうが、愚痴を聞いてやって下さいね」

 「オイオイ、宿六は無いだろう、宿六は」
 宿六とは、宿つまり自分の家にいる、ろく(六)でなし という意味だそうで、しっかりしない亭主の事だそうです、今は使われない死語のようですが、このKさん宅では、今も生きているのでしょう。

 この夫婦の冗談の中にある奥の深い温かい配慮に、何か熱いものが胸の底か
ら込みあげて来るのを感じました。
 私の持ち込んだ相談事は、この奥さんも聞いているのでしょうが、そのことは
おくびにも出さず、全てを包んでしまう、たいしたものです。

 奥さんが去り、美味しいコーヒーを頂いていると、Kさんが

 「電話で話難い事の様でしたが、貴方には昔に大きな借りがあります、私に出来ることでしたら、なんでも仰って下さい」

 と優しく言ってくれましたので、妻の葉子が、私に隠してスナック順子に何度かお手伝いに行っていた事、乱交があった日にも行っていたのではないかという疑いがあり、その遊びに来ていたという30代の女性2人のうち1人は妻ではないのかと云う疑いをもっている事を話し、その女性の事を教えて欲しいというお願いをしました。

  Kさんは、かなり驚いた様子でしたが、何も云はず、応接室にある2台の電   
 話機の一台を取り(警察専用電話でしょうか)、出た相手に、今までの口調とは違う愛想の無いない云い方で、

 「風紀係のYに繫いで」と云い、すぐにその相手が出たのでしょう、

 「今、別の筋から情報が入った、確認したい事があるから、例の公然猥褻罪事件の、一件書類をもってすぐに官舎の方に来てくれ」

 といい、奥さんに連絡しに行くのか、応接室を出ていきました。
  私は、警察内部の業務の話が、こんなにも直接的で命令口調である事に、少し驚いていましたが、階級制度の明確な警察だなー、とも納得していました。

  警察の手入れがあったことの質問あたりから、順子ママが震えだし、葉子は大声で泣き出した変化から、Kさんから聞いていた、遊びに来ていたという30代の女性の一人が、妻の葉子ではないのかという疑惑が起こったのですが、いよいよその疑いがはっきりすると思い平常心では、いられ無くなっていました。

  Kさんとの会話も何か弾みませんでしたが、15分ぐらいで、Yさんが来られたようで、Kさんが席を外されました。
  一人になって冷たくなったコーヒーを飲んでいると、しばらくたって、Kさんが、応接間に帰って来ました。

 「渡辺さん、どうやら、奥さんではないようですね、2人の30台の女性のうち一人は、既婚者で亭主と一緒に淫乱遊びのためスナックに着ていた女性です、もう一人の女姓は、名前は井出友子、年齢は33歳、職業はバーのホステスで、順子というスナックの経営者と以前からの知り合いで、誘われあの日遊びに来ていたそうです。
  公然猥褻罪の方は、酒に酔って記憶もハッキリしないという申し出から、また、初犯でもあり、送検は無理であろうと考え、本人の始末書と厳重注意で、翌日釈放したようです、ただこの井出友子の身元の確認は取れていませんし始末書だけで釈放したのは、警察にも落ち度があるようです」

  私は深々と礼をし、顔を上げると、Kさんは、手を上げ、何も云うなと云う風に顔を少し横に振っていました。

「本当に有難う御座いました、帰って妻ともう一度ゆっくり話合ってみます」と云い帰ろうとしますと、奥さんも笑顔で見送りに出てこられました。
  
 「上等な牛肉の味噌漬けが4,5日ほどで出来上がります、主人の大好物ですので、主人が平らげてしまわないうちに召し上がりにお出で下さい」
  と婉曲に手土産が主人の好物で喜んでいる事を伝えてくれました。

 家に帰る途中、少し、何か引っかかるものを感じていましたが、それが何か思いだせず家に入ると、妻はリビングで出る時にみた姿勢のまま寝ているようでした。
  梅雨もこれからで気温も高くなっていましたので、このままでも風邪をひくことは無いだろうと思い着替えのため2階へ上がっていきました。
  普段着に着替え下に降りてくると、妻は気配を感じたのか、泣きはらした顔を上げようやく目が覚めたようです。

 「そんなところで、そんな恰好で寝てしまって、本当に、お前は変わってしまったなー、だらしない水商売の女になったのか、しかしこの家にいる限りはベッドで寝ろ」
  と妻を見ていると怒りが湧いてきて、きつい言葉が出てきます。
 
 「貴方、御免なさい、御免なさい」とまた泣き出します。

 「何を謝っているんだ、謝やまらなければならない事って、どんな事なんだ
 それが判らず許せるか、」
 また、妻は号泣になります

 「もういい、何か言えば、泣き出して話にならん、冷静に話合えるようになるまでお義母さんの処でも行ってこい、俺は出かける」

 「待って下さい、どこに行かれるのですか、待って下さい、お願いします、お願いします」
 母親のところへ行けという、私のいう事は聞かず、泣きながら自分の言いたい事だけを言う妻が初めて見せる自己本位な態度にますます怒りが強くなってきました。

 冷静になれない時ほど、怒り狂っている時ほど、無口になれとは、祖父の言葉です、感情に任せた発言ほど他人を傷つけ、自分を傷つけることは無い、そんな時は無口になれと教えられたことが蘇りました。

 「――――」
 
 黙ったまま、食事をとるため外にでました。
  1. 2017/09/27(水) 14:48:32|
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心の闇 第5回 妻への疑惑 その2

  一人で食事をすると云っても、土曜の夜に行くレストランを知らず、美味いものを食べさせてくれる料理屋はやはり酒がつきものだ、いろいろ考えても適当な店が思いつかず、また昼に現金の殆どを使っていたので結局は、チェーン店のファミリーレストランに行き、あまり美味しくもない、ビフテキセットを注文しましたが、贅沢に慣れた私には輸入肉の不味さに、セットの半分も食べられず残してしまいました。
  私はスマホをマナーモードにし、一人でゆっくり考える時間をつくりました。
  
帰りに、コンビニにより、家の高速、大容量の仕事用のパソコンを使いインターネットで浮気不倫の対応策を勉強しようと、喉の渇きにミルクティーのボトル2本と空腹対策にサンドイッチを2個買い8時頃、自宅に戻りました。

  家の明かりは消えていて、妻の軽ワゴン車が無く、出かけたようでした。
 妻が家にいない事に腹立ちよりも、これで、いろいろ調べたり、考えたり出来ると思い、調べている時に帰ってくれば、面倒だと思い、家のセキュリティを全て解除し、新たに全ての扉、ドアーが開かない様セットし、入り口のドアーには、チェーンを掛けておきました 

