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闇文庫

主に寝取られ物を集めた、個人文庫です。

死の淵から 第11回

田中や美鈴さんの話を聞きながら、私は妻の心境を思い
また私自身の甘えや不甲斐なさを感じ
私自身も変わらねばと思うのです。
私は妻にいつも変わらぬ愛情で私を守ってくれる母親を求めていて
桂木諒子という一人の女性を求めてはいなかったのかもしれません。
妻も間違いを犯す平凡な人間であることを許さなかったのは
他でもない私自身なのでしょう
今妻を一人の女性桂木諒子として愛せるのか、私には分かりません
しかし私の中にはいつも諒子がいて、このまま諒子のことを何も知らないで
諦めることはどうしても出来なかったのです。
私は、田中に今の私の気持ちを綴った手紙を渡し諒子に渡して欲しいと頼みました。
私は返事が来るまで何回も手紙を書きました
どんな事実があろうとこれから2人で乗り越えていきたいと
どれほど苦しくても絶対諦めないと

妻からの返事が初めてきたのは、妻が出て行ってから
もうすぐ1年経とうするころでした。

---最初の手紙---
まず最初に貴方にあのようなことをしてしまい、本当に申し訳ありません。
そしてあなたに謝ることも出来ないまま
あなたの前から姿を消してしまったことを私は悔やんでも悔やみきれず
いつか誠心誠意謝りたいと思いつつも弱い私はあなたに手紙を書くことも出来ませんでした。
そして日が経つにつれ美鈴さんから立ち直って行くあなたのことを聞き
嬉しく思うとともに、私がいなくても大丈夫だと言う事実に
自分勝手ながらひどく打ちのめされていました。

今更だと思われるかもしれませんが、本当にごめんなさい

あなたの手紙にお返事を書くことを今まで躊躇っていたのは
私自身あのことを貴方に知られるのが怖かったという思いもありますが
貴方が私を過去のこととして乗り越えるために、真実を知りたいと
思っているのなら私にはどうしても教えることが出来なかったからです。
最後まで自分勝手な女と笑ってください、それでも私はせめて貴方の記憶の中では
今までの良かった私のままでいたく、あのようなことをしてしまった女だと思われるのが本当に怖かったのです。
しかし貴方の手紙を読むにつれ貴方も私も真実を知って乗り越え無ければ
過去にとらわれたままで未来を見られないと感じました。

私は、あのことを知られるのが本当に怖い
真実を全て語り終える頃には貴方はきっと私を軽蔑するでしょう
それでも、真実を語るのが貴方に出来るせめてもの償いと思い
貴方の望むように私が犯した罪を告白したいと思います。

---------

妻の最初の手紙は短いものでした。しかし次から送られてくる内容は
非常に驚くべきものでした。私は男との関係を知る段階になり
妻の告白を読んで行くともっと詳しく男とどういう行為をしたのか
知りたい欲求を抑えられません。妻は詳細な描写は出来るだけ省いていましたが
私は、妻がどういうことをされどういう風に男の手に落ちたのか
どうしても知りたかった。そして妻のされた行為を想像すると
嫉妬で胸が苦しく妻がされたことを知らなければ先に進めないと思っていました。
私は卑怯にも妻の私への負い目を利用し妻に行為の部部分の告白も要求しました。
しばらく返事が滞りましたが、妻も決心したのか
かなり詳細に妻と男の行為の内容からそのときの心境まで生生しく書かれていました。
私はその告白を読み、辛かった妻の心境と卑怯な男の行動に
怒りそしてやはり妻を取り戻したいと心から思うのです。
  1. 2014/11/17(月) 15:28:13|
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死の淵から 第12回

---妻の告白----
ことの始まりは、私が準社員扱いのリーダーになったことから始まります。
ちょうど仕事初めてから半年ほど経って、働きが認められ
私は店長から準社員にならないかと誘われました。子供も少しずつ手が離れたことも
ありましたが元来外へ出る欲求が強く人に認められた嬉しさから
私は貴方に家のことをちゃんとするからと言う条件で準社員になっても良いかと
お願いしましたね。しかし貴方は家のことなら子供たちと俺でも出来るから
諒子がしたいなら応援するよと言ってくれたこと、私は本当に嬉しかった。

準社員になって仕事が忙しくなると心も充実したかのように思い
毎日が楽しくて仕事も家庭も上手く回っていると思っていました。
しかし責任ある立場と言うのは知らずにストレスが溜まるのでしょうか
私はこの頃貴方に抱きしめられることが何より安心でき
本当はもっと愛し合いたいと思っていました、しかし貴方の体のことを考えると
私から求めることはやはり躊躇われるのです。
貴方はお気づきだったかも知れませんが、私は時々一人慰めていたのです
私は貴方に女としての喜びを与えてもらってから
もっとしたいという欲求を潜在的に持っていたのかも知れません
もちろん貴方以外から与えられたいと思ったことはありませんでした。
今考えると、あれほど仕事にのめり込んだのも代償行為だったのかも知れません
ですが私はあの時ほど充実した毎日を送ったことはかつてありませんでした。

覚えているでしょうか?準社員になって半年経ったとき
研修旅行がありました。参加したいと私が言うと貴方は二つ返事でいいよと言ってくれましたね
思えばあの研修旅行が全ての悪夢の始まりであったのです。

あの旅行は研修とは名ばかりのただの社員旅行でした。
ほんの少しの研修を終えると観光地に乗り出しそれはそれなりに楽しいものでした。
夜になるとやはり宴会状態になり皆楽しそうに飲んでいて
私もそれなりに飲んでいたのですが、やはり元来酒に強いわけでもありません
少しほろ酔い気分で夜風に当たっていると会場から何組か男女が抜け出すのが
分かりました。するといつの間にか近くに来ていた店長が
「この会社不倫多いんだよね、あの人たちはここに口実で来てるようなもんだから」
と私に教えてくれました。私は不倫という言葉に嫌悪感を抱き
段々酔いが覚めていくのを感じました。なんだか精神的に疲れた私は
部屋に戻りましたが何か部屋から音がするのです。よく聞いてみると
私と相部屋になっていた女性がどうやら行為に励んでいるようです。
私はあまりのことに怒りを感じましたが、まさか踏み込む気にもなれず
結局ロビーでしばらく時間をつぶして
しばらくすると疲れからかうとうとしてしましました。
誰かが私の肩を叩き私ははっと目が覚めました
ふと横を見ると店長が「大丈夫と?」と心配そうに声を掛けてきました
店長は「俺もあの雰囲気に耐えられなくてさ」と笑いながら
「部屋には戻らないの?」と聞かれ私が事情を話すと
「僕も似たようなもんさ」と苦笑いをするのです。
しばらくロビーで談笑していましたがもう12時も周りさすがに
眠くなってきて店長も「ん~多分どこか別の部屋が空いてると思うんだ
探してくるから待ってて」とどこかへ行くと20分ぐらいして
戻ってくると「お待たせ一部屋空いてるから案内するよ」と言いました。
私はさすがに店長と同じ部屋はまずいと思い何か言いかけると
「大丈夫僕は別に部屋を確保してるから、あぶれてる同僚の部屋に行くよ」
と言うので安心しました。

私は部屋に入ると内側から鍵を掛けシャワーを浴び、ベッドに横になるとすぐに寝てしまいました。
  1. 2014/11/17(月) 15:29:09|
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死の淵から 第13回

何時ぐらいでしょうか、突然私は口を塞がれ目隠しをされました
突然のことに驚愕し声も出ませんでした。すると一人の男が私の口に
キスをし始めました。私は必死に抵抗するのですが鼻をつままれ
口をあけてしまうと男は私の口に強いお酒を流し込むのです。
私はむせてしまい、息が苦しくなりましたすると今度は私の両手を
縛りつけ私の浴衣を脱がし始めました。私はこれから起こることを想像すると
恐怖でパニックになり声を上げながら泣いてしまいました。
しかし男たちは無言のまままた私の口にお酒を流し込むのです。
何回かそのようにお酒を飲まされ段々意識が朦朧としてくると
今度は胸を触られ、そしてとうとう私の大事な部分を指で刺激し始めました。
最早私に抵抗する気力は無くされるがままになっていたのですが
悲しい女の性でしょうか、心に反してあそこは濡れてくるのです。

確かに体は反応していましたが、無理やりされても気持ちいいはずなどありません
男たちは、少しぬれたのを確認するとすぐに挿入してきました。
私はされるがまま男たちに体を委ねていましたが乱暴な男たちのやり方は
夫のやさしく包み込むようなものとは違い、私を気持ちよくさせようなどと
微塵も考えていない一方的なものでした。私は心の中で貴方にすがり
助けてと何回も心のなかで叫んでいました。
男たちは入れ替わり立ち代り私に侵入し、男の中の誰かが
「今回の旅行にこんな上玉がいるなんて気がつかなかったな」と言ったのに気がつき
まさか・・・会社の人間
と驚愕しました。もう何回か犯された後ぐったりしていと突然
私のあそこに何か塗りつけたのです。男は
「俺たちばっかりじゃ悪いからさ」と私に言うのです。
私は必死に腰を動かし逃げようとしますが、男たちはそれすら楽しんでいるようです
とうとう中までたっぷり塗りつけられてしまい、絶望感に浸っていると
段々あそこが熱くなって少しの痒みを感じてきました。
私が腰をもぞもぞさせていると男は「触って欲しい?」と聞いてきました
私は必死に首を横に振り耐えていました、しかし男たちは無情にも少しだけ
触っては私に何回も「触って欲しければお願いするんだ」と言うのです。
微妙に触られたことによって余計にあそこを掻きたい欲求に駆られ
段々耐えられなくなって、私は何としても耐えようと歯を噛み締めるのですが
今度はまた口にお酒を流し込まれ、私の抵抗する気力をとことんまで奪おうとするのです。
このような状態で女の私に何が出来るのでしょうか?
ついに私は男たちに屈服し「お願いします、・・あそこをあそこを掻いてください」
と言ってしまうのです。しかし男たちはさらに
「あそこじゃ分からないな~はっきり言ってもらわないとね」と厭らしく笑うのです
私の頭の中はもう痒みに耐えることで精一杯で
「あそこ!私のあそこです!ああ~もう許してお願い、お願いします掻いて
私のあそこを引っ掻いて!」と叫んでしまいました。
男たちはいっせいに笑い突然私のあそこに指を入れ激しくかき回すのです。
私は痒みが収まってくるとどんどん体の奥から濡れて来るのが分かりました
このようなことになっていることを、男たちに何としても知られたくなかったのですが
指でかき回されると私の意志とは無関係にどんどんあふれてくるのです。
男たちは指でかき回すのをやめて今度は私の手に、男たちの勃起したものを握らせ
これでかき回して欲しいかと聞いてきました。
私は必死に抵抗し首を横に振るのですが、結局散々焦らされ
とうとう「入れて下さい!」と叫ばされるのです。
男たちに挿入されると夫との行為で感じるような幸福感のある快感とは違う
ただ掻き回され痒みが引いて行く快感を体に感じ
かき回して欲しくて自分で腰を使ってしまうのです。
ふとそんな自分に気がつき「いや~」と泣きながら首を振るのですが
抜かれてしまえばまたあの地獄の攻めが続くと思うと
最早私には耐えられないのです。そして男たちが何回も入ってくると
段々痒みもなくなってくるのですが、十分にほぐされている私のあそこは
今まで夫との行為では味わったことの無いような長時間の攻めに
とうとう絶頂に達してしまいました。
  1. 2014/11/17(月) 15:29:58|
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死の淵から 第14回

私は自分の体の変化に戸惑い、そして次々やってくる感覚に耐えるのがやっとでした
夫の物ほど私の体に合っているものは無いと私は思っていたのですが
男たちの物でも十分に感じてくるのです。しかし私の一番感じるところを知っている
夫とは違い男たちはあくまで一方的に欲望を満たし中途半端な状態のまま
軽い絶頂を何度も味わっていると頭がおかしくなってくるのです。
とうとう私は我慢できずに「もっともっと長いもので奥をかき回して!」と言うと
男の一人が「おやおや奥様は俺たちのものでは満足しないらしい」といい
今度は私の中に長いディルドを挿入し思うままに私の中をかき回すのです。
私のなかは恥ずかしくも待っていたかの様に蠢き
とうとう頭が真っ白になるほどの絶頂を感じてしまいました。
私が朦朧としていると近くで女の嬌声が聞こえてきました
私は他にも誰かされているのだろうかと考えていましたが
男の一人が、「これ奥さんのさっきの声だよ、よく取れてるでしょ」
と笑いながら言うのです。私は最早涙も出ず屈辱と羞恥心で
今すぐ死にたいと思うのです。
それからもしばらく犯されていましたがとうとう気絶してしまい
気がついたときは男たちは引き上げ私は手足を縛られたまま放置されていました。


私が呆然としていると誰かが入ってくるのが分かりました私は
このような姿をもうこれ以上他の人にさらされるのは耐え難く何とか解こうとしましたが
とうとう入ってきたのが分かり「見ないで~」と子供のように泣いてしまいました。
するとその誰かが無言で私の手足を解放し目隠しを外してくれました
「ごめん見てしまった、でも途中から目をつぶったから・・・・」
と店長でした。私はさっきまでのことが思い出され思わず抱きつき
わんわん子供のように泣いてしまうのです。
しばらくして落ち着くと店長はシャワーを浴びてくるようにいい
私は風呂場でまた情けなく泣いてしまいました。男たちは何故か律儀に
ゴムをつけていたようで一回も中には出されていませんでしたが
何時間も入れられていたあそこは醜く腫れて
洗いながら、夫にどう顔向けしていいのかとまた泣けてくるのです。

シャワーから出ると店長は何があったのか聞かず
力になれることがあれば何でもいってと言ってくれて
私はまた涙を流すのです。
帰りのバスの中で私は震えていました、この中の誰が犯人か分からず
結局店長以外頼る人がいなくずっと店長の隣で
浅い眠りにつくのです。家に帰り着いて子供の顔を見ると
また涙が出てきましたが、しばらくすると夫がいつものように優しく
心配そうに私を見ていました。夫は
「お帰り」というと私の肩を抱いてくれました
私は何としてもあのようなことを知られたくなく、気分を奮い立たせ涙を拭き
「飲みすぎたのかなあんまり寝ていないから欠伸がいぱっぱいでて涙出てきたよ」
と夫に笑いかけました。夫はなおも心配そうでしたが
「じゃ無理しないでいいから少し寝たら」と私を心配してくれたので
言葉に甘え寝室に入り眠りに着きました。
眠りながら私は恐怖と悲しみに小さな嗚咽を漏らし枕をぬらしてしまうのです。
  1. 2014/11/17(月) 15:31:57|
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死の淵から 第15回

その夜も私は昨夜の恐怖を忘れられず
眠りにつこうとすると思い出され悪夢に苛まれていました。
夫の背中にすがりつき必死に耐えていると
あまりの疲れに次第に眠りにつきました。
いつものように目覚まし時計が鳴ると私はびっくりして飛び起き
あたりを見回しここが寝室であることを思い出し
一人胸をなでおろすのです。

夫と子供を送り出す間は忙しくなんとか思い出さずに済んだのですが
一人になるとまた思い出され、仕事に行くことなど考えられなくなっていました
そんな時電話が鳴り恐る恐る取ると店長からでした
店長は昨日の様子から無理であればしばらく休んでいいと言ってくれ
私は電話口で泣きながらありがとうございますと繰り返すのです。
また一人になるとあのときのことを思い出し恐怖と悲しみと
最後は男達のもので達してしまったという事実が
夫に対する罪悪感となって私に重くのしかかるのです。
その日の昼ごろ私を心配した店長が訪ねてきてくれました
店長は私が何をされたのか分かっていることでしょう。私はあのような目にあっても
夫に話す決心もなく、一人で耐えることが出来るほど強い人間ではありませんでした。
店長はあのような目にあった私を放っておけ無いといって
何かと面倒を見てくれました。そして頼るものを探していた私はすがってしまったのです。
あの事件があってから店長なりに探ってくれていて犯人が見つかれば
このことを公にしない変わりにテープを取り返せるかも知れないと言ってくれ
そのときの私にはそのことに望みをかけることしか出来ませんでした。
そして頻繁に店長と個人的に会っているうちに事件は起こりました。
ある日店長から話があると言われ喫茶店で待ち合わせをし
店長を待ちました、店長は少し遅れて店に入り
「すまない・・・まずいことになった」と言うのです
「何があったのですか?」と私が聞くと
私と頻繁に会っていることを奥さんに不信に思われ
興信所をつけられ何回も会っているところを写真に取られ
怒った奥さんが出て行ってしまったという話でした。
私もその話を聞きまさかこんなことになるなんてと思いました
考えてみると私だって夫が頻繁に他の女性と二人きりで
会い続けていれば、浮気を疑うかも知れません。
しかし店長は私を助けてくれようとしただけであり
私と浮気をしてはいません、私のせいで店長までも
辛い目にあってしまって私はあまりに申し訳なく思い
店長に私のことを正直に話し奥さんと仲直りしてくださいと頼みました。
しかし店長は妻とはもともと上手くいっていなかった
これはきっかけに過ぎないから、気にしなくて良いと言うのです。
  1. 2014/11/17(月) 15:33:05|
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死の淵から 第16回

私は店長にまで迷惑を掛け家庭を壊してしまったことに更に罪悪感を感じ
最早私は全てを夫に話し店長の奥さんに謝罪するしか無いのでは無いかと思いました。
私は店長に
「これ以上迷惑をかけるわけには行きません、誤解されるようなことをしたのは
間違いありません。でも、店長は私のことを心配して・・・
店長には感謝しています。でもこれ以上私と関わっては本当に離婚になってしまう。
私仕事やめます、辞めて夫に全てを話します。ですから離婚なんて言わないで下さい
奥さんからどんなお叱りを受けても構いません、私が浅はかだったのです。」
というと店長は私のせいではないというのです。
しかしこれ以上私にかかわると本当に離婚になってしまう
それだけは駄目だと何度も店長を説得しました

しかし、ある日いつもより落ち込んでいる店長から
とうとう離婚になったと聞くと私は何も考えられずどうお詫びすればよいのか
また、このようなことに巻き込んでしまって申し訳ないと
心から店長に詫びました。いくら上手くいっていなかったとは言え
店長の落胆振りは私をひどく動揺させました。
私は何か出来ることはないかと考えるのですが、私には何も出来ません。
しばらく話していると、店長は朝から何も食べてないんだと言うので
私はせめてと思い台所を借り食事の用意をし始めました。
店長は後ろから見ながら、
「桂木さんが嫁さんだったら良かったのにな・・・」
と言いました。私は戸惑い返事が出来ません
すると店長は私を後ろから抱きしめ
「諒子さん・・」と
私は戸惑いましたが店長の気持ちを思うと拒否することも出来ず
ただじっとしていました。店長は私から離れ
「すまない・・どうかしていた忘れてくれ・・」と力なく言いました。
私は店長のほうを見ました、店長も私を見ていました
しばらくお互い見つめあいとうとう店長はまた私を抱きしめました。
私はこの人を助けたいと思いました、いえ本当は私が助かりたかったのか知れません
私は卑怯な人間です、自分に様々な言い訳をしながら
店長の求めを断ることは出来ませんでした
店長は激しく私を愛しました、私は店長の気持ちを感じ
せめて今は店長を愛そうと思いました。そして私はあの事件以来
無理やりではなく初めて自分から男を求めそして夫以外のもので
達してしまったのです。

私は行為の最中は、店長のことを考え店長のことを求めていました
しかし、終わったあとふと我に返ると自ら夫を裏切ってしまった
罪悪感で私は心が締め付けられるように痛くなり
そしてシャワーを浴びながら心のなかで夫に詫び
しゃくりあげるように泣いてしまいました。
そんな私を見て店長は、「すまない」と謝って
私を抱きしめてくれました。私は店長を押しのけ
服を着るとそのまま家へと急ぎました。