  インターネットで調べた事は、妻を調べることでした。
  浮気の兆候は、服装、下着、化粧品等に現れるという、また金の使い方にも変化が現れることが多いそうで、まず服装、下着、化粧品等からはじめました。

  夫婦の寝室と私の書斎の間にある、クローゼットと妻の化粧台を調べましたが、服についても、下着についても、派手なものは無く、これと云った変化は感じられませんでしたし、化粧品についても、もともとよく知らない私には判らないといったほうが正しく変化は判りませんでした。

  次に、お金について調べるため、クローゼットの端にある、重要なものをしまっておく部分の扉を開け、引き出しの棚、下の金庫と調べてみました。
  引き出しのそれぞれに、保険関係だの年金関係だのと云う手書きの見出しが貼ったものが9個あり、全て整然と整理されており、預金証書、カード類や証書等は金庫の中にそれぞれ、見出しが書かれた中判の封筒にしまってありました。
  とりあえず、給与の振り込み、生活費の引き出しに使っている銀行口座の書類、金庫の中の通帳を調べて見ますと、不自然なものは無く、無駄使いをせず、ある程度溜まると私の名義で定期預金にしていました。
しかし、この口座のカード、引き出しのためのキャッシュカードはありませんでした、妻が持っているのでしょう、それに、妻自身の銀行口座の通帳、カード、印鑑が見当たりません。                   

  ここまで調べて来て、妻の几帳面な性格、堅実で無駄使いをしない性格がよくわかり、家計の中からは不信な出費は見当たらず、お金の事ではないのが解りましたが、妻のあの取り見出しようには、何かあるという疑惑は消せませんでした。

  自分の書斎に戻り、買ってきたミルクティーをのみながら、ぼんやりしていると、妻のあるシーンが浮かんできました、
  それは、妻は、祖母、と母から貰うおこずかいを自分の預金に入れいくら溜まったとかいいながら、私に嬉しそうに話していたシーンでした。
  そうだ、葉子は自分自身の口座を持っていた、その関係のものは、金庫の中にも、書類入れにも無かった。
  不都合な使途の金なら、自分のへそくりから出していた可能性がある、その通帳もカードもなかった、どこに置いているんだろう。

  とりあえず、インターネットで勉強したお金を押さえ、行動を鈍らせるため、家計に使っている口座のキャッシュカードの停止に挑戦しました、土曜日の夜でしたが、書類にあった緊急連絡用の電話番号で、カードの盗難と嘘を吐き停止にして貰いました。

  次に金庫の解錠番号を変え、葉子が開けられないようにセットしました。

  不都合な使途の金なら、自分の、へそくり から出している可能が高い、あの通帳もカードも金庫の中にはなかった、と、一旦収まりかけた、疑念が再び起こり出した時、Kさんの話の中で,何か、引っかかっていたものが、頭の中に蘇えってきました。


「井出友子という、33歳の女性でーーーーー」というKさんの言葉が蘇りました。
 
  葉子の悲しい思い出を聞いた事があります。
葉子が3歳の時母が妹を生んだ、その妹が友子で、その後、3年ほどして父親が事故で大怪我をし宮大工の仕事が出来なくなり、生活の為、母が昼はパートの仕事、夜はバーのホステスで家を空けるようになり、手のかかる幼い友子を育てられなくなり、3歳の時に友子は、他家に貰われて行ったという事でした。
その事が、小学校の1年になったばかりの葉子に、どのような影響を与えたのかは解かりませんが、寂しそうに話す葉子を覚えています。
  その貰われていった家が、井出姓なら井出友子は葉子の実の妹だ。
  実の妹が、スナックで警察に逮捕されるようなことにかかわっていたとしたら、姉として心配するのもうなずける。
  
2本のミルクティーボトルを空にし、サンドイッチを2個食べ尽くし、時間の見当識もなく、家の鍵を閉めたまま、寝入ってしまい、目が覚めたのは、翌日(日曜日)の昼過ぎでした。 

  徹夜仕事をしたような、喉がカラカラ、口の中がネバネバの嫌な気分の目覚めでした。洗面、トイレの後は気分が多少よくなり、ふとスマホを見ると、メールの着信が30件以上ある事に気ずき、開いてみますと、妻からが殆んどで、順子ママからが2件、葉子の母親からが1件あり、葉子母からのメールから開いてみました 

  「葉子が夜中2時ごろ、農園社宅に泣きながらやってきました、何を聞いて  
   も、泣きじゃくるばかりで、何があったのかわかりません。とりあえず、葉子をお預かりしている事をお知らせします。お時間が出来ましたらご連絡下さい」 

家を閉め出され、自分の親のところに行ったことが解かりました。
次に順子ママのメールの一通目を見ますと着信が昨夜の7時過ぎで、

「本日は失礼しました、ご主人がバーやスナックの事に詳しいんで驚きました、しかし、私の店に関する情報は、だれか悪意を持った人から聞かれたものと思います、重要なことで違っています。
 それから、チーママに確かめましたが、葉子ちゃんは6月10日の貸し切りの日には店に来ていなかったそうです、報告します」

 また、2通目は、9時過ぎで
  
「私の言ったことで、ご主人が誤解されたのではないかと心配になり、再度メールさせていただきます。
葉子さんが、同窓会の流れで、同窓生と私の店に来てくれたことは何度かありますが、その時、他のお客様と話が合い、カラオケでデュエットをしたり、一緒にお酒を飲み、お話をしていた事があるだけで、ホステスとして働いて貰ったことはありません、その時の葉子さんを見ていて、客扱いが上手だろうなと思い、あのような事を言っただけです、誤解をなさらないでください、お願いします」

妻葉子の30通に及ぶメールは、御免なさい、許して下さい、誤解です、家に入れて下さい、等のもので、特に外出から帰ってきたと思はれる10時過ぎからのメールが多く、閉め出されて、混乱しているようで、それが4時
間ほど続いていました、2時ごろにメールが終わっている事から、実家に行ったと思はれ、葉子の母からのメールの内容と合致します。
順子ママからの1通目のメールは、昼に私が聞いたことの回答のようです。
2通目のメールは、葉子と話合い、葉子がスナックでホステスをしていた事を、曖昧にする為に考えたものではないかと思われます。
同窓生と来ていた時、他の客とも親しくなって、一緒に酒も飲み、カラオケで歌ったなど実際に在りそうなことです、
しかし、その程度のことなら、順子のスナックには行ったことがない、という嘘を吐かねばならない理由が解かりません。
同窓生とスナックに行って、店に来ていた客と、カラオケをデュエットしたり、一緒にお酒を飲んだりしたという程度の事なら、正直に言えば笑って許せることです。
あの時葉子は、他の客とお酒を飲んだり、デュエットしたりというあたりから表情が固くなり、ホステスをしていたのではないかという質問からは泣き出していたのです。
やはり、葉子と順子が打ち合わせをして考え何かを隠すためのものとしか思えません。
  1. 2017/09/27(水) 14:49:42|
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心の闇 第6回 謎の追求 その1