家に帰り夫の顔を見ると私は自分のしてしまったことの愚かさと
浅はかさに吐き気をもよおしました。最早このまま夫と一緒には暮らせない
私は汚れてしまった、心までも一時夫を裏切ってしまった私はここにいる資格などないと
そう思いました。それから数日間店長とも会わず私は自己嫌悪と
夫を裏切ってしまった罪悪感から精神的に不安定でした。
私の様子がおかしいことに気が付いたのか自然と夫は
私を抱き寄せました、しかし私はあの時確かに夫を裏切ったのです
今の私には夫を受け入れる資格はない、私は穢れてしまったという
気持ちが湧き出て夫を拒否してしまうのです。
しかし夫の何時に無く力強い抱擁に次第に抵抗することも出来なくなり
私はせめて最後に夫に抱かれたいとまた自分勝手に思いました。
いつものように私にたくさんの愛情を与えてくれる夫の行為に
私はこのようなこともなくなるのかと思うと寂しく思い、そして激しく夫を求め
夫が果てると私は自然ときつく夫を抱きしめ、涙があふれ
やはり私の求めているのは夫なのだと心から感じたのです。

私はこのとき夫に真実は告げず、離婚する決意をしていました
夫や子供と離れることは私にとって死ぬよりつらいことかもしれません
しかし自分を守るため周りを傷つける事に耐えられず
夫や子供に対して自分の犯した罪の事を考えると
私には償いの人生しか残されていないと思いました。
あの事件のことも1ヵ月半何も無く幾分か安心していたと言うのもありますが
何かあったとしても一人なら自分が苦しむだけで済むと思ったのです。
仕事の昼休みの間に私は店長に仕事を辞め夫と離婚する事にしたと話しました。
私の決意が固いことが分かると店長は最後に家に来て欲しいと言い
私は決して夫を裏切るまいと心に決めて店長の家に行くのです。
  1. 2014/11/17(月) 15:34:44|
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死の淵から 第17回

今考えると私が店長の家に行く理由など
本当はありもしないのかも知れません。私は店長の家に行く道すがら
夫とのことを考えていました。
私は夫からの愛情を疑ったことはありませんし、私も夫への愛情を
自分自身疑ったことはありませんでした。しかし、先日の店長との
行為の中で私は今までになくお互い体を求め合うことに没頭しておりました。
私は自分自身が分からなくなり、夫を確かに愛してるとの実感を持っているにも
関わらず夫以外の男性のことを例え1時とはいえ求め
そして夫以外の男性で感じることを求めた自分自身のことを考えていました。

私が夫との行為で始めて女の喜びを感じたのは結婚してしばらく経った頃でしょうか
その時私はこれほど幸福感にあふれ、夫をいとおしいと思ったことはありませんでした。
私はそのときの幸福感が忘れられず、次の日もう一度あの快感を味わいたいという
体の奥底から湧き上がってくる欲求に抗うことは出来きず
軽蔑されてしまうのではないかという恐怖感を持ちながらでも
結婚してから初めて自ら夫を求めてしまったのです。
しかし夫は軽蔑などせず自分の体のせいで私を満足させられていないのではないか
と思っていたと言い、私のこのような淫らな変化をも受け止めてくれました
私は夫に抱きつき、夫のことだけを考えそして夫にこれからされることを考えると
最早ほかの事など考えることは出来なくなっており
自分の体の欲求の赴くまま夫を求めていました。
夫は私の求めに応じ私を何度も絶頂へ導き、そしてそのような私をやさしく見つめ
体全体で私を受け止めていてくれるのです。
私が夫を一晩に何回も求めたのはこのときが後にも先に最後でした
この時夫の何回目かの射精を体の奥に感じたとき、私はとうとう今まで味わったことの無い
快感を味わい、頭の中が真っ白になり気絶してしまったのです。
気がついたときはまだ夫と繋がったままでした、私はキスをしようとし夫の顔を見て
ふとわれに返ったのです。夫は苦しそうにそしてそれを出来るだけ悟られないように
優しく私に笑いかけてくれていました。
私は呼吸の合間に見える夫の苦悶の表情を見て、夫が私の求めに応じることが体の負担になると言うことを
改めて思い知るのです。

私はあの時初めて連続で絶頂に達し続けることで、今まで感じたことの無いような
快感を得られる自分の体のことを知りました。あの時の幸福感と一体感は
何物にも変えがたいものです、しかし同時にそれは夫の命を削ることになり
私はそれからと言うもの自分の体の欲求と夫を失う恐怖感の中で
ジレンマに陥り結果自分自身で夫との行為を抑制してしまうようになるのです。
しかし一度火がついた体は容易に私を解放してくれません
私は自分が行為に没頭すると夫を壊すほどの性欲を持っていることを恨めしく思いました
そして夫との行為では必ず夫が一回行けば終わるようにコントロールするようになってしまったのです。
それは夫のことを心配してのことではあるのですが
何よりそれ以上続けてしまうと自分自身もう我慢が出来なくなってしまうからなのでした。
夫がいなくなることは私にとって死よりも耐え難いことなのです。
ましてやコントロールしだしてから夫は私を満足させるべく前戯に時間をかけるようになり
こんな淫らな私を夫なりに愛してくれようとする心を感じ
ますます夫の体を第一に考えるようになりました。
そしてそれは同時にあの時感じたような幸福感を捨て去ることを意味していました。
  1. 2014/11/17(月) 15:35:56|
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死の淵から 第18回

店長の家に着く頃、私は店長や男たちの行為を思い出していました。
男たちの行為はもちろん店長であっても、あの時の夫との行為を
上回るものではないということに思い至り自分自身を納得させていました。
しかし今思い返してみると、それは一時とは言え体の満足を求めてしまった自分への言い訳なのかも知れません。

店長の家の呼び鈴を押す前私は玄関口で帰るつもりでした。
それは夫を裏切ることを自分自身が耐えられなかったこともありますが
何より例え無理やりされてしまっても、最後には屈服してしまうのではないかと
自分自身怯えていたのかも知れません。

玄関に入ると店長はいきなり私に抱きつき
「会いたかった・・」と私に言いました。
私はいきなりのことに戸惑いながら、店長の胸を押し
「このようなことは、やめてください・・・私はもう前のようなことは
夫を裏切ることはしたくないのです。」と言いました。
店長は、私から離れると俯き
「すまない・・・」と消え入るような声で言い続けて
「あのときから俺は桂木さんのことを愛してしまった・・・
貴女がご主人のことを愛していることは分かっている
しかし、例えしばらくの間だけでもいい・・・
私のことも愛してくれないだろうか、俺はもうこの気持ちを抑えることは出来ないんだ」
私は店長のこの告白を聞き動揺してしまいました。
店長はなおも私を抱きしめようとし私は必死に抵抗しました。
しかし男の力にかなう筈も無くとうとうキスをされると
私は店長の腕のなかで崩れ落ちてしまいました。
店長は私を抱きかかえるとそのまま寝室へと私を連れて行き
またキスをして私のブラウスを脱がし始めまたのです。
私は我に返り必死に抵抗しました、しかしいつに無く強引に店長は
私を押さえつけとうとう下着姿にされてしまいました。
店長は服を剥ぎ取ると、隣の部屋に投げ込みました
私は声を上げて止めてくださいと懇願するのですが
店長は「愛しているんだ・・・諒子さん」と私の名前を呼び
下着越しに愛撫を始めるのです。
私はまたあの時の恐怖が蘇り、子供のように泣きながら
「やめて~お願いします、お願いします・・・」
店長に懇願していました。
しかし店長は愛撫をさらに強くしていき、私の体は徐々に反応してしまうのです。
私はこのような状況でも反応してしまう自分の体を呪い
そして最後にはまた求めてしまうかも知れない恐怖感から
嗚咽を漏らし無様に泣いてしまいました。
しばらくして店長が私の中に入り、店長が何度目かの射精をした時
私はまたしても絶頂を感じてしまいました。
そして私が達したことが店長に分かると店長は
夫以外の物で絶頂を感じた私をことさら強調し私の心砕いて行くのです。
私は夫との記憶にすがって、あの時の行為のことを思い出していました。
何度も何度も店長に貫かれ、いったん達してしまうと
何度でも達してしまう自分の体のことを呪いながら
それでも私は忘れることの出来ない幸せを思い涙を流すのです。

店長が最後の精を私の中に放出し終わり、私は絶望感を感じていました。
また感じてしまった、また達してしまった
決して求めてはいないのに必死に堪えているのに最後には負けてしまう。
もう夫には戻れない私は体の欲求に負けてしまった
夫を裏切ってしまったとの思いが心を支配していました。

シャワーを浴びながらひとしきり泣き、そして浴室からでると
店長が私を抱きしめました。私は始めてこの男に嫌悪感を抱き
振り払うと店長の頬を打ちました。
店長のこのときの顔は忘れられません、不敵であり
厭らしくそして私を馬鹿にしたような下劣な笑いです。
そしてこの男は私に
「さっきまで俺の物を咥えて喜んでた割にはずいぶんだな。
何も知らないのは亭主ばかりなりか・・・」
というとビデオのリモコンを持ち再生ボタンを押しました

そこには、最初に店長と交わった時の光景が映し出されていたのです。
  1. 2014/11/17(月) 15:37:08|
  2. 死の淵から・死神
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死の淵から 第19回

私は何故このような物が映されているのかしばらく理解できないでいました。
店長は不適に私を見て、何も言わず少しずつ音量を上げて行きました
私は呆然としそしてこの事態を徐々に理解して行くのです。
声も出ず信じられない思いで店長を見ました、店長はこちらを見ることなく
じっとビデオを見ています。私は帰ることも出来ずただただ何が起こっているのか
それすらはっきり分からないまま崩れ落ちてしまいました。

店長はビデオを消すと何も言わず一枚の写真を私に渡しました。
それは店長との行為を写した写真でした。
店長はそのまま不適な笑みをたたえたまま、私を玄関口まで連れて行き
「それでは、さようなら・・・」とだけ言って
扉を閉めました。

私はいったい何が起こったのか、そして店長の目的は何なのか
店長はいつあのような写真を撮っていたのか?何も分かりませんでした
青ざめた顔で車に乗りハンドルに顔をうずめ
考えていると底知れぬ恐怖に襲われるのです。
何とか家に帰り着き夫が帰ってくるまでの間
私は枕に顔を埋め震えていました。
あの時、自分の弱さゆえ店長を求めてしまったこと
助けて欲しい人に助けを求めなかった愚かさ
そして最早夫に助けを求めることは出来ない絶望
何にもまして底知れぬ不気味さを持つあの男
私に待っているのはいったい何なのでしょう
これから起こることを思うと不安に駆られ
夜も寝られなくなり、そして私は家族の頼ることも出来ないのです。

あのときから1週間店長は私に一切接触しませんでした
しかし写真だけは毎日送られてきます。時には郵便で
時には社内メールでとうとう家の新聞の中に挟んであることもありました。
まるでじわじわ痛めつけるように私を追い詰めて行くのです
このままではいつか家族にばれてしまうその恐怖感で気が狂いそうでした。
これは罰なのだあの時店長に助けてもらいたいと思い
店長に抱かれた私に対する罰なのだ
そして何回考えてもこの地獄の終わりは夫との破局なのです。
どんどん具体的に夫との離別を考え始めました
必死にいい材料はないかと考え抜きました、たった一回の過ちであれば
夫は許してくれるのではないか?とも考えました
しかしこのようなことを夫に言って夫の体は大丈夫なのだろうか?
悲嘆にくれる夫を想像し、私はどうしようもない悲しみに襲われ
そして店長の家に行った時、私は夫のことを愛してると誰よりも一番と
自分に言い訳しながら、店長との行為を心の奥底で期待していたのではないか
夫が一番であることは間違いないということを自分で確かめて、いやそれによって
自分自身の罪悪感を軽くしたかったのかも知れません。
私は、私は・・・・
自分の心と向き合い私は自分の心が分からなくなってきます
しかし私は確かにあの時夫を確実に裏切っていました。

そしてとうとう私は自ら店長の家に行ってしまうのです。
最早あのようにじりじり追い詰められてこれ以上びくびくしながら
生活など出来ません。私がおかしくなってしまうか夫にばれるか
どっちが先かという状況です。
そして店長は自ら来た私を無言で迎え入れました。
私は結局ほとんど脅しに近い状況でまた店長を受け入れざるを得なかった
ひとしきり自分の欲望を満たした店長は私に
「今日から毎週日曜の午後と木曜日にここに来るように
嫌なら来なくていい、あくまで君の自由だ」
その日から私の地獄日々が始まりました。
  1. 2014/11/17(月) 15:38:47|
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死の淵から 第20回

しばらく店長は、私をただの欲望の処理道具のように扱いました
店長は行為に及ぶまでは怖いくらい無言で私は常に何をされるのか
びくびくしながら待っていなくてはなりませんでした。

この頃の私の心はぐちゃぐちゃでした。普段どおりの夫の態度にすら
影で涙を流すことも珍しくなく、情緒不安定の私の態度にも困惑しながら
気遣ってくれます。しかしそれが更に私の心を掻き乱し
私は夫に抱きしめられる度に全て話してしまいたい、楽になりたいと考え
次の瞬間にはこの人を失いたくないと思うのです。

店長の行為は更にエスカレートして行きました。下の毛を無理やりそられた時
店長は私に「これで旦那と出来なくなったな」と無表情に私に言い
私は、取り乱し泣き叫び初めて「この男を殺すしかない」と思いました。
ある日私はかばんに包丁をしのばせ店長を刺し殺そうと
店長の家に行きました。玄関を開け店長が後ろを向いたとき私は店長を刺そうと
しました。しかし運悪く店長に気付かれ
「俺をさすのは構わないが、あの写真は俺以外の人間も持っているぞ。
次は誰のおもちゃになるのかな?」
と薄ら笑いを浮かべ私に言いました。
そしてこの日から店長の私への残虐な行為が始まりました。

店長の行為はあくまで私を痛めつけることを目的としているようにしか
思えませんでした。
抵抗している私を無理やり組み敷き私が我慢できなくなるまで
じらし続けそして私は最後には店長にお願いするしかなくなります。
店長は私に屈辱感と罪悪感より体の欲求をとってしまった
ふしだらな女だと私に何度も言い聞かせるのです。
店長は私の心を砕くことに楽しみを見出している本当の鬼でした
私が店長に我を忘れさせられ何回も達している最中突然目隠しを撮り
ビデオをつけます。そしてそこには私たち家族の映像が流れているのです。
私は見た瞬間あまりのことに泣き叫び、その様子を見た店長は満足げに
更に私を激しく突くのです。
この様に心を砕かれると私は次第に何も考えたくなくなり、ただただ涙を流しながら
店長の体にしがみつき快感だけに集中してしまうのです。
行為が終わり我に返るとただただ体の快感を求めてしまう自分が情けなく
そして泣いている私に店長は、先ほどの泣きながら店長にしがみついている
場面を私に見せるのです。

そのように何回も心を砕かれそして快感だけを考えるような状況を与え続けられているうちに
私は店長に貫かれるだけで快感を感じ、そして確実に店長とする前とは
私が変わっていることを感じていました。
私はこの頃自分の事を冷静に考えることもできなくなり
夫を愛しているのか店長を愛しているのかも分からなくなりました。
この様なことをしていてはいつか夫にばれる、夫にばれれば全てが終わる
そんなことは分かっていました。
結局自分が辛いから問題を先延ばしにしていただけです
そして消えてなくなりたいと思っていたそんな時
夫に久しぶりに求められたのです。
私は夫に久しぶりに抱きしめられ、店長とは違う優しい抱擁に激しく動揺してしまいました
この様に優しく抱きしめられたことは店長との行為ではありません
そして求めてくれる夫を嬉しく思いながらも私は夫には答えられないことを
思い出し、心ならずも夫を拒否してしまいました。しかし夫はこの時
少し怒り止めようとしてくれません、そして下着に手が掛かったとき
私は抵抗するのをやめ天井を見ながら
「これで全てが終わる、私は夫に捨てられ店長に全てを奪われるんだ」
と思うと何も言えず涙があふれてきました。
夫が私の顔を覗き込んだとき、
夫は私が涙を流していることに気がつき私から離れ「すまない・・・」と言いました
この時私は忘れていたものに気がついたのです。
店長は私を愛してはいない、分かっていたはずなのに
何回も抱かれているうちにもう店長の物になったほうが楽なのではないかと
私は思い始めていたこと、そして夫は理不尽な仕打ちであるはずなのに
私を気遣ってくれたこと。そして裏切りを知らない夫は今でも誠実に私を愛し続けていてくれたこと

私はシャワーを浴びながら一人泣いていました。もう止めよう
こんなことはもう駄目だ、たとえ夫にばれてもこれ以上誠実な夫を裏切ることは出来ない
いえ自ら夫に話全てを告白し夫に許しを請おう、許してくれなくても
一生夫に償いながら生きて行こうそう思いました。
私は店長と決別するための行動を始めて開始しました
この時私は店長と決別することに迷いはありませんでした。
  1. 2014/11/17(月) 15:39:53|
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死の淵から 第21回

夫はいつでも誠実であったと思います。
私に向ける気持ちに嘘はないと感じれるものでした
私はどうなのでしょう?
先日の出来事があってから私は夫との関係について考えていました。
私は夫を愛していると自分では思っていました
しかしそれであれば店長に何故体を任せたのでしょう?
夫は私のことを責任感が強くて情が深いとよく言っていました
しかし・・・・
いつの間にか夫の存在が当たり前になっていたのではないか
私は・・・・本当に夫のことを愛していたのでしょうか?
考えてもなかなか答えは出ません。
いえ本当は分かっていたのかも知れない、しかし私は
自分でそれに気がつきたくなかったのでしょう

この頃ちょうど店長は新店を任されるかもしれないと
少し忙しくなり今までのように定期的に呼び出されることも
少なくなっており、決別の意思を伝えたときはもう
あれから2週間ほど経っておりました。
私がもう会わない例えばらされてもと言うと
「ふ~んそうかやっと決心したわけだな」
「どういうことですか?」
「止めようと思えば今でなくても止められただろう。
本当に夫にばれそうにでもなったか?無理も無い話しだ」
「違います!私は・・・・例え私がどうなっても
これ以上夫を・・・」
「どっちでも一緒だ、止める気になれば止めれるってことは
今まではそこまで本気じゃ無かったってことだ。
ま~どんなに貞淑そうな女でも自分にいくらでも言い訳できるうちは
人のせいにして上手く続けるもんだ」
「違います・・私は・・・」
と私が言うと店長は私を強く抱いて
「言い訳が欲しいだけだろ」
と言い私を押し倒しました。
この時店長という人間に始めて心から嫌悪感を感じました
私が本気で押し返そうとすると、更に強く抱き
「静かにするんだ、俺の言うとおりにしろ」
と言われた時、何故か体が動かず固まったように
抵抗できなくなりました。
怖いのです、厳しく命令されると体が動かなくなってしまったのです。
私は何よりこの事実にショックを受けました。
とうとう心までも店長に縛られこの時店長の行為では
ほとんど恐怖しか感じず、快楽に身を任せることもままならず
この事実が余計に今までの自分が店長を受け入れていたことを自覚させ
自分の浅ましさと店長の言った
「自分への言い訳が欲しいだけ」
という言葉が心の奥にとげのように刺さっていました。
  1. 2014/11/17(月) 15:40:51|
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死の淵から 第22回

私の迷いと呼応するかのように夫と私の間に
溝が出来て行くのを感じていました。
夫を大事に思う気持ちに嘘は無いと自分では思っていました。
しかしいつの間にかそれは家族としてのそれだけになっていたのかも知れません。
夫の体のことを考え、自分を抑制するようになってから
私は出来る限りこの家族を守って行こうと考えていました。
そうしているうちに自然と夫を一人の男として愛することを
少しずつ忘れていたのではないか・・・・
この様な考えが頭の中を支配しそして自分で打ち消すように
そうではない夫を愛している
とまた頭の中で繰り返すのです。

夫が倒れたのは店長に恐怖を感じてから数日後のことでした。
出社前に玄関口で崩れるように倒れる夫を見て
私は愕然とし、体の奥からわきあがってくる恐怖を感じました。
その後のことは無我夢中で仕事も休み夫が目を覚ますのを
じっと待っていました。
夫が目を覚ましたとき心のそこから安堵する自分を感じ
私自身ほっとする気持ちであるのと同時に
この感情が家族としてだけのものなのでは無いかと
考えてしまう自分にはたと気がつき
また自己嫌悪に陥るのです。