   メールのチェックを済まし、時計を見ると昼の1時になっていました、昨日のファミレスにでも行って何か食べてこようかと思い、歩いて7,8分だから、久振りに散歩がてら、歩いていこうと門のくぐり戸の鍵を開け外に出ます
と、義母の幸恵が自転車の横に立っていました。

  「孝幸さん(私の名前)、すんません、何があったんか心配で、来てしもうたんです、少し時間頂けんでしょうか」

   義母は確か59歳、大柄な体つきで、昔は美人だったと思われる、整った顔つきです。

  「お母さん、ご心配をおかけしました、僕も何があったのかよく判っていません、お母さんにも聞きたい事もありますので、そこのファミレスで、何か食べながらお話しませんか」

家族、特に夫婦関係の込み入った話は他人のいる所では、嫌やなのでしょう、

  「孝幸さんのお気に入りの、のり弁を持ってきましたんで、家で食べながら話させてくれませんか」

  義母ののり弁は、ご飯、のり、ちりめんじゃこが3層になったもので一番上にヒラメの刺身を醤油だしにつけたものが載っている豪華なもので、宮大工をしていた夫の弁当に義母が考えたものらしいですが、これは、本当に美味しい弁当で、九条ネギの入った白味噌汁があれば最高です。

  食べ物につられ義母を家の中に案内し、キッチンで特製のり弁を頂きなが
ら、義母に昨日からの話のあらすじを説明しました、ただ、服装関係と金銭関
係を調べた事は除外しておきました。
  話の中心は、スナックのママとの話の最中、そのスナックに警察の手入れが
あった事を聞いていたあたりから、葉子の態度が激変し、大声で泣き出し、錯
乱状態というか、話も出来ない状態になった事を詳しく義母に話ました。
  また、その日遊びに来ていたとされる大阪の30代の女性客2人も乱交に
参加したようで、一人の女性客は亭主ときていたこと、もう一人の女性客の名
前が井出友子であること、葉子と3歳違いの33歳である事をはなし、この女
性客が、妻の実の妹、友子ではないのかと云う疑いがある事を話しました。
「孝幸さん、それは、私の子供の友子と違います、うちの友子は5年前に死にました、友子が貰われていった先は、田中という、うちの小学校の同窓生です」

と、悲しそうな顔をしながら答えてくれました、幸せ薄いわが子への思いと
親として何もしてやれなかった自分の不甲斐なさを悲しむ嘆きが表れている、悲しそうな顔つきで、少し目には涙を溜めていました。

  葉子に友子の話を聞いた時、お母さんが悲しむからお母さんの前では友子
の話はしないでと云はれていたのを思い出しました。
 「お義母さん、申し訳ない、つらい事をお聞きしました、御免なさい」
  
お義母さんに謝りました、義母も気を取り直したのか、

「孝幸さん、葉子の事はうちにも、どお、なったんか、なんで嘘までついてスナックに遊びに行ってたんかわかりません、ちゃんと、話きいてみます、いまは何を言うても泣くばかりなんで、まず落着かせて、とことん聞いてみます、すみせんが、しばらく葉子を預からして貰えませんか」

私の方も、しばらく預かって貰うことは助かるのでむしろこちらかお願いしました。
お義母さんは、俯き加減に力無く自転車を押して帰っていきました。

一人になって考えてみると、妻が乱交には参加していなかった、しかし妻が何か重大な事を隠している事は間違いない、しかしそれが何かという事が解かりません。
昨日今日と調べたものでは、真相が判明しない、しかしこのまま放置しておく事は出来ないと思い、明日から、スナック順子のこと、妻葉子のこと、井出友子のことを違った面から調べてみようと思い直しました。

明日は月曜日で、また忙しい仕事がはじまります、仕事の事を考え始めると会社にとって、これからが組織的な運営をしていく端緒についた重要な時期で、家庭の事ばかりにかまっていられない事は解っています。
寝る前に、メールのチェックをしますと、妻からの訳の分からない謝罪のメールも少なくなっていましたが、義母が帰りついたあたりから、無くなりました。
義母と葉子が話し合ったのかもしれません。

パソコンを操作し、いろいろ調べているうちに時間が過ぎ、夜の8時になっていました、何か疲れてきたので酒が飲めない私が、何も考えず眠りにつくために医者に処方された睡眠導入剤を服用しました。
  1. 2017/09/27(水) 14:51:13|
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心の闇 第7回 謎の追求 その2

  翌朝、目が覚めたのは6時で、10時間ほど熟睡していたことになり、快適とは言えませんが、十分寝たなという目覚めでした。
  ふと気が付くと、朝立ちという生理現象が起こっていました。
  ここしばらくは無かった現象で、40歳になった、昔風にいえば初老、今風にいえば中年の男が朝立ちをしている事に男としての機能がまだ衰えずいるのかと思いました。

  自分の車で出勤しましたが、7時に家を出ますと、まだそれほど混んでいなくて、8時には会社に着いていました。
  会社に着いて驚いたことは、社長室長の辰巳敬子さんが出勤していることでした、その辰巳さんが、驚いた様子で、朝の挨拶をし、

 「社長、こんなに早く出社なさるのは、何かお急ぎの事がおありになるんですか」

 「いやー、急ぐ仕事があって早く来たわけではありません、家庭内のトラブルで、妻が昨日から家を出ていまして、朝早く起きたので早く会社に来たんですよ」
  父の代から秘書をしている辰巳さんは、会社の生き字引であるばかりでなく、私の家族についても良く知っている人なので、隠さず話しました。
  辰巳さんは何かを知っているのか、真面目そのもの顔つきで頷いていました。

 「社長、朝食はお済ですか、まだ召し上がっていないなら、先代社長のお気にいりでした、近所の喫茶店のモーニングをお取り寄せしましょうか」
  と云い、部屋の隅にある物入れから出前用の岡持を取り出しました、せっかちだった父が、朝飯、昼飯、残業する時の夕飯とそれぞれお気に入りの食べ物屋に社員を使いに出していた事は知っていましたので、驚きはしませんでしたが、社員を私用に使う等は、私の性格には合いませんので、