夫が退院する前の日私は意を決して店長に電話し、もう一度店長に
決別の意思を伝えました。しかし店長は
「俺は別にいいが、君が耐えられないんじゃないのかな?
何なら旦那の前でいつものようにしてやろうか」
「主人は関係ありません!」
「関係ないとはね・・・まあいい君が来ないならこっちから行くまでだ」
「・・・・それだけは止めてください」
「それじゃまた」
と電話を切られてしまいました。
私は恐怖で体が硬直し、頭の中で前のことが思い出されました。
また店長に抱かれるだけで体が動かなくなるのではないか?
もし夫がいる間に店長が家にやってきたら夫は興奮して
また倒れてしまうかも知れない、その時私は店長の呪縛から
逃れられるだろうか?
私に自信はありませんでした。
散々悩んだ末私は結局自ら店長の家に行くことを店長に伝え
いつまでこんなことが続くのかと思うと酷い絶望感に襲われるのです。


夫が退院した当日は、夫の友人達も訪れ夫も楽しく過ごしていたようです。
あのように笑顔を見せる夫を見て、最近私に笑顔を見せることが
ほとんどなくなったということに思い当たり
また激しい自己嫌悪に襲われました。
私はこの時からこの家族にとって今や私は必要ないのでは
いても悪影響しか及ぼさないのではと考え
私がいないほうがいいのかもしれないと思い始めていました。
しかし自業自得であると分かっていても今まで自分が
大切に育ててきた家族との絆を捨て去る勇気も無く
しかし店長との関係を切る勇気も無く
夫には知られたくないと思いながら、夫を愛しているのか悩む
このときの私は自分自身をもてあますほど
矛盾を抱えた中で生きていました。
自分の気持ちの確かであるはずの物が何一つ確かであると思えなくなっていました。
  1. 2014/11/17(月) 15:41:42|
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死の淵から 第23回

次の日夫は私に「久し振りに2人で出かけないか」
と言ってくれました。
夫は私が理不尽な態度を取っているにもかかわらず
それでもなお私に優しいのです。

どうして私は店長との関係を切れないのだろう?
これ以上夫を騙し続けていくことに何の意味があるのだろう
店長が飽きるまでずっと私は夫を拒否し続けて生きていくのだろうか?
それは夫を愛してるのではなく、私自身この生活を
無くしたくないだけなのでは無いだろうか?
今の生活を無くしたくないことと夫を愛していることは
同じことなのだろうか?だからと言ってこんなことを続ける理由なんて無いのに
私の中で答えの出ない問答が延々と繰り返されていました。
しかし夫が家にいるにも関わらず
無意識にお風呂に入って準備をしている私がいるのも
また紛れも無い事実です。

そのような自分の姿を鏡で見ながら私はどこで
間違ってしまったんだろうと考えていました。
体を拭き下着を履きドライヤーで髪を乾かそうとした
その時浴室の扉が開きました。
夫がそこに立って私の姿を見ているのです。
私ははっと気が付き「見ないで」と声を上げ泣いてしまいました。
夫は一時唖然とし、そして次の瞬間私に覆いかぶさり私の下着を
剥ぎ取ったのです。私の秘部は店長に剃られていましたから・・・
夫は私の秘部を見るとそのまま固まってしまい、その隙に
私は下着を手に取ると一目散に寝室へと向かいました。
何も考えられない・・・ただ何もかも無くしてしまった実感だけは
私の中に確かな事実としてありました。
『もうここには居られない・・・私は必要ない』
その言葉だけが頭の中を支配しています。
寝室から出るとき夫と鉢合わせし、一瞬夫の顔が見えました
その瞬間私は背中がちりちりと痛みそして
夫を突き飛ばし涙がこぼれるのが分かりました。
夫の手を振り切り玄関に向かう短い間ただここから逃げることしか
考えていませんでした。
私はこうなっても最後まで夫に向き合うことから逃げたのです。
玄関口で夫に捕まり私は何も考えられず、ただただ泣くことしか出来ないで
夫に何も言えず手を振り払おうとしていました。
その時夫が突然胸を押さえその場に蹲り何か言いたそうに口を開くと
そのまま倒れ、そして私は頭を抱え泣き叫ぶことしか出来ませんでした。
夫の呼吸が乱れぐったりした時、私はとっさに救急車を呼び
呼吸器を夫の口に当て、泣きながら必死に救命措置をしていました。
救急車が来て夫に付き添いながら夫の手を握っていると自然と
「ごめんなさい、ごめんなさい」
と言っている自分に気が付きました。そして夫がかすかに口を開いて
「諒子・・・諒子・・・」
と私を呼ぶのです。そして夫に顔を近づけたとき夫は
目を閉じながら
「すまない・・・愛しているんだ諒子・・・」
とうわごとのように言っているのです。
私はその場で崩れ落ち頭を抱えながら震え、救急隊員の人に抱えられなければ
車を降りることも出来ません、そしてしばらく椅子に座っていると看護士さんに
「大丈夫ですか・・・旦那さんは命に別状は無いようですよ。安心してください」
と言われた時私は人目を憚らず号泣してしまいました。
看護士さんは私の身を気遣いながら
「これだけ思ってくれる奥さんが居て旦那さんは幸せですね」
と言うのです。私は思わず「貴方に何が分かるの!」
と怒鳴ってしまいそしてすぐに自分がしてしまったことを思い出し
気が狂いそうになりました。
  1. 2014/11/17(月) 15:42:56|
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死の淵から 第24回

そこからは私もどうやって家についたのか憶えていません
ただ病院から夫の両親に連絡したのだけは憶えています。
家に帰ると玄関で夫が倒れたことが思い出され
もう自分自身でどうしたらいいのか分からなくなっていました。
しばらく玄関口で呆然としていると
「来ないと思ったら・・・旦那でも死んだか?」
と聞こえました。私が振り向くとそこに立っていたのは
店長でした。私は首を横に振りました
「じゃばれたって所か・・・・」
不思議と店長を見ても何にも感じません
憎いともすがりたいとも・・・感情自体無くなっていたかも知れません
店長はゆっくり私に近づき
「もう君に行く場所は無いだろ?今度私は転勤になる
なんなら君の面倒は俺が見てやるから一緒にくるか?」
と言い、そして私は肩を落とすように頷いてしまいました。

私は考えることを止めて淡々と家を出て行く準備をしていました。
しばらくすると子供が帰ってきたのが分かり
子供を両親に預けなければと思い、両親に連絡したのだと思います。
このときのことははっきりとは憶えていません
ただ子供達は私の態度に不安を抱いたのか泣いていたのだけは
なんとなく憶えています。そして車に乗り出て行こうとした時
私の前に田中さんが立っていました。
田中さんにも暴言を履いたと思います、しかしあの時田中さんが
私を止めてくれなければ私の末路は店長の慰み者になっていたのだと思います。
田中さんの家に向かう途中私は色々考えていました
これからのこと、夫とのことそして店長のこと・・・・

田中さんの家で美鈴さんと話しながらも私はどこか現実離れした感覚の中に
居ました。田中さんたちと話している間も現実感に乏しく
自分が何を言ってるのかよく分かっていませんでした。
夫を裏切ってしまった、でもずっと夫を愛していたはず
しかしそれが本当なのかと考えると・・・・
店長が憎い・・・でも関係を止められなかったのは私
夫の前からいなくなりたい・・・・私には夫の前に出る勇気は無い
じゃ子供は?でも私が居ては夫をもっと苦しめる
逃げたいだけ?そうかもしれない・・・
どうすればいいのか・・・私には全然分かりませんでした。
田中さんに「これからどうするの」と聞かれても
私にはちゃんとした答えなど無いのです。
このときも私は全ての責任を店長に押し付け
私は悪くないとそう自分に言い聞かせるのが精一杯でした。

次の日から私は結局店長の所へ行くことも無く、また仕事にも行かず
何も考えずただ子供の世話だけをしている状態でした。
私の様子を心配した田中さんが両親に連絡し
私を父の兄の元へ預けることが決まったときもどこか人事のように
感じていました。子供の前でだけ見せる正気の部分と
一度子供がいなくなるとまるで幽霊のような私を見て
このままでは夫も私も壊れてしまうと考えたのでしょう。
私は夫と一生会わないつもりで父の提案を受け入れ
夫が退院する直前私は夫の前から姿を消しました。
  1. 2014/11/17(月) 15:43:49|
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死の淵から 第25回

-----妻の最後の手紙----
あの日貴方が玄関口で倒れた時、私は救急車の中で
貴方が言った愛しているという言葉を聞き
初めて貴方に愛していると言われた時のことを
思い出していました。
私が忘れていた気持ちを取り戻した時
私の前に広がっている絶望の淵に気がつき
自分の過ちを・・・どこで間違ったのかのかを
気がついたのかもしれません。
私の人生が狂ったのは決してホテルで乱暴されたからでは
無いのです。私は私自身で貴方を裏切ることを
選んだ時から貴方に平気で嘘をつける人間になってしまった。
貴方には謝っても謝り切れないほど酷いことをしました。
もう元には戻れません。
貴方の人生にご多幸があらんことを

              諒子
---------------------------------------
手紙には離婚届が同封されていました。
私は何も言えず、ただ妻のことを考えていました。
それでも私は妻を愛しているのだろうかと
幾度も自問自答しました。
妻を取り戻したい、私の妻は諒子だけだ
何度考えてもそう思えました。
私は何としても妻に会うべく義両親に
妻に会わせてくれと詰め寄りました。

最初妻の両親は答えをはぐらかし
妻の居場所を教えようとはしませんでした。
私は「なら何としても調べてやる。興信所を使っても
妻の手紙から大体の場所は分かってるんだ
このまま離婚なんて納得できるか!」
と言い義父兄の住所が分かるものを調べ始めました
義父が止めるのも聞かず、電話帳を調べ
はがきを調べ義父兄の住所が分かると
とうとう義両親も観念したのか
肩を落としながら義父が
「勇君・・・すまないあの子は今兄のところにはいない」
「どういうことですか!?今諒子はどこに?」
私の剣幕に義母が驚き
「勇さん諒子は・・・」
というと義父が義母を制し
「あの子の行き先はおそらくあの男のところだろうと思う。」
「あの男?店長のことか!?」
「そうだ・・・あの男は、すまない私達が馬鹿だったんだ
私達があの男の脅しに乗ってしまったばっかりに・・」
「脅し?」
「私はあの子のことを思ってあの男と話をつけ様とした
このままあの男に証拠を握られたままでは、諒子は君のところへ
戻れない、だから私はあの男に金を・・・」
「お父さんまさか・・・」
「あんな卑劣な男がいるなんて・・・」
「お父さん落ち着いて事情を話してください」
「私はあの男を探し出し一切関わらないことを約束してくれと
話に言ったんだ。こちらから訴えないことと引き換えにと
そうしたらあの男は
『訴えるのはあなた達ではなく旦那さんでしょう?
そうですね旦那さんに訴えられたら仕方ないでしょう
でも旦那さんこのこと知ってるんですか?
知らないなら気の毒だから俺が教えてあげようかな』
とあの子の卑猥な写真を取り出し
『これがいいな・・・教えるだけじゃ信憑性無いから
これも一緒に送ることにしよう』と言うのだ。
私がそれだけはやめてくれ!と頼むと金を要求され仕方なく・・・」
「何故!何故ですか!私に相談してくれればこんなことには・・」
「もうこれ以上あの子を傷つけたくなかったんだ!」
「いくらです・・・全部で」
「積もり積もって500万ほど・・・」
「1回じゃなかったんですね?でも何でそれが諒子がいなくなる理由に?」
「あの子は知ってしまったんだ私達が脅されているのを・・・
それで私に隠れてあの男のところへ会いに行ってしまった。
そしてまた隠れてあの男と会っていたんだ・・・私達は元気を取り戻したと
思っていて・・・兄の店で手伝いをしていたからまったく疑ってなかった
まさか夜に抜け出して会っているなんて・・・そして気がついたらあの子は妊娠を・・・」
「何ですって!?」
私は目の前が真っ暗になるのを感じていました。
  1. 2014/11/17(月) 15:46:08|
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死の淵から 第26回

義父は呆然とする私に語りだしました。
「1年前あの子は本当に抜け殻みたいだった。やっと
少しずつ元に戻り始めたのに・・・あの男がいる限り
あの子は君の元には戻れないんだ。あの子は心底後悔していた
ずっと自分を責めて・・・私はそんなあの子を救ってやりたかった」
重苦しい沈黙の中私はふつふつと湧き上がる
黒い感情を抑えることは出来なかった。
「お父さん・・・あの男は今どこにいるんですか?」
「勇君もう止めてくれ・・・あの子のことは・・・」
「うるさい!諒子は私の妻だ!あなた達がもっと早く私に相談していれば
こんなことにはならなかったはずだ!諒子は、あの男は今どこにいるんですか!?」
私は怒りに心を支配されていました。
そして義父から無理やりあの男の居場所を聞くと
私は会社に一週間の休みを申請しあの男
【黒澤勇】
のところへ向かうのです。

黒澤の転勤場所は我が家から車で3時間ほどのところで
義父の兄の所からは1時間ほどのところでした。
私は真っ先に黒澤が勤めている店に行き、敵の顔を始めて確認した時
生まれて初めて人の命を奪いたい衝動に駆られました
いつも死を隣に感じてきた私です、私は人の死をも
自らに投影し死と言うものをずっと恐れてきました。
しかし、あの男だけはあの男だけは別なのです。
私の大切な物、ずっと失いたくないものを奪っていった男
私はあせる気持ちを押さえ黒澤が店にいることを確認すると
諒子がいるはずの家、黒澤と諒子が暮らしているはずの家に
向かいました。

黒澤の家はごく平凡なマンションの4階でオートロックも無く
進入するのは容易でした、しかし私は直前になって怖気ずいていました
諒子は私を選んでくれるのでしょうか?ひょっとして黒澤を愛してしまっているのではないか?
それに子供のことも気になります。義父の話からだとまだ3ヶ月
にはなっていないはずで私は降ろしているいるはずだと思っていても
心のどこかではまだ不安なのです。

部屋に諒子がいるのかどうか確認は出来ませんでした
私は道を挟んだところにある喫茶店でじっとマンションの方を見ながら
黒澤が帰ってくるのを待っていました。
1時間ほど外を見ているとずいぶんと露出の高い服を着た
女性がマンションのほうへと歩いてきました
何となしに女性を見ていましたが近づいてくるにつれ
その女性が誰か分かったのです。
間違いなく諒子でした。
  1. 2014/11/17(月) 15:48:06|
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新・不貞の代償 第77回

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  1. 2014/11/20(木) 05:28:12|
  2. 不貞の代償・信定

強がり君 第1回

40才で独立して会社を興し、早いものでもう5年。
俺は代表取締役。
妻は美人で俺よりも6つも若い社長婦人。PTAの役員やっている。
「どうだ?凄いだろ。」と威張りたいが、社員はいない俺1人の小さな会社。
妻を美人だと言ったが、思っているのは俺だけで、他人に言われた事は無い。
ところが世の中広いもので、俺以外に妻の事を気に入ってしまった男がいた。
俺と趣味が同じで、妻を美しいと思ったのか?
それとも妻の身体だけが目的で近付いたのか?
妻の身体だけは自慢出来る。細身なのだが乳はデカイ。
俺もあの胸に、目が眩んで声を掛けた。
ただしそれは昔の話で、残念な事にデカイだけ余計引力には逆らえない。
腹の周りも多少肉が付きだし、3人の子供達と、この俺に散々吸われたので
乳首も黒くてデカイ。

あれは8月の蒸し暑い日だった。
妻はスーパーへ買物に行き、携帯電話をテーブルの上に忘れて行った。
必要ないから勿体無いと言って、俺が勧めても買わなかったくせに、1ヶ月
前に突然欲しいと言い出して、買ったばかりの携帯電話。
ドキドキしながら覗いてみれば想像通り、男と熱い熱いラブラブメール。
お前達は高校生か?
ロックの掛け方も知らないのなら、削除ぐらいしておけよ。
それにしても変換ミスが多過ぎる。
『あんなに乱れた私を見られて恥ずかしい。でも股抱いてね。』股を抱く?
何だそりゃ?表現としては遠くもないが。
相手はPTAの会長か、それとも他の役員か?もしかすると教師?
世間では最も有りがちな不倫のパターンだとすると、俺の妻はどこにもいる
普通の奥さん?
いや、違うだろ。危ない、危ない、変に納得するところだった。
冷静なふりをしてメールを見ているが、腹の中は怒り狂い出したぞ。
ここはじっくり相手を調べて、証拠を固めて追い込むか。
いや、そんな事は後でいい。分かった以上は我慢するのは体に悪い。
妻よ早く帰って来い。そんなにたくさん買わなくても、子供達の分さえ有れ
ば良いぞ。
どうせ俺もお前も、喉を通るはずが無いのだから。
  1. 2014/11/20(木) 07:49:56|
  2. 強がり君・強がり君
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強がり君 第2回

疑い出したのは丁度携帯を買った頃だ。
電話はほとんどかかって来ないが、メールばかりが多過ぎる。
これも今時のご時世かと思っていたが、俺の我慢も限界だ。
なぜ食事中にもメールが入る?
それに俺がいる時メールが来ると、どうしていつもトイレに入る?
お前は食事の途中でも、漏らしそうになってウンコするのか?
まるで子供のオモチャだなと、しばらくの間は笑っていたが、笑ってばかり
はいられない。
相手の事を役員仲間のお母さん達だとお前は言うが、俺が覗こうとすると、どうしていつも隠して逃げる?
こんなに分かり易い嘘をつく奴はいないぞ。
嘘がつけないところも好きで、俺は結婚したのだぞ。
嘘をつくならもっと勉強をして、ばれない様に気を付けろ。
思い起こせば5月の頃から、役員会がやたらと多い。
おまけにお前は飲み会と言って時々出かけるが、月に2回は午前様。
役員会は夜ばかりするのか?親睦会も良いけれど、何の親睦を誰と深めて
いる?
やっと帰って来たか。
おいおい。帰るなりいつもの様に買物の自慢か?
隣町のスーパーへ行ったら玉子が1パック10円安かった?
ガソリン代はどうなるの?
今、1番卑猥なメールを開いて黙って机の上に置いてやるからな。
どうだ、まいったか?黄門様の印籠より怖いだろ。
おい、お前は水戸黄門を見た事が無いのか?
震えていないで、こういう時は「ははー。」と言って平伏すんだ。分かったか
悪代官。いや、悪妻。
それ見ろ。顔が見る見る青ざめているぞ。おっと、女の武器が出た。
とうとう泣き出したか。そりゃそうだ、泣くのが普通だ。
えっ、もう泣くのは終わり?
携帯を目の前に置いただけで俺が黙っているのを良い事に、今度は攻守交
代か?
「あなた、勝手に見たの?夫婦でもプライバシーは有ります。プライバシー
の侵害です。」
出ましたお決まりの必殺技。不倫をするとどんな奴でも、プライバシーとい
う言葉が急に好きになると聞いた事が有るが、お前は典型的な奴だな。
おっ、いつものお前と違うぞ。恋は女を強くするのか?
いつもニコニコして優しいのに、こんなお前は初めてだ。
でも本当は、それだけ焦っているのだろ?
「それはふざけてしていただけ。あなたが考えているような事は絶対にして
いません。あなたを裏切ったりしていません。あなたは私の事をそんな女だ
と思っていたのですか?」
危ない「はい。」と言いかけた。
今日の俺は何を言われても黙っているので、余計不安になるだろ?
普段おしゃべりな俺が、ただ黙っていると不気味か?
「どうすれば信用してくれるの?あなたはどうしたいの?」
どうしたい?そんな事を聞いても良いのか?震えが来ても知らないぞ。
相手に恐怖を与えたければ短い言葉に限ります。
「離婚。」
ほらみろ、聞かなければ良かっただろ?せっかく泣き止んで攻めていたの
に、また攻守交代になっただろ?
よし、駄目押しにこれでも食らえ!
「言い忘れたが、子供はおいて出ていけよ。」
また泣くのか。今出ているのは本当の涙か?
「許して下さい。離婚だけは許して下さい。」
えっ、もう俺が許すの?そんな馬鹿な。こんな簡単に許せる筈が無いだろ?
「いや、離婚する。子供達には正直に話しておけよ。お母さんはお父さんを
裏切って、他の男に股を開いて喜んでいましたと。お母さんの身体はお父さ
んだけでは満足しないの。もっともっと色々なエッチがしたいのと。」
いかん、口数が多くなり出した。
よし、タイキャクー。これだけ言えば、俺は寝室に退却ー。
残されたお前はただ泣くだけか?
いや、声が大きいぞ。
分かった。わざと大きな声で泣いて、俺に聞かせたい作戦だな。
  1. 2014/11/20(木) 07:51:43|
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強がり君 第3回