 「いやいや、大事な会社の社員さんを私用に、それも出前に行かせるなんて私には出来ません、その喫茶店に時間がありますので、私が行きます」

  辰巳室長は、笑いながら、ハイマウンテンのコーヒー、特製のベーグル、ドイツ産のソーセージ、イタリヤ産のトマトを使ったトマトジュース、フルーツサラダで一人前5千円という豪華朝食を社長のポケットマネーで秘書室の3人ご馳走してもらっていた事を話してくれました、それも9時の就業時間前に食べ終わる事が不文律になっていたようで、先代社長が従業員を私用に使っていた事ではないという説明でした。
  超ワンマンであった父が従業員に慕われていた一面を見た気がしました。
  しかし、Kさんの手土産に使ったので財布には殆ど入っていませんので財布を取り出しはしましたが、カードがそのような店に通用するのか不安がありましたが、
 
 「あのー、社長の金庫に、手提げの小型の金庫が入っていると思いますが、その中に、先代社長の個人用の現金が入っていると思います、ご不幸があって、金庫にしまいました」
  というので、金庫を開け、手提げ金庫を取り出し開けて見ますと、数百万の現金がありました。
  それを、そのまま辰巳室長に預け、依然と同じように管理して欲しいとお願いし手提げ金庫を渡しました。
  確かに、そのモーニングは高いだけあり、美味しいもので、社長室のメンバー3人と和気あいあいと食べた時に父の人心掌握術の一端を感じましたし、お金の使い方を教わったと感じました。

  特に、短大卒の新入女子社員、藤本美沙さんのつつましげにモーニングを食べる姿に、若い女性の美しさを感じ、恥ずかし気に微笑む顔に強烈な魅力を感じました。
  (ならぬことは、ならぬ)と自分自身を縛り付けてきた戒めが少し解けていくように感じていた時、順子ママのいった(家庭という檻に閉じ込めてないでもっと広い世界に出して上げて下さい)という言葉を思いだし、檻に閉じ込めていたのは、妻もそうだが、自分自身も閉じ込めていたのではないだろうか。
  祖母を見送り、父母を事故で失い、一人息子を育て上げ、妻が枠からはみ出した今、私が支えなければならない家庭とか家族は無くなっているのではないかなど、私自身が壊れていくのを感じました。
  
9時からは、役員会、特許の申請に関する打ち合わせ、各部門の長からの業務の進行状況の報告、等全て手応えのあるもので、会社の経営が順調に回り出したことが確認できる満足すべきものでした。

  昼食は、有名な鰻屋から鰻丼ぶりを注文させ(ここは出前が可能でした)、伯父の会長、親友の専務、の3人で楽しく頂きました、その席で会長に業界の付き合い、精密機械工業連合会の副会長は会長にやって貰いたい事、また豊富な経験からの意見を会社が必要としている事をつげ、引退等と云はず体の許す限り会長職にとどまるようお願いし、了解して頂きました。
  また、専務を副社長に取締役本部長3人を常務に昇格させ、会長、社長、副社長、常務3人がメンバーの常務会を会社の意思決定機関として発足させる案を提案しました。
  専務から時期が早すぎるのではないかとの異論がでましたが、会社のさらなる発展成長のための第2段階の改革で、第一段階の権限移譲が予想以上に順調なので、次期を速めて決行したいと説明し了解を取り付けました。
  
これで、1週間後には、会社に迷惑を掛けず、妻の件の解決に乗り出せる時間を作る事が出来るように、また私自身も家庭の軛から、自分の作り上げた檻から解放され、自由を楽しめるようにしていこうと考えていました。  
  1. 2017/09/27(水) 14:52:27|
  2. 心の闇・北斗七星
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心の闇 第8回 調査

  この週は、私の心境の変化から、趣味でやっていた祖母から引き継いだ、外為取引、の口座から、端数の資金を引き出しました。

 金とは、不思議な作用を持つものだと、気がつきました、今まで、自分でお金の管理をしたこともなく、妻から渡されるコズカイの範囲で、なんの不自由も感じることなく、服装も全て妻の買うものを着ていましたが、端数とは云え億に近い千万円単位のレンガ状の現金を見た時、その金が、私に向かって、もっと贅沢をしろ、とささやいているように感じました、また端数の億単位の金は、外国銀行の口座に入れ、私としては、初めて小切手帳をもちました。

 これは、祖母の海外のタックスヘブンのFX口座から、借り入れをし、私の名義で、外為取引を始めたのが10年前で、レバレッジの大きい投機が面白く、お金という感覚はなく、ゲーム感覚でそのスコアーが伸びていくのを楽しんでいました、もちろん税金は分離課税の20パーセントを払っていました。

 金の持つ力を本当に感じたのは、贅沢な服装をし、ホテル、料理屋、レストランなどに行き値段を気にせず行動すると、人は笑顔を見せ丁寧に応対することで、人は金に頭を下げる事を知りました。
 このころになって、会社の接待で北新地のバーやクラブに行くことが増えたのですが、酒の飲めない私には、この手の接待が一番の苦手でしたが、ホステスさんを女として見るようになってから、急にもてだしました、それも、接待先にいいサービスをするホステスさんには、万札2~3枚のチップを渡しだしてからで、私のお客にいいサービスをするのは勿論、そっと、私に、食事につれて行ってくれとか、昼に会ってくれとか、どこかに行こうとか、お誘いが多くなりました。やはり、上客と認定されてお誘いがかかってきたのでしょう、私のほうは、あるサプリをある人に貰い飲むようになってから、毎朝、朝立ちはするは、いい女を見ると、勃起するはで、性欲が若いころに帰ったようになり、女を求めている状態になりました。
 
家に帰らず、会社の寮や大阪の高給ホテルに泊まり、食事も全て美味しいと云われる料理屋、レストランで贅沢をし、服装もオーダーメイドの背広、シャツを仕立て、靴までもオーダーメイドの靴を注文するという贅沢をしました。

もう一つ、金が力を発揮するのを見たのは、いやな事を自分でせずとも、他人がしてくれという事でした。

妻と、井出友子、順子ママとスナック順子の事を、かっての市役所時代の部下で、いまは、風俗関係の仕事をしている人物(Sという)に、調査のすべてをまかせました。
興信所、水商売関係の人物、風俗関係の人物などを駆使し調べてくれることになりました。
そのSのやり方は、実費は渡すものの、成果がなければ報酬は払わないというやり方でした。
所謂、金で面を叩くというやり方で、今までの私の最も嫌うやり方でしたが、私の心も壊れてきておりレンガ状の現金を2本、その人物に前渡金として渡しました。
 