子供達が帰って来たのに、どうしてまだ泣いている?
もう泣くな、俺が悪者になるだろ?
「いってきまーす。」
おや、長女に何か頼んだな。
分かった、夕飯を作らない気だな。買物に行っても結局コンビニ弁当か?
10円安い自慢の玉子はどうした?
いかん。じっと1人で寝室にいたら、妻が抱かれて悶えている姿が浮かんで
来た。
おや?男に顔が無い。そうか、俺は相手の顔を知らないんだった。
今度は男の上に跨って、腰を動かしているぞ。
あれ?自分で大きな乳まで揉みだしたぞ。
おい、お前怖くないのか?男を見てみろ。顔が無いぞ。
そんな気持ちの悪い男に跨って、激しく腰を振るなよ。
悔しくて泣きそうになって来たじゃないか。
なんだ?俺は早くも妻と男のセックスが気になるのか?
俺はいつから、こんなに情けない男になってしまった?
なってしまった?違うぞ。今に始まった事じゃない。昔から情けない男じゃ
ないか。
強がってそんな素振りは見せずに生きて来たが、昔からずっと女々しい男だ
ったじゃないか。
なーんだ。そうと分かれば心配は要らない。情けない男ついでに、後でお前
達のセックスを、必ず聞き出してやるからな。
ウワーッ。夜になって、ようやく寝室に入って来たと思ったら、真っ赤なパ
ンティー攻撃か?
隊長、敵が卑怯な手で攻めて来ました。
私の迫撃砲は準備が整ってしまいました。
いや、今回はそんな物を使ってはならん。素手で頬を張り倒して捕らえろ。
了解。
隊長、敵は頬を押さえて泣き崩れました。いかが致しましょう。
捕虜にして情報を聞き出せ。
了解。
「お前は淫乱か?よくこんな時にそんな事が出切るな。他の男に抱かれた、
汚れた身体を抱けるか。俺の機嫌をとりたいのか?」
隊長、偉そうに言ってやりましたが、私の迫撃砲が。
いかん、まずいぞ。何が有っても絶対敵に発見されないよう隠せ。
了解。
「正直に話してみろ。このままなら離婚だぞ。許すも許さないもそれから
の話だ。どちらにしても罪は償ってもらうが。」
「ごめんなさい。」
「認めるのだな?」
「はい。」
隊長、敵は条約に違反していた事を認めました。
よし、私の任務は終わったから帰国する。後は貴様の好きにしろ。
好きにしろという事は、迫撃砲を使っても宜しいのでしょうか?
これを使わないと敵に逃げられそうで、もの凄く不安であります。
それだけは使ってはならん。
好きにしろと言ったのは、後は好きな事を聞き出しても良いという意味だ。
それに今は使えそうに思っていても、いざとなった時に敵の仲間の事が気に
なって、使用不能となる恐れも有る。
戦いが終わるまでは絶対に使ってはならん。
了解。ご苦労様でした。
  1. 2014/11/20(木) 07:53:46|
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強がり君 第4回

さて、そろそろ主演男優にもご登場頂こう。
違う、主演はあくまでも俺。あいつは助演男優。
「身体の関係が有ったのは分かった。相手は誰だ?徹底的に追い込んでやる。」
「それだけは許して下さい。相手の方にも家庭が。」
出ました、またもや必殺技。俺を怒らす必殺技。
「はー?相手の心配か?俺はどうなる?もういい。子供達はおいて今すぐ出
て行け。出て行ったら子供達の養育費と、俺に払う慰謝料の為に就職もしろよ、
長い付き合いだから分割にしてやる。」
おっ、分割と言う言葉が自然と出た。俺も案外いい奴じゃないか。
「はい。ごめんなさい、ここにおいて下さい。どこにも行く所が有りません。」
あービックリした。ただの返事か。
普通、後の言葉からして、最初に「はい。」なんて付けるか?
本当に出て行ったら、どうしようかと思ったじゃないか。
そうか、出て行けないのか。ムフフ、お前はまずい事を口にしたな。
そうと分かれば俺は無敵だぞ。
「行く所が有れば出て行くのだな?実家へ帰れば?」
「違います。こんな事をしてしまって信じて貰えないでしょうが、あなたを
愛しています。」
何が「愛しています。」だ。でも少し嬉しい。
「それなら、どうして相手を庇う?相手は誰だ?」
やはり相手は役員仲間だったか。なに?市役所の課長?
偉い。妻よ、良くやった。よくぞ市役所職員を選んでくれた。
もうお前達は負けている。おー、その胸の傷は北斗七星。
違う、勝手に決めるな。良く見ろ、乙女座だ。
これは攻め易いぞ。
他の真面目な公務員さん、ごめんなさい。
決して公務員さんを馬鹿にしているのでは有りません。
特に税務署員さん、いつも尊敬しています。
お願いだから俺を敵対視しないでね。
あれ、もう朝?
妻を一晩中責め続けていた事になるのに、少しも怒りが収まらないぞ。
「腹が減った。コーヒーとトーストを持って来い。」
おっ、命令口調。「持って来い。」いい響きだ。
今日の俺はお殿様か?いや、少し違うぞ。しまった、「持ってまいれ。」だ。
子供達は学校へ行ったな?よし、今から男の職場に行こう。
えっ、ここでは無くてお隣の市なの?自分の住んでいる所に就職しろよな。
そういえば、俺がわざわざどうして行くの?
やーめた。相手の役所に電話しよう。
凄んでやろうか?いや最初は丁寧に淡々と話した方が、こんな時は怖いはずだ。
「妻がPTAでお世話になっております。その事でお話が御座いますので、
お忙しいところ大変恐縮ないのですが、今から私の家までご足労お願い出来
ませんでしょうか?」
どうだ、一般人には「恐縮」「ご足労」なんて言葉はそうそう浮かばないだろ?
えっ、普通なの?そうなの?
「何の話でしょう?今は仕事中ですし、3時から会議が有って帰りも遅くな
ります。今日でなければ駄目なお話しですか?」
なにをコシャクなシマシマパンツ。
普通に話しているつもりか?声が震えているぞ。
「そうですか。妻がお世話になり過ぎていたようで、お電話させて頂いたの
ですが。分かりました、私がお邪魔します。そちらの市長さんとも面識が御
座いますので、午後の会議は出席しないでも良い様に、私からお願いしてみ
ます。何しろ私にとっては一生の問題ですから。」
返事も聞かずに電話を切ってやったぞ。怖いだろ。
市長なんかに知られたらお前の立場はどうなる?
ところで隣の市長って誰だ?
おっ、早速妻の携帯に掛けて来たな。
  1. 2014/11/20(木) 07:55:49|
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強がり君 第5回

あんたがどんなに鳴らし続けても、妻は出ないぞ。
出ないと言うより、妻は出られないぞ。
何故か?妻の携帯は昨日取り上げて、俺のポケットの中で鳴っているから。
しかし、よく粘るなー。君の根性には負けた。おめでとう、君の勝ちだ。
今俺が出てやるから少し待て。
「あんた誰?どうして妻の携帯番号知っているの?悪戯電話?」
「あっ、ご主人?申し訳ございません。先程の加藤で御座います。私が午後
お伺い致しますので、どうかこちらには。お願いします。」
「ああ、あんたか。その話は済んだでしょ?私が2時に家を出てそちらに行
くから、それまで住民の為に一生懸命仕事をしていてよ。加藤課長。」
車が止まったぞ。あれー、やっぱり来たの?会議はさぼったの?
今何時?1時58分か。
俺が2時に出ると言ったから、何とか間に合う様に来たな。
うむ、車の中で何を考えている?2時まであと2分も無いぞ。
果たして2時までに入って来られるか?
加藤、頑張れ。よし、滑り込め。
9回の裏の攻撃。加藤選手ホームにヘッドスライディング。
タッチはどうだ?おっと、キャッチャーがボールを落としています。
セーフ、セーフ。加藤選手やりました。
でもまだ8点差で負けているから、ヒーローにはなれません。残念。
だって、最初から俺は行く気なんてなかったから。残念。
「この度はどうも。ご主人には大変ご迷惑を。」
えっ、誰?まさかこの男が?そんな馬鹿な。
俺はてっきり、俺でも勝てないカッコイイー奴か、筋骨隆々なムキムキマン
だと思っていたんだぞ。
もしも殴り合いにでもなったら、昔習っていて今では封印してしまった、ボ
クシングのテクニックを見せなければ成らないかと、これでも少し心配して
いたんだぞ。
えっ、ボクシングなんて聞いていない?そりゃそうだろ。1ヶ月習っただけ
で辞めたなんて、恥ずかしいから俺も話した覚えは無い。
どうでも良いが、この男は無いだろ。ヒョロヒョロで、顔だって青白いぞ。
それでもまだ若ければ良いが、どう見ても俺より少し上だろ?
おまけに、七三分けの髪形でも良いが、もう少し気を使えよ。後ろは寝癖で
好き勝手に立ち歩いているぞ。
お前の頭は、荒れた中学校の授業中か?
こいつならボクシングを封印したままでも勝てそうだ。
よし、隙が有ったらどこからでも掛かって来い。
それにしても、俺を裏切ってまでこんな奴と?
まさか俺とこんな男を比べて、こいつに惚れたんじゃ無いだろうな?
いくら俺でも、1ラウンド5秒KO勝ちだぞ。勘弁してくれよ。
「その様子だと、どうして呼ばれたか分かっている様だな。その通りだ。妻
が全て話した。あんたはどの様に決着を付けるつもりだ?」
「すみませんでした。もう2度と会いません。」
「そんな事は当たり前だ。もう2度と会うな。2度と連絡もするな。」
よーし、調子が出て来たぞ。この男なら虐め甲斐が有るかも知れない。
「1つ気になっていたのだが、俺は死んだ親父に、男が本当に悪い事をした
と思って謝る時は、土下座して謝れと教えられたが、あんたは何も教えられ
なかったの?」
そう、そう、もっと頭を下げて。そうだ、上手いぞ。
土下座選手権の全国大会が有れば、お前ならベスト4には入れるぞ。
ただ、額を床につけないから優勝は無理だ。
「申し訳ございませんでした。あとはお金で解決させて下さい。お願いします。」
えっ、早くも示談の話?いくら何でも早過ぎるでしょ。
ここで問題です。
なぜ私はこんな嫌な事をあえて長引かせたいのでしょう?
Aの、2人をもっと虐めないと気が済まないから。
ファイナルアンサー。
ファイナルアンサー。
正解。
「お金って慰謝料の事?」
「はい、50万でなんとか。」
ヒエー、桁が違うー、何だこいつは?
「俺の家庭を壊しておいて50万?頭大丈夫か?話しにならん。」
「それでは、おいくらなら許して頂けますか?」
「だいたい、お金で気が済むと思っているのか?」
「ごもっともです。しかし他には。そこを何とかお願いします。」
「お金で解決したいのなら1億500万。」
自分で言ってからビックリ。こんな高額出すはずが無い。
でも、相手も間違って「分かりました。」と言ってくれれば嬉しい。
「そんな無茶な。」
ガックリ。
それよりも、何も考えずに、つい言ってしまったが、500万という半端は
なんだ?
消費税か?
どうせ言うなら1億5000万だろ。
  1. 2014/11/20(木) 07:57:04|
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強がり君 第6回

もしかして、50万という金額は、奥さんに内緒で払える金額?
さては、奥さんに知られるのが怖い?
それならそうと最初に言ってくれよ。相手の弱い所を攻めるのが定石でしょ。
いや、待てよ。ラシュワン選手は山下選手の痛めた右足を攻めなかったな。
まあいいか。国際フェアプレー賞は諦めよう。
「その話は後にして、奥様を呼んで頂けませんか?奥様も被害者ですから、
こいつにも謝らせないと。今後の事は4人で話をしましょう。」
「どうか許して下さい。どうかそれだけは。どうか、どうか。」
惜しい。最後の「どうか、どうか。」を「ひらに、ひらに。」と言ってくれた
ら、奥さんには内緒にしてあげても良かったのに。
もしかしたら、お前も水戸黄門を見てないの?
それにしても、あんたも頑張るね。
1時間近くも謝り続けているのに、どうしても奥さんを呼ばない気?
もういいや。また俺の負けだ。後日妻を連れて俺が行くから。
「分かりました。しかし妻は看護士をしていて、今日は5時までの勤務なの
で今は来られません。妻が帰って来てから、私から全て打ち明け、7時頃に
妻を連れて出直して来ますので、どうかそれで許して下さい。」
あんたさ、どうして俺が諦めたら今度は連れて来ると言うの?
どうして俺の心が読めない?ひょっとして俺を舐めてる?
「7時は困ります。子供達が。」
おっと、久し振りの妻の声。懐かしいなー、元気にしていたか?
男ばかり虐めていて、すっかりお前を虐めるのを忘れていたぞ。
「別に良いだろ?離婚と言われて慌てているだけで、俺が気付かなければ罪
悪感も無しにまだ続けていただろ?本当は悪い事をしたなんて思っていない
だろ?別に聞かれても、お母さんは悪く無いと言って堂々としていればいい。
あとは子供達が判断する。」
嫌味な言い方。俺は虐めの天才か?
おい、お前の番だぞ。次の台詞も考えてたから、早くしろ。
「許して下さい。子供にだけは。」
「もう謝らなくてもいい。聞き飽きた。俺が気付かなくてもやめていたか?
俺が気付かなくても、もう会わなかったか?どうだ?」
「それは。いつかは。」
「いつかは?いつかはって何年後?嘘をつくな。そんな事は考えた事も無か
ったくせに。のぼせ上がっていて罪悪感の欠片も無かったくせに。」
「有りました。罪悪感は有りました。いつも、もうやめよう。こんな事はい
けないと思っていました。」
お前はなんて優秀な役者なんだ。台本も渡していないのに筋書き通りだな。
おっと、次は俺の台詞だったな。
「俺がいても、あんなに楽しそうにメールしていたのに?あれのどこに罪悪
感が有った?」
「メールが楽しくて仕方が有りませんでした。許して下さい。子供にだけは。
子供達には。」
よし、俺の最後の決め台詞だ。棒読みにならない様に気を付けよう。
「楽しかったのはメールだけか?まあいい。お前が何をしていたのか子供に
も聞いてもらおう。いや、子供だけじゃない。お前の両親にも聞いてもらう。
結婚の前には俺が頭を下げに行ったが、別れる前は逆に両親が頭を下げに来
なければならないか?お前も親不孝な娘だな。」
脳裏に両親の顔が浮かび、ここで妻は泣き崩れる。
よし、カット。上手い。完璧だ。
ここまでは良かったが、俺もたいした事は無いな。何が虐めの天才だ?
結局押し切られて子供達は実家じゃないか。
おっ、時間通り来たな。
どんな不細工な嫁を連れて来たかよーく見て、腹の中で大笑いしてやる。
おい、お前の横に立っているのは誰?国生さゆり?
これはいかん。色紙を買って来てサインを貰わなければ。
「妻の里美と申します。この度はうちの主人が大変ご迷惑をお掛けしました。」
里美?本名も国生さゆりだと記憶していたが芸名だったのか?
そう言えば年が合わん。よく見れば俺の少し下ぐらいだ。
待てよ。確か妻の里美と?なにー。この美人が奥さん?どうしてこんな男に?
俺には分からん。もしかすると、この頼り無さそうな所が母性本能を?
お前は氷川きよしか?いや、年が違う。
分かった。氷川きよしの叔父さんだな?絶対そうだ。そうしておこう。
  1. 2014/11/20(木) 07:58:09|
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強がり君 第7回

こんな美人の熟女看護士さんが奥さんなのか?
駄目だ。看護士という響きはどうも色気が無い。
やはり看護婦さんがいい?いやナースだな。
こんな美人の奥さんがいながら、俺の妻と浮気?
身体だってムチムチで熟女の色気丸出しじゃないか。
よし、妻は譲る。その代わり奥さんをくれ。頼むから交換してくれ。
分かった、ただとは言わない。1万円付けるから頼む。
「旦那様には本当に申し訳ない事を致しました。ただ、私も奥様の事は憎ん
でいます。」
いいぞ、憎め、憎め。好きなだけ憎んでもいいぞ。
その「憎んでいます。」と言って妻を睨んだ時のキリッとした顔がまた美しい。
何なら俺の事も憎んで、俺を睨んでもらえないだろうか?
そんな事よりも、この奥さんに注射されたい。
病院という所は、ナースの指名は出来ないのか?
「この人の浮気はこれで3度目なのです。3度目の正直では無いですが、今
回ばかりは私も離婚を考えています。」
なに?3度目?美人の奥さんがいて、その他に3人もの女と?
それに引き換え俺は、浮いた話の一つも無く、その上妻に浮気され。クソー。
許さん。こいつだけは絶対に許さん。
全国モテない旦那連盟のみなさん。安心して下さい。
会長である私が皆さんを代表して、とことん虐めますから。
「里美、離婚なんて言うなよ。許してくれよ。」
「知りません。前回約束したはずです。次は無いと。次は離婚だと。」
あれ?俺が虐めなくても虐められている。
俺の出番は無いのか?全国モテない旦那連盟のみんなと約束したのに。
「あなたはお金の心配でもしていたら?離婚してもしなくても、タップリ慰
謝料は頂きますからね。奥さん、あなたもですよ。」
いかん、一生の不覚だ。こんな分かり切った事に気付かなかった。
俺がこの男に慰謝料を請求する。当然妻も奥さんから慰謝料を請求される。
この夫婦はお互いに働いていてお金は別かも知れないが、うちの家計は一緒。
まずい。俺の車買い替え計画はどうなる?
もう車体の色まで考えていたんだぞ。
それにしても、興奮して来るとこの奥さんは速射砲だな。
1人で延々と2人を責め続けているから、俺の割り込む隙が無い。
頼む、俺にも話題を振ってくれ。
「ご主人もこの男に慰謝料を請求して下さいね。でも、私もそうですが、お
金なんか貰っても気持ちは収まらないでしょ?もしも殴って少しでも気が済
むなら、殴ってやって下さい。この馬鹿をどうしてやりたいか、他に有った
ら何でも言ってやって。」
キター。やっとしゃべれる。
「同じ目に合わせてやりたい。同じ思いをさせてやりたい。」
これだけか?こんなに待っていてこれだけ?
奥さんの、凄い連続攻撃に見とれていて、台詞を用意していなかった。
「そうね。そのぐらいしないと、この2人には分からないかも知れないわね。」
えっ、何を?何を?まさか、まさか。
「そうしましょう。ご主人、今から私とホテルに行きません?」
ウソー。こんな展開有り?このムチムチ美人奥さんと?
国生さゆりを抱けるのか?
ナース服は持って来ているだろうか?
もしも持って来ていたらそれを着てもらって、俺が院長先生の役で。
いや、患者役の方が絶対にいいな。
〔お体お拭きしますね。可也落ち込んでいたみたいですけど、少しは元気出
ました?まー、心配いらなかったみたいね。ここは凄く元気。〕
〔えっ、やめて下さい。そんな事をされたら、俺、俺。〕
〔大丈夫、私に任せて。もっと、もっと元気にしてあげるから。〕
いかん、どんどん変な妄想が。
俺は変態なのか?いや違う。神に誓って、決して変態なんかでは無い。
イチ、ニイ、イチ、ニイ、イチ、ニイ、ヘンターイ止まれ、イチ、ニイ。
サン、シー、ゴー、ロク、ナナ・・・・・・・・・・。
いかん、止まれん。
  1. 2014/11/20(木) 07:59:30|
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強がり君 第8回