  もう一つ、会社の寮やホテル住まいを続けるのに飽きてしまい、会社に歩いて行けるところに、かなり高級なマンションがあり、購入しました。
  このマンションに住めるのは、10日後の6月末とのことで、社長室長の辰巳さんの知り合いのインテリアデザイナーに頼んで、急ぎの仕事ですが、基調は白で落ち着いた雰囲気を演出するにように家具カーテン電気製品などの依頼しました、この女性が美人で、胸が大きく、腰も張ったアラサーの人で、私の好みの人で会うたびに惹かれていきましたが、人妻だそうで、積極的な行動には出られません。

  この週に、会社の方は、大きな朗報が入りました、それは、以前からアプローチをしていた、大手の自動車メーカーから、電気自動車の重要部品の性能検査に合格したので発注の詳細を詰めたいというものでした、会長以下全員で検討した結果、取り組んできた自動工程での生産で注文の量、納期、価格すべてが満足すべきもので、愛知県にも出張したりの大忙しの二週間でした、最後に残った納品の問題も、愛知県に倉庫を設け、基幹部品の製造会社にジャストインタイムで納入することで解決できそうになりました。

  6月の最終日にマンションに引っ越しが完了し、新しい生活が始まりました、7月1日に依頼していた人物(Sという)から、大体の事が判明したという連絡が入り、報告したいとのことで、梅雨の雨の中、彼の指定する北新地のはずにある料理屋美雪に出向きましたがSの指定する時間より早くついてしまいました。
出迎えてくれたその料理屋の女将が美人で、どこかで会ったような記憶があり、女将も私を見て、少しいぶかしそうにしていましたので、名刺を渡しますと、
 「やっぱり、どこかでお会いしたように思っていましたが、渡辺さんだったのですね、私、中学の同級生だった武田です、渡辺さんご立派になられて、だけど男の方は変わらず昔の面影が残ってますね」
 「あー、中学の同級生だった武田良美さんですね、やっぱり美人ですね、あのころは、あこがれの人で、学校一番のマドンナでした」
 
 「いろいろありまして、今はこんな料理屋の女将をしています」

 そんな,話をしているとき、仲居さんに案内されてSがやってきました。
  「いやー課長、お待たせして申し訳ありません、証拠をまとめるのに時間が
かかりましてお役測の時間に6分も遅れてしまいました、普通なら課
長は、5分以上はお待ちにならないルールでしたね、御免なさい」
  「あのね、もう役所をやめて2年近くなり、いつまでも課長はやめてくれないか、それに、民間人になり、大事なお客さんは、1時間でも2時間でも待つルールに変えたんだよ」
  私とSの話を聞いていた女将が、
  
  「何か、大事なお話があるとお伺いしてますので、私はこれで、失礼します」
  と笑顔で部屋をさりました。
  どうやら、S氏は女将と私が中学の同窓生を知っていてこの美雪を選んだよ
うで、料理屋に、食事はいらない部屋だけ貸してほしいと頼めるだけの関係が
あるのでしょう。

S氏は、私を上座に座らせ、自分も向かいに座り、鞄から大きな封筒を5通
 取り出し、何から話そうかと少し考えてから、
  「渡辺社長、ご依頼の調査は殆どおわりましたが、社長にはつらいご報告に
   なります」
 と前置きし、
  「ご依頼の、スナック順子のママ、山田順子とそのスナックを調べていく過程で、奥様の不倫と売春行為が判明しました、警察の公然猥褻罪の手入れがあった貸し切りパーティーも、山田順子が仕組んだ売春行為の一つでした、結果を言いますと、そのすべてに奥様が巻き込まれていましたし、山田順子の同窓生を巻き込んだ、主婦売春も明らかになりました」

  「それから、M市の警察も公然猥褻罪の手入れだけでなく、管理売春の容疑を追っているようで、ママ順子とチーママ藤田聡子の逮捕に踏み切るようで、管理売春を名目に、どうやら、やくざの関係する、麻薬組織を潰す狙いがあるようで、このままいけば、奥様も無傷ではすみません」

  「調べていけばいくほど、神戸の広域暴力団の紛争に関わっているようで、兵庫県警、警察庁上層部も関与した大きな問題となるようです」

  「これまで、調べました、(1、井出友子の調査)(2、不倫相手、松本良助の調査)(3、田中順子とスナック順子の調査)(4、チーママ藤田聡子の調査と自白のテープ、隠し撮りの写真)(5、スナック順子のホステス、代田美紀子の調査と自白テープ)をお渡しします、これで奥様の事はおわかりになると思います、それとこの証拠品をどのように使われようと、私と調べてもらった人には迷惑は掛かりません、ただの浮気調査で、それに付随し主婦売春が浮かびあがった事です」

  「Sさん、有難う、こんなに短期間によく調べてもらって、感謝します、今は混乱しており、妻との関係をどうするか判断がつきかねています、じっくり、この資料を見させていただき考えたいと思います、本当に有難う、しかし私の依頼で、パンドラの箱を開けかけたようで、これ以上危険が及ばないよう気を付けて下さい」

  「課長、いや社長、いつもながらのご配慮有難うございます、それからお預かりしたお金の清算ですが、内密にするため費用がかさみまして、750万使いましたので、残り1250万もって参りました、お受け取り下さい」
  「いや、Sさんの危険を冒しての調査の成功報酬として、受け取ってください」

「いえ、とんでもない、私はあの時、渡辺さんが身を挺して私をかばっていただいたときの御恩は忘れられません、しかし、渡辺さんのご厚意に向いることなく、私の我儘で退職してしまいました。
    今回の事で、渡辺さんに少しでもお役に立てたらと思いした事で、お礼なんて、とんでもありません」

  と目に涙を浮かべて固辞します、このSという男、私の小さい親切をいつ
までも忘れず、本気で恩返ししたいという純な心を、風俗の経営者になっても
持ち続けていることに感激しました。
 「Sさん、男が一旦出したものをしまえるか、少ないと思うが、それは取ってくれないと、困るやないか、はよそんなものしまえよ」

 と、関西弁で、昔の上司、部下の関係に戻り話しかけました、Sもそれを感
じたのか、黙って頭をさげ、その包を鞄にしまいました、私も、Sの出した5
通の、大きな封筒を自分の鞄にしまいました。
  1. 2017/09/27(水) 14:54:02|
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心の闇 第9回 調査2

 S氏から受け取った、調査資料を、時間をかけて読みだしました。 

 その1の井出智子の調査ですが、渡すが、妻の実の妹ではないかと、疑った人ですが、やはり堺市に実在する人物で、興信所の調査では、大阪のある風俗に勤める人でした。
以前から順子さんとは親しい関係のようで、スナック順子の貸し切りと称する、乱交売春には呼ばれていたとチーママの藤田聡子の証言で明らかです、洋子の実の妹ではありませんでした。