どうせ口だけだと分かっていても、想像出来ただけでも嬉しい。
「帰って来たらまだお話が有りますから、あなた達はここで反省しながら待
っていなさい。奥さん、ご主人を2時間ほどお借りしますね。文句は無いで
しょ?さあ、ご主人行きましょうか?私ではご不満?」
えっ、本当にー。
ご不満なんてとんでも御座いません。
私のお粗末な物で良ければ、いつでもご自由にお使い下さい。
でも本、本、本、本、本気?
「ご主人安心して。私もこの人の過去の浮気で色々勉強しました。不倫され、
離婚を考えているのだから今は夫婦関係が壊れていて、私達が関係をもって
も慰謝料は発生しないの。さあ、私の車で行きましょう。」
「さあ」って、言われても、俺は、分別の有る、大人、だから、今の、状況で、
いくら、何でも、そんな、事は。
えっ?もう助手席に乗っているって?そんな馬鹿な。
ウワー、本当だ。俺とした事がいつの間に。
それどころか、もう走り出しているじゃないか。
おい、何を黙っている?何か話せ。どうした?いつもの俺らしくないぞ。
何か話せ。どうした?どうした?どうした?立て、立て、立つんだジョー。
いかん、違う物が立って来た。お前はジョーでは無いだろ?
お前はロッキーのはずだ。大人しくしていろ。
エイドリアーン。
それみろ、ロッキーが目を覚まして、国生さゆり奥様のエイドリアンを欲し
がり出した。
えっ?こんな所にホテルが有るの?ここは公園では?
そうか。奥さんもやるなー。まずは夜の公園の駐車場で、星空を眺めながら
ムードを盛り上げてからってか?クー、流石熟女。
まさか、それとも、公園のベンチで開放的なエッチを?ヒエー、たまらん。
もうキスぐらいした方が良いのだろうか?
「さっきから何も話してくれないけれど、残して来た奥様の事が心配なの?
大丈夫ですよ。いくら2人きりにして来たと言っても、2人共離婚が怖くて
何も出来ません。今あの2人がその様な事をしたら、離婚確定ですもんね。
うちの主人もそこまでの根性は有りません。」
いや、そんな事はすっかり忘れていたのだが。
「怒っていても、奥様の事が心配?ご主人は奥様を愛してらっしゃるのです
ね。私もそんな人と結婚すれば良かった。」
今からでも遅くは無いです。2人で人生をやり直しませんか?
私のロッキーも妻以外なら、まだまだ毎日でもお役に立てそうです。
「子供の事を考えると、そう簡単に離婚なんて出来ないですよね?今ご主人
も、その事を考えていらっしゃったのですか?」
「まあ。」
嘘をつけ。今まで奥さんのエイドリアンの事しか考えていなかっただろ。
奥様、旦那様の今までのお浮気話はもう結構で御座いますから、そろそろ、
1発おかましあそばせないと、もうお時間が無いで御座いますですよ。
「そろそろ帰りましょうか。帰ったら私に話を合わせて下さいね。それと私
の事を親しそうに、里美と呼んで下さい。あの2人に、いっぱい焼き餅を焼
かせましょう。」
結局2時間話をしただけ?
最初からそのつもりだった?
俺の車だと、俺が勘違いをして本当にホテルへ入ると駄目だから、それで奥
さんの車だったの?
俺は奥さんの良い香りを2時間も嗅げたから別に文句は無いけど、ロッキー
が可哀想だとは思わないのか?
奥さんのせいで、完全に目覚めてしまったロッキーはどうすればいいの?
よし、こうなればエイドリアンは無理でも、せめてその可愛いお口にチュー
だけでも。
俺も男だ。腹を括った。このまま何も無く帰ったのでは男が廃る。
「奥さん、車を止めて下さい。」
「どうかされました?」
「いえ、缶コーヒーでも買って来ようかと。」
情けない。実に情けない。俺1人では何も出来ない。
隊長に無線で指示を仰ごう。
隊長、応答願います。
隊長、隊長、隊長ー
駄目だ。応答が無い。
撤退~。
  1. 2014/11/20(木) 08:00:49|
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強がり君 第9回

この悔しさを、どうしてくれよう。
この悔しさを2人にぶつけて。駄目だ、もう奥様の芝居が始まっている。
「奥さん、ありがとう。ご主人凄く良かったわよ。うちのとは比べ物になら
ないぐらい良かったわ。こんなに感じたのは初めてだわ。こんなご主人がい
ながら、どうして浮気なんか?」
「里美ー。」
いよっ、流石大女優。俺まで騙した大女優。
「里美も凄く良かったぞ。里美を抱いたら、もうこいつを抱く気にもならん。」
「あなたー。」
どう?どう?俺の演技どう?少しわざとらしかった?
「里美って。お前達本当に?」
「何か文句が有るの?あなたは離婚したいの?私達は子供の為に何とか離婚
は避けようと、何とか我慢しようと思って、少しでも気が収まる様に。分か
ったわ。もう終わりね。」
「いや、文句なんて。何をしてもいいから、離婚だけは勘弁してくれよ。」
この旦那弱い、弱過ぎる。まるで俺を見ている様で情けなくなる。
「奥さん、いつからこの人と付き合いだしたの?」
あーあ、始まってしまった。またもや連続攻撃。
「それは、いつからと、言われても、そのー。」
いかん。妻よ、早く言うんだ。奥さんの顔を見てみろ。
切れるぞ。切れるぞ。5秒前、4、3、2、1、キュー。
「なんてフシダラな女なの。主人のペニスを始めて入れられた日も覚えてい
ないの?それとも他に何人か男がいて、誰といつしたかも分からないの?」
ペニス?流石看護師。
でも、出切ればペニスより、奥様の口からオチンチンと言って欲しかった。
しかし、興奮してくるとそのお綺麗なお顔で、何とお下品な事を。
でも、もっと興奮してもっとお下品な事を言ってくれないかな?
奥さんの口だけ見てよ。
「そんな事は無いです。お食事に行ったりして、2人だけで会い出したのは
5月の役員会の後からです。初めてホテルに入ったのは6月10日です。」
「覚えているならすぐに答えなさい。それから何回入れられたの?えっ?指
を折って何を数えているの。そんなに?」
「いいえ、ホテルに行ったのは6回です。でも1回に1度で済まない時も。」
馬鹿かお前は。そんな詳しい数を数えていたのか?
「6回ね。それなら倍返しで、あと11回旦那様をお借りしますね。」
お借りするったって、今日の様にデートだけだろ?
でもいいか。滅多にこんな美人とデート出切るチャンスは無い。
いや、待てよ。
今日は初めて会ったばかりだから、流石に奥さんもためらったとか?
もしかすると、今日は急な事だったのでおばさんパンツを穿いていて、それ
が恥ずかしかった?
そうだとすると、次からは本当にホテルへ?
そうだ、そうに違いない。
それなら、今日のはカウントしないで、あと12回にしてよ。
女に貢ぐ男達はこの様に、次こそは、次こそはと期待しながら、丸裸にされ
るまで毟り取られるのであった。
合掌。
  1. 2014/11/20(木) 08:02:21|
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強がり君 第10回

美人だったが台風の様な奥さんだったな。
なんだ?この我が家の静けさは。これが台風一過という物なのか?
俺は寂しいのが嫌いだから、せめて妻を虐めて泣き声だけでも聞くか。
長らくお待たせ致しました。ただ今より第一回“垂れ乳妻と寝癖頭男のセッ
クスについて語る会”を開催させて頂きます。
しかし、聞き方が難しいぞ。嫉妬していると悟られるのも嫌だし。
よし、ここは遠回しに他の話題から。
「お前達は今までどんなエッチをしていたか、最初の日から順に詳しく話せ。」
いかん、焦ってしまった。何が遠回しだ。そのまんまじゃないか。
「ごめんなさい。許して。そんな事聞かないで。」
「言えない様な凄い事をされていたのか?」
「いいえ、違います。許して下さい。」
これはいい。嬉しい誤算だ。
俺が嫉妬心から聞いているのでは無くて、虐める為に話し辛い事を聞いてい
ると、勘違いしているようだ。
皆さん、覚えてくれました?それではご一緒に。
“相手に恐怖を与えたければ短い言葉に限ります。”
ご唱和有難う御座いました。
「そうか。離婚。」
「それだけは許して下さい。離婚だけは。」
「いや、離婚。」
「メールで6月10日に2人で食事をしようと誘われて、お寿司屋に行って
から、ホテルに入ってシャワーを浴びて、その後ベッドで。2時間ぐらいホ
テルにいて、私の車が止めてあった公園まで送ってもらい帰りました。」
そうか、そんな話し辛い事をよく話してくれた。
おい、違うだろ。
いかん。1人で乗り突っ込みをしてしまった。
「そんな大雑把な話を聞きたいと言ったか?もういい。」
「ごめんなさい。隠す気はないんです。でも自分からは話せません。あなた
から聞いてくれれば何でも答えますから、それで許して下さい。」
またまた皆さん、ご一緒に。
いや、飽きられると嫌だから今回はやめておきます。
よし、お前がその気なら、俺から質問してくれと言った事を必ず後悔させて
やる。
その時の指の動き、息遣いまで、じっくりと、詳しく聞かせてもらおうか。
どうせ最初は、寿司屋で酒を呑んで酒の力を借りたに決まっているが、分か
り切っている事でも、全てお前の口から白状させてやる。ムフフフフフ。
今夜は酔ってしまった。何もしないから、そこで少し酔いを醒ましていこうか?
良く聞くパターンだ。
「寿司屋で酒を呑んだのか?」
「いいえ、飲酒運転になるから呑みませんでした。」
おかしい。こいつら定石を知らんのか?
「ホテルに何と言って誘われた?」
「お寿司屋さんを出て、車に乗るなり手を握られて、君が欲しいと一言だけ。」
えっ、あの男があの顔で?いかん、耐えろ、気を取り直して次を聞くんだ。
まさかあの男、こいつの垂れた乳や真っ黒な乳首を見て、腹の中で笑わなか
っただろうな?
「お前は俺以外の男に、裸を見られて恥ずかしくなかったのか?最初に裸を
見られたのはベッドの上か?お前の裸を見てあいつは何か言ったか?」
危ない。我ながら良く我慢した。
「裸」の前に「そんな」を付けてしまうところだった。
「私がシャワーを浴びていたら急に入って来たので、恥ずかしくて手で身体
を隠しました。そうしたら、入り口の壁に片手を付いて、足を交差させて。
綺麗だ。その綺麗な身体を隠さないで、私によく見せておくれ。素晴らしい。
こんな綺麗な身体を、今まで1人の男が独占していたのか?何て罪な事だ。
と言われて。」
ヒエー、あの寝癖頭でか?
いかん、歯医者の予約をとらなければ。歯が浮いて来たぞ。
「私だけが裸で余りに恥ずかしかったので、また手で隠して。見ないで。こ
んなに崩れてしまった身体を、こんな明るい所で見られると恥ずかしいです。
と言ったら驚いた顔をして。なに?崩れてしまった?こんなに綺麗なのにど
こがだ?崩れてしまったと言う事は、以前はこれ以上に綺麗だったのか?信
じられん。もしそうなら、その頃の君も是非見てみたかった。と言われました。」
歯医者の予約はやめた。余りに馬鹿馬鹿しくて歯が元に戻った。
  1. 2014/11/20(木) 08:04:43|
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強がり君 第11回

表彰状。あんたは偉い。
そんな見え透いた事を平気で言える神経は只者では無い。
何か眠くなって来たぞ。
昨日寝ていないからか?それも有るが、それだけでは無い気がする。
きっと、この馬鹿馬鹿しい話のせいだ。
詳しい様子は第二回で聞く事にして、1番気になっている事だけ聞いて早く
寝よ。
「あいつのは大きかったか?俺のより大きくて気持ち良かったか?」
嫉妬心とコンプレックス丸出しじゃないか。やはり寝不足の時は駄目だ。
「いいえ、あなたの方が、大きかったです。」
お前、顔が赤くなって来たぞ。酒でも呑んだのか?
まさか、俺が楽しみにしていた、冷蔵庫の中の最後のビールを?
「俺の機嫌をとりたいのか?正直に言ってみろ。大きかったのだろ?」
「本当です。」
嘘をつくな。本当は分かって聞いているんだぞ。
自慢では無いが、俺は仲間と温泉旅行に行くと、おしゃべりだからいつも皆
の輪の中心にいるが、温泉に入る時だけは皆の輪から離れて、1人だけ1番
隅の籠を使うんだぞ。
体をタオルで洗ってからは、そのタオルはお湯に入れないのがエチケットだ
から、みんなはオデコに乗せたりしているが、俺なんか前を隠したまま入っ
ていて、隣にいた爺さんに注意された事も有るんだぞ。
行った温泉が濁り湯だった時は凄く嬉しいんだぞ。
どうだ?それでもまだ、俺の方が大きいと言い張るのか?。
「本当です。離婚だけは許して欲しいから。もうあなたに嘘はつきません。」
本当なのか?俺の勝ちか?奇跡だ。
「でも、お前はあいつに抱かれて気持ち良かったのだろ?気持ち良くも無い
のに、何回も抱かれたりしないだろうからな。それとも、セックスは関係無く、
あいつを愛していたのか?」
「正直に話しますから怒らないで下さい。5月の役員会の時にお茶に誘われ
ました。何人か誘われているのだと思って喫茶店に行くと、そこにいたのは
彼だけでした。あなた以外の男性と2人だけで喫茶店にいると思うと、何故
か凄くドキドキしてきて、久し振りに女で有る事を思い出してしまいました。
彼は私を見詰めながら凄く綺麗だと褒めてくれて、帰り際に、以前からずっ
と私が気になっていたと告白され、悪い気のしなかった私は、つい次の約束
もしてしまい、妻で有る事も忘れて恋愛ゴッコをしていました。彼を愛して
はいません。今思うと、彼では無くて他の人だったとしても、同じ事をして
しまったかも知れません。ごめんなさい。」
女で有る事を思い出した?おい、お前は自分を男だと思い込んでいたのか?
駄目だ。妻の話が重すぎて、気の利いたギャグが浮かばん。
「恋愛ゴッコは分かったが、どうして抱かれた?あいつにされて感じたのか?
気持ち良かったのか?やはり本当は大きくて、それの虜に成っていたのと違
うのか?」
「今は関係を持ってしまった事を凄く後悔しています。何回か2人で会って
いる内に、私には子供までいるのも忘れて、普通の恋人同士の様な感覚にな
ってしまいました。それと、これも正直に言います。彼のは決して大きくは
無かったです。いいえ、はっきりと言って小さかったです。でもそんな事は
関係無くて、あの前に長い時間を掛けて、優しく触ってくれました。気が遠
くなるほど延々と舐めてくれました。そうです。私感じてしまいました。凄
く気持ち良くなってしまいました。また抱いて欲しいと思ってしまいました。ごめんなさい。」
足りない物は、他の物で補う。うーむ、勉強になる。
俺もあんたの様な先生に教えてもらっていたら、また違った人生を送ってい
たかも知れない。
いかん。そんな事を言っている場合では無い。
つい妻の話にのめり込み、俺が反省する所も有ると思ってしまったが、やは
り怒りは収まらん。
確かに正直に話せと言ったが、こいつ惚気ているのか?
それとも、最近前半を手抜きしていた俺へのあてつけ?
お前だって最近料理を手抜きしているからお相子だろ?
気が遠くなるほど延々と舐められた?まずい。その光景が浮かんで来た。
また怒りで眠れなくなるぞ。
あれ?怒りより、どうして寂しさが?
今後あの男の事をナメクジ男と呼ぶ事にして、今日のところは寝よう。
待てよ。国生さゆり奥様との事で、まだ完全には興奮が醒めていない今、前
回の様に赤いパンティー攻撃を食らったら?
いや、ベージュのおばさんパンツ攻撃でも、今の俺には持ち堪える事が出切
るかどうか疑問だ。
俺の迫撃砲で敵を粉砕したいが、隊長の命令は絶対だし。
ここは一先ず敵を避けて、逃げるしか無いな。
「1人で色々考えたい事も有るから。お前は他の部屋で寝ろ。」
やっと眠り掛けたのに、こんな時にメールして来るのは誰だ?
おっ、国生さゆり奥様からじゃないか。
帰る前にアドレス交換したばかりなのに、奥様って凄く積極的なのですね。
眠ろうとしても俺の顔が浮かんで来て眠れませんか?
俺に惚れてしまいましたか?そうだとすれば俺も罪な男だ。
いや、まさか俺の顔が浮かんでうなされたのでは?
金曜日の夜はご都合いかがですか?詳しくはまたお電話させて頂きますだと。
仕方ない、付き合ってやろう。
その代わり何が起こっても知らんぞ。
妻の話を聞いた今の俺は、今までの俺では無いぞ。
おばさんパンツを見られて恥を掻きたくなければ、今度は必ず勝負パンツを
穿いてくるのだぞ。
  1. 2014/11/20(木) 08:05:42|
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強がり君 第12回

外では社長と呼ばれているが、今までは事務所の掃除まで俺の仕事だった。
ところがもう掃除はしなくてもいい、何故なら社員が1人出来たから。
乳は垂れて乳首は黒いが、言われた事は何でもする無給の社員。
しかし、社員が出来ても今週は流石に疲れた。
熟睡出来ないと、この歳では仕事が辛い。
俺は国生さゆり奥様の夢が見たいと、寝る前にはあれだけ神様にお願いして
いたのに、何で妻がナメクジ男に舐められている夢ばかり見るんだ?
神は我を見放したのか?
それにしても奥様は遅いな。
仕事が終わってから、一度家に帰ってシャワーを浴びたいので、7時にして
下さいと言ったのはそっちだぞ。
もう18秒も過ぎているんだぞ。
時間にルーズな女は、お股もルーズだと良いのだが。
しかし遅い。お股を想像している間に、もう2分37秒も過ぎてしまった。
待ち合わせの場所は合っているのだろうな?
この前の公園でと言っていたが、コノマエノ公園という名の公園が有るんじ
ゃ無いだろうな。
おっ、やっと来たな。やはりこの公園で合っていた。
今日は最初にガツンとかまして俺のペースに持って行くぞ。
先ずは遅れて来た事をそれと無く責め、優位に立ってから何が何でも俺の車
に乗せる。
喫茶店にでも行きましょうと言いながら、ホテルの有る方向へ車を走らせ、
ホテルが近付いたらスーピードを落とす。
えっ。そんな。まさか。何と言って断ろう。
しかし車はホテルを通り過ぎようとする。
良かった。そうよね。喫茶店に行くんだもの。
ほっとしたその瞬間、急ハンドルを切ってホテルに入る。
当然奥様は急ハンドルに驚き、そこがホテルの駐車場だと知って動揺する。
駄目。私、そんなつもりでは。
しかし、まだ心臓がドキドキしている奥様は正常な判断が出来ない。
どうしよう。部屋まで来てしまったわ。
ダメ、そんな事されたら私。ダメ、ダメ。
「遅くなってごめんなさい。」
ウワー、ビックリした。
「事故の患者さんが入ったもので、いつもの時間に帰れませんでした。待た
せしてしまいました?ごめんなさいね。」
「いいえ。私も今来たところです。」
いかん、計画通り進まない。急に声を掛けられて俺が動揺してしまっている。
「慌てて来たもので喉が渇いてしまって。私の車で喫茶店にでも行きましょ
う。どうぞ乗って下さい。どうぞ、どうぞ。」
「いいんですか?申し訳ないです。」
駄目だこりゃ。
「本当にごめんなさいね。帰ろうとしたところに救急車が入って来て、ケガ
人が2人いると言うもので、帰れなくなってしまって、結局家にも帰らずに、
シャワーも浴び無いまま急いで来たので汗臭いでしょ?」
「いいえ、別に。」
何だその、素っ気無い返事は?そんなに落ち込むな。
今日が駄目でも、まだチャンスは10回残っているだろ?
次回に繋がる会話をしないか。一緒に食事もするのだろ?
今日のところは、奥様が食べ物を口に入れる様子をよーく見て、想像力を最
大限に発揮させて楽しめばいいじゃないか。
もういい。どうせ後の10回も駄目に決まっている。
帰ったら邪念を振り祓う為に、頭を丸めて仏門に入る。
「汗臭いからシャワーを浴びたいわ。シャワーの有る所に入ってもいいで
すか?」
おい!何をすねてボーとしている?聞こえなかったのか?返事をしないか。
奥様はシャワーを浴びられる所に行きたいと、おっしゃっておられるのだぞ。
喫茶店やレストランでシャワーを借りている人を見た事有るか?
えっ、ウソー。本当にそう言った?間違いない?確か?確か?
「今何て言われました?」
「恥ずかしいから、何度も言わせないで。」
ヤッター、ヤッター、ヤッターマ止めた。ふざけている時では無い。
途中で止めてしまって気持ち悪い?
俺は今それどころでは無いので、気持ち悪い方は各自で叫んで下さい。
  1. 2014/11/20(木) 08:06:47|
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強がり君 第13回