その2の妻葉子の不倫相手という松本良助の調査書を見てみますと、興信所の調査で、葉子とラブホに入る写真と出てくる写真が2回分と、スナック順子にそのラブホから直行する写真が写されていました。説明では、同伴という行為だそうです。
これも、チーママの証言で、1年以上前からの関係で、貸し切りという乱交売春に、6月10日に、この松本と一緒に参加させられたようです、この松本は、葉子と同級生で、高校の英語教師をしており、ママの順子にかなり前から、脅されていたようで、初めての参加になったようです。
警察の手入れが入った時、この松本と遊びに来ていた夫婦ということで、警察をだまし、起訴にはならずに済んだようです。

その3の、スナック順子、とママの順子の調査は、S氏の知り合いの、あるバーのバーテンダーをしている男の証言ですが、スナック順子は3年前に、居ぬきで買った店で、それまでの経営のやり方を変え、露骨な接客態度で客を引くようになったそうで、カウンターでの接客とボックス席での接客は、値段も違い、サービスも違うと云うように切り替えたそうです。
ママの順子は、地元の土建業の女になり、スナックの買い取り資金もこの土建業の社長から出たようです、
 順子ママは、以前、大坂のやくざの女で、管理売春で検挙され、その男は、麻薬関係で検挙され、塀の中にいるそうです、やはり裏では、やくざの麻薬関係が絡んでいるようです。
 順子ママは、以前の知り合い、当市の上客、などを誘い込み、売春させていたようで、これに妻の葉子も巻き込まれていたようです。

 このあたりまで読んできて、妻に対する怒りはあるのですが、私が、仕事に打ち込んでいて、妻を蔑ろにしていたという反省の気持ちも、起こってきました。
 仕事ということで、すべてが許されるのか、家庭生活の破綻の免罪符になるのかということを考えますと、私の責任もあることは確かです。
 妻を許せるのか、ということについては、到底許せるものではないが、私の責任ということを考えるとき、まずこのひどい状況から、救いだすことはしなければと思いました。

しかし、S氏が調べてくれた、その4のチーママの藤田聡子の証言と隠し撮りされた写真のはいいたSDカードを見ないわけにはいきません、どうするにしても、真実を知らなければと思い、読み出しました。
 このチーママに対する自白の強要は、どうやら、S氏の知り合いの、やくざが、脅しながらしたもののようで、その言葉使いなど私の住んできた世界と違ったもので、この藤田聡子の壮絶な人生は到底私の理解を超えたものでした。
 その証言の中に、
 「うちのような、チビブスデブの女でも、アソコに入れて、出したいという男はギョウサンいるんよ、ええ男に惚れて、その男の言いなりに、他の男に股を開いているうちに、男が、うちの上で、ハーハー言いながら、突っ込んできて、中に出してくるのがうれしくて、気持ちよくなってきて、どんな男とでも、逝くようになったんよ、飛田にいたときなんか、ショートでも逝くようになり、次に別の男が待っていて、立った物を入れてくるのが、気持ちよく、また逝ったんよ、日に5人も10人もの男に逝かされてたんよ、そのうち男なしでは、いられんようになり、飛田をやめて順子ママの紹介で客を取るようになったんやけど、順子ママが警察につかまって、ちょっとの間、ソープに行ったりしてたんやけど、あんまり客がつかんので、順子ママが個々の店を開いたので、雇ってもらったんよ。
   うん、アフターも同伴も男とホテルに行ってたんよ、店でも、アソコを触らせてたら、気持ちいいんで、トイレでさせたり、客の少ないときにはボックス席でしたりしてたんよ、うん、店でするときは、次のお客にばれんように、口の出してもろうて、飲んでたんよ、男の人って飲んでもらうの好きなんやねー」
 
 「うん、貸し切りは、大体土曜日にするんやけど、女一人に男3~4人の割合で、乱交するんや、ママがいい客を集めて、5マンくらいとっているようや、客もバイアグラを飲んで、2~3発するようや」

 「うん、薬のほうは、ママが中毒で、やっているようやけど、うちは、薬より、あれがしたいんで、あんまりやらんわ、まあときたま、しんどい時にママから買ってやることがあるけど、高いんであんまりやらへんのや、ほかの人も同じやないかな」

というのがあり、女としての大事なはずの貞操を、いとも簡単に、お金に換える人がおり、その春を売ること自体が楽しみという女の異常さに、驚きました。
 その乱交を撮ったというSDカードは一番最後に見ようと思いPCにカードリーダーをセットしておきました。

 次に、その5のスナック順子のホステス代田美紀子さんの証言は、S氏が、この美紀子さんを、スナック順子で稼げなくなったので自分の経営する風俗店で働いて貰うときの、面接のときに聞きだしたもののようです。
 この美紀子さんは、順子ママがスナック順子を開店して間もなく、ホステスとして採用された3人のうちの一人で、ご主人がバイクの事故で、片足を失い失業し、ご主人と2人の子供とを養っていかねばならなくなり、ホステスになったそうですが、40代の綺麗でもない女性がお金を稼ぐために、ママの勧める店での卑猥なサービスとママの指示する男との売春に走ったそうです。
 店での、サービスもお客がもっともっと露骨なサービスを求めるため、こんな40代の綺麗でない女を、ちやほやしてくのが楽しくなり、チーママに教えられたとうりに、サービスをするようになり、男の出すものを飲むのも楽しくなったそうで、お客やママの指示する男とセックスで、夫では感じなかった逝くということを覚え、店でのサービスの最中でも逝くことがあり、すっかり女の喜びに嵌っていったそうで、貸し切りの乱交にも抵抗感がなくなり、違う男に入れられ、際限なく逝くようになったそうです、その美紀子さんが、
 「女は、その状況になれば、どんな男にでも抱かれたいと思うようになり、大きいものでも、小さい物でも、上手な人でも、下手な人でも、中に出してもらうのが気持ちよく、逝くようになるものです」
と言っていることが、強く印象にのこりました。
 
 この時、夏の夕立のように急に黒い雲が、巻き起こり、雷と雨が降り出すように、私の心の中で大きな変化が起こりだしました。
 今まで、女性とは、清純で貞節な存在であり、男性と違い愛情のないセックスをすることは、よほどの事情がないとしないものと思っていた概念が崩れだしたのです。
 それが、受け身である女性の貞操感だと思っていたものが、崩れ、心に黒い雲が垂れ込めてきて、心が闇に包まれるような感じがしてきました。
 やはり、私は、世間知らずのお人好しだったのかも知りません。


 心に闇を持ったまま、葉子が参加したという、乱交のSDカードを見ることにしました。

 
 パソコンを立ち上げ、SDカードを開き、内容をソフトで映像をだしました、
 大きな声で嬌声が聞こえ、スナック順子のボックス席で、一人の裸の女に3人か4人の裸の男が、群がっていました、映像の中央の女には6人の男が群がり、一人は女の女性器に口付け、一人は横から、男性器を女の口に入れ、二人がそれぞれ横から女の乳房に吸い付き、二人は女の両方の大腿に口をつけていました。
 6人の男が群がっていましたので、女の顔もその体もあまり明確に見ませんでしたが、口に入れていた男が乳房を吸っていた男と交代するとき、その女の顔がみえました、妻の葉子です。
 男が口の中に精液を出したのでしょう、唇の端に白い物がついているのが見えました、葉子の顔は嫌がっている様子はなく、嬉しそうに、舌をペロリと出しその白い物を口の中に取り入れてました。
 乳房吸っていた男が、葉子の上から勃起した物を口に入れたようで、その男のお尻で葉子の顔は見えなくなりましたが、女性器を舐めていた男が、起き上がり両の大腿を持ち上げ、挿入したようです、より葉子の顔が見えなくなりましたが、男達の性戯は激しくなっていきます、女性器に挿入されたまま、別の男が男性器を口に入れ、他の男が勃起した男性器を乳房に押し付けているのがちらちらと見えました。
 その時、妻葉子の腰のあたりの痙攣と口にくわえたままでのこもった声で、
 「イグイグイグー」という声が聞こえました、聞きなれた逝くときの声で葉子が最初のアクメを迎えたのがわかりました。
 その後、入れ替わり立ち代わり男達にもて遊ばれ、何度も何度も逝ったようで、20回は達したようです、SDカードのメモリーが使い果たされたのか、1時間ほどで撮影は切れました。

 私の頭の中で、やはり見なければよかったという思いと、妻葉子も一人の淫乱な女で、助け出さねばという私の思いが、消えていました、知らぬが仏という言葉がありますが、知ってしまった今、心の闇は深く、大きくなっていくのを感じました。 

  1. 2017/09/27(水) 23:02:17|
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心の闇 第10回 行動

 翌日は、何かすっきりしない頭を抱えながら、会社にいきました、助かったのは、あまり仕事に悩まされることなく、社長室長の辰巳さんの取ってくれた、モーニングを食べ、一人で考えることがあるといい、部屋で考えをまとめました。
 それから、S氏からの資料の5の代田美紀子さんの物と、乱交の隠し撮りを除き、すべてをコピーしKさんに電話をいれました。
 Kさんは、昼過ぎには、手が空くので、署でお会いしたいと、快く面会を許可して頂きました。

 M市の警察署についたのが午後の1時を少し回っていましたが、受付の警察官に、署長との面会に来たことを話しますと、話しが来ていたのでしょう署長室に案内され、制服姿のKさんとお会いしました。
 挨拶もそこそこに、Kさんに、妻葉子のことを話し、その資料のコピーをわたしました、Kさんは、警察の捜査のことなのですべてをお話しするわけにはいきませんが、スナックの順子ママの、管理売春のことと、麻薬のことで順子ママの逮捕状の請求を検察にしていること、別件逮捕であるが、風営法違反容疑で当署に拘束していることを話してくれました。

 Kさんは、この事件で、麻薬のことが、最大の案件になっているのですが、その麻薬をおろしている、暴力団関係者がつかめないので困っています、その情報提供者に、その暴力団のことを聞き出してもらえないかと頼んできましたので、
S氏に電話をし、薬のルートのことを聞かせて欲しいがどうだろうかといいますと、渋っていましたが、神戸の暴力団から、順子ママに入るルートの関係者の名前を教えてくれましたので、Kさんに話しました。
 Kさんは、
 「ちょっとお待ちいただけますか」
といい、署長室から出ていき、30分程も待たされました。
 部屋に帰ってきた、Kさんは、
 「いやー、大変お待たせして申し訳ありません、渡辺さんからの情報は、ビンゴでした、県警のほうで特定できたようで、大変助かりました。順子ママとチーママの藤田聡子、ホステスの代田美紀子は、県警が取り調べするようです、それから奥様のことは、たまにスナック順子にたまに遊びに行っただけで、乱交売春にも参加していないので、これ以上捜査を広げることのないように手配させていただきました」
 
いつもながら、Kさんの配慮に感謝し、お礼を言おうとしますと、手を振り何も言うなと合図してきました。
 「渡辺さん、家内が、美味しい牛肉の味噌漬けを食べに来て欲しいと言ってましたのでお伝えします」
と笑いながら、話してくれました。

 M市の警察署を後にし、会社に帰りましたが、今日はなにもする気になれず、辰巳さんに電話を入れ、会社に帰らず、市役所で離婚届けの用紙を貰い、家に帰り、私に関するところに記入し、はんこ押しておきました。
 明日は土曜日で休みの日ですので、妻葉子と義母に連絡し、最後の詰めをしようと考えて、
(明日、手が空いているなら何時でもいいですから、家で会いたいと思います、お義母さんと一緒に来て貰えますか)
とメールを出しておき、鍵を開けておきました。


  1. 2017/09/27(水) 23:05:35|
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心の闇 最終回 決着

  翌土曜日は、昨日の晩に何も食べず、寝てしまいましたので、空腹で目が冷めました。
  10時でしたが、何かキッチンのほうから、ごそごそ音がしますので、起きていきますと、葉子とお義母さんが来ていました。
  葉子を見ると、そのやつれようがひどく、若く見えていたのが、年相応のおばさんになっていました。
  葉子とお義母さんが、
  「おはようございます」
といいますので、
 「おはようございます」
と挨拶を返しておき、洗面所に行き、小用を足し、顔を洗い、歯を磨き、普段着に着かえてキッチンに行きますと、お義母さん得意の、のり弁と九条ネギの入った白みそ汁が用意されていました。

 これが最後の海苔弁かと思いましたが、空腹には耐えられず、美味しいのり弁を、「いただきます」といい食べだしました。
 3人とも言葉なく、黙々と食べるだけでしたが、葉子は食欲がないのか、あまり箸がすすまないようでした。
 お義母さんの入れてくれた、お茶を飲み終わると、お義母さんが、
 「葉子、考幸さんに申し上げることがあるのでしょう」
 と話しの口火をきりだしました、葉子は、
 「孝幸さん、御免なさい、取り返しのつかないことをしてしましました、謝ってすむことではないのは分かっていますが、謝ることしか出来ませんので、ごめんなさいと云はせてください、私はあなたの妻としての資格がありません、離婚してください、お願いします」