本当に来てしまったのか?夢じゃ無いか一度オチンチンを抓ってみよ。
いかん。奥様が腕を組んできて乳を腕に押し付けるから、早くもロッキーが
目覚めてしまい、大きく膨らんでいて歩き難い。
ここまで来て見栄を張るな。歩き難いほど大きいか?
本当はパンツに擦れるだけでも、出てしまいそうで歩き難いのだろ?
早くこの後のシュミュレーションをしておかねば。
部屋に入ったら奥様の両肩に手を置いて瞳を見詰める。
奥様は目を閉じるから、最初はそっとソフトなキスをする。
次に。いかん、最近のエレベーターは早いな。もう部屋に着いてしまった。
先ずは奥様の肩に。あれ、どこに行った?
「これは何?カラオケだ。これは?最近のラブホテルって凄いんですね。お
風呂は?ひろーい。シャワーはやめてお風呂に入ろう。うわー、蛇口が大き
いから見る見るお湯が溜まっていくわ。」
小学生の社会見学か?完全に国生さゆり奥様のペースだ。
「お風呂お先に頂いてもいいですか?ごめんなさいね。」
お先にと言う事は俺も入るの?やはりその気は有るようだ。
よし、今の内に確認を。チンチン帽子は2個か。足りるか?
足りなければまた貰えるのか?おかわり自由か?
何だ?いざとなったら妻の顔が浮かんできたぞ。
こら、今は忙しいんだ。あっちへ行け。シー、シー。
お前だって俺を裏切って楽しんだだろ?あっちへ行け。シー。シー。
しつこい奴だ。お前がその気なら、俺は奥様と一緒に風呂に入ってやる。
そうすれば流石のお前もどこかに行くだろう。
待てよ。入って行く時は前を隠すのか?いや、隠すのは変だな。
そうかと言って堂々と見せる自信は無いし、その上既に目覚めてしまってい
るのもばれて恥ずかしい。
これは大問題だぞ。
「お先にごめんなさい。」
えっ、もう出たの?それなら俺は、出掛けにシャワーを浴びてきたから、別
に入らなくてもいいや。
いや、やはりロッキーだけでも、もう一度洗っておくか。
いかん、自分の手で洗っているだけでも出そうだ。
おや?奥様はやけに静かになったが、まさか俺を置いて?
良かった。ベッドに座って俯いている。
「あっ、出られました?ご主人、せっかくカラオケがあるから一緒に歌いま
せん?そうしましょう。曲は何がいいかな?」
“セーラー服を脱がさないで”を久し振りに聞いてみたい気はするが、温厚
な俺でも流石に怒れて来たぞ。
奥さん、あなたはついに、眠れる獅子を起こしてしまいましたね。
これでも学生の頃はみんなから、羊の皮を被った狼と恐れられたのですよ。
修学旅行の風呂場ではみんなから、皮を被ったホワイトアスパラだと、笑わ
れましたが。
「奥さん!」
「ごめんなさい。私、恥ずかしくて。」
おっ、大きな声を出したら、急にしおらしくなったぞ。
つーかまえたー。おー、いい香りだ。
「待って下さい。私、主人以外は初めてなの。正直に言うと主人の前に付き
合っていた彼と1度だけ有ったけれど、その時はただ痛かっただけでよく覚
えていなくて。だから主人しか知らないのと同じなの。私怖いの。だから私。」
本当にー。カッワユーイ。
大丈夫ですよ。俺に全て任せなさい。
いや、大丈夫だろうから。俺に全て任せなさい。
いや、大丈夫だと思う。いや、大丈夫かも知れない。いや、大丈夫だといいな。
  1. 2014/11/20(木) 08:07:52|
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強がり君 第14回

何だー?この柔らかい唇は。
この唇が後で俺の。ワオー、ワオー、ワオー。
先ずは、まな板に乗せて。前を開き。次に皮を剥ぎ。
おっ、下着を着けていない。下着を脱がす楽しみは1つ減ったが、目の前で
国生さゆりの裸を見られるとは、あの当時では想像も出来なかった。
乳は妻ほど大きくは無いが、さほど垂れてはいない。マル。
乳首は妻よりも小さくて、色も黒くない。マル。
やはり腹の周りは多少肉が付いているが、それでも充分括れている。マル。
いよいよ、本日のメインイベント。
薄い陰毛の下には。国生さゆりのオ○○コクラブが。マルー。
マル4つ頂きました。
何よりも、この肌の白さはなんだ?透き通る様な肌とはこの事だな?
身体を透して下のシーツがはっきりと見える。
そんな訳無い?当たり前だ。それほど白くて綺麗だと表現したかっただけだ。
「そんなに見ないで下さい。こんなおばさんに成ってしまった身体、恥ずか
しいです。」
「いや、凄く綺麗だ。こんな綺麗な身体を、今までご主人1人が独占してい
たのか?罪な事だ。こんなおばさんに成った身体って言ったが、昔はこれ以
上に綺麗だったのか?信じられん。」
いかん、あの変な台詞が頭に浮かんでしまっていた。
「私1人が裸なのは恥ずかしいです。ご主人も脱いでー。」
ついに私の恥ずかしい物を見せる時が来てしまった。
心の準備が整うまで、ここは時間稼ぎを。
「ご主人はやめて下さい。出来れば名前で呼んで下さい。」
「だったら私の事も奥さんはやめて、里美と呼んでね。」
いやだ、おれは里美よりも奥さんの方が興奮する。
よし、いよいよお披露目といくか。どうにでもなれ。玉砕じゃー。
「まー、立派。こんなの怖いわ。ここに寝てみて。少し触ってもいいですか?」
そんなに触るな。今はチョウチョがとまっても出そうなんだから。
「主人のより、長くて太ーい。」
嬉しい。生まれて初めて言われた。でも、出来れば「主人のより」は外して
欲しかった。
俺のが大きく見えるという事は、よほどナメクジ男のは小さいのだな。
それよりも「恥ずかしくて。」「私怖いの。」はどこへ行ったの?
このままでは本当に出されてしまうぞ。何か話して気を紛らわそう。
「大きいなんてからかわないで下さい。病院にいると色んな人のを見る機会
も多いでしょ?何か皮肉を言われているようで。」
「皮肉なんて。よく見ますが、大きくなった時のなんてほとんど見ません。
たまに剃毛している時に元気になってしまう患者さんもみえますが、私には
八百屋さんのナスやキュウリと同じです。八百屋の奥さんがナスやキュウリ
を見て、いちいちそんな事を考えていたら仕事にならないでしょ?」
何と言う例えだ。近所の八百屋の若奥さんが、ナスやキュウリを使って楽し
んでいるのを想像してしまって、余計に危なくなって来たじゃないか。
「でも仕事を離れれば別。今からこれがと思うと、主人のより大きくて怖いの。」
何が「怖いの。」だ。怖い奴がそんな触り方をするな。
いかん、このままでは本当に俺だけいかされてしまう。
誰か助けてくれー。
何をやっておる。
あっ、隊長。来てくれたので有りますか。
黙って敵の作戦に合わせていないで、すぐに押し倒して形勢を逆転せんか。
了解。
次はどの様な攻撃を仕掛けましょう。
馬鹿者。
お前は、確かに実戦経験は不足しておるが、あれだけの訓練を積んで来ただろ。
AVを教官に招き、エロ本を教科書にし、妻を実験台として、血の滲む思い
をしながらやって来た、あの特訓は何だったのだ?
そうでした。忘れておりました。
さっそく“デリケートな部分は後でね。舐め舐め焦らし作戦”を決行致します。
「アーン、アーン。」
隊長、敵が根を上げ出しました。もうそろそろ宜しいでしょうか。
もう胸の山頂にいる敵は攻めてもよいが、谷間の敵はまだだ。
了解。
「アー、アー、イヤーン、アーン。」
隊長、逆に敵が腰を振って、谷間への攻撃を催促しております。
今一気に攻めれば、敵は降伏するかと。
いや、まだだ。まだ攻めるな。まだだぞ。よし、今だ。
徹底的に攻めろ。徹底的に攻め続けろ。
了解。
「アーン、ダメ、ダメ、ダメ、ダメ、ダメー。」
隊長、やりました。敵が降伏致しました。
よくやったぞ。辛い戦いだったが、よく迫撃砲を温存した。
後はもう大丈夫だな?困った時はまた特訓を思い出せ。
了解。有難う御座いました。
  1. 2014/11/20(木) 08:08:51|
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強がり君 第15回

俺はまだ出してもいないのに、この心地良い達成感は何だ?
「恥ずかしいです。私だけ、あんなに。」
そうか。そうか。自分だけ乱れた事がそんなに恥ずかしいか?
それなら、おじさんがもっと恥を掻かせてやろう。
いかん、奥様の奇襲攻撃。いや、奇襲口撃だ。
何としてもカップラーメンだけには負けたくない。
ウッ、完敗だ。おじさんは恥を掻いてしまった。
なにー?飲んじゃったの?うそー。
嬉しい。苦節45年、妻にさえも飲んでもらった事は無かったのに。
「飲んでくれたのですね。凄く嬉しいです。」
「えっ?お口でした時は普通飲むのじゃ?主人にそう教えられて。」
何と気持ちの良い事を教え込んでいるんだ。
歳が歳だからやる事は多少大胆だが、意外と初心で何も知らない?
全国のナースの皆さん。わたくしは今まで、ナースの皆さんは凄くエッチで
セックスに詳しく、初心な方などいないと思い込んでいた事を、ここに深く
反省すると共に、お詫び申し上げます。
ウワッ。こら、キスをして来るな。やめろ、舌まで入れるな。
自分の出した物を舐めているようで気持ち悪いじゃないか。
こうなれば“レスリング、バックをとればポイント追加”攻撃で。
背筋をチロチロ、時には強く、お手々はお尻を触りましょ。
あら奥様お恥ずかしい。腰が上下に動き出していますわよ。
それならお尻を持ち上げて、後ろに回ってペロペロと。
「イヤー。コンナノハズカシイデス。ヤメテー、イヤー。」
嫌と言いながら、俺の口に自分から押し付けて来ている様に感じているのは、
気のせいだろうか?
エイドリアーン。
おっ、ロッキー。今日は復活が早いな。
今エイドリアンに会わせてやるから少し待て。
外は日差しが強いから、ちゃんとお帽子を被って。
よし、会いに行ってもいいぞ。
気持ちいいー。超気持ちいい。
いかん。出したばかりでも余り耐えられそうに無いぞ。
では、最初は三拍ー子。
スロー、スロー、クイック。スロー、スロー、クイック。
「アッ、アッ、アーン。アッ、アッ、アーン。」
奥様もこのリズムに慣れて来たな?それなら四拍ー子。
スロー、スロー、クイック、クイック。スロー、スロー、クイック、クイック。
「ダメー。ソンナノダメー。ソンナニツヨクサレタラ、コワレチャウ。」
えっ、今何と?確か壊れちゃうと言いました?
男の夢だ。
俺のお粗末な物で、こんな言葉を聞く事は一生無いと思っていた。
これもナメクジ男が、奇跡的に俺のよりも小さかったおかげだ。
頼む。もう一度でいいから聞かせておくれ。
スロー、スロー、クイック。クイック、クイック、クイック、クイック。
「ダメー、コワレチャウ。ワタシモウダメ。イヤ、イヤ、イヤ、イヤー。」
危なく奥様に合わせて、俺まで終わってしまうところだった。
チンチン帽子を着けていなければ、確実に終わっていたな。
やはり最後は、奥様の顔を見ながら終わりたいからひっくり返して。
「スコシヤスマセテ。イヤ、イヤ、マタダメニナル。ヤメテ、イッチャウ。」
今気付いたが、奥様は感じてくると言葉が全てカタカナになってしまうな。
「オレモデソウダ。イッショニイコウ。ダスゾ、ダスゾ。」
いかん。俺までカタカナになってしまった。
「ダメ、ダメ、マタ、イッチャウヨー。イヤ、イヤ、イヤー。」
美人はいく時の顔も美しい。
待てよ。最近妻とは顔を見なくて良いように、逆に最後は後ろからして終る
事が多かった様な?まあいいか。
「私恥ずかしい。凄い乱れ様だったでしょ?」
何て答える?何て?何て?ここは石田純一になり切れ。
「いいえ、とても素敵でしたよ。乱れた奥さんも凄く魅力的でした。」
「あんな姿を見られて、消えて無くなりたいほど恥ずかしいです。」
そんな事は、俺のロッキーを掴んでいる手を放してから言え。
「主人とはここ3ヶ月ほど無かったから、余計に感じてしまって。」
3ヶ月も?そんな勿体無い事を?信じられん。
3ヶ月と言うと、妻と浮気をし始めてから?
国生さゆりを抱かずに、あの。あの、あの、難しい。妻を誰に例える?
そうだ、この書き込みが見つかってしまった時の為に優香にしておこう。
優香なら妻も喜ぶだろう。顔は全然違うが、乳の大きさは似ている。
国生さゆりを抱かずに、優香を抱いていたのか?
いや、文章としておかしい。
優香ならそれも有りだな。
  1. 2014/11/20(木) 08:10:38|
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強がり君 第16回

あのナメクジ男は何と贅沢な奴だ。国生さゆりでも飽きたと言うのか?
俺なら毎日、朝昼晩と3食美味しく頂くぞ。
「奥様を裏切らせてしまってごめんなさい。」
「いいえ、お互い様ですよ。」
「今日会う約束をしたのも、本当はあの人を嫉妬させたいだけだったの。約
束してから毎日の様に、あと何日でデートだと言って反応を見ていて、今日
は行かないでくれと言ってくれるか、明日はやめろと怒り出すかと毎日待っ
ていたのに一向にその様子は無くて、今日会う前にも、今から会ってきます
と携帯に電話したの。そうしたら止めるどころか、俺も出掛けるからゆっく
りして来てもいいぞ、ですって。もう頭に来たから、それで私。」
そうか、そうか。理由は何でもいい。
俺に抱かれる気になった事に意義が有る。
そう言えば妻も、今から会うと言って俺がシャワーを浴びていたのに、何も
言わなかったぞ。
今頃、俺達がいない事を良い事にナメクジ男と会っていて、ナメクジが妻の
身体を這いずり回っているのでは?
いかん、もう帰ろう。
いや、チンチン帽子がまだ1個残っている。
いや、妻が心配だ。でも、国生さゆりが。いや妻が。でも、国生が。
おや?奥様、そんなに恥ずかしいのですか?
布団に潜って顔を隠してしまって。カッワユーイ
ちょっと奥様、やめなさい。俺は今考え事が。
お口がお得意なのは分かりましたから、今はやめなさい。
いくらそんな事をされても、2回も出してすぐには。
えっ、元気になってきた?ロッキーの奴、勝手な行動をしやがって。
奥様、何とはしたない。自分から跨って腰を使うんじゃない。
分かりましたから、せめてチンチン帽子を。
駄目だ、犯されてしまうー。
フー。この歳で流石に3回連続はきつい。
俺は3回できついのに、いくら若かったとは言っても、夏の甲子園40回記
念大会、坂東英二投手の延長18回引き分け、翌日再試合の凄さが分かる。
そんな事よりも、チンチン帽子無しで出してしまったぞ。
可愛いベビー誕生か?
奥様に似ていれば良いが、俺に似た女の子でも知らないぞ。
「奥さん、中に出してしまいました。ごめんなさい。」
「最初つけてくれた時に言おうかどうしようか迷っていたけど、恥ずかしく
て言えませんでした。実は、今年の春頃に、終ってしまって。」
「終ったって生理の事ですよね?いくら何でも早いのでは?」
「ええ、早いと思いますが個人差が有るから。この歳なら特別不思議な事で
はないです。」
「失礼ですが、奥さんはおいくつですか?」
「先月48歳になりました。」
ヒエー、ウソー。俺より3つもお姉たま?
若いナース達に囲まれて、一緒に仕事をしていると若くなる?
身体だってどう見ても48には見えない。
俺は42歳ぐらいだと思っていたんだぞ。
よくも今まで6歳も鯖を読み、俺を騙し続け、若い身体を弄んだな。
勝手に俺が思い込んでいただけだが。
「ご主人はおいくつなのですか?」
「主人は50歳です。」
つまらん奴。見たままだ。何も面白い事を言えない。
どうせ見たままなら、せめて51歳にしておけ。妻と12歳違いという事は
同じ干支?奇遇だと言えたのに。
それにしても、よくも2人して俺達夫婦の若い肉体を弄んだな。
あの男が妻の身体を弄ぶ事は金輪際、絶対、絶対、ゼーッタイ、許さーん。
俺はもう少し奥様に弄ばれていたい。
  1. 2014/11/20(木) 08:11:37|
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強がり君 第17回

さーて。早く帰らなければ妻が心配だ。
「このまま帰ります?」
そうか。食事がまだだった。
このまま帰れば、ただエッチがしたいだけの男だと思われる。
「寿司でも食べに行きましょうか?」
しまった。寿司の前に回転を付け忘れた。
「お寿司もいいけれど、焼肉でもいいですか?凄く疲れちゃって。早く体力
を取り戻したい時はお肉ですよね?」
肉は、食べてすぐにはエネルギーに変わらないと聞いた覚えが有るぞ。
消化も良くて、すぐにエネルギーになるのはバナナだ。八百屋に行こうか?
「大丈夫ですか?」
「私、あんなに、激しくされたの、初めてだから。」
激しくされた?誰が?
最後は一方的に、俺が犯されていた様な気がするのだが。
「ご主人が、あんなに激しく責めるから、もう腰だって、フラフラで。いや
だー、私ったら。恥ずかしい。」
恥ずかしいと言って可愛く手で顔を隠しているが、本当に覚えていないのか?
腰がフラフラなのも、勝手に俺の上で激しく腰を使っていたからだぞ。
その時私の脳裏には、若年性アルツハイマーという病名が浮かんだのであった。
「来週の金曜日に、また会って頂けますか?ウフッ。」
これは少しまずいぞ。ウフッ。
自分の山のマツ茸しか知らなかった奥様が、出来心で隣の山のマツ茸をとっ
て食べた。
すると、自分の山のマツ茸より美味しかったので、隠れて隣の山のマツ茸ば
かりを食べる様になってしまった。
最初はそれで良かったが、次第にそれでは満足出来なくなり、最後には隣の
山そのものが欲しくなってしまう。
訂正、マツ茸をナメ茸に直して下さい。お手数をお掛けします。
いかん、このままでは深入りしそうだ。分別の有る大人ならここが退き際だ。
「駄目ですか?私、良くなかったですか?私の事嫌になりました?」
「とんでも有りません。来週では無くて、出来るなら毎日でも会いたいです。」
おい、おい。分別の有る大人はどうなった?
すまん、急に気が変わった。
家には、垂れてはいるが巨乳の若い妻がいて、外にはムチムチで美人な年上
の浮気相手がいる。
おまけに、その美人熟女はチンチン帽子無しで出来る。
美人に中出し。熟女に中出し。人妻に中出し。ナースに中出し。
ウーン、マンダム。まさしく男のロマンだ。
俺はいつまでも少年の様な心を持ち続け、男のロマンを追い求めたい。
いかん、すっかり遅くなってしまった。
さーて、妻に何て聞こう。奥様との事も有るから気が引けて、どうも問い詰
め難いぞ。
そうだ、少し重いがヨイショと。これでいい。自分の事は棚に上げた。
「今日はずっと家にいただろうな?」
「いいえ?役員仲間のお母さんに誘われたヨガ教室に初めて行って、その後
お茶に誘われたので10時ぐらいに帰って来ましたけど?」
「なにー。」
「えっ?私が断ったら、その後あなたが行って来いと。」
一昨日妻の携帯に電話が有った時、その様な会話が有った様な気がする。
「私が、もう役員会には行かないから付き合いも薄くなるだろうし、夜1人
で出掛ける様な事はしないと言ったら、あなたが、2人が同時に出なくなった
ら他の人が変に思うから、今後もお前は役員会に出ろと。その為の多少の付
き合いはしても良いと言って。」
そうだ、自分の気まずさから、確かにその様な事を言った覚えが有る。
たいして気にもしないで言ってしまったが、まさか今日だったとは。
携帯の番号も変えたし、メールや電話の送着信記録はいつでも見られる約束
をしたので安心していたが、俺が得意先に行っていない時や、こいつが買物
に行った時に、公衆電話から市役所に電話をすれば証拠も残さずに連絡はと
れる。
新しい番号を教える事だって可能だ。
表示された名前だけ確認して俺は風呂に入ったが、本当にあの電話は女から
だったのか?
確かに女の名前だったが、もしもあの男からだとすると、登録名に何か関連
性が有るかも知れない。
表示された名前は確かナオコだった。あいつはヒデオ。
やはりオが同じだ。3文字の内1文字も同じだという事は3割3分3厘。
松井秀喜選手がジャイアンツにいた頃、この打率で首位打者をとっている程
の高打率だ。
考えすぎかもしれないが、ナオコにはナメクジ男のナの字も含まれている。
まさかヨガには行かずに、ヨガりに行っていたのでは?
うまい。山田君、座布団を2枚持ってきてあげて。
  1. 2014/11/20(木) 08:12:51|
  2. 強がり君・強がり君
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夢うつつ 第1回