 「今日は嘘を云はず、心は昔の葉子に戻ったようだけれど、戻らないものもあると思う、葉子はもう普通の家庭の奥さんには戻れないと思う。
  全部調べてあるんだが、松本良助との不倫、それを順子に脅されて、売春をさせられて、スナックで、ひどいサービスをさせられ、乱交にも出さされたことも知っている。
   しかし、葉子がもう戻れないのは、体の淫乱な血が騒いで、どんな男にも股を開き、感じる女になったということで、もう普通の夫婦生活では満足できない女になったことだと思う。
ここに乱交売春で6人の男に甚振られ、20回も逝く逝くとよがり声をあげる女になった葉子のムービーがある。
 俺もこれを見なければ、よかったのだろうが、見てしまったんだ」

 葉子は前と違いヒステリックな態度にならず、ただ大粒の涙をとめどなく流し続けているだけでした。
 私は、昨日書いた離婚届けを出して、ここに書いて印鑑をくれといいました、証人のところには、義母に書いてもらうのと、農園の管理者の山田氏にお願いするといいました。

 葉子も、義母も涙を流しながら、書いてくれました。
 葉子には、警察の捜査は、これ以上はなく、検挙されることはKさんのお陰でないということは言わずに言わず、定期預金証書と、それの印鑑を黙って葉子に渡しました。

                         完
 
  1. 2017/09/27(水) 23:07:43|
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愛妻を・・・・川島クロード (12)
序破急・中務 (75)
月の裏側・久生 (14)
婚約者の調教動画が見つかって (12)
官舎 送別会・公務員 (5)
撮られていた妻・スネ夫 (8)
夫婦の恩返し・赤とんぼ (8)
1話完結■職場関係 (20)
■義父または近親 (65)
妻は義父のモノ・クスコ (3)
イトコと親友に、そして・・・ ・正光 (16)
巨乳妻・ゆうき (18)
家族遊戯・六郎汰 (14)
疑わしい行動・圭太 (9)
妻の絶頂・こうくん (5)
■隣人または友人 (491)
はちきれそう・ゆう (7)
仕掛けられた糸・赤いかげろう (6)
本当のこと。・一良 (14)
リフォーム・とかげ (22)
友達・悦 (13)
悪夢・覆面 (10)
ビデオ・はじめ (4)
言えない真実、言わない真実・JOE (17)
私しか知らなかった妻・一樹 (3)
妻の秘密・光一 (54)
清楚人妻 一夜の陵辱劇 ~親友に騙された~・仁 (6)
俺が負けたので、彼女が手コキした (5)
惨めな自分・子無き爺  (6)
田舎・マス夫 (16)
秘密・POST (14)
新妻の幻想・TAKA (4)
遠方よりの友・ちかこmy-love (11)
管理組合の役員に共有された妻・エス (136)
団地・妄人 (50)
抱かれていた妻・ミリン (18)
パーティー・ミチル (33)
友人・妄僧 (7)
甘い考え・白鳥 (22)
乳フェチの友人・初心者 (6)
1話完結■隣人または友人 (7)
■インターネット (54)
チャットルーム・太郎 (19)
オフ会・仮面夫婦 (10)
ターゲット・アイスマン (5)
奇妙な温泉宿・イワシ (14)
落書きの導き・マルタ (4)
1話完結■インターネット (2)
■旅先のアバンチュール (63)
バカンス・古屋二太郎 (7)
妻との旅行で・けんた (5)
無題・ざじ (10)
A温泉での忘れえぬ一夜・アキオ (18)
露天風呂での出来事・不詳 (2)
たった1度の体験・エロシ (9)
旅行・妄人 (12)
■医者・エステ・マッサージ (62)
孕まされた妻・悩める父親 (7)
とある会で。 ・けんじ (17)
亜希子・E-BOX (14)
子宝施術サービス・かえる (23)
1話完結■医者・エステ・マッサージ (1)
■借金 (56)
私達の出来事・不詳 (9)
私の罪・妻の功・山城 (9)
失業の弱みに付け込んで・栃木のおじさん (3)
変貌・鉄管工・田中 (5)
借金返済・借金夫 (5)
妻で清算・くず男 (5)
妻を売った男・隆弘 (4)
甦れ・赤子 (8)
1話完結■借金 (8)
■脅迫 (107)
夢想・むらさき (8)
見えない支配者・愚者 (19)
不倫していた人妻を奴隷に・単身赴任男 (17)
それでも貞操でありつづける妻・iss (8)
家庭訪問・公務員 (31)
脅迫された妻・正隆 (22)
1話完結■脅迫 (2)
■報復 (51)
復讐する妻・ライト (4)
強気な嫁が部長のイボチンで泡吹いた (4)
ハイト・アシュベリー・対 (10)
罪と罰・F.I (2)
浮気妻への制裁・亮介 (11)
一人病室にて・英明 (10)
復讐された妻・流浪人 (8)
1話完結■報復 (2)
■罠 (87)
ビックバンバン・ざじ (27)
夏の生贄・TELL ME (30)
贖罪・逆瀬川健一 (24)
若妻を罠に (2)
範子・夫 (4)
1話完結■罠 (0)
■レイプ (171)
輪姦される妻・なべしき (4)
月満ちて・hyde (21)
いまごろ、妻は・・・みなみのホタル (8)
嘱託輪姦・Hirosi (5)
私の日常・たかはる (21)
春雷・春幸 (4)
ある少年の一日・私の妻 (23)
告白・小林 守 (10)
牝は強い牡には抗えない。・山崎たかお (11)
堅物の妻が落とされていました・狂師 (9)
野外露出の代償・佐藤 (15)
妻が襲われて・・・ ・ダイヤ (6)
弘美・太郎棒 (11)
強奪された妻・坂井 (2)
痴漢に寝とられた彼女・りょう (16)
1話完結■レイプ (5)
■不倫・不貞・浮気 (788)
尻軽奈緒の話・ダイナ (3)
学生時代のスナック・見守る人 (2)
妻・美由紀・ベクちゃん (6)
押しに弱くて断れない性格の妻と巨根のAV男優・不詳 (8)
妻に貞操帯を着けられた日は・貞操帯夫 (17)
不貞の代償・信定 (77)
妻の浮気を容認?・橘 (18)
背信・流石川 (26)
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鬼畜++・柏原 (65)
黒人に中出しされる妻・クロネコ (13)
最近嫁がエロくなったと思ったら (6)
妻の加奈が、出張中に他の男の恋人になった (5)
他の男性とセックスしてる妻 (3)
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自業自得・勇輔 (6)
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ココロ・黒熊 (15)
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妻の変貌・ごう (13)
妻をエロ上司のオモチャに・迷う夫 (8)
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淫乱妻サチ子・博 (12)
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