一枚の紙の前で沈黙が続く。
一体どの位の時間が過ぎたのだろう。
ほんの数秒で他人に成れる、いや他人に成る。
数年前、笑顔で書き記した二人の名前。
今は笑顔など何処にもない。
私には一滴の涙すら残っていなかった。
意を決してペンを握る私・・・・
息を呑み込み呼吸を止め、目を瞑る妻。
自分の名前を書き終え、薄いその紙を180度ゆっくりと回し、妻の前にペンを沿えて少し押し出す。
また目を瞑り俯く妻、スカートの裾を強く握り締める。
言葉は何も無かった、ただ握り締めた妻の手の甲には大粒の涙が
落ち続けた。
やがて妻は、俯いたままの頭を大きく左右に振り出した。
もう終わりなんだ、元には戻れない。
妻はソファーに泣き崩れ、暫く嗚咽にもにた声で鳴き続けた妻は
まるで現実から逃避するかのように、深い眠りに入った。
私はその姿が哀れに思え、揺り起こすことも無く、妻の目覚めを
待つことにする。
もう結論は出ている、急ぐことはない・・・
何故か自分に言い聞かせている私が居ました。
妻に毛布を掛けながら、出る筈の無い涙か頬を伝う。
何時しか私も眠りに入り、何度も見た悪夢をまた見てしまう。
見たことの無い現実を・・・
  1. 2014/11/21(金) 02:31:54|
  2. 夢うつつ・愚か者
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夢うつつ 第2回

ここは何処なのだろうか?
妻は、一糸纏わぬ姿でベッドに横たわっています。
良く見るともう一人裸の男が妻の横にいます。
その男が私でないことは、少し離れた位置に居る私にも何となく
男の体形等から認識出来るのでした。
どちらからとも無く唇を重ね合い、程なくして二つの身体は
一つになって行きます。
次第に激しく縺れ合う身体と身体は、時には頭と足がお互いの
反対の位置にあり、男の頭は一点に集中し大きな動きはしない、
しかし妻の頭は、上下に激しい動きを繰り返す。
次の場面は、四つん這いになった妻の後ろに男が膝を付きながら
近づいていく。
妻は、男の方を振り向き何か話し掛けている。
その瞳は潤み、唇は少し震えるように、何かを哀願する様に男に
向けられている。
次の瞬間、男の腰は大きく前に押し出され、妻は髪を振り乱しながら
歓喜の声を上げている様な顔に変わる。
男の腰に手を回し、自らの身体を男の下腹部に押し当て、まるで
もっと自分の身体の奥底に男のものが入り込む事を催促するように、
その前後の運動は激しさを増していく。
妻の動きに合わせる様に、男の繰り出す腰の動きにもスピードが
増していく。
私は、息苦しくなり妻の名前を呼ぶが声にならない。
二人の動きは、激しさを増すばかりで、私の制止する声など届く
様子は無い。
私は二人に近づこうと必死になって前へ進むが、中々前に進まない、
まるで水の中を必死に歩いているように、その歩みは苛立つ程に
遅く感じられる。
やっと二人を触れるくらい近づいた頃には、二人とも行為の頂点を
迎えていた。
事を終えた二人は、私のことなど無視するかのように、余韻を楽し
むようにキスを始める。
私は必死になって男の顔を覗き込む、次の瞬間私は体中から汗を
噴出しながら夢から覚めたのでした。
  1. 2014/11/21(金) 02:39:07|
  2. 夢うつつ・愚か者
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夢うつつ 第3回

今まで何度となく見た夢、私にとっては悪夢である。
つい数ヶ月前に不意な事から妻に持ってしまった疑いのこころ。
それから繰り返されたこの悪夢は、妻の顔は解っても、相手の顔は
何時も暗闇の中であった。
しかし、今日は男の顔が遂に夢の中に出て来たのである。
それは鮮明に私の夢の中に現れました。
その相手の男は妻の高校時代の同級生で、桜井浩という男である。
男は31歳の妻子持ちである。
桜井は28歳の妻と、3歳になる長女、生後6ヶ月になる長男と
4人で暮らしている男である。

夢から覚めた私の傍らには、妻の奈美が私の顔を沈黙のまま覗き込んでいた。
「・・・大丈夫ですか」
「何が・・・」
「・・・魘されていたから」
おそらく、私が夢で魘される声に起こされたのであろう妻の手には
洗いざらしのタオルが握られていた。
妻のその手が、私の額の汗を拭おうとした瞬間、私の左手は妻のタオルを
持つ手を払いのけていた。
「大丈夫だ」
「だも・・・ひどい汗・・・」
そう言うと妻はまた黙り込んでしまった。
私が大量の汗をかき、夢に魘されていたことが自分に原因がある事を
妻は察したのでしょう。
「・・奈美・」
「気持ちは、落ち着いたか。」
妻からの返事はない。
俯いて、ただ一点を見つめているばかりで、まるで抜け殻のような妻の姿。
「サインは済んだ。」
「奈美。」
「・・・まだ書いてません」
「書いてくれないか。」
「・・・もう一度・・・」
「もう一度だけ・・・お願いします。」
私は、数時間前までこの部屋で行われていた、出来事を思い出していた。
  1. 2014/11/21(金) 02:40:04|
  2. 夢うつつ・愚か者
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夢うつつ 第4回

今日は金曜日、普段なら週末の慌しさの中仕事に追われている私ですが。
有給休暇を取り会社を休みました。
奈美には何も告げずいつもの様に家をでて、9時の時報と共に駅の公衆電話
から桜井の会社に電話を入れていました。
何れの会社も一緒ですが、受付の女性が機械的に電話に出て応対します。
「恐れ入りますが、営業一課課長の桜井浩さんいらっしゃいますか。」
「恐れ入ります、どちら様でしょうか。」
「私、○○コーポレイションの阿部雄二と申します。」
「ご用件の方は。」
「大変申し訳ありませんが、プライベートな用件なのですが。」
「用件が、解りませんとお繋ぎ出来かねますが。」
「決して怪しい者では有りません。私の名前を伝えて頂ければ
お解かり頂けますので。」
「それでは確認いたしますので、少々お待ち下さい。」
程なくして桜井が電話に出てきました。
「もしもし、桜井です。」
「もしもし、お忙しいところ申し訳ありません、阿部です。」
「阿部さんとおっしゃいますと・・・」
解っている筈なのに、桜井は始めて聴く名前のような口調で聞き直してきました。
「奈美の夫です、これでお解かりですか。」
「あぁ、失礼しました。お会いした事が無かったものでつい・・・」
「奈美が何時もお世話になっております。」
「いや別にお世話など何も・・・」
桜井は突然落ち着きが無くなって来ました。
「ご用件は・・・」
「お話が有るので、今日私の家にお越し頂けないでしょうか。」
「急に言われましても、私にも都合がありますので。」
「お忙しければ、こちらから伺いますが。」
そこまで言うと、桜井は観念したのか。
「かしこまりました、何時に伺えば宜しいでしょうか。」
「そちらの都合もあるでしょうが、夕方6時にお願いします。」
「・・・6時ですか。」
「解りました、6時ですね。」
「えぇ、6時です。」
  1. 2014/11/21(金) 12:16:12|
  2. 夢うつつ・愚か者
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夢うつつ 第5回

電話を切った私は、今度はポケットから携帯電話を出すと自宅に電話を入れました。
呼び出し音が数回続きやっと妻が電話に出ました。
「もしもし、阿部です。」
「僕だ。」
「あぁ、貴方どうしたの。」
「今日は、珍しく身体の調子が悪い。」
「どうしたの、大丈夫。」
「大した事は無い、風邪でも引いたかな。」
「身体、気を付けてね。」
「大丈夫だよ、今日は休みを取ったから。」
「そう・・・」
「ところで、夕方お客さんが来るのを言い忘れていた。」
「お客さん?」
「仕事のお客だから、断れなかったんだ。」
「解りました。」
「詳しいことは、返ってから話すよ。」
妻との話を終えると、自宅に急いで返りました。
自宅に戻った私は、直ぐに書斎に入り素早く着替えると、リビングに
行きました。
リビングに居た妻が、私の帰宅に気付くとすばやく駆け寄って来て、
私の額に手をあてます。
「熱は無さそうね。」
「大した事は無いよ。」
「ならいいけど。」
「お医者さんは。」
「一晩寝れば直るよ。」
「ところでね、私の携帯見なかった。」
「知らないな。」
「何処行ったんだろう?」
「良く探したのか。」
「無いのよ。」
ある訳が無いのです。
妻の携帯電話は私が持っているのです。
夕方来るであろう桜井と妻が連絡を取る事を避ける為、私が朝隠し持って
出たのですから。
  1. 2014/11/21(金) 12:17:06|
  2. 夢うつつ・愚か者
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夢うつつ 第6回

家に戻った私には確認しなければならないことがありました。
私の移動中に、桜井が自宅に電話を入れたかも知れないため、妻に探りを
入れてみる必要がありました。
「携帯が無いと不自由か?。」
「えぇ、急ぎなら、自宅の電話に来るだろうから良いけど、
相手の番号が解らないのよ。」
「友達に用事があったから探したんだけど・・・」
「誰からか、電話でもあったのか?」
「誰からも無いわよ。」
「アドレス帳で見れば解るだろう。」
「そうなんだけど、やっぱり不自由で。」
妻の表情から察するに、桜井からはまだ連絡は来ていない様です。
私は、少し安堵しながらも確信がない為、妻がトイレに行ってる隙に
自宅の電話の着信履歴を確認しましたが、私からの電話が最後でした。
もしやと思い、書斎の鞄から妻の携帯を出してみると、やはり桜井からの
着信が数件入っていました。
妻の携帯を鞄に戻しリビングに戻ると、妻がソファーの下を覗いています。
「まだ、携帯を探しているのか?」
「うん、家の中に有る筈なんだけど。」
「携帯呼び出してみたら。」
「あ、そうね、気が付かなかった。」
妻は、自宅の電話に自分の携帯番号を打ち込みます。
受話器を外したまま、トイレや洗面所などあらゆる所に行き、妻の携帯の
着信音がしないか確認していますが音はしませんでした。
私の鞄の奥のその携帯は、マナーモードにして有ります。
多少の振動音はしても、妻の耳に届く筈も無いのです。
そうこうしていると妻も諦めたのか、受話器を直しました。
「どうしよう。」
「家の中にあるんだろう?」
「その筈なんだけど・・・」
「落ち着いて考えたら。」
「契約し直そうかな。」
「2,3日待って見たら」
「・・・うん・・・」
妻は直ぐにでも、携帯が欲しいようですが、それ以上は言いません。
その時電話が鳴りのした。
  1. 2014/11/21(金) 12:18:00|
  2. 夢うつつ・愚か者
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夢うつつ 第7回

私は電話の音に少しびっくりしていると、妻は電話の方へ歩みを進めます。
桜井からの電話だと思った私は、とっさに妻を制止します。
「俺がでる、お客からかも知れない。」
「そうですか。」
妻は私の言葉を簡単に受け入れ、また携帯を探す素振りを見せました。
この様子を見た私は、やはり妻と桜井はまだ連絡を取り合っていない事を
確認できたように思いました。
ゆっくりと電話の前に進み受話器を手にした私は、相手の声を確認する為に
少しの間無言でいました。
「・・・阿部さんのお宅ですが?」
「はい、阿部です・・・」
私の声を聴いた瞬間、相手は電話を切りました。
やはり桜井でした、妻に連絡の取れない桜井は、仕方なく自宅にまで電話を
して来たのでしょう。
受話器を置いた私は何故か少し心に余裕が出来てきました、一応は妻と桜井
が話し合う機会を阻止する事が出来たのですから。
「どうしたの、誰から?」
「切れてしまった。」
「そう。」
後は、妻の方から桜井に連絡を取らない様にしなければなりません。
「貴方、お客様何時に来られるの?」
「あぁ、6時に来る。」
「それじゃ、お食事はどうします。」
「何か適当に頼むよ。」
「だったらお買い物をしてこないと、私行ってきますね。」
「有る物で、済ませれば良いよ!」
「そうは行かないわよ。」
「酒も食べ物も、買い置きで何とかなるだろう、わざわざ買ってこなくて良いよ。」
妻を外出させたくない私は、少し口調が荒くなっていたようです。
「解りました、それで何人いらっしゃるんですか。」
「あぁ、一人だよ。」
「一人ですか、それなら何とかなります。」
「すまないが、頼むよ。」
「それじゃ、支度しないと。」
「まだ、早いだろう。」
「ちょっとは、良いもの作らないとお客さんに失礼でしょ、いつもと一緒って言う訳にも行かないし、私が恥ずかしいもの、結構時間掛かるのよ。」
「そうか、任せるよ。」
妻は、いそいそと料理の準備を始めました。
「貴方、ところで、今日のお客さんはどんな人なの?」
「・・俺は、初めて会う人なんだ。」
「えぇ・・・」
そうです、私は始めて桜井に会うのです。
写真では、その容姿は知っていますし、電話越しでは有りますが声も聞いています。
しかし、本人と会うのは今日が初めてなのです。
「初めての人で、ここに来れるの?」
「大丈夫だろう、それに近くに住んでいるようだし。」
「そうなの?」
「解らなければ、電話でもして来るだろう。」
妻は小首を傾げながらも、それ以上は聞いて来ませんでした。
  1. 2014/11/21(金) 12:19:05|
  2. 夢うつつ・愚か者
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夢うつつ 第8回

そうこうしている内に、昼食の時間になりました。
「貴方、お昼どうします?」
「食べたくないな。」
「そう、私もあまり食べたくないんだけど、簡単なものなら直ぐ作るわよ。」
「いや、要らない。」
「じゃ、作らないわね!」
「あぁ・・・」
本当に食べたくなかった。
数時間後にここでどんな事が起こるのか、まんじりともしないで考えていると
ただ時間だけは過ぎて行きました。
その数時間の間、妻は料理の合い間にリビングの掃除やトイレの掃除やら、忙しく
動き回っていました。
ふと気づくと私は、リビングのソファーで眠ってしまっていたようです。
体には毛布が掛けられており、慌てて体を起すと妻の姿を探しました。
キッチンのオーブンを覗き込んでいた妻が、私の目覚めに気付いたようです。
時計を見ると5時を少し過ぎたところでした。
「目が覚めました?」
「あぁ」
「やっぱり、少し疲れているようね。」
「そうだな。」
「お水でも飲みますか?」
「ありがとう。」
コップ一杯の水を私に渡した妻は、ダイニングの方へ行きデーブルの上に
食器を並べ始めました。
私はそれを無表情のまま見つめていると、妻と目が合いました。
「どうかした?」
「・・・別に何も。」
「何か今日は変ね。」
妻は屈託のない笑顔で話しかけてきました。
「貴方、お向かいで、お花買ってきてもいい。」
「・・・ん、花。」
「だって、殺風景でしょ。」
「・・あぁ、そうだな。」
「じゃ、買ってきますね。」
エプロンを外して、髪型を気にしながら玄関に向かう妻の後姿は、
これから起こるであろう事に対する準備など一切されていない。
その姿はあまりにも無防備に見え、私には哀れに思えてなりませんでした。
私たちはマンションの一室に住まいを設けていました。
10階建ての最上階にあるこの部屋からは、向かいの花屋は手に取るように
見る事が出来ます。
マンションのエントランスから出て来た妻は、小走りに道路を横断すると
前髪を耳に掛ける仕草をしながら、花屋に入っていきました。
ベランダから覗くこと10分少々、妻が小脇に花を抱えながら、斜め後に会釈
しながら出てきました。
花屋を出た妻は、まもなく家に戻ってきました。
「早かったな。」
「お向かいだもの、そんなに時間は掛からないわよ。」
妻は買ってきた花をすばやく花瓶にいけると、ダイニングテーブルの真ん中に
置きました。
「こんな感じかな~。」
「いいんじゃないか。」
妻は、突然思い立ったように言うのでした。
「もうこんな時間、私着替えて来ますね。」
「そのままでいいんじゃないか?」
「だってこれ部屋着よ、お客さんに失礼でしょ。」
「そうか。」
妻は、クローゼットからなにやら持ち出すと、寝室に入って生きました。
5分も経ったでしょうか、黒のワンピース姿の妻がリビングに戻ってきました。
化粧は、さっきと差ほど違いは無いものの、少し清楚な雰囲気を漂わせている
感じがしました。
「どうかしら。」
「・・すてきだよ。」
「ありがとう。」
「妻は、耳にピアスをしながらキッチンに行くと、オーブンの中を覗き込んで
いました。
そのとき、インターホンが鳴りました、時計の針は5時55分を回った位のところです。
「私が出ますか。」
「あぁ、そうしてくれ。」
妻は、また髪型を気にしながらインターホンの前に立ち、ゆっくりと受話器を
取りました。
「はい、阿部でございます。」
その言葉の後、インターホンのモニターを見たままの妻は、言葉を発しません。
「どうした、入ってもらいなさい。」
私はそう言いながら、インターホンの受話器を妻から取り上げ、オートロックを
解除し、インターホンの受話器を置きました。
  1. 2014/11/21(金) 12:20:15|
  2. 夢うつつ・愚か者
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夢うつつ 第9回

受話器を置くと、我に戻った妻が私に質問を浴びせかけてきます。
「知らない人じゃなかったの?」
「俺は、会ったことはない。」
「どうして、桜井さんなの?」
「桜井さんじゃ、何か都合が悪いのか。」
「そんな訳ではないけれど。」
「お前の同級生だったな。」
「どうして知ってるの?」
「人から聞いてね!」
「何の用事なの?」
「何をそんなに気にしてるんだ。」
「別に、何でもないけど、びっくりしただけ。」
間も無く、玄関のチャイムが鳴りました。
さすがに妻は、玄関に足が向かない様子なので私が出る事にしました。
玄関の扉を開けると、顔を引きつらせた桜井が立っていました。
「桜井です。」
「阿部です、どうぞ。」
「失礼します。」
桜井の狼狽ぶりは、顕著なものでした。
手は小刻みに震え、靴を脱ぐ時などは余りの緊張からか、よろける始末です。
桜井が靴を脱ぎ終えるのを待ちリビングに案内すると、そこにはこれまた緊張
しきった妻がソファーの脇に立っていました。
「桜井さん、お掛け下さい。」
「・・はい、失礼します。」
「奈美、桜井さんにご挨拶して。」
「・・・いらっしゃいませ・・・」
「どうも、お邪魔します。」
桜井はある程度の覚悟はしているのでしょうが、妻は何が何だかわからない
状態のようです。
「立ってないで、お茶でもお入れして。」
「・・・はい、失礼しました、今お持ちします。」
「御構い無く。」
妻は下を向いたまま、キッチンに向かいました。
次に妻がお茶を持ってくる間、桜井も私も一言も喋ることなく数分が過ぎました。
ようやく妻がお茶を持って来たとき、桜井が口火を切りました。
「今日はどの様なご用件で?」
「妻が何時もお世話になっておりまして。」
「ですから、別にお世話など何も・・・」
「奈美お前もここに座りなさい。」
「私は・・・・」
「お前にも関係する話だ。」
「・・・はい」
妻も何となく、事の成り行きが創造できる様な精神状態に成って来たようです。
「・・失礼します。」
妻も席に着きお互いが相手の様子を見るような沈黙が暫く続きました。
  1. 2014/11/21(金) 12:21:38|
  2. 夢うつつ・愚か者
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夢うつつ 第10回

桜井と妻の顔を見ていると、無性に腹立たしくなってきた私は、二人に
対して問いかけをしました。
「桜井さん、今日お呼びした用件はお分かりですよね。」
「・・はぁ~」
「奈美、お前は解るな?」
「・・・・」
「桜井さん、妻とはどういう関係ですか。」
「・・・・高校時代の同級生です。」
「そんな事は聞いてません。」
「奈美、お前はどうなんだ?」
「同級生です。」
「桜井さん、高校の同級生という事はわかりました。私が聞きたいのは最近の
 二人の関係をお聞きしたいんです。」
「そういえば、最近偶然町で逢うことが有って、お茶をご一緒した事が。」
「ほう~、お茶を一緒に、本当か奈美? 俺は聞いていないが。」
「そうそう、言い忘れてたかも。」
「私が、知っている二人の関係はそんなものとは程遠いけどね。」
「何かの誤解ですよ。」
「そう、何て聞いたか知らないけど、誰かが変な噂を流しただけでしょ。」
「一度お茶を飲んだだけ、それで間違いないね。」
「貴方に、言っておけばそんな誤解をされなくても良かったのに、御免なさい。」
「私も不注意でした。久しぶりに奈美さんと遇ったので、昔の乗りで馴れ馴れしく
 し過ぎたかも知れません。それで誰かに誤解をされてしまったかも知れません。」
「桜井さん、貴方はこの家の住所はご存知だったんですね。」
「・・・奈美さんとお会いした時、お聞きしてましたまで。私の家も近いですから。」
「お見えになるのは、初めてですか。」
「もちろん、初めてです。」
このとき妻の顔を見てみると、桜井の言う事に同調するように、首を立てに振って
いました。
「それでは、二人に説明してもらいたいものがあります。」
そう告げると私は席を立ち書斎に入って行き、茶封筒一つ手に持って戻ってきました。
「先ほど。お聞きした事が正しければ、これはどう説明して頂けますか。」
私が封筒から、A4サイズの綴りをテーブルの上に置いた瞬間、二人の顔は見る見る
うちに青褪めて行くのが解りました。
綴りの表には、報告書と○○興信所の文字が書いてあり、二人は瞬時にその意味を
悟ったようです。
妻と桜井は、茫然自失の状態でただうな垂れているばかりでした。
「奈美、桜井さん、子供騙しは止めましょうよ。」
「中を見なくても、この意味はお分かりですね。」
ほどなく、妻は嗚咽にも似た泣き声を発して床にへたり込んでしまいました。
  1. 2014/11/21(金) 12:22:43|
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夢うつつ 第11回

二人の口からは、謝罪の言葉すら出てきません。
ただ泣くだけの妻と言い訳を探しているかのような落ち着きの無い桜井を目にして
いた私は、ついに自分にコントロールが聞かなくなり、大声を上げていました。
「お前ら何か言う事は無いのか。」
「貴方ご免なさい。」
妻は私の目を見つめ叫びます、まるで子供が親の摂関から逃れようとするかのように
上体を後に反らし、手は頭を庇っています。
妻にしてみれば、この様な私を見るのは初めてだったでしょうから無理もありません。
桜井といえば、背筋を伸ばし私のほうを見て固まっています。
「ご主人、申し訳ありませんでした。」
「今更遅いんだよ。」
「すみません、もう奥さんとはお会いしません。」
「さっきのお前らの話は何だ!。見苦しい言い訳しやがって。」
桜井の煮え切らない態度や言動がさらに拍車を掛けて行きます。
私の言葉遣いは、エスカレートしていくばかりです。
「おい、どうする気なんだ・・桜井!」
「泣いてばかりいないで何とか言えよ、奈美!」
報告書を開きながら、二人を追い詰めていく私がいました。
2,3ページ捲り、写真の入った日時のページを指差し、妻と桜井に罵倒を浴びせます。
「初めてこの家に来ただと!」
「おいこれは何だ、前にも俺の家に来てるじゃないか。午後2時から5時半まで、何をしていた。」
「ご主人すみません、弁解のしようがありません。」
「桜井さん、何をしていたと俺は聞いてるんだ!」
「それは・・・」
「それはじゃ分からないぞ。」
「ご想像の通りです。」
「馬鹿やろう・・・」
「貴方ご免なさい・・ご免なさい・・ご免なさい・・」
「奈美、何をしてたんだ、言ってみろ、桜井さんは応えられないらしい。」
暫し私の目を凝視していた妻は、桜井の方を見やってからやっと口を開きました。
「エッチしてました。」
正直に答えようが何だろうが、今の私にはこれで良いという答えはないのです。
「エッチしていただと、子供みたいな言い方は止めろ!」
「ご免なさい。」
「セックスだろうが、セックス! 違うか、どうなんだ、奈美!」
「はい、セックスしてました。」
「桜井さん、セックスしてたと奈美は言ってますが?」
「・・そ、そうです・・ご主人。」
「それくらいの事、女の奈美に言わせてどうする。男のあんたが言えよ。」
ここまで来ると私は精神的に壊れ、サディステックになっていました。
  1. 2014/11/21(金) 12:23:34|
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夢うつつ 第12回

私はこれから二人に対して、何を聞こうとしているのか自分自身解らないの
ですが、勢いが止まりません。
興信所の報告で、妻と桜井の不貞は明白な事実であり、今更何を聞く必要も
無いのかも知れません。
ただ、今まで何度と見て来た悪夢に、二人の行って来たであろう不貞行為を
重ね合わせて、自分の悪夢を現実のものに仕上げて行こうとしているように、
夢の中の二人の行為を問いただして行くのでした。
「お前達、もう嘘は言うなよ。」
「・・・・。」
「聞いているのか、お前ら。」
「はい・・・」
二人は、声を揃える様に答えるのでした。
それが、また私の気持ちを逆撫でするのです。
「ほー、仲の良い事で・・息もピッタリってか?なるほどな。」
「・・・・。」
「身体の相性もさぞかし良かったんだろうな、えっ奈美。」
「・・・そんなことは・・・別に・・・」
「別に何だよ、俺とセックスするより、こいつとする方が良かったんだろが、
 違うのか?」
「・・・いいえ・・・そんなことありせん。・・・」
「それなら何故、こいつと何度も寝たんだよ 言ってろ!」
「・・・それは・・・解りません、ごめんなさい。」
「お前は、理由も無く男に抱かれるのか? 男なら誰でもいいのか?」
「そんな事はありません。」
「じゃ 何故なんだ?俺が解るように説明してみろ!。」
「ごめんなさい、・・・何故なのか私にも解りません・・・」
「なら、身体じゃなく、こいつのことが俺よりも好きになったからか?」
「そんなこと、思ったことありません。」
「奈美、嘘はつくなと言った筈だぞ。」
何の準備もしていない妻の口から満足な答えが出て来る筈はありません。
私は、また茶封筒の中に手を入れて、銀色のボイスレコーダーとCDを
数枚取り出しました。
二人がその意味を理解するのに時間は必要有りませんでした。
「これを再生すれば、二人の関係が良くわかるよ、聴いてみるかい お二人さん。」
「貴方、止めてください、お願いですから。」
「解りましたご主人、何でも答えますから。」
私は、制止する二人を尻目にボイスレコーダーのスイッチを入れました。
  1. 2014/11/21(金) 12:24:22|
  2. 夢うつつ・愚か者
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夢うつつ 第13回

レコーダーからは、衣擦れの音やベッドの軋む音に続き、妻の甲高い声が
飛び出して来ました。
「あああぁ・・・んーん あっ あっ・・・」
「奈美ちゃん いいかい 良いだろ?」
「んぅー あっ あっ ああああ 」
「好いんだろ、奈美ちゃん・・・・」
「あ・あ・あ・うぅ・・・」
妻は両手で顔を覆い、手の隙間から涙がこぼれ落ちて来ます。
桜井の顔を見ると、下唇を噛み締め、焦点の定まらない視線を天井や壁の方に
向け落ち着きの無い様子です。
手はスラックスの折り目を親指と人差し指で何度もなぞっています。
「いやー、貴方止めて、もう止めてください。」
「うるさい。」
妻がレコーダーに手を掛けようとした瞬間、私は妻の手を平手で叩き、
払いのけていました。
私とて、妻と桜井の性交渉の実況など聞きたくも有りません。
私の顔は血の気が引き、まるで鬼の様な形相だったことでしょう。
「これから良いところだ、邪魔をするな。」
「貴方・・・お願いですから、もう止めてください、お願いです。」
またレコーダーに妻が手を伸ばしかけたとき、今度は妻の頬を殴っていました。
桜井は、妻を庇うでもなく呆然として座っているだけです。
「触るな、何度言ったら解る!」
「ご免なさい、ご免なさい、ご免・・・」
「お前は、奴の隣に座れ。」
妻は、泣きながら私の顔を見ています。
こんな状況下においても、私の妻という位置に居た奈美にとって、私の隣から
桜井の隣に席を移すようにいわれる事は、妻の座から追い出される様な感じが
したのでしょう。
妻の見開いた目は、私の目を捕え、頭を大きく左右に振り動こうとしません。
「聞こえないのか、奴の隣へ行けと言ってるんだ!」
「嫌です、ここに居させて、お願いします。」
「いいから、行け!何度言わせる。」
私の口調から、居座る事を断念した妻は渋々桜井の居るソファーに足を進めました。
妻は桜井の座っているソファーの端に腰を下ろします。
それにつられる様に、桜井もソファーの反対側に座り直すのでした。
その間も、レコーダーからは淫らな音が流れ続けています。
「別に、くっ付いて座ったらどうだ、お二人さん。」
「・・・・」
「こんなに、仲がいいのに、遠慮しなくてもいいぞ。」
「・・・出来ません、貴方、簡便してください。」
「まぁ、あまりくっ付きすぎて、ここでセックスされても困るがな。」
今まさに、レコーダーから流れる淫らな声の主が二人揃って、私の目の前に神妙な
面持ちで座っているのです。
この二人が、こいつらが、私はレコーダーから流れる音から、場面を想像しながら
二人の顔をそれに当て嵌めるのでした。
悔しさと共に、吐き気をもようしながらも、冷静を装うのが精一杯でした。
それにも関わらず、レコーダーの中の二人は性欲の塊と化し、この場の押し詰まった
空気など無視し続け、上り詰めていくのでした。
  1. 2014/11/21(金) 12:25:13|
  2. 夢うつつ・愚か者
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夢うつつ 第14回

レコーダーからは、お互いの性器を舐め合ってでもいるのでしょうか、
くぐもったピチャピチャと言う様な音や、時折妻の喘ぐ声が続きました。
その後、体位までは解りませんが、レコーダーの音は、肉と肉のぶつかり合う音
ピタ・ピタいう音に変わり、妻の喘ぐ声はいっそう大きさを増して行き、桜井の
荒くなった息遣いがそれと重なり合います、この段階の二人は肉を貪る獣の様でした。
「奈美ちゃん・いいよ・いい。」
「あぁ・私もいい・・う~う。」
「君のおまんこ、最高だよ。」
「あぁ~もっと・もっとー」
「こうかい?・・・」
「ああああぁ・いい・いいわ。」
「気持ちいいよ、最高だよ。」
「あぁー、もっと・もっと・もっと突いて~」
「こう・こうかい・ほらーっ・・」
何時しか、肉のぶつかり合う音は、その音色を変えてリズミカルにパンパンと
部屋中に響かんばかりの音を発していました。
「そうよー、いいわ・気持ちいい・・あぁー・もっと。」
「奈美・・・いくよ・いいかい・いくよ・いく。」
「あああああぁー・う~う・まだよ、まだ・まだよー。」
「ああ・駄目だ・出る・・・出るよ。」
「まだ駄目よ・・・私申し少し・・もう少し・・・。」
「ご免・・・駄目だ 駄目 俺我慢できない・・・出る。」
「中に出しちゃだめよ!」
「あ~あ・出る・出る・・」
「駄目、中は駄目よー、駄目。」
桜井は妻の制止も聞かずに妻の中にはてた様でした。
「もー、知らないから。」
「ご免、つい出しちゃった。」
「子供出来たら、どうするの?」
「本当にご免。」
「責任取ってくれるの?」
「責任って?」
「私に貴方の子供生ませる気なの?」
「危ない日なの?」
「そうじゃないけど、もし出来たら大変でしょ。」
「君だって、コンドーム嫌だって言ってたじゃない。」
「だからって、中に出して良いっては言って無いでしょ!」
この会話の後、ベッドの軋み音と共にどちらかがベッドから降りたようで、
寝室の扉の開閉音がし、レコーダーからは微かに人の気配を感じられる程の
音が流れるばかりでした。
  1. 2014/11/21(金) 12:26:05|
  2. 夢うつつ・愚か者
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夢うつつ 第15回

二人は、俯いたまま顔を上げようとしません。
私の頭の中では、今までぼかされて見えなかった夢の中の妻と相手の男の
顔がはっきりと映し出され、創造の域を超えなかった夢が現実になった瞬間でした。
レコーダの電源を切り、興奮を抑えるためにタバコに火を付けて、白い息を一息吐くと
私は話し出しました。
「お前たちは、これからどうする気なんだ?」
「・・・・」
「質問に答えてくれないか。」
「・・・ご主人、申し訳ありません、許し下さい。」
「貴方、ご免なさい、許してください。」
「二人とも、許してくれって、何を許せって言ってるのかな?。」
「・・ですから、今回の私たちのこの関係を・・・」
「私がどう許せば良いのか解らないな?」
「・・・もう二度と、この様な事は致しません、本当に申し訳ありませんでした。」
「ほー、もう二度としないから、何も無かった事にでもしろと言うのか?」
「貴方、ご免なさい、許して下さい、お願いします。」
「お前たちの許すという事は、俺が一人我慢しろって言う事だな、妻に浮気されても
 俺一人か我慢して、何も無かった事にすれば丸く収まるという事か。」
「・・・ご主人、そういう意味では・・・」
「奈美、お前もこいつと同じ考えなのか、ばれたら謝れば済むとでも考えていたのか?」
「・・・貴方、ご免なさい、二度とこの様な事はしません、私が馬鹿でした。」
「お前らこれからどうすると俺は聞いたんだぞ、意味が解らないのか?」
「・・・ですから、もう二度と・・・」
私は桜井の答えを遮るように、怒鳴りました。
「どう責任を取るかって言ってるんだよ!」
私の声と勢いに圧倒された二人は、一瞬背筋を伸ばし私の顔を見つめていました。
今更ながらに、事の重大さに気付いたのか、二人はそわそわし始めました。
「桜井、お前の奥さんはこの事を知っているのか?」
「いいえ、女房はなにも・・・。」
「そうだろうな、知っていたら大変だよな、だが内緒にしておく訳にも行かないな。」
「・・・すみません、それは許してください。」
「貴方、それは勘弁して下さい、奥さんには関係無いことですから。」
「奈美、奥さんには関係無いことだって、関係はあるだろうが、お前の言ってるのは
 奥さんにはばらさないでって言ってるだけだろ、虫のいいことを言うな。
こうなった時のことをお前らは何も考えて無かったのか?」
「・・・いえ、そういう積りでは・・・」
「桜井、奥さんと別れる気は有るのか?」
「・・・いゃー・それは・・・」
「奈美と一緒になる気は無いのか?」
「・・・それは・・・」
「まぁ、お前の奥さんが承知すればの話だがな、奥さんがこの録音聞いてどう判断するかだ。」
「貴方、私は何も桜井さんと一緒に成りたいなんて・・・・。」
「奈美は、俺よりこいつのことを好きなんだろー、俺と別れた後どうする気だ?」
「貴方、別れるって?」
「奈美、このままやっていけるとでも思っているのか?」
「ご主人、出来る限りの事はしますので、どうか許してください、お願いします。」
ついに桜井の目からも涙がこぼれ始めました。
妻は私の離婚を意味する言葉に呆然としているばかりでした。
言葉は出ず、うつろな目からはただただ涙か流れるばかりでした。
  1. 2014/11/21(金) 12:27:15|
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夢うつつ 第16回

桜井は、暫し言葉を捜している様でしたが、何を言っていいのが解らないのでしょう。
私が問いかけないと、言葉を発する事すら出来ない様子でした。
「兎に角、奥さんと子供さんには辛い思いをさせるかも知れないが、一度話しをしなければならない。」
「それは・・・妻には私から話しますので・・・」
「そうは行かないな、君が話せば都合の良い話をするだろから、この録音を直接聞いて
 貰うのが一番だ、違うか?」
「・・酷すぎます、妻は何も知らないんです、いきなりそんなものを聞かされたら。」
「だから直接聞いてもらうんだ、その方が奥さんも正確な判断が出来るはずだ。」
突然妻が大きな声で泣き叫び出しました。
「何でこんな事に、何で・・・・
 貴方許して、私どうかしてました。
 貴方を裏切ってしまったけど、桜井さんのことが好きな訳じゃないの。
 信じて下さい。
 どうすれば、許してもらえるの貴方。
 何でもします、言ってください。
 お願いします。」
妻にしてみれば、桜井との関係が白日の下にさらされた今、何不自由ない今の生活と
離婚後の桜井との生活を天秤に掛けたのか、或いは不倫という関係が夫である私に
知られてしまった事で背徳感が一気に冷めしまったのかも知れません。
何れにせよ、私にとって妻のしてきた事は、過去の事として簡単に許せるものでは
無いのです。
信頼してきた妻が、他の男と性交を重ねる、一時の迷いとは言えども決して有っては
ならない事なのです。
「奈美、大人として、妻として、してはいけない事をお前はしたんだぞ。」
「・・・ご免なさい、許してください。」
「・・・無理だ・・・」
「いや・いや・いやー。」
我が儘としか言いようの無い妻の発言、だが彼女には他に術を知らないのでしょう。
理不尽といわれようが、何と言われようが彼女には泣き叫ぶしか方法が無いのです。
しかし、私は二人に対して、不貞の代償として罰を科していくのです。
二人はこの段階では、その事を知らない、ただ夢から覚めた今、目の前に起こっている
ことを直視するのが精一杯の筈です。
追い討ちを掛けるように、その後に起こる現実の厳しさを知る事になるのです。
「桜井さん、貴方の会社は、私の会社の商品を扱っているのは、ご存知ですね。」
「・・・はい、関西支店が、代理店契約を頂いています。」
「ご存知ですよね。」
「貴方の居られる、関東支店でも、私の会社に地域代理店契約の営業に沢木部長さんが
来られているのを、ご存知でしたか?」
「・・・いいえ・・・。」
「そうですか、ご存知なかった?」
「・・・えぇ・・・」
「営業課長の貴方がご存知無いとは問題ですな!」
「では貴方の会社の関西支店の代理店契約がこの秋に契約期限が切れるのも、ご存知無い
 ですね。」
「・・・はぃ・・・」
桜井は、私の話の意味が理解できたようで、膝が振るえて来ているのが解りました。
「それは、会社同士の契約で、個人の問題とは関係無いことでは・・・」
「桜井さん、何を仰っているのか・・・・」
「・・それは、私の会社との契約を破棄すると言うことを仰っているのかと・・・。」
「察しが早いですね。」
「そんな事をされたら、うちの会社の経営が!」
「そんな事を!私にした事を棚に上げてよく言いますね。」
「しかし・・・それだけは・・・」
「大人として、社会的な責任は取って貰いますよ、桜井さん。」
「阿部さん、貴方個人でそんな事が出来る筈が無い、プライベートと会社は別の筈です。」
「私個人に決定権が有ったとしたら・・どうします、桜井さん?」
桜井は、落ち着きが無いというよりは、恐怖に慄いている様子でした。
「・・どうして、そんな事が・・・」
「ご存知無いのは、当然ですが、私は今年の春に常務に昇進しました。」
「・え・あなた・・・」
「奈美にもその事は話してないな。」
「・・・何であなた・・・」
「その頃お前は既に、桜井君といい関係だっただろ!」
「阿部さん、私が責任を取ればすむことでしょー、会社の事は勘弁してください。」
「桜井さん、まだ解ってもらえないようですね、社会的な責任とは、他人を巻き込む
 事も有るんです、それを承知の上で行動するのが大人なんじゃないのかな。」
桜井は、すすり泣きを始めました、奈美はその姿を見て一瞬顔を歪め桜井とは反対の
方向に顔をそむけるのでした。
  1. 2014/11/21(金) 12:28:05|
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